NEXT

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ニコラス・ケイジ, ジュリアン・ムーア, ジェシカ・ビール, トーマス・クレッチマン, リー・タマホリ
ギャガ・コミュニケーションズ 2008-10-03

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2分先の予測が出来る特殊能力を持つ男、それが主人公のクリス・ジョンソン。人に自分の能力を知られる事のないように、しかし、その能力を利用して、マジックショーをしたりカジノで小さく稼いだりして日常をやり過ごす毎日。そんな彼の元にあるときFBIがやってくる(のが見える)。核爆弾がアメリカに持ち込まれたらしいので、探せと言う依頼を受ける(のが見える)。面倒には関わりたくないし、自分の能力以上のことを要求されるので、とりあえず逃げる。しかし、結局おいつめられ、協力することになるのだった。

どこまでが、クリスの見た未来なのか、本当の出来事なのか分からない。それが面白いのだけどいろんな矛盾もあって(見えているのが2分よりも先じゃないかとか)、FBIがクリスに目をつけるのもどうかと思うし、ツッコミどころが満載なんだけど、あんまり深く考えずに目の前に差し出された映像を追うと、案外楽しめます。私は結構好き。面白かった。そもそも、2分先が見えるという、良いのか悪いのか良く分からない特殊能力なのに、主人公はそれを上手く使っているし、カジノでの追いかけっこなんかは充分面白いです。懐かしいピーター・フォークが登場するのも嬉しい。
ネットの評判が悪く、期待しないで見たから、って言うのもあるかもしれません。そこそこ楽しめてラッキーでした。
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フィクサー

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シドニー・ポラック, ジョージ・クルーニー, トム・ウィルキンソン, ティルダ・スウィントン, トニー・ギルロイ
東宝 2008-09-26

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辣腕の「フィクサー(揉み消し屋)」が活躍する映画と思って見たら、全然違いました。主人公のマイケル・クレイトンは、辣腕ぶりなんて全然見せない、最初から顧客に信用されなかったり、借金の返済に四苦八苦したりと、情けない姿丸出し。
同じ法律事務所で働く同僚が、ある巨大企業の訴訟問題を抱えていて、裁判で裸になったとか事務所や企業の意向に従わずに、原告団に寄り添ってみたりと、話がちょっと混乱しました。
しかし、見所は後半に待っていました。フラッシュバックの終わるシーンになり、やっと「そういうことか」と納得します。それからが見もの。
ジョージ・クルーニーの熱演が光ります。対する企業側の秘書、ティルダ・スウィントンとの対決シーンは見応え充分。前半のモヤモヤを一気に晴らしてくれました。
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ゴーン・ベイビー・ゴーン

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ケイシー・アフレック, ミシェル・モナハン, モーガン・フリーマン, エド・ハリス, ベン・アフレック
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント 2008-09-17

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ベン・アフレックが監督、弟のケイシー・アフレックが主演のサスペンス映画。
幼児誘拐の事件で依頼を受けた町のしがない探偵業の二人、パトリックとアンジー。それまでテレビで見ていた事件は、実際にその母親に会ってみると、母親はドラッグ中毒で遊び好き、子どもが誘拐された時間帯にも、バーでコカインを使っていたと言うことが分かる。母親にはBFがおり、その線で探っていくと意外な事実が見えてくるのだった。

サスペンスとしては面白い作品でした。子どもを捜す探偵でありながら、なんとなく冷めてて熱い気持ちが感じられないクールなパトリックを、ケイシー・アフレックは好演。脇を固めるエド・ハリスやモーガン・フリーマンという豪華キャストも見応えあり。ボストンの下町で、荒廃感のあるロケ地での撮影が映画の雰囲気をよりいっそう引き立ててます。事件と場所との雰囲気がピッタリでした。

意外なラストは、もやもやが残るのだけど、それが却って良かったです。
何が正義で何が正しいのか、考えさせられてしまう。。すごく印象に残るラストでした。原作タイトルが胸に迫る作品。
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ラスト、コーション

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トニー・レオン, タン・ウェイ, ワン・リーホン, アン・リー
Victor Entertainment,Inc.(V)(D) 2008-09-16

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話題の映画で期待しすぎたのか、自分的には可もなく不可もなく。
戦時下の中国と言うものが、見事に再現されている(ように感じられる)雰囲気や、アジア独特の湿っぽい映像美など見所はたくさんあり、全編飽きずに見られるのですが・・・。
大胆な性描写は却ってエロティシズムから遠のいていて、どっちかというと戦いに近い「肉体のぶつかり合い」と言う感じに見えました。それよりも、そこに至るまでの二人の目配せや、きわどい会話に艶かしく淫靡なものを感じました。ヒロインの可愛さと妖艶さと併せ持つ雰囲気は、男のサディズムを喚起させるかもしれません。
抗日運動の大学生グループが近付いた、親日派の大物。彼らは当初、その大物であるイー(トニー・レオン)暗殺の目的で、チアチーをスパイにしたて近付きます。彼らの了見と覚悟が甘いものだと言う事が次第にわかってくる前半、グループの甘さの中でひとりだけ「体を張って」真剣にその立場を全うしようとするチアチーの覚悟が痛々しかったです。結局抗日と言いながら、前半後半あわせて、彼らが何を成し遂げたのか?それがイマイチ不明でした。
敵対する立場を超えて肉欲と純愛の狭間で揺れる二人の男女、と言う恋愛ものとすれば面白いと思うけど、スパイモノを期待して見たらちょっと違うものかもしれません。
(よく似た感じだけど圧倒的に好きなのは「ブラックブック」面白かったです)
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ブラックサイト

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ダイアン・レイン, ビリー・バーク, コリン・ハンクス, グレゴリー・ホブリット
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2008-09-24

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サイバー捜査官のジェニファー(ダイアン・レイン)は、フィッシングサイトなどをいとも容易く摘発する。相棒は頼りになるグリフィン(コリン・ハンクス)。あるとき、ライブ映像でネコの虐待を見せるサイト「キル・ウィズ・ミー・ドットコム」を見つける。IPアドレスもサーバーも特定できず焦れる間に、ネコではなく人間が標的にされていた。

久しぶりに面白いミステリーでした。
ネットのサイトで人間が死ぬのをライブで流している、アクセス数が増えるほどにアップされている人物の死は近付くと言う、その設定がすごく恐ろしい。観るなと言われれば観たくなるという、人間のサガを見せ付けています。猟奇連続殺人事件に発展するその事件は、グロさも申し分なし。登場人物たちも、犯人に近付く有能さ、誠意や熱意も伝わり捜査側の人間には好感が持て、逆に犯人はどこまでも憎くなるのも、観ていて楽な部分。素直に「怖い!」「でも、面白い!」と思って、真剣に見入ってしまった。好みといえばタイヘン好みの作品です。

★★★★☆

ダイアンレインの役どころ、ちょっとジョディー・フォスターっぽいなぁと思います。
共演のコリン・ハンクスはトム・ハンクスの息子だって。言われるまで気付かず。
もう一人の共演、ビリー・バークは、絶対にトミー・リー・ジョーンズの息子だと思いましたが
全然違うみたい(^_^;)似てませんか?
ちょっとカッコイイFBI捜査官でしたよ。注目しようっと♪
ビリー・バーク


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黒い看護婦/森 功

4104721018黒い看護婦
森 功
新潮社 2004-11-25

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久しぶりの事件モノ、ノンフィクションのご紹介。

福岡で看護婦(この事件が起きた時は、看護婦と呼んでいたので今回そのまま引用します)たち4人が、メンバーの中の夫2人を殺害し保険金をせしめたり、あるいは詐欺・恐喝による金銭搾取など、総計で約2億円もの大金を不当に得た連続殺人・詐欺などの事件。

女4人の犯罪というと「OUT」(桐野夏生)を思い出す人も多いと思いますが、事実は小説よりも奇なりというか恐ろしいものだと痛感する事件です。
この事件では主犯格の吉田純子が他の3人を隷属する形で支配し、言葉巧みに騙し続け、自分の贅沢な暮らしのためにお金を奪い続けただけではなく、やがてはメンバーの夫を保険金目当てで殺害、その上にも土地を奪おうとしたりメンバーの母親を殺そうとしたりしたもの。
こうしてまとめたものを後から俯瞰で眺めるように読めば、そんな嘘に何故引っかかるのだろう、と、むしろやすやすと騙されている3人のメンバーの愚かさに目が行くのです。
中のひとりは吉田の同性愛の対象にされ、嫌々ながらも性行為を続けていたのだけど、吉田が「あんたの子どもを妊娠した。珍しい事だが女同士でも子どもが出来る例はあるらしい。」というと、半信半疑でありながらも、結局はそれを信じてしまうのです。女同士の性行為で妊娠…どう考えてもそれを信じる看護婦がいるとは思えないのですが。
そんな調子で騙され続け、挙句の果てには自分の夫にさえ手をかける・・・その保険金をも吉田に騙し取られてしまって、気づかないと言う愚かしさ。
このような事件史を読むと、思い起こされるのは「愛犬家連続殺人事件」の主犯、関根元や「北九州一家監禁殺人事件」の松永太など。彼らに共通するのは、仲間や被害者の気持ちを掌握する手腕に長けていて、とうてい信じられないような嘘をさも本当のように信じ込ませる技術があるということ。
どの事件も、共犯者たちはある種の被害者でもあると思えるのですが(だからと言って殺人の罪は消えないと思うけど)その共犯者をがんじがらめに絡めとる恐ろしさ、従いたくないのに従わざるを得ない心理になっていく、仲間内での恐怖政治が確かにあるようなのです。
「殺人」と一言に言いますが、こう言う風に事件の一部始終を見せられると、その恐ろしさに慄然とします。看護婦の知識やスキルを駆使して、注射などで殺すのですが、自分がもしもその立場に立ったとき、どんな憎い相手であれ、衝動的ではなく計画的にそれを実行できるものか?「この注射を打つと相手は死ぬのだ」と、分かっているのに、ゆっくりと冷静に、注射できるのか??
まさに、尋常ではない彼女たちの心理が怖くてたまりません。稀に見る鬼女の犯罪でしょう。
本書では事件の全容とともに、吉田淳子の生い立ちからその事件との関わりに迫るのですが、一概には言えないにしても、母親の子どもに対する影響と言うのは大きいなぁと痛感します。親はやはり、責任の一端を担っていると言うことは、あるのじゃないでしょうか。
ただ、吉田淳子の家族に対して、「そこまで書いては家族が気の毒では」と言う、誹謗中傷すれすれの表現がある様な気がして、その点が気になりましたが・・・。

思うに、3人のメンバーはアサガオのようなもの。吉田が支柱です。支柱があるから上に伸びるアサガオ、アサガオが巻きつくから賑やかに咲く花を身にまとう支柱。お互いがあったからこその犯罪だったのかもしれません。アサガオと言ってはキレイすぎますか。その花はどす黒い色をしていましょう。
3人のメンバーたちも、この吉田淳子と出会っていなければ、こんな罪を犯さずに平穏な人生を歩いていたのかもしれない。殺された男たちも同様に、その「出会い」に殺されたのです。(犯人たちを擁護する意味ではありません、念のため)
そういう「出会い」がなく一生を過ごすと言う事は、まったくの僥倖だと思いました。

14:11 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(0)

黒の紋様―警視庁指紋捜査官レポート/塚本 宇兵

4103053313黒の紋様―警視庁指紋捜査官レポート
塚本 宇兵
新潮社 2007-08

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著者の塚本氏は「指紋」のエキスパートです。
「万人不同」「終生不変」この二大特製を生かして犯人を検挙する。それはすでに一般常識にまでなっていますが(たとえば自分がもしも罪を犯し、その罪を隠蔽しようとするならば、現場に指紋を残してはいけないと言うのは最低限の必須条件でしょう)血にまみれ、荒らされた現場から、あるいは腐敗し、ウジのわく死体からも指紋を取ると言う作業を、現場でどのように苦労しながら行っているのかが描かれていて迫力があります。著者が同僚といっしょに指紋採取の方法を試行錯誤の上に獲得していく過程も書かれていて、興味深かったです。
ただ、事件そのものへの深い追求はされていないので、事件の背景や犯人の深層に迫ってはおらず、その点は不満が残りますが、本書はひたすら指紋を採取すると言う職人技によって犯人検挙に至ると言う、その過程が醍醐味になるでしょう。



4101299714「指紋の神様」の事件簿 (新潮文庫)
塚本 宇兵
新潮社 2006-10

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4569627196指紋は語る―“指紋の神様”と呼ばれた男の事件簿
塚本 宇兵
PHP研究所 2003-05

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15:40 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(0)

最後の大奥 天璋院篤姫と和宮/鈴木 由紀子

434498062X最後の大奥天璋院篤姫と和宮 (幻冬舎新書 す 2-1)
鈴木 由紀子
幻冬舎 2007-11

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歴代将軍の正室は殆どが宮家や摂津から迎えられていた。なのに、篤姫は周知の通り島津家という外様藩からの輿入れでした。なぜ島津藩なのか、というと、それにはやはり何年も何代もかけて築いてきた両者の関わりがあったからなのです。それは将軍吉宗の時代にまでさかのぼり、将軍家から島津に嫁いで来た竹姫という人の存在がとても大きかったようなのです。この竹姫の存在があったから篤姫が将軍の正室になると言う、不思議なご縁に発展したとのこと。竹姫と言う人は、篤姫に劣らず大きな働きを負った人物であったようで、ここに描かれている竹姫の姿がすごく興味深いのです。後に描かれる篤姫の姿もそうなのですが、竹姫にしても婚家の発展を一心に望み、尽力しています。その私欲を越えた「縁の下の力持ち」的な存在は、同じおんなとして深く感銘を受けます。なぜ島津から篤姫という遠縁のお姫様が将軍家に嫁いだのか、そのように時代を掘り下げて丁寧に説明されているのが前半です。
後半は、「やっとのこと」で将軍正室になった篤姫の孤軍奮闘の日々、そして、和宮との軋轢の日々を経て二人の女性が「徳川家」のために「同士」となっていく過程に読み応えがあります。何かと「京都流」に拘ろうとする和宮と、根っからの武家の女篤姫は最初のうちこそ敵対にも似た立場になってしまいますが、将軍家茂の深い愛情に和宮が応えるように、篤姫との間柄も和らいでいき、最後には深い信頼で結ばれたようです。間に立つ立場と言うのは辛いもので、どこの家でも嫁姑の間に立つ男性と言うのは苦労されると思うのだけど、この家茂は見事に二人のかすがいとなったことが良く分かります。さぞかし立派な男性であり、包容力のある夫であったのかなと思います。
また、篤姫のよき理解者として登場する勝海舟の姿にも、とても好感を覚えます。海舟語録というものがあるのだそうで、それも興味を引かれます。海舟の本もなんか読んでみようと思いました。
明治維新という、想像もできないほどの激動の時代を、まさにその渦中で生きた二人の女性の人生とはいったいどんなものであったのか、思うほどに頭が下がります。二人が晩年、暖かい交流を持ちながら生きたと言う事は、少しなりともホッとさせてくれます。和宮32年と言うあまりにも短い人生、篤姫にしてもたった49年の生涯。時代の流れに翻弄されたふたりの短い生涯にとても感慨深いものを感じました。

くままさんにお借りしました。ありがとうございました。

10:03 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(2)

パトリオット

B00005LMIMパトリオット コレクターズ・エディション
メル・ギブソン, ヒース・レジャー, ジョエリー・リチャードソン, ローランド・エメリヒ
ソニー・ピクチャーズエンタテイメント 2001-02-23

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監督:ローランド・エメリヒ
出演:メル・ギブソン
    ヒース・レジャー
   
アメリカの独立戦争を舞台にしたアクション大作です。面白かった!!!
かつては名を馳せた名将だったという主人公のベンジャミン(メル・ギブソン)は、今ではなぜか穏健派。戦争には反対の立場です。息子の従軍にも良い顔をしないし、ひたすら身を縮めての生活。
ところが、ある事件がきっかけで、本性を出す・・・本来の勇猛なベンジャミンに戻り、家族のため息子のために立ち上がるのです。それはとりもなおさず祖国のためでもあるのでした。

上手い事に、イギリス軍が徹底的に悪く描かれている。この手の映画では勧善懲悪的に「善」か「悪」かがはっきりとしていると、大変感情移入しやすくなり、ぐっと面白くなります。
最初は平和主義者の主人公ベンジャミン、家の近くで交戦し怪我をした兵士を敵味方の区別なく家に迎えて丁寧に介抱するのです。なのにそんなベンジャミンの気持ちを踏みにじるように、イギリス軍は包帯を巻いたばかりのアメリカ兵を、ベンジャミンたちの目の前で撃ち殺し、挙句の果てにベンジャミンの二男さえも目の前で惨殺します。追い討ちをかけるように、長男ガブリエル(ヒース・レジャー)も捕虜として拘束、連れ去られてしまったベンジャミンは、怒りに身を任せて行動を起こします。まだ幼い三男・四男に銃を握らせ、ガブリエルの奪還に向かうのです。
このシーンがまずは最初の見所でしょうか。後にゆうれいにやられたと、イギリス兵の生き残りが言うのですが、姿の見えないとても強い何者かが、たった一人で部隊一つを殲滅させてしまうのです。実際には、ベンジャミンの二人の息子たちの見事な射撃も強い味方なのですが。幼いながらも的確に的を撃つ子ども達と、あくまでも非情に徹し、息子を奪い返す・・・そして失われた息子のあだを討つ父親の執念がすごく逞しく力強く、カッコイイ場面です。全身血塗れになりながら何度もチェロキーの斧を振り下ろすその姿は、鬼気迫り、実際には「残酷」なのだけど、この場合まったく恐ろしさを感じませんでした。ひたすらイギリス兵に対する恨みが勝つのです。
そしてその後、どうしても戦場に行くというガブリエルを守るため、そして、家族を守るために自分が戦わねばならないと決意します。
民兵のリーダーとしてプライドの高いイギリス軍を翻弄し、各地の戦いで次々と戦果を挙げるベンジャミンの快進撃はまったく胸がすくよう。彼の根底にあるのは、愛するものたちを守りたいという思いだけ。その大きな強い包容力は、理想の父親像と映りました。
戦争なので、勝つときもあれば負けるときもあり、死ぬ人間もいてそのたびに悲しい気持ちも味わいますが、全編ドキドキハラハラさせられ、ときには家族の結びつきに涙し、兵士同士の友情にホロリとさせられ、飽きることなくハマりました。

★★★★☆



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ウォンテッド

監督: ティムール・ベクマンベトフ
出演:アンジェリーナ・ジョリー
  ジェームズ・マカヴォイ
  モーガン・フリーマン

誰しも自分が、実は全然思っても見なかった素性や能力の持ち主で、あるとき突然に才能が開花したり、遺産が転がり込んだりして、それまでの自分はまったくの「偽り」で、本当の自分はもっともっと素晴らしい人間なのだった・・・・なーんて、夢想する事があるんじゃないだろうか?
この映画はまさにそんな作品でした。まるで冴えないダメ男が、あるとき突然世紀の美女からスカウトされて、実はとても優秀な殺し屋の子供なのだと打ち明けられる。ダメダメ男が鍛えに鍛えられて、どんどんと逞しくなっていく主人公。自分に嫌気が差していた主人公にしてみれば願ったり叶ったりの大変身、と言うわけです。
そして、古代から続く暗殺組織「フラニティ」の王位継承者として、彼に課せられた使命は、あるスナイパーを暗殺する事。それは、自分の父親を殺した暗殺者なのですが。しかし・・・。
・・・・ともかく斬新な映像が見応えある作品。これでもか!と、繰り広げられる激しいアクションシーンの連続。すごい迫力です。
が、私には斬新過ぎてついてゆけず、途中で意識を失ってしまいました。あまりにも目まぐるしく動く画面に、振り落とされてしまいました。内容的にも、組織の存在意義がイマイチ理解できなかったし・・。
ともかく、ヒトをヒトと思わず、クルマやビルの一部のように破壊して殺してもなんの呵責もない内容には、正直引いてしまいました。
一緒に見た夫はとても面白かったと言っていたので、見る人間によってかなりの差があるのでは。
12:33 : [映画タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)