【本】すべては遠い幻/ジョディ・ピコー

4152088362すべては遠い幻 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
川副 智子
早川書房 2007-07-25

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遅ればせながら、今年に入ってから読んだ本の感想などボチボチと書いて行きます。
まずは、この本。「すべては遠い幻」。
これは年末に見た映画「わたしの中のあなた」の原作者による作品。
もちろん読みたかったのは「わたしの中のあなた」の原作本だったんですが、映画人気か予約が一杯で、一緒に予約したこちらの本が先に回ってきたのでした。

母を早くに失くし愛情深い父親と二人暮らしで寂しいながらも幸せに成長した主人公。今はアル中の恋人との子どもを育てるシングルマザーです。恋人とは婚約と言う形で付き合いつつ、彼のアルコールへの依存を見守っている感じ。
自らの仕事は愛犬と、行方不明者などの捜索に携わっています。
ところが、この主人公、ディーリアのもとに衝撃的な事実が舞い込む。それは父親が逮捕されたと言うもの。しかもその罪は、「誘拐罪」。誘拐したのは最愛の父親で、そして誘拐されたのはなんと、ディーリア本人だったというのです。ディーリアは当時、離婚した両親のうち、母親に引き取られ育てられていたのだけど、その母親のもとから父親はディーリアを奪った・・・その真実に、自らのアイデンティティを失い、足元が揺れるディーリア。
そして、恋人のエリックは弁護士と言う立場から、義理の父親にもあたるそのひとを弁護する事になるのだけど、何が過去にあったのか。濃いもやが段々と晴れていくにつれ、そこには驚くべき真実があったのでした。

と言う話ですが、父親が拘置所に拘留されているときの話や、恋人エリックのアルコール依存、ディーリアの母親との関係や、身を寄せた場所でのネイティブの女性との関わりやスピリチュアルなエピソード、あるいは幼馴染のフィッツとの三角関係など、読みどころがたくさんで面白いのだけど、正直言えばちょっと盛りだくさんに過ぎて、読むのが面倒だった部分もあった。私には、それら個々のエピソードが物語の中でスマートにつながってるような気がしなくて、ぶつ切りのように感じてしまったのです。
結局読み終えてみれば面白かったのは、「なぜ、父親はディーリアを母の元から連れ去ったのか、そして、なぜ口を濁していたのか」という部分だった。その部分は最後まで明らかにされず、心を引っ張られながら読めたのですが・・・主人公への共感などがあまりできなかったのも、残念だったかもしれません。
でも、面白かったです。「わたしの中のあなた」にも期待!
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10:21 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

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