やんごとなき読者/アラン・ベネット 訳:市川 恵里

4560092257やんごとなき読者
市川 恵里
白水社 2009-03-11

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バッキンガム宮殿にお住まいのやんごとなきご身分の、女王様。あるとき、移動図書館を見つけ、気まぐれから本を借りて見ます。そこから女王様の「読書人生」が始まるのです。人生もかなり終盤に達しようとする時、敢えて「新しい領域」に踏み込む楽しさ、読書していく事で自身が少しずつ変わって行く過程、読書によって鍛えられていく思考、そして、何よりもやんごとなき身分の者の読書を好まない周囲との「戦い」が、とてもユーモラスに描かれていて楽しめる作品。
本が好きなら、誰でもこの本は楽しく読めると思います。
かつては面白くないと感じた本が、読書を積み重ねる事でいつの間にか「読むチカラ」が備わり、その魅力を充分に味わえるまでに(本読みとして)成長した女王様の姿に、本読みの先輩として「よっしゃ」と思う気持ちと(ナニサマ??)、自分には長年読書をしていてもそのチカラが備わったと言い難い忸怩とした気持ちが妙に入り乱れてしまいました。
最後に女王の出した結論に至るまでには、紆余曲折があるんだけど、それすらもその「結論」にたどり着くための「ご縁」だったと思うと、人生にはこうした「ご縁」と「出会い」が絶妙に面白いはたらきをもたらすと言う側面があるなと感じ入りました。
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11:52 : [本・タイトル]や行トラックバック(1)  コメント(2)
ショートさん、こんばんは♪
この作品、楽しいですよね。
凄くエリザベス女王が身近に感じられて嬉しかったです。
彼女にとっては犬が見つけてくれた凄い出会いが人生を変えたのでしょうね。

少し余談ですが、作中で確かエリザベス女王がカナダの短編作家のアリス・マンローに会いに行くシーンがあったはずなんだけど、そのアリス・マンローは『アウェイ・フロム・ハー』の原作者です。思わずニヤリとしましたよ(笑)

2009/07/09(木) 22:51:11 | トラキチ │ URL | [編集]

トラちゃん、こちらもありがとうございます(^^)
そうそう、人生はやっぱり「出会い」が大事ですよね~♪
この作品は本読みなら誰でも共感を持って読めますね。
翻訳モノだけど読みやすくてよかったです。

アリス・マンローのシーン、
そういうことが、私には分からないんですよね・・。
そっか、知っていたらもっと読中に楽しめたのに。
教えてくれてありがとうございます(^u^)

2009/07/12(日) 07:35:27 | short │ URL | [編集]

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2009/07/09(木) 22:46:57 | 続 活字中毒日記