介護現場は、なぜ辛いのか―特養老人ホームの終わらない日常/本岡 類

4104083046介護現場は、なぜ辛いのか―特養老人ホームの終わらない日常
本岡 類
新潮社 2009-05

by G-Tools


私にとってはミステリー小説家の著者が、なんといつの間にか介護士に?
ご自身のお母さんの病気がきっかけで、介護の資格を取りった著者(ヘルパー2級)。
実際に、特養老人ホームで週2日の非常勤職員として働くことになります。
その期間は5ヶ月間でしたが、その間の老人ホームでの出来事をレポートしながら現在の介護のあり方やシステムに問題提起を投げかける一冊。
ともかく、3Kと呼ばれ、低賃金(時給850円、月収正規職員でも手取り12万とか15万とか18万とか!!)重労働の印象が強い介護の現場。それがどうしてなのか、「なるほどなー」と思えるほど丁寧に書かれています。(さすがに、とても読み易く分かり易い。スルスルと2~3時間で一気に読めました。)
読めば読むほど介護士さんたちの大変さに頭が下がってばかりでした。
たとえば、老人ホームでの入所者に対する職員の虐待、虐待まで行かなくとも入所老人への「拘束」、あるいは職員同士のイジメ、あるいは介護士が夜勤明けに起こす交通事故、などなど、一概に事件や事故を起こした方をだけ糾弾しても、問題は解決しないと言う事がよく分かります。
それと同時に、トシを取って死ぬって言うことは・・・ラクじゃないなぁ、壮絶だなと思ってしまいました。
シモのせわを誰か他人にしてもらわなくちゃならない日が来るんだろうか・・・まぁそれまで生きているかどうかも分かりませんが。
著者は自分の姿を美化せずありのままに描いてあり、決して一般的に言う「出来のいい」介護士ではないのだけれど、好感が持てました。
色々と自分の身に置き換えて、考えさせられる一冊。介護するほうとしてもされるほうとしても。
行政の今後の対応にも期待したい。このままじゃダメです。絶対に。
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