骨の記憶/楡 周平

4163279601骨の記憶
楡 周平
文藝春秋 2009-02

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末期がんの夫の看病をしているときに、その妻のもとに「骨」が届けられる。その「骨」は、妻の父親のものであり、その死因に夫が関わっているという手紙が付いていた。真実は・・・。
と言う冒頭から、物語は昭和30年前後の岩手の農村に時代を戻し、その農村で育った貧しいひとりの少年が東京で生きていく姿を、昭和の経済成長期に重ねてドラマティックに描いた物語。
貧しい少年のある意味ではサクセスストーリーとも言える物語で、グイグイと引っ張られた。とても面白かった。まず、主人公の育った背景の、現代では想像もできないような貧しさが印象的。集団就職で上京したあとも、ラーメン屋でのあまりにコキ使われている場面なども臨場感たっぷりだったし、ふるさとの家族、弟たちを思う気持ちにも泣かされる。
この少年がどうなっていくのか、偶然によって別の人生を手に入れるんだけど、そのあとはまるで人が変わったように人生に貪欲になっていき、大きく成長していく少年から目が離せずにグイグイと一気読みだった。
ただ、読み終えてみれば、「骨」に関わる少年は、主人公のほかにも一人いたのだけど、そちら側からの物語が描かれてないのが、ちょっと残念。「片方」はどんな人生だったのか?とても知りたい。

★★★★
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21:49 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(2)
コレ待機中です。
最近さらに読速度が下がっており…
現在「悼む人」中ですがどうも思うように進まず(^^;)。
がんばらないとまた期限が…

2009/04/12(日) 23:52:46 | ユミ │ URL | [編集]

面白かったですよ、まずまずってところかな。
エンタメに走りすぎてるんじゃないかと思わんでもないですが・・。
いずれ実写化されそうな感じです(笑)。
悼む人は読む気にならないんですよ~。
私も本、たまってる。がんばろうね!(^^)

2009/04/13(月) 09:54:48 | short │ URL | [編集]

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