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モンスターマザー 世界は「わたし」でまわっている/石川 結貴

4334975283モンスターマザー 世界は「わたし」でまわっている
石川 結貴
光文社 2007-11-22

by G-Tools


ワタクシ、コレを読んだ後、思わず手作りギョーザを焼いてみたり、お弁当に入れる唐揚げを、いつもは冷凍食品なのにちゃんと自分でお肉から揚げてみたりしてしまいました。。。。


子どもの運動会でピザの出前をとり、同級生たちにも気前良く振る舞い(自分のお母さんが頑張って作ったお弁当には見向きもせず、ピザに群がる子どもたちにピザを分け与える)得意げになっている母親や「お米を買わない。ご飯は炊かない。おかずがほしくなるから。100円ショップのホットケーキ粉を買えばお得でおかずも要らないから節約になる」と、これもご満悦な母親。小学生の子どもをブランドで着飾らせ、自身ももちろん同じぐらいにオシャレに決め「近所のファッションリーダーになり周囲に刺激を与えている」と自信満々の母親、あるいは中学のうちから「誘惑メイク」を子どもに教え、ダイエット飲料を飲ませ、小顔美人になるように、そして男に好かれてナンボの「教育」をする母親、、、、
対して子どもたちはどうかと言うと…
和式トイレを見たことがないから学校や公共のトイレの使い方がわからない子ども、お風呂に入っても自分で体を洗わないから、背中の流し方も知らない子ども、ひじきやゼンマイを「ウジ虫だ~ミミズだ~」と怖がり食べようとしない子ども、保育士が体に触れるのを嫌がる子ども、潔癖すぎて給食のお皿でものが食べられない、ホウキなどが触れない子ども、小学生でも紐が結べない、ボタンがかけられない、ファスナーがあげられない「後ろ前」「裏返し」と言う意味が分からない、安全ピンが使えない、綱引きの綱は手が痛くてもてない、ノートの升目に字を書くのは疲れる、鍵盤ハーモニカは重くて持ちたくない、、、本書は、そんな「モンスターマザー」や子どもたちの実態を取り立ててセンセーショナルに取り上げているだけでは、決してありません。
著者は10年間にわたって3000人のお母さんたちを取材したようです。この10数年に様変わりした母親のあり方を、母子を取り巻く環境や今話題となっているモンスター親が、どのように「培われてきたか」と言う観点から、非常に深く掘り下げてレポートしている。ので、大変興味深いし、読み応えがあります。
たとえば、団地での10年。10年前にはみんなでビニールプールを使って、子どもたちをみんなで遊ばせていたのが、個人主義が発達してプールも個人で使うようになり、やがてはプールを使わない人から「不公平」と言うクレームが来てプールの使用を禁止する事になるという顛末などは、地道に10年の取材を続けた著者ならではの説得力があった。
「ルーズソックス現象」と言う昨今の格差社会(ホンの一部の上部と、中間がなくて、大多数の下部)に象徴される現代、どうしてこんな風になってしまったんだろう、と言う問いにみごとにキッチリ答えをくれる本。
主婦にも育児にも母親になるのにも、ライセンスは要らない。だけど、子どもを育てると言うことは、命を預かるのだから大変なことに違いない。責任も大きい。それをあたかも自分が「子育て」の被害者(あるいは犠牲者)になってしまうと感じてしまうのが今のお母さんたち、被害者でも犠牲者でもなく子どもを育てる「当事者」なのだから、もっと子育てに前向きになり「子どもに恥じない生き方をしよう」と。。。
とにかく、母親として反省もしながら一気に読まされたオススメです。
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