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日本残酷死刑史/森川哲郎(平沢武彦編)

日本残酷死刑史―生埋め・火あぶり・磔・獄門・絞首刑
日本残酷死刑史―生埋め・火あぶり・磔・獄門・絞首刑森川 哲郎 平沢 武彦

日本文芸社 2001-06
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star日本の死刑制度史がよくわかる

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この本は「尊敬する戦国武将は織田信長」とか言ってる人に是非とも読んでもらいたい。どれだけ彼ら(家康にしろ秀吉にしろ)残酷な一面を持っているか、よく分かり勉強になります。たしかに偉大な面もあるに違いない。だけど、偉大な面があるからといって見過ごしに出来ないほどの残酷な所業の数々。信長の場合比叡山や長島の一向一揆の焼き討ちなど、わりと知られていると思うのだけど(それでも「尊敬する」って言う人がいるので解せない。個人の自由だと言えばそうなんだけど)秀吉や家康、武田信玄などの残酷物語も書いてあって興味深かったです。特に家康の場合構成の歴史書などでは神格化され、負の部分は公文書から削除されてしまったとか。
人間の命が犬一匹、花一本よりも軽い時代があったとおもうと、処刑の歴史は人権の歴史とも言えそうです。
その昔、薬子の乱で藤原仲成が処刑されてから平清盛が保元の乱にて自分の一族でもある平忠正など敵方(崇徳上皇方)を処刑するまで、
350年もの間、政府による死刑は実質上行われていなかった・・・と言う話や、江戸時代の歴史に名を残す切腹の美学やら、歴史上の有名な処刑の数々など、ウンチク部分がとっても興味深く読めて、なおかつ人間の命や人権も考えさせられる、なかなか有意義な一冊でした。
タイトルは残酷で、たしかに残酷な処刑の方法や様子なども書かれていますが、基本的には「死刑反対」の書。そういう誘導になっているから、と言うだけではなくこの手の「残酷拷問処刑モノ」を読むと、死刑はたしかに野蛮な拷問の延長上にあるような感じを受け、死刑反対に思いは傾きます。たしかに、明らかに許しがたい殺人者などもいてそういう人を死刑にするのは当然!って言う気持ちもどこかにはあるし、自分がその被害者の近しい人間だった時の事を思うと、大きな声で「死刑反対」って言えない。しかも、最近死刑を避けるため(だけではなく、刑を軽くしようとして)にあの手この手のいい訳合戦みたいなのが繰り広げられているのを見ると、いくらそれが「死刑廃止」というヒューマニズム思想からの行為であっても、どっか間違ってるとしか思えない場合もあります。特に山口県の母子殺人事件とか。法、刑法はいったい誰のためにあるのか、よく考えたい所です。
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