ローザの微笑/海月 ルイ

4163260900ローザの微笑
海月 ルイ
文藝春秋 2007-06

by G-Tools


現役女子大生でありながらAV女優と言う変り種、ローザはその「仕事の内容」と立ち居振る舞い言葉使いのギャップがマスコミの話題になり、テレビや雑誌でも引っ張りだこに。そして、彼女が「劇中」でいつも使う常套句「わたくしと、セックスしていただけませんか」が流行語になるほどの売れっ子になって行った。
しかし、一緒に仕事をしていたAV監督の兵藤は、ローザに見切りをつけ他の女優の元へ走る。そこからローザの転落人生が始まった。

+++++++++

どんな話か全然知らなかったので、こんな話でびっくりしました。
ローザを一言で言うと「ひたすら受身の人生」なのです。下り坂はゆるいのに、転がる事に全然抵抗しないから、普通なら踏みとどまれる所でも踏みとどまるどころか、自ら転がっていくような感じ。
それがなぜかというと、幼いころの「虐待」が原因ではあるらしいのだけど、それもそこまで説得力はないかなー。雰囲気が読んだ事のあるあの作品やこの作品のような感じがしないでもないなぁ・・・なーんて、思いならが読んでたのだけど、いつの間にかローザの人生から目が離せなくなっていた。人によっては「陳腐」と思ってしまうかも。(わたしも陳腐な部分はあると思ったけど、それもこのローザの一部分なのかも。)
それでもローザに多少の同情こそすれ、どこか覚めた目でその人生を見ていたんだけど、最後は泣いてしまうほど感動したのです。
なんといっても最後の60ページくらいが圧巻。そこまで到達してしまったのか、ローザ…という驚きと(まぁこれは一種のフラッシュバックの物語なので、一番最初のページを読めば分かる事なのですが)そこで初めてローザに感情移入が出来たのです。
しかも後を引く涙でね~~。その後すぐにお風呂に入ったんだけど(涙を家族に見られるのがちょっとね)お風呂の中でもしくしく泣いてしまった。一夜明けて朝、草をとりながらもずっとローザのことを考えてましたよ。
海月さんの作品は「子盗り」「プルミン」「烏女」に続き4作品目ですが、これが一番心に残る作品になりそうです。
スポンサーサイト
16:41 : [本・タイトル]ら行トラックバック(1)  コメント(2)
shortさんの方が早かったね。
私もあっという間に読んじゃったけど
読みが浅いらしい(ーー;)。
どうもよくわからなかったな作者の気持ちが。
ローザはなんであんなに受身なの?
切ないというより悲しい物語でした。

2007/07/26(木) 23:16:00 | ユミ │ URL | [編集]

ありゃ、今ユミさんのブログに
コメント書き込んだところですよ。
受身になってる背景がわからんよね。
賢そうなので、他にも道はあったはずなのに。
でも「松子」とかよりわたしはこっちが好き。
ラストがとってもほろって来ました。
でも、最後にちょっと納得できない部分があるので、読めば読むほど引っかかり感動が薄れてしまうのです。
うーん、どっちかと言うとビミョーな物語なのかなぁ・・。

2007/07/27(金) 09:22:28 | short │ URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可

トラックバック

この記事のトラックバックURL

印象深い興味深く読めました。女子大生アダルトV女優ローザが主人公。アダルトV監督とともに世間から絶大な注目をあびテレビ、マスコミで脚光をあびるアダルトV女優。その監督と別れ...

2011/06/24(金) 09:15:57 | 単車と車と本と山 の記録