人はいつから「殺人者」になるのか/佐木 隆三

4413041313人はいつから「殺人者」になるのか
佐木 隆三
青春出版社 2005-11

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ほんとになんか、申し訳ないような気がするんだけどこの手の本が好きです。つい読んでしまいます。佐木隆三さんはそれでも、今まであまり読んでこなかったのですが、これからもうちょっと読んでみたいです。この人の本でオススメをご存知でしたらどなたか教えてください。

さて、本書。
タイトルの通り、世を震撼させた殺人者たちが幼いころからどんな境遇にいて、どんな育ち方をしてきたのか、と言う事が書かれています。
どんな育ち方をしたから、悲惨な境遇にいたから殺人が許されるとか、そんなことはモチロンありません。殺人を犯した心理を理解しようと言うのでもありません。ただ、どんな風にそれまでを過ごしてきたか、ただそれを見て見たいという…ありていに言えば興味本位にすぎないのかもしれません。でも、そこに何かしら深いものを感じることがあります。今回もそれを色々と垣間見たような次第です。

・小林薫(奈良の幼女誘拐殺人)
・宅間守(池田小学校児童殺傷)
・緒方純子(北九州一家監禁殺人)
・林真須美(和歌山毒カレー事件)
・岡崎一明(坂本弁護士一家殺害)
・林郁夫(地下鉄サリン事件)
・山田みつ子(音羽幼女殺害)
・福田和子(ホステス殺害)
・高橋裕子(中洲ママ連続保険金殺人)

お受験殺人事件として世間に知られた「音羽幼女殺害事件」の山田みつ子を例に挙げると、小さい頃から上手く人と付き合えなかったり、摂食障害だがあったりして、かなり「むずかしい」人だったようです。被害者の子どもとその母親との付き合いにほとほと疲れていたとき、夫には一生懸命サインを出していたのに、夫はそれを無視。無視したから殺人を犯しても良いというのではないけど、家族同士のコミュニケーションがもうちょっときちんとしていたら、ひょっとしたら幼い命が奪われずに済んだかもしれないと思うと、とても残念です。このまえ山本文緒さんの「再婚生活」を読み、うつ病の人には家族の理解と深い愛情が一番の薬なのかもしれないと思ったばかりだったので、いっそうこの山田みつ子の事が悲しく思われました。
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20:15 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(2)
私も以前この手の本に、一時期興味を持って読んでたことがあるんですけど、書く側がなにを信じてるかで内容も変わるのかな、と。そうするとなにが真実なのかやっぱり分からなくなって、ジレンマに陥りました。
東電OLの本も、じゃ、真犯人はどこ??と思ったり。

それはさておき、「お受験殺人」は考えさせられましたね。一度、遺族の近しい方のお話を聞いたことあるのですけど、報道によって加害者が被害者に、被害者が加害者になってしまったことに心を痛めておられました。
それでも、ママ同士の付き合いのあのストレスを思うとき、山田みつ子の孤独が辛いですね。
私だって人付き合いうまくありません、ストレス溜めて悩んだりもしています。

でも・・・もしも我が子が誰かにあんな風にされたら、そう思うと同情はしても許すことはできませんよね。

2007/07/17(火) 16:28:28 | じゃじゃまま │ URL | [編集]

こんばんは、じゃじゃままさん。
ついついねー読んじゃうんですよ。事実は小説よりも奇なり、と言う感じで小説よりも深く考えさせられる事が多いし、それなりに刺激的なのです。興味本位でこの手の本を読んでるわたしには何も語る資格がないと思いますけど(^_^;)
でもおっしゃるとおり、「でっちあげ」の時のように、作り手のモラルや考え方、立場によって、一つのことが全然違うものになると思います。そして、報道のあり方も。そこは、読み手がしっかりしてないとうかうかと乗せられちゃうことがあるので、斜に構えて読まないとダメですね。わたしなんか流されやすいので、ダメな読者ですが。
殺人を犯した人たちの事は、自分が被害者だったら絶対に許せないですよね。うつ病だろうと孤独だろうと、育った環境が劣悪で荒んでも仕方がないにしても、何を言っても奪われた命は戻らないんだし、取り返しのつかないことをしたんですから。山田みつ子の場合、もう少しのところで、殺人は避けられたのじゃないかと言う気がしました。亡くなった幼い命を思うと、それがものすごく残念でした。

2007/07/17(火) 21:42:37 | short │ URL | [編集]

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