果断―隠蔽捜査2/今野 敏

4103002522果断―隠蔽捜査2
今野 敏
新潮社 2007-04

by G-Tools


隠蔽捜査」で、不思議な魅力を見せてくれた竜崎シリーズ?第2弾。
今回も面白かった!さくっと読めました!
前回の件で警察庁から大森署の所長に左遷されてしまった竜崎。その大森署管内で起きた強盗事件に絡めた物語。
一見、ただの強盗事件、それに絡んだ立てこもり事件のようだけど、ほんのちょっとした綻びを、どこまでも追及することで真実に迫ってゆく過程が見応えあり目を逸らせません。真実ははたして。すごく気になりどんどんと読むことが出来ました。
前回、「東大卒業者でなければ人にあらず」みたいな雰囲気をまとっててすっごくイヤなヤツだった竜崎、今回は最初から「背水の陣」的な職場で苦労しているせいか、前のように憎まれっ子の役目はしていません。それどころか「警察体質」の悪しき部分と真っ向から対決しているようで、正義の味方に見えてくるから不思議。頑張れ!竜崎!
何事もきっちり理屈で原因を探ろうとする(・・・これが「天才柳沢教授(山下和美さんの漫画です)」によく似ています。)その徹底振りは気持ちがいいくらいなのです。およそ公明正大とは彼(ら)のことを言うのでは。
家庭でも妻の病気、娘の就職活動、息子の東大宣言と気になることばかり。が、前回の件でかなり家族の信頼を得たようで家庭内ではトラブルはない。(今回竜崎があの国民的アニメを見て感動した様子が面白かった。そっか、あんなに有名なアニメの名前すら聞いたこともないほどの人生なのね。。。わたしとほぼ同世代なのに・・・。)そのあたりのバランスも丁度よかったし、これによって竜崎の高感度がますます上がったかも。
前回同様思うのは、竜崎自身は全然変わらない。だけど、高感度が上がってゆくのはこちらの視点が変わるから。その点が中々に新鮮な感じです。次も期待したい♪
あと、最初のほうに竜崎が地域の安全性向上のために何が必要か(というよりも、今の世の中に必要なもの、何故こんな物騒な世の中になったのか)を論じる場面があるのだけど、これがまったくその通り!って思えて面白かった!これはもっと真剣に考えてみる必要のあるテーマだと思う。

keiさんにお借りしました。ありがとうございました!
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家族の不祥事で所轄署長に左遷されたキャリア警察官の竜崎が、相変わらず徹底した合理主義者ぶりを見せるシリーズ第2作。警察ものというより、ヒーローものになりつつありますね。果断―隠蔽捜査2今野 敏 新潮社 2007-04売り上

2007/08/01(水) 13:38:54 | 黒猫の隠れ処