【映】危険なプロット

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おススメですよー。すごく面白かったです!★★★★☆

主人公の高校教師ジェルマン、生徒たちの文学への不勉強や才能の無さ(それ以前の問題と思うけど)に日々落胆している文学教師です。お粗末な宿題の中から見つけたのは、クロードと言う生徒の、秀逸な作文。
それは、自分の友達の家庭に憧れ、家庭に入り込んで観察したことを記した「物語」でした。
クロードはラファという友達の家庭に近づき、勉強を教える同級生と言う立場で、家に入り浸ります。
平凡なラファの家庭。
だけど、クロードが「覗く」ことによって、平凡な家庭の非凡性が顕わになっていくのです。
それを日々作文として提出するクロード。
文章の終わりにはいつも「続く」の文字が・・・。
読むジェルマンはのっけからこの「物語」に惹かれ、のめり込んでいきます。
クロードが「覗く」家庭を、作文を通してジェルマンも「覗く」のです。そしてその
ジェルマンを通して妻のジャンヌも、ラファの家庭や夫婦関係、そして、ジェルマンとクロードの師弟関係を見つめている。
そんな彼らをとおして、私(観客)もまた、「覗き見」するという、幾重にも入り組んだ「覗き見」が成立していると思いました。
「覗き見」の共犯としての罪悪感や背徳感を感じつつ、クロードとジェルマンの描く「物語」にのめり込んでいく感じ。
いつバレるんだろう、というハラハラドキドキ。。とてもスリリングでした。
オチも、予想外で・・・とても気に入りました。
綺麗なピアノのBGMも良かったし、なによりも、クロードを演じたエルンスト・ウンハウアーが美しい!!
おススメします。
↓音楽を聴いてみて!このBGMが物語をよりスリリングに仕上げてたわ。





以下ネタバレ的に感想。

●ラストはヒチコックの「裏窓」っぽい。ジェルマンは結局、数学のテストを盗んだことによって、クビになってしまうけど(そのくだりは真実だったのね・・・というか、ほとんどが事実だったんだろうと思うけど)決して、クロードを恨んでいない。
ふたりがベンチに座ってアパートを「覗き見」ながら、また次の「プロット」を練っているシーンは、ふたりの未来を暗示しているんでしょう。
クロードは家庭的に恵まれず、けっこうキツイ生活をしている・・っていうのが最後にわかる。それも切ない。
そんなクロードにとってジェルマンはある意味大事な存在なんだろうな。
そしてジェルマンにとっても、クロードは幻の息子という感じかも。
そんな二人が背徳的に物語を紡いでいくのだろうかと思うと、(ジェルマンは地位も仕事も妻もなくしたという)絶望的なシチュエーションの中にも、胸がぬくもるようにも感じました。けっして後味は悪くなく、良いラストで、好きです。

●また、中年女が好きなクロード(^-^;
母親を投影していることは明らかですが・・。もったいないね(笑)
ラファの母親に別れを告げられるシーンは切なかったなぁ。

●ジェルマンの妻。夫やクロードを「悪趣味」と批判してたけど、自分もけっこうのめりこんでたのがおかしかった。
画廊?をやるにはセンスが悪すぎるよね(^-^;いくらなんでもアレはないでしょう。あんなセンスで自分を芸術的と思ってる人間はいないと思うけどなぁ(笑)
ジャンヌは「芸術」と思ってるのに、ラファが「ジェルマンの妻はポルノ店を経営している」と言っていて笑った。
結局この夫婦は上手くいってるように見えて、砂上の楼閣の関係だったのかも。

●たとえば、自分の家の子どもの友達が、私が知らない間にうちの中をあちこち物色しているなんて、そんなことがあるとしたら耐えられない。うちの場合どこもかしこもカオスなので(^-^; 箪笥ひとつ、引き出しひとつ、見られたくないというか、見せられたものじゃない。。ちゅうの(笑)クロードが寝室やクローゼットや洗面所をくまなく見て回るシーンは、思わず、「やめてーー!!」と思いました(^-^;
覗き見しているつもりで映画を見てたけど、あの瞬間は「覗かれている」感じになったわ。

●クロードの描くラファの家庭に唐突に登場して、文章の添削や指南をするジェルマンが笑えた。
事実と妄想(創作)の区別はどこに?
おおむねが事実と思い込んでいたので、あの自殺シーンにはドキッとしましたよ。


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