【映】光のほうへ

B005QWSNO2光のほうへ [DVD]
角川書店 2012-01-13

by G-Tools


デンマークの映画だそうです。泣けた・・!

冒頭、年端も行かない兄弟が二人で赤ちゃんの世話をしている。
どうやら赤ちゃんはふたりの末の弟らしい。母親はと言うとアルコール中毒で、この二人の兄弟も含め、赤ちゃんである弟さえも世話を放棄している。だからこの兄弟は必死にちいさな弟を育てている。時には万引きまでして・・。名前も親はつけないので、兄弟が命名。。。
そうまでして育てていたのに、小さな命ははかなく散ってしまう。

衝撃の導入部だ。なんせ赤ちゃんが死んでしまうなんて、正視に耐えない。あまりにも哀しすぎるのだ。

時は一気にワープ。兄弟が大人になった生活が描かれている。
ふたりとも、幸せそうでもないし、ちゃんとした社会人として生活しているように見えない。
しかし、兄ニックはそんな境遇にありながらも、元恋人の兄(短気で手が早く精神的にもややこしそうな男である)にたいして、ぶっきらぼうでありながらも気遣いが優しい。
方や弟は、麻薬中毒。幼稚園児の息子がいるが、とてもまともに育てているとはいえない。
言えないのだが、息子への愛情だけは本物だと感じられる。
ぎりぎりの中での二人の生活は危うくも愛情が感じられてしみじみとしてしまう。
どうしようもない父親だけど、そうせずにいられない父親(弟)の切羽詰った感じが伝わる。

兄弟二人が「きちんと」大きくなれなかったのは、明らかに子ども時代の影響だ。
母親に自ら虐待されながら、弟を死なせてしまったと言う罪悪感、トラウマ。
そんな過酷な過去を抱えて、まともに生きていけるだろうか。
私は少なくとも、この兄弟の成長した姿に納得を感じたし、また逆に、こんな風に過去にとらわれていることに、いとしさ・・みたいなものを感じた。
さっさと辛い過去は忘れ幸せになる・・そんな器用なことが出来れば、幸せだったのかもしれないけど、出来なかったところに人間らしさを感じるんだと思う。
もちろん、乗り越えていくに越したことはないし、弟の選んだ結末は哀しすぎたのだけど・・。

刑務所の中で再会した二人が、初めて「話す」シーンは胸を衝かれた。
マーティンの名前の由来、マーティンが大事に持っていた「Z」の書かれた紙切れ・・それらに涙を誘われた。

重くて辛くて暗い物語だったのだけど、不思議と見終えた後に一抹の明るさを感じる。
それがタイトルの「光」なのだろうか。
どうかこの二人が、マーティンが幸せになるように、願ってやまない。

きっと、幸せになるよね。

★★★★☆
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