【映】サラの鍵

B007MFDXSWサラの鍵 [DVD]
東宝 2012-06-22

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原作を読んでいて、分かっていたが、緊迫した内容に胃が痛くなる心地で見てしまった。

主人公のジュリアはジャーナリスト。
引越し先のアパート(夫の祖父母の代から住んでいる)に、ある秘密があることを知る。
それは、1942年に行われた「ヴェルディブ」という悲惨な事件に関することだった。
フランス警察による、ユダヤ人の一斉検挙。
惹かれるように、過去を探るジュリア。
いったい何があったのだろうか。

映画を見て内容的な感想は、原作を読んだときとほとんど変わりないような気がした。
でも、映像で見せ付けられると、ヴェルディブの様子が生々しくて、よりショッキングである。
特にトイレに行きたいとサラが言うのだけれど、それさえ許されないシーン。
そして・・・・・・。
冒頭からサラの状況があまりにも重苦しく、見続けるのが辛くなるほど。フィクションと分かっていても涙があふれて止まらない。幼い少女にこの試練は・・。絶句するのみだった。

原作を読んだときにも、主人公のジュリアにイマイチ共感が持てなかったけど、映画でもそれは同じだった。
映画を見て思ったけれど、彼女は「知る必要があるのか?」「知らせる必要があるのか?」という逡巡する様子も見せず、自分も知ろうとするし関係者にも突きつける。
たしかに、歴史の闇に埋もれさせてはいけない事柄だと思う。
でもそれと、個人の歴史をむやみに掘り起こすのとは、別の話なのではないかと思う部分もあった。
そっとしておいたほうがいいのでは?余計なことをしてるんじゃないの?と思ってしまう。
それはおそらくジャーナリストとしてのサガというか、業というか、そうせずにいられない衝動のようなものだったんだろう。(実際、これだけのことを調べ上げるとはジャーナリストとして天晴れだと思うし)
結果的に、「知ったほうがよかった」と関係者たちは納得する。
そうじゃないと命を落とした者たちが報われない。
その命に光を当てること。
生きた証を残すこと。
それすらなかったらあまりにも哀しい。
だからラストのシーンではやっとジュリアに共感することが出来て、切なくて哀しいんだけれど・・でも「命」の愛おしさを感じることが出来て・・泣いた。

重い映画ですが、オススメです。

原作の感想はこちらです。


4105900838サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス)
タチアナ・ド ロネ Tatiana de Rosnay
新潮社 2010-05

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