【本】俺に似た人/平川克美

4260015362俺に似たひと
平川 克美
医学書院 2012-01-20

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お父さんを介護して見送った記録を、「俺」と言う目線を通して描いた「物語」です。
ノンフィクションと言うよりも「物語」と言う形をとってあるからなのか?
ものすごく切々と胸に響いてきて、知らないうちに涙が出ている感じの本でした。
「物語」と言う形式でしかしか語りえないものがある・・・盟友の内田樹氏に言われたそうです。

老いて病んで確実に死が近づいていてもなお生きる。
着々と死に向かって生きる。
死に行くものと看取るもの。
介護するものとされるもの。
ふたりの男の姿が目に浮かぶようで胸に迫ってきた。


だんだんと弱っていくお父さん、老いて、病んで、でもなお生きると言うこと。

ちょっとした風邪から重い肺炎に。誤嚥性の肺炎も。おとしよりになってからは熱が出たらヤバいって聞いてるけど、それを目の当たりにした気がしました。
でも、風邪や肺炎が治ったとしても、その先にあるのは健康人としての普通の生活じゃないという、絶望?
希望がないんですよね。
死はとても身近で、人間として命の終焉がすぐそこにあるのが実感される時間の中で、静かに時を過ごす二人の男。
そんな中で、お風呂に入れてあげると「風呂はいいなぁ」とつぶやくお父さん。
それが著者の胸に響くシーンなどは涙なくして読めず・・でした。
ふたりの情景が浮かんできて、静かな感動のある作品でした。
文章がすごくよくて。深く考えさせられるフレーズがそこここにありました。
何度も読み返したいと思う本でしたよ。買いたいな。

いつか自分も、どちらにしろそういうときが来る。どんな形かなぁ・・何歳のときかなぁ・・思わずにいられない。

最近では、親を看取ることよりも、自分はどんな死に方をするんだろう?ということがふっと思われたりします。
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10:52 : [本・タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

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