【本】歪笑小説/東野圭吾

4087467848歪笑小説 (集英社文庫)
東野 圭吾
集英社 2012-01-20

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すごくすごく面白かった!
東野さんのユーモア小説は、他作家のとは一味違う面白さがある。やっぱり追いかけててよかったぁ~~!と心から満足できた。大好き~!!(ほめすぎか?なんせ最近の作品がいまひとつ・・以下自粛)

灸英社・書籍出版部を中心にして繰り広げられる、作家と編集者との紆余曲折、悲喜こもごも、多事多難をユーモラスに描いた作品で、数年前に書かれた「黒笑小説」の中に登場した編集部が再登場しているらしく(私も読んだのですが、そこまで覚えてなくて・・・)形的に、続編になっている。(らしい)
「黒笑小説」では、13の短編中3編が、この「歪笑小説」と同じネタで、直本賞の受賞に関する物語だった。(と、自分の当時の感想に書いてあった)

売れる本を作るには売れてる作家の原稿がいる。その原稿を取るためには何でもやる編集長の獅子取の必死加減。それを見て感心するのを通り越して唖然とする新人社員の青山。良い内容でも売れなければ、出版社にとっては意味がない。売れる作家は相撲部屋における横綱のようなもので、無給の力士たちを含め部屋の経済を潤すように、売れる作家は売れない作家の分まで稼いでくれている。。。なるほど。
青山が小説雑誌について、中学生たちに突っ込まれる章は圧巻だった。
小説雑誌に連載されている小説なんて、誰も読んでいない。本となって出版されるときは大幅加筆修正がなされている。ということは、連載中のものは単行本の「下書き」に過ぎないのでは?原稿料を稼ぐために読者に、金を払わせて「下書き」を読ませているのか・・・という突っ込みはあまりにも鋭くて、東野さん、こんなこと書いちゃってもいいのーー??と、心配になるほどだった(笑)でもね、私は読んでいますよ。毎月4冊の小説雑誌が回ってきて、その中で読む連載小説はたしかにごくわずかだけど、全然読んでないって言うことはないですよ。
でも、確かに、連載が終了したのに一向に単行本にならない、あの小説やこの小説。大幅に加筆修正しているのか、それとも単行本にはなりそうにないのか?など、ハッと考えさせられる部分が多かった。
あと、登場する作家たちがいかにも実在の作家を連想させて、楽しかった。
東野さん、チャレンジャーだなぁと思う。こんなこと書いてもいいの?きっと東の正横綱東野圭吾だからこそ、書けるんですよね。。。
出版業界と編集者と作家をとことんおちょくっているんだけど、出版業界と書籍に対する深い愛情が感じられて、特に最後の2章などは胸が熱くなるような物語になっていて、本当に大好きな一冊になった。
東野さん、今後も追いかけますです!!

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23:26 : [本・タイトル]わ行トラックバック(2)  コメント(2)
ねーさん、れびゅ~拝見にきたよん。

ねーさんと同じく、最近の東野氏の作品は満足することがなくて、「すぐに刊行しなくてもいいから、心を揺さぶるような作品を書いて」と思っていました。
この本を読んで、作家、出版社の苦労が身にしみました。みなさん、苦労してますね(涙)でも、裏側を読めて面白かったし。それを面白可笑しく描く東野氏、面白い人だなと。作家なんてなるもんじゃないと言いつつも、ねーさんが言う様に愛情も感じられました。

2012/04/14(土) 10:28:49 | ラム │ URL | [編集]

ラムちゃん、貸してくれてありがとう!
本当に面白かった~~~。
全体的なまとまりもよくて、面白いだけじゃなくてよく出来てると思いました(ナニサマ的・・)
編集さんから見た作家とか、面白いよね~。

「すぐに刊行しなくてもいいから、心を揺さぶるような作品を書いて」

これ、本当にそうだよね。
今回はそういう点で、嬉しい一冊だったね(*^_^*)
また今後も期待しましょう!(*^_^*)

2012/04/14(土) 21:37:04 | short │ URL | [編集]

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