【本】第五番/久坂部羊

4344021274第五番
久坂部 羊
幻冬舎 2012-02-10

by G-Tools


6年前、さまざまな残虐な事件を起こしたイバラは今、刑期を終えて出所し更正の生活を送っていた。
そこへ幻想的で、しかし残酷でグロテスクな絵を描く日本画家の三岸が近づく。
当時イバラにかかわった為頼英介は病気の兆候を概観から判断することが出来る。彼は今ウィーンで、音楽学校の留学生服部サビーネの強迫観念症患者を診ていた。
日本では、致死率の非常に高い奇病が流行し、人々は恐慌に陥っていた。最初にその病気を発見した菅井は、その病気の発見と治療で医療界に名を馳せる事を夢見た。


「無痛」の続編です。
読んだけど、イマイチ覚えが悪い・・(^_^;)。
でも、本書を読むうちに大事なところは思い出したし、覚えてなくてもそれなりに解説されているので大丈夫だった。でも読まないよりは「無痛」も読んでからのほうが分かりやすいと思います。

著者の作品はいつもいつもセンセーショナルな内容だけど、今回もすごくセンセーショナルで突飛だった。
まず、前書きの部分で書かれているんだけど、病気の流行とともにWHOが巨大化しているという話。
エボラ出血熱、エイズ、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病、SARS・・・それらが発生し流行するたびに、WHOはその重要性を増し、予算の増大を得る。医学にしても、重大な病気が広がるほどに必要とされる。自己矛盾に満ちている・・・という内容の前書きは、言われてみれば確かにそうかも・・!と言う説得力があって、興味深かった。
それが本編にも深く関係しているのだけどあながち想像だけに思えなくて、とても不気味だった。
その点は面白かったけど、小説としてはあちこちと話が広がりすぎて散漫な印象となり、そのせいで中盤集中力を削がれた。
もっとイバラの主眼を中心にした物語であれば感情移入も出来て感動したのかも。



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