【本】特捜部Q ―檻の中の女― /ユッシ・エーズラ・オールスン

特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)
ユッシ・エーズラ・オールスン 吉田奈保子
4150018480


やっぱりシリーズは順に読まねば!!と、痛切に思いました。
すっごく面白かったです!!
特捜部Qって、こういう事情で作られたんだ・・・カールってこういう人だったんだ、カールとハーヴェイはこういう事件で「現状」に陥っているんだ、アサドはこういう人だったんだ、そういうわけで「地下室」「3階」なんだ・・・などなど・・・・・物語の基盤というか、基礎知識があったので(なじんだのかも知れないけど)文章が速やかに頭に入ってきて楽しかった。
これを読んで、「キジ殺し」も思い出して、そして第3作目が楽しみです。

【story】
特捜部Qとは、未解決の事件をもう一度捜査する使命を負った特別な部署。
追い払われるようにして、その特捜部Qの部長に任命されたカール。ただし人員はカールのほかにはシリア人のアサドだけ。
部下ができたことで仕方なく捜査を始めたのは、5年前に失踪した美人議員の事件。
自殺か他殺か失踪かわからないまま「自殺」と片付けられていたが、お義理のように事件を調べていくと、どんどんと新事実が現れてきた。
議員失踪事件が起きた2002年と、現代2007年がリンクするとき、果たして真実は。

【感想】
何から何まで面白かった!
まずは主人公カール!!
一見気難し屋のカールは警察内では煙たがられているけれど、実はとても頭が切れて、以前部下を失った事件の深いトラウマを抱えていることや、妻の連れ子や下宿人との家庭生活や、なかなかに屈折したものを抱えている。
その部下になったアサド。この人物がまたカール以上の異彩を放ち、魅了された。なんといってもスーパーマンのように何でもお見通しだったり・・。二人のコンビはとても面白くてそして頼りがいがあった。
事件はものすごく陰惨。本のタイトルどおり「檻の中の女」がもう一人の主人公。
かなり常軌を逸する犯行で、ミステリー小説の中でもかなり悪質だと思うのだけど(ミステリー通というほどではないので確信はないけど、私は斬新な手口と思った)・・。
なぜ、彼女がこんな目にあっているのかまるでわからない。
ヒントのひとつもないように思う・・だから、特捜部Qが事件の解明をするなんて、至難のように感じる。
が、ひとつ、またひとつと小さなヒントを手がかりにして真実に近づいていくくだりは、まさにワクワクハラハラさせられた。
犯行がむごければむごいほど、犯人に下る鉄槌を厳しく激しくと願うのだけど、今回は犯人側にも思わず同情してしまう事情があった。もちろんだからといってこんなことは許されないと思う。
でも犯人が来た道のりを思うと、ここまで狂気に駆られてしまったのも納得してしまった。
というわけで、登場人物も、事件の凄惨さもその動機も、そして真実に近づく過程も、何から何まで面白かった。
今後も続刊の予定があるのかな?
ぜひとも読みたいと思う。
おススメ!!★★★★★



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