【映】デザートフラワー

デザート・フラワー [DVD]
シェリー・ホーマン
B005GO576W


「砂漠の女 デイリー」を映画化したもの。
砂漠の遊牧民の娘として育ったワリスは、初老の男と結婚させられるのがいやで、砂漠を抜けて祖母の住むソマリア首都モガディシオまで逃げる。つてを頼りイギリスはロンドンで、ソマリアの外交官の家で家政婦として働くが、ソマリアの政情不安で帰国命令が出て、一家は帰国。
ワリスは帰国がイヤでまた逃げ出し、ダンサーのマリリンと出会い、家に連れて行ってもらう。
マリリンの紹介でバーガーショップで働いているところを、有名な写真家に見出されてモデルへの道が開けたが・・・・。

トップモデルのワリス・デイリーのサクセスストーリー・・・なのだけど、それだけではない。
成功したワリスは、雑誌のインタビューで答える。
「自分の人生を変えたのは、写真家との出会いではない。
3歳のときに受けた性器切除だ」と。

映画としては淡々とモデルに上り詰めるまでが描かれていて、あっという間に20年も過ぎていて、いつの間に?と言う感じもしたけど、描かれている内容はかなりの衝撃だ。
私はこの原作を読んだ。少し前に読んだので詳しい事は忘れてしまったけど・・・。
映画を見て興味をもたれた方は、ぜひとも原作の自伝を読まれることをお勧めする。
(私のように読んでも忘れてしまったら意味がないけども・・・(^_^;))
同じ女性として、性器切除なんて恐ろしくて考えたくない。
自分の娘にも何の疑問も抱かずに、それどころか進んでそれを施すなんて、それも考えたくもない。
たった3歳でそんなむごいことを・・・・。
デイリー氏が問題提起してから、このことは公に論議されるようになったというけど、それでも今でもそれを行う少女たちは何百万人もいるらしいし、それも、アメリカ国内においても年間6000人もいるとか。
習慣、文化・・・一言で言えば簡単だけど、どうしてそれがなくならないのか。
この手のビックリするような文化や習慣はアフリカにはまだまだ沢山あって、本も一杯出ている。
私はこの原作本の他には「生きながら火に焼かれて」「生かされて。」と言う本も読んだけど、想像を絶する世界がそこにはある。
ときにはまだ現在、進行形の形で。
私がそれを知ったところでどうなるんだろう・・・と、読後の無力感と言ったら途方もなかったけど、少なくとも知らないよりは知るほうが良いと思う。
映画の出来栄え云々以前に、この世界を知って欲しいと思ってしまうのだ。
そして私ももっと他の本も読まなければ・・・と思う。(読む前からくじけてしまうのだけど)

さて、映画の中で印象的なシーンは。
もちろん、マリリンと自分の性器を見せ合うシーンもインパクトが大きいですが(マリリンとの友情が映画の中でひとつの軸。すごくよかった)、ワリスがお腹を痛くして病院に行ったときのこと。
イギリス人の先生はワリスの局部を見てすぐに「割礼」と分かったのだろう。ソマリア人のスタッフを通訳として呼ぶ。
先生は手術を勧め「なくなったものは復元できないけど、痛みを和らげることは出来る」と優しく言うのですが、ソマリア人スタッフは通訳する振りをして、ワリスを責めるんです。
「白人の男に股を開いて見せたのか」
「ふるさとや親に顔向けが出来ない恥知らず」
などなど、痛烈に。。。
おそらくワリスは既に英語も出来ていて、医師の言葉も分かったはず(原作にそういう部分があったのかな?覚えてませんが・・・)。今でもやっぱりこうしたことはあるのかもしれない。
価値観や風習を変えていくのは本当に難しいものですね。
纏足のような例もあるんだろうけれど。

ちなみにタイトルの「デザートフラワー」の意味は「砂漠の花」=「ワリス」だそう。



砂漠の女ディリー
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