【本】マスカレード・ホテル/東野圭吾

4087714144マスカレード・ホテル
東野 圭吾
集英社 2011-09-09

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【STORY】

一見、なんのつながりもない殺人事件が、実は連続殺人事件だった。
その決め手となったのは、現場に必ず残された謎の数字。
その暗号を解いてみると、次の殺人現場はとあるホテルになるはず・・。
超一流ホテル・コルテシア・・刑事たちはホテルマンとなり潜入することになった。
そこでホテルマンとして働く山岸尚美は新田刑事のサポートにつくことに。
ホテルマンとして、いかなるときも「お客様」優先の姿勢を崩さず、新田にもそれを求める。
刑事としての職務優先の新田とは何かにつけ反目しあう尚美だったが、二人はお互いの仕事を理解し始め、尊重しあうようになっていく。

【感想】

まあまあ面白いんだけど、ミステリーとしての面白みはあんまり感じなかった。
どこが面白いかと言うと、ホテルで働く側の内実の描写とか・・・。
感想を書いてらっしゃる方のご意見に、石ノ森章太郎「HOTEL」を思い出す・・と言うご意見が多かったけど、私が思い出したのは、森村誠一氏の作品たち。森村氏は、実際にホテルで働いた経験があっての創作だったから、すごくリアルだった。
尚美のホテルマンとしての姿勢は、たしかに読んでいてとても気持ちがいい。前向きだし真摯だし。
でも、ホテルでの仕事はかなり過酷な部分もあるらしく、この物語の尚美のような姿を見ていると「きれいごと」と思う気持ちもあったのは事実。
で、新田刑事・・最初はホテルマンとしての仕事に全然なじめなかったんだけど、尚美の姿を見ているうちに、だんだんと学ぶべきことを学び、成長していく。それはホテルマンとしての成長だけにとどまらず、人間としての幅が広くなっていく成長でもあった。
お互いを尊重しあう姿は、見ていても気持ちがいい。

と言う点で、読み応えがあったとも思うし、面白く読んだのだけど・・・・。
やっぱり東野さんにはもっと上を望んでしまう。
きっと作家には残酷なことなんでしょうね・・・。




↓ 森村誠一「鍵のかかる棺」
おもしろかったですよ~~。
4198914745鍵のかかる棺〈上〉 (徳間文庫)
森村 誠一
徳間書店 2001-03

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4198914753鍵のかかる棺〈下〉 (徳間文庫)
森村 誠一
徳間書店 2001-03

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11:26 : [本・タイトル]ま行トラックバック(3)  コメント(4)
ねーさん、感じたことは同じだね。
私もミステリーとしてはイマイチだし、キャラに魅力は感じなかったけど、ホテル内の仕事描写は面白かったです。ホント、ホテルのように面白かったよ。

本当、東野氏には心を揺さぶられるような作品を期待してしまうよね。急いで刊行しなくてもいいから、読了後、余韻の残る作品を書いて欲しいデス^^

2011/12/29(木) 20:29:28 | ラム │ URL | [編集]

ラムちゃん、見てくれてありがとう!
そして、本、貸してくれてありがとう~~
東野本は超人気で、図書館ではこんな田舎でも何十人も待たないといけないので!

東野さん、名作の中にはとんでもない面白い作品があるので
どうしてもハードルがあがってしまうよね~。
でも、追いかけてしまうよね。
「白夜行」「幻夜」並みの作品が出るのを待ちましょう!

2011/12/30(金) 19:35:24 | short │ URL | [編集]

こんにちは。
私は面白かったです。ミステリというよりホテルの事件簿としてすごく興味深くて。(笑)
でも私もどちらかというと新田寄りなので、わがままな客の言うこといちいち聞いてたらますますつけあがっちゃうじゃん!って思うタイプです。
だから山岸のようにお客様がルールブックなんて、まさに接客業の鑑ですね。

でもそれはさすが一流ホテルだからでしょうか。すっごい感じの悪いお店の店員さんとかいますけどね。
こんなホテルマンのいるホテルなら快適に過ごせそうですが・・・そもそも庶民なので逆にすわり心地が悪いというか、そわそわしちゃうかも。(苦笑)

事件の真相がまさかそこにあるとも思わず、あんなに手の込んだことしなくてもよかった気もしますが、でも次々に現れる怪しげな客が気になって一気に読んでしまいました。

2012/06/27(水) 17:52:02 | じゃじゃまま │ URL | [編集]

じゃじゃままさん いらっしゃい(*^_^*)
きゃはは!じゃじゃままさん、新田よりなんですね!
私は逆に、態度の悪い店員なんかにはめちゃくちゃ頭にくるタイプ!(笑)
そういえばそんな一流ホテルに泊まったことないなぁ~
一度泊まってそわそわしてみたいですね!!笑

そこそこ面白かったんですけど、森村誠一の「鍵のかかる棺」みたいなリアルなホテルマンの話を以前読んでいるので
(漫画の「ホテル」石森章太郎さんのは読んでないけど)
やっぱりちょっと比較してしまいました。
最近、東野さんで満足させてもらったこと「歪笑小説」しかないです。

辛口でゴメンナサイ笑

2012/07/02(月) 11:00:51 | short │ URL | [編集]

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