【本】共同正犯/大門剛明

4048742132共同正犯
大門 剛明
角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-07-30

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姫路市内で居酒屋「利庵」を経営する鳴川は、かつて自分自身も勤めていた町工場、弓岡製鎖工場が経営存続の危機に陥っていることを知る。若くして父のあとを継ぎ、経営者となった翔子が連帯保証人になったために、巨額の借金を背負ってしまったのだ。どうにかして弓岡製鎖工場を救いたいと思う鳴川は、その工場で他殺死体を発見してしまう。
その死体は、翔子の借金の相手だった。殺したのは翔子!?そう思った鳴川が取った行動は・・・。

殺人事件があるんだから、一帯誰が犯人か・・という目線で読み進めるんだけど、なんだか、それはそっちのけで借金問題が一番の大事みたいな感じになってしまった。
しかし、それはそれで面白く読めたのだけど・・・。
登場人物たち・・・とくに、利庵の主人、鳴川と、その従業員の萌が印象的で、好感も持てたので・・。
捜査員の刑事二人も、どことなく人情味が「わかる」刑事たちで、魅力があった。
テーマは「絆」とか「情」と言う感じだろう。
利庵の常連客たちをはじめ、いろーんな人たちが、弓岡製鎖工場と翔子のために、心を砕いていて、ミステリーと言うよりも、下町人情もの・・・というイメージだったか。
それはいいんだけど、そこまで「想われている」翔子の存在感がイマイチ薄い気がした。「なんでみんなこの人のためにそこまでやるの?」と言う感じになってしまった。
ラストのオチも少し唐突・・というか、無理やりな感じがした。(ちゃんと布石は敷いてあるんだけどね)

読んでいるときはかなり面白く読めたし、著者の第一作から順を追って読んできているんだけど、だんだんと読みやすくなって来ている気がする。
ただ、読み終えた後あんまり印象に残らない作品かも。
個人的には前作の「告解者」が一番良かったと思う。
でも、今後も追っかけますので、また次の作品も期待しています。
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