【本】鬼畜の家/深木章子

4562046961鬼畜の家
深木章子
原書房 2011-04-25

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警察官あがりの探偵榊原は、ある人物の依頼で、その家庭で起きた出来事や、家族各人について調べていた。
死亡した北川秀彦の、死亡診断書を書いた友人医師の話から浮かび上がるのは、北川の妻のエキセントリックさと、死亡状況の「あいまいさ」だった。ひょっとして、北川の死には、なんらかの思惑があったのでは・・・。
調べていくうちに、家族に関わる人物では、他にも死亡事件(事故)が絡んでいるのを知る。
この家族に一体何があったのだろうか。



最初、インタビューをとる、相手のひとり語りの形で物語がすすむので、読者は榊原の目線で相手の話を聞くかっこうになる。これがどうにも居心地が悪い。なんだか他人のプライバシーをかぎまわってる感じがして。
しかし、次々と証人が変わることで、家族に起きた出来事がだんだんと分かってくる。
インタビューの次は、この家族の一員の話を聞く。こちらは普通の小説の形。
そこでも徐々に事態が明らかになる。
それほど目新しい構成の小説ではないけれど、釣り込まれた。
あちこちにヒントが隠されていて、ひょっとして・・・と、気付いてしまうこともあったのはちょっと残念だったけど、でも、真実が気になり一気に読んでしまった。

実はある小説を彷彿とした。→「 黒い家 」(多少ネタバレになるので白文字にします)
でもその小説ほどの狂気や恐怖感はなかった。もうすこし常識的な感じがした。
「鬼畜の家」と言うタイトルほどの、おぞましさはなかったような・・・いや、ある意味ではやっぱり鬼畜の家だったのかな。



第3回 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作品。
新人とは言え、著者鈴木章子氏は1947年生まれ、東大法学部を出て弁護士に。
60歳で退職してから、執筆活動を始めたとのこと。すごい経歴ですね・・!
次作品も期待しています!
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