【映】クロッシング

B0048BPFP2クロッシング [DVD]
マクザム 2010-12-24

by G-Tools


北朝鮮の家族の物語。
炭鉱で働いている元サッカー選手のヨンスは、貧しいながらも妻と息子と幸せな家庭生活を送っている。
しかし、妊娠中の妻が結核で倒れ、ヨンスは二人を残し、中国へ出稼ぎに行く決意を。
それは当然、許可の無い越境であり、ここ北朝鮮では大変危険な行為だった。

これが北朝鮮の誇張のない現実だとしたら辛すぎる映画だった。


内容に触れています。ご注意下さい。


序盤で、貿易をしていた友達が韓国のビデオを見ている。サッカーやドラマなど。ヨンスも時々息子を連れて見せてもらいに行っている。この行為が自殺行為なのだ。やがてそれが体制側にばれたその友人は、連行されてしまう。
これひとつとっても、まるで自由の無い国で、縛られて生きていることの辛さが分かる。
海外のビデオを見ただけで、サッカーの試合を見ただけで強制連行。おそらく殺されたのであろう。
まさに別世界のように理解しがたいし、受け入れがたい生活なのだけど、北朝鮮の人たちは今もこんな暮らしをしているんだろうか・・・。


ヨンスは結局、妻の薬を買うためのお金を儲けようと思って、中国へ危険を冒して渡る。
脱北だとか、反体制だとか、不穏分子だとか、そんなことは全然なくて、純粋に薬を買いたいだけ。
それがなんだかわけもわからず、意図もせず、「ドイツ大使館駆け込み事件」という大事に巻き込まれてしまう。
家族を捨てるつもりがなかったのに、家族のためにした行いなのに、結果的に家族を捨てることになってしまったヨンスの苦悩が見ていても辛かった。
辛いのはヨンス側だけじゃない。残された家族も過酷な生活を強いられる。保障も保険も福祉もないのか。。。
ともかく、この家族が一体どうなるのか目が離せず、見入ってしまった。

特に泣けたのは、生き別れたあとに、初めて父と子が電話で喋るシーン。
息子のジョニは開口一番「お父さんごめんなさい」と泣き謝るのだ。両者の気持ちを思うと、いたたまれなかった。


ご都合主義でもいいから、私は違う結末にして欲しかった。
でも、それでは作品が訴えたいことの半分も伝わらないんだろう。
辛いけれど、こういう現実があるんだということだろう。
エンドロールのとき、とても幸せな光景が広がっている。
これは、ジョニの思い出なのか・・・いやきっと、本当にこんな風に幸せに暮らしているに違いない、と願ってしまうのだった。


トラウマ映画になるような辛い物語だった。





監督 キム・テギュン 
脚本 イ・ユジン
出演 チャ・インピョ
    シン・ミョンチョル
    ソ・ヨンファ
    チョン・インギ
    チュ・ダヨン



余談だけど、最初↓こちらの映画と思って見始めたので、ビックリしてしまった(^_^;)。
どちらも見るつもりだったのでいいんだけどさ・・・。

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2014/08/11(月) 16:28:59 | - │ | [編集]

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