【本】空白の5マイル/角幡唯介

408781470X空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む
角幡 唯介
集英社 2010-11-17

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内容(「BOOK」データベースより)
チベットのツアンポー峡谷に挑んだ探険家たちの旅を追い、筆者も谷を踏破。もう一度訪れたいと再び挑むが、想定外の出来事の連続に旅は脱出行と化す。第8回開高健ノンフィクション賞受賞作。

そして、先日「第42回大宅荘一ノンフィクション賞」を受賞されました。
W受賞おめでとうございます。

とても読み応えのある一冊でした。
グーグルアースを開けば家にいながらにして、地球上のどこでも見ることが出来る現代において、「探検」の意味を著者は示しています。前半の読みどころは、このツアンポー峡谷をめぐる先人の探検家達の物語でしょう。
とくに、同じ早稲田大学のボート部の先輩が、同じ峡谷を探検中に亡くなったくだりが出てきます。これには絶句してしまいました。こんな人物が本当に、いるんだなぁ・・・。今回、東北の地震でも、津波に飲まれる間際まで半鐘を鳴らし続けた消防士さんの話とか、みんなに「逃げろ!!」と触れ回っているうちに自分が逃げ遅れて津波に飲まれた人の話とか、みんなを誘導しているうちに、自分の家族が津波に飲まれて一人残された人の話とか・・こんな人物がいるんだなぁと頭を下げずにいられない人の話しを毎日のように、目にしていて・・同じ感動を味わいました。残された親はやっぱりたまらないと思います。またパートナーの方のインタビューが載っていたけど、その人も重い荷物を背負っての人生になっています。このくだりは実は私には特に印象的でした。
後半は著者自身の、峡谷入りのルポですが、これがまた凄まじい。この人の先輩である高野秀行さんの著書が好きで、よく読んでいるんですが、雰囲気が全然違いますね。極限状態の中で、生死の際すれすれのところで目的地を目指し・・はては結局目的地は「生還あるのみ」になってしまってたり、本当に過酷な「探検」の様子がリアルに描かれていました。
疲労じゃなくて衰弱してしまうほど過酷な行程の中では、過酷さで言うと、まだまだ!って感じなのかもしれないけど、体中を隙間なくダニに食われたりとか・・想像するだけでも絶叫してしまいそうです。







でも、あえて言うなら・・・・
私はやっぱり高野さんの本が好き。
人とのふれあいや出会いと別れ、そういったものが温かみを伝えてくれるから。




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