【本】無縁社会/NHK「無縁社会プロジェクト」取材班

4163733809無縁社会
NHK「無縁社会プロジェクト」取材班
文藝春秋 2010-11-12

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本の紹介は、ここではしません。
あくまで個人的に感じたことを書いてみようと思う。

縁というか、人間関係があまりにも希薄なことに驚かされる気がする一冊でしたが、ある程度は「やっぱりね」と言う気持ちも否めない部分がありました。
孤独死や無縁死をされた方は本当に気の毒だと思います。無縁死は貧困と密接していて、貧困は自己責任だと突き放す風潮には納得も行きません。
好きでこうなったわけではないというひとがほとんどのはず。
特に、家族がいても無縁死という現状には本当にやりきれない気持ちがしました。一家離散の末に没交渉になって、いきなり死亡通知が来ても遺体の引き取りはしたくないという・・・自分には想像がつかないけれど、拒否されるほうも悲惨ならするほうも切ない話ではないでしょうか。
孤独死に関しては、たとえ兄弟でも親子でも、近くで暮らしていかれる限りではないし、その結果親が知らない間に死んでいたと言うことは大いにありうる話だと思います。
肉親や血縁関係でつながりがなくなったら、会社や地域と結びついて行かないと孤立する。
会社をクビになっていたら地域と縁を結ぶしかない。
しかし、人に干渉されたり干渉したりする「村社会」を「プライバシーがない」「わずらわしい」と嫌い、自治会や子ども会と言う地域の活動からも遠ざかり、あくまで個人的な生活をよしとするのが現代人ではないのでしょうか。村社会の過干渉を徹底的に排除してきたその結果が、無縁社会では・・。
と言うようなことを感じながら読みました。


さて、ここからは本書のテーマとはちょっとはずれてしまうかもしれませんが。
「子どもに迷惑をかけたくない」あるいは「人に迷惑をかけたくない」と言う気持ちも孤立を生む原因の一端のようですが、そもそも今の社会は「人に迷惑をかける」ことを罪悪視しすぎませんか?
人はどうしたって人に迷惑をかけずには生きていかれない生き物です。それを自覚無しに、「人に迷惑をかけるな」と小さい頃から教わる。
でも、人に迷惑をかけることもあるけれど、人から迷惑をかけられても許したり面倒を見たりしてお互い様で生きていこうと言う気持ちも必要じゃないですか。
それから、テレビでもこの「無縁社会」をテーマに放送がありましたが、視聴者からの意見の中で「自分は社会にとって無用な存在だと思うと生きていくのがつらくなる」と言う意見が多かったですが、これについても、「社会の役に立つように」と言う押し付けが大きいと、それが出来ないときに挫折感を感じてしまうんじゃないですか。確かに社会のなかで役立っていると言う自信は、自身の生きがいに結びつくけれど、もっと「生きる」ことをシンプルに喜べる社会であってほしい。
もうちょっと、「迷惑かけること」「役に立たないこと」を肯定してみたら・・・すこし人の気持ちも変わりませんかね・・・・?

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