【本】告解者/大門剛明

4120041492告解者
大門 剛明
中央公論新社 2010-09

by G-Tools


金沢市郊外の鶴来にある更生保護施設の鶴来寮で補導員として働いている深津さくら。
日々、寮生たちの世話に忙しい。
あるとき、重罪犯として服役していた久保島健悟が入寮した。久保島は23年前に2人を殺めて刑に服したと言う。しかし、実際にふれたその人柄は、刑務所でも模範囚だったと言うだけに、決して粗暴ではなくむしろ礼儀正しい物静かな男であり、きちんと更正しているように見えるのだった。
そんなとき、近くの公園で中年男性が何ものかに殺害されると言う事件が起きた。
元犯罪者の「巣」でもある鶴来寮にも、容赦なく刑事や世間の視線が集まる。
犯人は誰なのか、そして久保島は更正し、普通の生活を送れるのだろうか・・・。

著者の大門氏は三重県出身伊勢市在住とのことで同県人として追いかけています。
「雪冤」「罪火」「確信犯」に続き、4作品目の読書でしたが、この作品が一番面白かったです。
一貫して「贖罪」や「更正」と言うテーマで物語を書き続けている姿勢はとても好感が持てます。
今回も「更正」と言うテーマの下に、保護施設で働くさくらの目を通して、事件の真相に迫るミステリーを描いていますが、今回はさくらと久保島と言う二人の関係の行く末なども気になり、一気に読んでしまいました。
冒頭の殺人の真相は、わかってみれば意外にも思わせぶりが過ぎたのでは・・などと思わされたし、23年前の事件にしても、小説としては都合よく設定しすぎでは・・・などなど、思うところは結構あったのだけど、それでも話の全体像が魅力があり釣り込まれました。
だんだんと小説として読みやすく面白くなってきた感じがします。

吉村昭さんの「仮釈放」を思い出しました。




スポンサーサイト
23:56 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(1)
このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/08/17(月) 17:14:33 | - │ | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可

トラックバック

この記事のトラックバックURL