【本】閃光/永瀬隼介

4043759029閃光 (角川文庫)
永瀬 隼介
角川書店 2006-05-25

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玉川上水で見つかった他殺体。身元はすぐに見つかった。ラーメン店主の葛木勝53歳。
捜査に当たった所轄の中で、漫然と定年退職を待つだけの老刑事滝口政利は、被害者の名前を聞いたとたんに顔色を変え、自ら捜査陣に加わった。コンビとなった若手刑事の片桐慎次郎は、滝口からこの殺人が昭和を揺るがしたある大事件と結びついているのだと聞かされるのだが・・・。


表紙の絵を見たらピンと来るように、これは、三億円事件をモデルにした物語です。
この夏に映画になりました。それがきっかけで読んでみようと思いました。
映画の公式HPはこちら
私は三億円事件の発生は残念ながら全然覚えていませんが、時効になったときのことは覚えています。
すごい騒ぎでしたもんね。
私は中2だったと思うけど、同級生が予定表の黒板に「三億円事件時効成立」とかなんとか書いたのも覚えています。
後で聞くと散々残っていた遺留品やヒントもたくさんあったにも関わらず、結局迷宮入りしてしまったのです。
すると、一体犯人は今頃どうしているんだろう?3億円のお金はどこに消えたのか?使われたのか、使われなかったのか?
きっとミステリ作家は一度はこの事件を基に、真に迫った「推理」を自分の小説内で展開してみたいのじゃないでしょうか?

そんなことを考えながら読んで見ると、これが案外「本当にそうかも」と、私みたいな人間には納得できるぐらい説得力がある展開でした。
いつも昔々の事件が現代に蘇る・・と言う設定の物語には、ちょっとムリを感じることが多いのですが、今回は全然ムリじゃなく、すんなりと・・それも「あるかも!!」と言う感じ。
あるいくつかの設定は、実際のものと酷似しています。だからこそ、さもありそうな感じが増していると思いました。未解決事件を推理して、ひそかに実はこうなっているんだ・・と教えられて、一種の満足の得られる作品でした。

永瀬隼介という人の作品は「永遠の咎」を読んでいて、それほどいいと思えなかったのでそれ以後読まずに着ましたが、いや、結構好みの感じですよ。これからももうちょっと読んでみようと思います。
ただ、登場人物にあんまり好みのタイプがいないのが残念。
映画では、若い方の刑事、片桐が主役みたいですが(クレジットの一番目に書いてある)原作では年寄りの刑事、滝口が主役。どっちの刑事も性格的には・・どうかなーって言う感じで、そこが残念。背景はふたりとも中々複雑なものを持っていて、魅力的というに一歩足りなかったのが、惜しかった。(あくまで個人的に)

映画は観ていませんが、DVDになったら観ようと思っています。

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