【本】となりのツキノワグマ

478758605Xとなりのツキノワグマ (Deep Nature Photo Book)
宮崎 学
新樹社 2010-07

by G-Tools


自然写真家、宮崎学さんのツキノワグマの写真集。
「ツキノワグマ」って、年々減少していて絶滅が予想される希少動物・・・というイメージを覆す写真集です。
宮崎さんはいつも、固定カメラで何ヶ月とか何年とか長期にわたっての撮影をされているようなので、その観察眼にはとても説得力があるのですが、ツキノワグマは確かに一時減少したようだけど、今は逆に増えてきているとのこと。。
クマが人里に下りてくるのは、山でのエサ不足により・・・と、報道されたら思わず鵜呑みにしますが、実際に捕獲されたり殺処分されたクマを見ても、エサが足りずにやせ細ったクマなど、見たことがない・・らしいです。
人間の、思うよりもすぐそこにいるツキノワグマ。
人間がクマに出会って襲われたり、そのためにクマが殺されたりという、双方にとって悲惨なことにならないためにも、国や地域や自治体で、もっと正確なクマの生存数や棲息状況を研究把握するべきだと言う、宮崎さんの言葉に深く頷くものです。

本書は写真集ですから、とてもユニークで時には愛らしくも見えるクマの姿が満載。

あと、特筆すべきは「クマクール」と「マタミール」と言う、宮崎さん独自の開発製品!
まず、「クマクール」というのは、クマをおびき寄せるえさです。クマの好みって千差万別らしく、くまのプーさんの影響もあってか?私たちはクマって言うのは全体的に「ハチミツ好き」と思ってませんか。私は思っていました。でも、宮崎さんの観察によると、そう言うクマは一割ほどなんだそうです。
研究の結果、クマが一般的に喜びそうなエサを考案。それでクマを呼び寄せてるんですが、そのエサを名づけてクマクール!!実際に、クマが寄ってきた様子が写真に収められています。
そうして呼び寄せたクマの「股間」を撮影する!その装置を名づけて「マタミール」!!(笑)
股間を見ることで、そのクマの性別はもちろん、固体識別なども完璧に行えるようで、クマの数を把握するのもすごく役に立っているようです。こういう発想にはただ頭が下がります。

今度、COP10が開催されますが、テレビの特集でもよく「自然が危ない!」みたいなものを目にするんですが、そこで言われていることのいくつかは、宮崎さんの本にも書かれています。
小さな子どもにも分かりやすく解説した子供向けの写真集もありますので、親子でご覧になってはいかがでしょうか??

宮崎学さんに関する過去記事「森の365日/宮崎学」「森の写真動物記/宮崎学

けもの道 (森の写真動物記 1)
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