【映】インビクタス / 負けざる者たち

B0043BOQHUインビクタス / 負けざる者たち [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2010-11-03

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いまさら、説明の必要もない作品です。
公開当時、劇場で鑑賞したかったけど、なぜか行けずに終ってしまいました。
そして、遅ればせながらやっとレンタルで鑑賞しました。

はい、とても感動的な物語でした。

が、映画が感動的というよりも、実際にあったこの物語が「史実」として感動的なのです。
もちろん映画の描き方で台無しになることもあるので、これをストレートに感動が伝わる映画に仕上げた、脚本家や監督、俳優たちのそれぞれの仕事っぷりが良かったんでしょうが・・・。音楽の使い方もうまくて、ドラマティックでしたね。

私はやっぱり、脚本家よりも監督よりも俳優よりも、ネルソン・マンデラ(みんなにマディバと呼ばれ親しまれている)という人の素晴らしさに感動しました。27年間も収監されて、子どもだってその間に死なせているし、あまりにも辛い半生を強いられながらも、その相手を赦すことが出来る人。
大統領に就任したとき、身の回りを警護するSPたちに、いきなり白人が登場します。イギリスの公安です。
警護担当の責任者のジェイソンはとても納得できず、マディバに直訴します。
「ついこの前まで自分たちを狙い、仲間を殺したやつ等」だから、信用も出来ないし一緒に仕事もしたくないと・・・。そんなジェイソンにマディバが言うのです。
「公の場で私を警護する君たちは、私を象徴する存在だ。民族の融和(和解)のありかたを見せるのだ。民族融和は、君たちから始まるのだ。赦しは魂を自由にし、恐れを取り除く。赦しは最高の武器なのだ」と・・・。
こういう人物を前にしたら誰でもうなだれてしまいますね。たとえ映画でも。
マンデラ大統領は、ラグビーのW杯が自国で開催されるのを利用して、10億人のラグビーファンが南アフリカを見ると知り、その勝利を自国再生の契機にしようと考えます。
実際、南アフリカのラグビーチーム、スプリング・ボクスは弱小だったみたい。
自国のチームを応援するのは白人たちで、黒人たちは相手チームを応援するという、南アフリカを象徴する応援のありようを根底から変えようと決意。
スプリングボクスの名前とカラー(これはアパルトヘイトの象徴だから)を変えようという意見が、黒人たちに満場一致で支持されたときも、マンデラ大統領は「名前もカラーも残そう。アフリカーナーはもはや敵ではなく、仲間である。スプリングボクスは彼らの宝だから、取り上げてはいけない。われわれは思いやりと自制心、寛大な心で彼らに接しよう。それがなかった彼らに・・。復讐を考えるよりも国を築くことが大事。」と訴えたときも、視野の広さや長期的に物事を捉える慧眼に感動しました。
また、そのチームのキャプテンであるフランソワ・ピナールがまた素晴らしい。
チームのメンバーは一人の黒人選手チェスターを除いて全員が白人です。その選手たちから差別心を取り除き、一丸となって南アフリカのために戦う気持ちにさせたリーダーシップと人間的な大きさ。
このフランソワ・ピナールというひとは、他にはまれなほど何年間もずっとキャプテンを続けた選手だそうですね。偉大なキャプテンだったことがそれからも伺えます。
(映画でも、もうちょっと、チームの選手が「変化」していく様が良く見えたらよかったなあ。あんなに簡単には実際には行かなかったんじゃないだろうか?しかし、黒人地域に選手が遠征して子どもたちを教える場面は良かった。)
二人の偉大な人物の物語として、ともかくいい物語でした。
まぁ正直、試合の結果がどうこうというよりも(それはそれで劇的で、いや、劇的過ぎて却ってうそ臭い(笑)事実は小説よりも時には陳腐なのかもしれません。いや、陳腐なんて語弊があるけど、これが作られた物語だったらこのラストはあまりにも陳腐だと言われてしまうのではと思うのです)二人の人物の偉大さに胸を打たれた映画でした。

マンデラの名もなき看守」という映画を見たけど、それは収監されている間に看守と友情を重ね、やがて開放されるまでを描いたものですが、そのラストでは夫人にも歓迎され幸せそうだったマンデラさんですが、やっぱり大統領になるまでに、家族とは色々あったようです。
自分がマンデラの家族なら、やっぱり、白人と手を取り合おうとするマンデラは赦しがたいのかも知れません。求めて止まない家族に背かれた姿には、なんともいえない悲しさがありました。

スポーツを政治的に利用すべきではない・・という意見もあるようですが、平和のための利用なら歓迎されるべきだと思うし、日本だって「ピンポン外交」とかあったようですしね。
でも、その後の現在の南アフリカ共和国が、マンデラ大統領が望んだように再建されているのか・・と思うと、先日開催されたサッカーのW杯のときの報道などを見ても切ないものがありますね。

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12:22 : [映画タイトル]あ行トラックバック(1)  コメント(0)

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2011/02/04(金) 15:27:54 | されど偽りの日々