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【映】OUT

B00006RYN3OUT [DVD]
桐野夏生
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2003-05-02

by G-Tools


で、引き続き、映画版を借りてみました。
ドラマ版も見たかったんだけど(宮森カズオが、映画版には登場しないんですよ~)
古いドラマで、VHSはあるんだけど、DVDになってないのね~。残念です。
映画版を見たのは、これももうずいぶん前。2003年となっていますからその頃見たのかな。

こちらも、内容に大いに触れます。未見の方はご注意下さい。






映画版は原作とはずいぶん違っていますね。
まず、弥生。妊娠してますが原作では2人の子持ちでした。
師匠、原作にはどうしようもない娘が二人いますが、映画ではお姑さんとの二人暮らし。
雅子も、夫がリストラされていたり息子がニートみたいだし、おまけに雅子自身も金貸し業をやってるようで、原作とちょっと違います。
ほとんど同じなのは邦子かな。
だいたい、弥生の描き方が原作とはずいぶん違います。
原作では、思わず夫を殺してしまうけど、その後の心理描写には後悔と清々したという気持ちと、警察を相手にしているときの緊迫感など、まぁ好感は持てないにしても嫌悪感を抱くまではないような感じ・・なのが、
映画ではやたら能天気だし、人任せにもほどがあるし、邦子以上に嫌な女に描かれてます。
だいたい、あまりにも無責任だから、なんで雅子は「それ」を引き受けるかなーと疑問。
その時点で警察に付き出してやればいい!と思いましたがね。
佐竹の出番も少ないし、十文字が宮森カズオと融合して、雅子に思いを寄せるなど、映画ならではの設定が多い。
また、原作の雅子はいかにも肝っ玉が太く、死体の解体も躊躇しない(しても極少にとどめている)感じがしたのに、映画では結構オタオタとあせっていて雰囲気が違いました。
でも、それでも、映画としては結構面白いです。
ところどころ、小さい笑いが一杯あって、死体の解体にしても、
「あーって言いながら目薬をさすとうまくいくと、裏技紹介のテレビでやっていた」
という師匠の言葉で、雅子は
「あーーー・・・って?」と戸惑いながらも、
結局ふたりで「あーーーーーー」と声を出しながら首を落とすとか・・・。
切羽詰って4人で会議はカラオケボックス。
そこで「歌なんか歌ってられない」と思ってたはずの雅子が歌っていたり・・
それも「人生いろいろ」ですよ。見事なチョイスじゃない?
笑えるんだけど、みんなの、行き詰まり感が切なくてちょっとジーンとしました。
それと、師匠が------
一日10円ずつ貯金する
1年で3650円、10年で36500円たまる。
3万円もあればちょっとした旅行が出来るよ------
って言うんですよね。
師匠はオーロラを見たいんですって。北海道のオーロラ祭りに行きたいと。
雅子に語った後、逆に「あんたは?何か夢ある?」と聞きます。
雅子は
「ない、何にもない」と言います。
主婦って、結構家族のために生きてて、自分の夢とか後回しじゃない?
雅子の家庭は崩壊していて、一生懸命作ったご飯も食べてもらえないわけです。
そんな雅子が「夢なんてない」と言うとき、雅子の孤独感や絶望感が伝わって、泣けてきます。
ラストも、原作とはずいぶん違います。
でも、現実の生活からの逃避・・・と言う点では同じ。
破滅に向かって突き進む爽快感と悲壮感、そして喪失感、なんかが人間にはあるのかも・・・
と思わせられるラストで、私は原作よりも好きなぐらいでした。

こうなると、ドラマがどうしても見たいですね~。
DVD化されないかしら。。。。。。
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