【映】ヒメアノ~ル

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この映画を観たのは少し前だけど、「ディストラクションベイビーズ」を見たら、感想を書きたくなりました。
「あの」「ジャニーズ」の「V6」の「森田剛」が!!こんな役を!!
という衝撃がありますが・・・。彼、よくやってました(ナニサマ!!怒られるで。(^-^;)
内容は重くて辛いです。
「ディストラクションベイビーズ」と、暴力つながりと言うことで思いだしたんだと思いますが、とても心に残る映画です。

物語は前半と後半で見どころが違うんです。
前半はすごくとぼけたコメディのようでともかく、ムロツヨシがおかしい。
カフェの店員ユカ(佐津川愛美)に片思いしているんだけど、ちょっと・・・いや、かなり気持ち悪いんですね(^-^;
でも、ユカが森田剛演じる森田からストーキングされているので、そのボディーガードを名乗り出る。
それに全てつきあわされるのが濱田岳演じる岡田君。
結局、ユカと岡田が付き合うことになって、ムロツヨシは振られてしまう、そして激怒したり・・・
この辺の三角関係が、みょーにコミカルでおかしいです。
ムロツヨシってこういう役がとても似合ってますね。本当にこんな人なんじゃない?って感じが(^-^;失礼か!
佐津川愛美も体当たりの演技で、見直しました。(私が見たドラマではあんまりいい役ではなかった気が)

後半は森田が本性を現してどんどん恐ろしくなっていくんだけど、
森田君はほんとうに何を考えているのかわからなくて不気味なんです。
ジャニーズのアイドルがここまで汚れ役をやったことあるのかな?
小柄だから高校生の時の回想にも違和感がなかったね。

森田はいじめられていて岡田も、最初は森田とつるんで仲良くなったのに、自分がいじめられるのがいやでいじめる側に回ったという、ひとことで言うと卑怯な奴だけど、でも誰がそれを責められるか。。みたいなね。
誰でも、とまでは言わないけれど、森田のようにいじめられるのか、それとも、いじめる側に立つのかという、二者択一ならほとんどの人がいじめる側に立つんだろうと思う。私もきっとね。認めたくないけれど。

森田の精神はそのとき、壊れてしまったんですね。
後半の森田の凶行は、まるで無関係の人々にも及び、たいへんに残酷なんだけど、高校時代のいじめがここまで森田の精神を壊したのだと思う。
いじめる方は気軽に?いじめてて、年月がたてば簡単に忘れると思う。
でもいじめを受けたほうは一生消えない傷になって苦しむ。
ときには、森田のように狂ってしまう人もいると思う。
いじめは本当に罪深い。いじめる本人が思うよりも何倍も何十倍も。
岡田に殺された人たちは、いじめが殺したようなものだというと言いすぎでしょうか。

エピローグで、森田と岡田が友達だったころのシーンが流れるんだけど、このままいじめなんかに合わずに大人になっていたら、森田にも全然違う「いま」があったはずなのに・・・と思うと涙が止まらないのでした。
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【映】ディストラクション・ベイビーズ

ディストラクション・ベイビーズ 特別版(2枚組)[Blu-ray]
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柳楽優弥君がいろんな映画賞を取ったということで気になって鑑賞。
舞台は四国の松山。小さな漁港の不良(と言うのか?)の泰良が松山の繁華街で、とある高校男子と一緒に凶行を繰り返していく物語。
と言うのが私から見たらこの映画のすべてです。
柳楽君が演じている泰良は、めっぽう喧嘩っ早く、そして強い。
ところかまわず、相手かまわずケンカを吹っ掛け、殴る蹴る。
こんな男に目を付けられたらたまりません!!
この男が家から消えても、育てている保護者(親がないので近所のおじちゃんが世話しているが良好な関係とは言えない様子)も周囲も(きっと教師も)誰も気にしない。気にしているのは弟だけ。
弟が友達と松山の繁華街に行くと、兄の服を着ている男子高校生がいて、兄がここにいると確信。
案の定、兄はその洋服を交換した男子高校生と一緒になって、ニュース沙汰になるような通り魔的犯罪を繰り広げ、警察に追われているのです。
この通り魔的凶行って言うのが酷い。
その場に居合わせたら不運で不幸としか言えない。本当に場当たり的に、人を殴っていくってだけ。意味はない。
泰良はとうぜん、野獣みたいで手が負えないけど、そこにくっついてくる菅田将暉演じる北原って男がまた、それ以上のゲス。
自分一人では何も出来ないけど、泰良をボディガードにしてやりたい放題。
「女を思いっきり殴ってみたかった」とかで、女の子や弱そうなおじさん相手に、乱暴を繰り広げる。
この二人はなんでこんなことをするの?したいから?
なぜしたいと思うの?
その背景があるはずなんだけど、それは語られない。
だいたい、泰良は寡黙。しゃべるシーンが5か所ぐらいだそうな。(北原がその代わりに異様なおしゃべり)
犯罪者にどんな背景があっても、犯罪は犯罪だから、言いわけや「可哀想な過去」は聞く必要ない、ということなのかな。
私は個人的にはその背景を知りたい方なので、この物語は共感できなかった。
ふたりに拉致されるキャバクラ嬢のナナという女子がいる。
このナナも拉致されても同情も沸かない悪いタイプの女の子で、演じている小松菜奈がすごく良く似合ってた。
この前に「バクマン。」のヒロイン役で見たことがあり、この女優さんに「亜豆」は似合ってないなぁと思っていたんだけど、やっぱり彼女は清楚で純真な役よりも、こういう悪女のほうが似合うと思った。(私見です!)
キャバクラ嬢の友達を平然と陥れたり、最後のほうでキレたり、病院では自己保身の嘘をついたり、そういう演技がハマってて、じつは男子二人よりも気に入ってしまいました(笑)。
映画はたいてい、悪い奴には天罰が・・みたいなオチが多いし、見てる方も溜飲が下がるんだけど、この映画はそれもなく。
(北原は・・・ね。あとナナも嘘がばれたらいいと思うよ。警察の追及に期待)
ただ、暴力が描いてあるだけの作品に見えました。(あくまで私見)
こんな兄でも弟は慕っているのか心配しているのか、探そうとしてたけど、そこだけ。少しほっとできるのは。
ただ、いっしょに街に繰り出す弟の友達がまた、ゲス。
友達じゃないね。こんな奴ら。
人間関係を描いてあるドラマではないけど、出てくる関係はみんな殺伐としたものばかり。
テンポがいいし、見ているときはなかなか吸引力があるけど、後味が悪いというのはこういう映画を言うのではないかと・・・(飽くまで!!私見です!!)


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【映】淵に立つ

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ネットで「嫌な気持ちになる映画」と言うのを見て、そく、借りてみた(どんな私)。
イヤミス・・みたいな感じなのかと思ったけど、私はそうは思わなかったかな。
悲しい、負の連鎖に翻弄された家族の姿を描いてあると思います。
その不条理は、誰のうえにも起こり得ることで、我が身に置き換えてイヤは気分になるかもしれないですが、でも、とてもとても悲しい物語でした。
役者陣はみなさん、よかったです。
浅野忠信さんはとても禍々しい感じで、、個人的に「寄生獣」で見た後藤のイメージが重なりました。
(意外な感じではないということ)
妻を演じた筒井真理子さんも熱演でした。夫の古舘勘吾さんも・・実はこの二人、あんまり知りません(^-^;
でも、ふたりともすごくたくさんの映画やドラマに出演されてて・・古舘さんは「逃げ恥」にも出ておられました。
今回強烈にインプットしました(^-^;



以下、ネタバレ感想です。

奥さんの気持ちがとてもよくわかった(共感とかじゃなくて、伝わったという意味ですよん。←ざわざわ言わなくてもいいけども)ので、奥さん目線中心の感想です。








町工場の一家。そこへ転がり込んできた「八坂」という謎の男。
彼は一家の夫の旧知の友達で、夫を頼ってやってきたのでした。
突然のことに一言も文句を言わず迎える夫、
妻は当然不服なのですが、仕方なく受け入れます。
が、仕方なく・・という当初の気持ちとは裏腹に、次第に彼に魅かれて行くのです。

まず、物腰が柔らかで言葉も丁寧。
実は彼は刑務所帰り。
刑務所での習慣で、旧友の夫に対しても敬語でしゃべったりするけれど、妻にとっては紳士に見えたと思います。
そのうえ、夫はやらない、食前のお祈りとか(妻はクリスチャン)教会の礼拝なんかも一緒に行くし。
また、オルガンを弾いては娘に教えたり。
罪を犯したことを告白したうえ(純粋な感じ)、反省している風。
あとは、字がきれい!
演じているのは浅野忠信で、長身で渋いイケメン、夫は古舘寛治。
申し訳ないけども見てくれは当然?浅野さんのほうがカッコいいよね(^-^;
会話のない夫婦だったようなので、この二人の距離が近づいていくのは当然のように思った。

ダンナはそれを黙殺しているところから、夫婦の愛情が冷めているというよりも、きっと八坂に弱みを握られてる、と思う。
家族がピクニックに川遊びに行くのですが、それがジャケット写真の一部に使われています。
このとき妻は八坂とキスをして抱き合う。
いけないわ・・と、多少の逡巡をみせることもなく。
背徳感で余計に盛り上がりそうです(^-^;


で、ピクニックのあと、結局八坂は妻の体を求め、
その一線は超えられなくて拒絶する妻。
腹立ちまぎれに、夫婦の娘に手をかけた。

何があったの?
八坂は捕まったの??

と思ってたら、その回答はなくて物語はそこから8年飛ぶ。
奥さんが、誰だか分からないぐらいに変貌してました。
とても女性らしい、いつも服装をこぎれいに、スカートをはいて、髪も伸ばしてきれいにメイクして・・
そんな奥さんが、8年たったら服装には無頓着、小汚い色のトレーナーやズボン姿。
ヘアスタイルもザンバラ?
教会にも行ってないようでしたが。。

そして、娘はそこで亡くなったのかと思ったけど、生きていた。
けれども重い脳障害で自発の意思や動作がない。寝たきりで車いす生活です。驚きました。

奥さんは自分が八坂に心を許したから・・自分が「女」だったために娘がこんなことになったと思った。
だから自分が女であるということを封印しているんだと思います。
まぁ車いすの娘の介助は、機能的な服装でないとできないというのもあるには違いないけど。
そして、強迫観念症になってて、石鹸で手をしつこく洗ってます。
これも事件の後遺症でしょう。

町工場はちょっと規模が拡大してて?従業員をひとり使ってました。
それが三浦貴大なんだけど、このひと、ここで一瞬登場しただけ。
すぐに円満退職、代わりに来たのが太賀演じる山上と言う男。

じつはこの山上くんは、八坂の息子だと。
実の親子でも面識はなく、八坂は自分が産まれていることも知らないだろうというのだけど、平静でいられない夫。
つい、いきなり山上青年にビンタくらわしたりして。。
息子に罪はないんだけど、やっぱり憎しみが知らず知らずのうちに募りますか。
妻には言うな・・と言うんだけど、ひょんなことからばれてしまい、そのうえ、山上青年がむすめにいたずらしたように見えて、妻は山上青年を拒絶します。今度こそ!と言う気持ちがあったのではないかなと思った。彼の父をきっぱり拒絶しなかったけれど、今度こそ。。うがち過ぎかな。娘を守る一心で山上君を追いだしたのだろうね。

でも山上青年との会話から、八坂が服役したときの罪は、隠れた共犯者がいるときいた妻。
夫に問いただすと、夫は隠すこともなく「それは俺だ」と言うのです。
大ショックだよねぇ。
自分の夫が、娘の父親が、犯罪者で、殺人に関わっていたなんて。。。
しかも八坂がうちに来たのは、アンタのせいか!!

そんな風に思ったり。私ならね(^-^;(感想とは違うか)

もう夫婦を続けるのは意味がないと離婚を決意したふたり、だけど、八坂が見つかったという興信所の知らせに、山上青年もさそって会いに行く。
そこにいたのは、八坂ではなかった・・・
その帰りに、森の中の河にかかる橋の上から娘と一緒に身投げする。
妻の目には八坂が微笑む姿が見えました。
クリスチャンは、たしか自殺は厳しく禁止しているはず。
それなのに自殺してしまう奥さん。それも娘を連れて・・。

飛び込んだふたりを助ける夫。
妻を助け、娘は自力で水から上がった・・というのは、夫の幻覚?で山上青年が助けたらしい。
夫が見たら川岸には横たわる山上と娘。
ふたりは息をしておらず、妻の蘇生をした後必死で娘に呼び掛ける。

物語はそこで終わります。

もとはと言えば、夫が八坂と一緒に罪を犯したから。
そしてそれを八坂一人にかぶせて自分は罪を償うこともなく生きていたから。
八坂はそこに付けこんだから身を寄せた。
そして妻を誘惑した。
妻も夫とうまく行っていたら、よろめかなかったかもしれない。
それで娘が被害に合った。
八坂を探していたのも夫で、興信所の知らせがなければ、出向かなかったかもしれなくて
出向かなければ川に飛び込むこともなく
誰も死ななかったかもしれない。
(死んだとははっきり決まってないんだけど)

こんな風にひとつ負の要素があって、それが連鎖して、大きな悲劇になっていった、
という一家の物語。
どこの家庭にも、誰にでも、負の要素の一つや二つはあるかもしれない。
「あのとき、あんなことしなければ」という後悔の一つや二つはあるでしょう。
それが連鎖して大きな悲劇にならないとは、言いきれない。
そこが怖くて・・・映画としてはとても面白いなと思いました。
山上青年もひょっとしたら、自分の母を殺めているのかもしれない。
(その話をしているときの山上君、ちょっと怖いんです)
八坂は夫婦の娘に何もしてないのかもしれない。
本当の罪人は誰なんだろう?

心に残る作品です。








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