【本】夢幻花/東野圭吾

456981154X夢幻花(むげんばな)
東野 圭吾
PHP研究所 2013-04-18

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独り暮らしをしていた老人・秋山周治が何者かに殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、ブログにアップする。ブログを見て近づいてきたのが、警察庁に勤務する蒲生要介。その弟・蒼太と知り合った梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも、事件の謎を追うが、そこには別の思いもあった。

「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と著者自らが語る長編ミステリ。
出版社の紹介文http://www.php.co.jp/mugenbana/#story)


面白かった!吸引力はさすが。実はそんなに期待しないで読み始めたため(ゴメンナサイ!)意外にも面白くってハマった。
まず二人の主人公たち、蒼太と梨乃に好感が持てて共感できた。
なくなった鉢植えは何の花なのか?
あとになりすべて読んでから思うと、植物がそこまで謎めいている場合、結論はそう多くないはずで、自分でもその正体が分かってよかったはずなのだけど、読書中は何も思い当たらなかったので、すごくミステリアスな感じがして釣り込まれた。
ミステリー部分だけじゃなく、梨乃や蒼太の若者たちの生き方なんかも、読み応えがあったし、ふたりがこの先仲良くしたらいいなと思わされたりして、サイドストーリーも面白かった。
刑事の親子の物語もしかり。
たくさん物語が含まれていたけど、散漫にならず、最後はちゃんと風呂敷がたたまれてスッキリした。
東野さんが理系の人なので、こういう解説はとても説得力があり、花についての解説も面白かった。
黄色い朝顔が昔には存在していて、今は存在しないっていうのは、本当のことなのだろうか?
だとすれば、いま、何気なく見ている道端の花も、何百年後かには消滅してしまう花かもしれないと思ったりした。たしかに、外来種に押されて在来種は絶滅の憂き目に会ったりしてるから・・。本筋とは関係ないけど、そんなことも思いながら読めた。
もうひとつ、理系の東野さんならではの描写が、蒼太の「決意」だ。
蒼太は原子力を専攻していて、東日本大震災での原発事故でその分野生きていくことが難しいと思いながらも、「負の遺産を引き受ける人間も必要だ」と言う決意で、研究を続けることにしたのだ。
東野さんの気持ちが込められているんだろうと思うと、ファンとしてうれしい気持ちになった。

結構当りが続いてる東野さん、今後も楽しみですヽ(^o^)丿


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【韓】最近の韓ドラ・・「アラン使道伝」など

ますますどっぷり韓ドラ生活。
見終えたのは「アラン使道伝」です。
B00B6UPZNAアラン使道伝-アランサトデン- DVD-SET1
ジェネオン・ユニバーサル 2013-05-10

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まぁまぁだったかなぁ・・・。
これに関してはキャラ萌えした!
死神ムヨンです。カッコよかった!!!!
物語的にもムヨンとムリョンの部分が一番面白かったしジーンとした。
使道のイ・ジュンギはアゴの肉が気になったものの(「王の男」のときの美しさはないよね・・)、アクションがカッコよかった!!!
特に、扇を用いた格闘シーンがツボにはまったわ。
ラブストーリーとしては、いまいち萌えが感じられず残念だったかな。
使道が振られてばっかりのときは、「使道めげるな頑張れ!ふぁいてぃーん♪」と応援してたけど。
前半は面白かったんだけど・・・後半なんか一味足りなかったような??
大監の息子の若旦那は可哀想だった。
まぁ悪くはなかったです。
★★★☆ってところ。
実は最後の6話(DVD3本)レンタルで見ました。カット部分が気になったので。
でも、これは別にわざわざ借りなくても良かったかな~。
特にラスト、テレビ版のほうがテンポがよろしいような。
でも、レンタル版のほうがムヨンのシーンは多かったはず。
今となっちゃ覚えてないけど(^_^;)

ネタバレで↓





ラスト、使道が人間界に戻ってるので、なんで?と思いました。
使道がアランの代わりに地獄へ行ったみたいだったのが、そんなにすぐに人間界に戻れるのなら、アランだって地獄を恐れることもなかったんじゃないの?と。それなら今までの努力やハラハラはなんだったの?と。
そしたら、ネットでちゃんと解答を下さってるブロガーさんがおられました。
ここ(きりころじっく3様)読んでスッキリしました。
「犠牲の代価として」ってことらしいです。たぶん、身を挺してアランを救ったからご褒美に天界に来させてあげようと、玉皇上帝がしたのでしょうかね。使道が身を投げ出さなかったらアランは地獄行きだったんでしょうね。





そして、今楽しみにしているのは「イニョン王妃の男」です。
キム・ホンドがいまいちイケメンに見えないのが残念・・・かと思いきや、見ているうちにイケメンに見えてきた!(笑)ぼよーんとした感じが上品と言えば上品だし(笑)。
「トンイ」と同じ時代なんだけど、同じチャン・オクチョンでも、「トンイ」に比べてこちらのヒビンは禍々しいほど悪人面!そして、内官も、こんな内官初めて!ってぐらい、下卑た貧相なドブネズミっぽいいやらしさがあり、笑ってしまう。
このドラマのよさは、一話が短いこと。日本のドラマ枠に無理やり当てはめても、他のドラマよりもカットが少ない・・・と思う多分。だからレンタルで借り直さなくても良いと思われます。内容的にも「胸キュン」「萌え」がいっぱい!毎週楽しみです(●^o^●)
B00CWYSW8Yイニョン王妃の男 DVD-BOXI
バップ 2013-09-18

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それと、「ファッション王」も見ています。
でもこれ、支離滅裂。なんじゃそりゃ!!の連続。
あまりにストーリーがおかしすぎて、却って気になるので、最後まで見ます。
最初は、「成均館」のコロ先輩目当てに見始めたんだけど、ユ・アインはカッコいいですよ。
でも、言動がイライラする。もっとイライラするのがヒロインだけど・・。
B0090HL3EQファッション王 DVD-BOX 1
ポニーキャニオン 2012-12-18

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NHKは「馬医」
「チャングムの誓い」とか「トンイ」の監督と同じだそうで、流れも同じで、ちょっと飽きてきたかも。
しかも、主人公がイケメンじゃない!
下條アトムに見えて仕方がない。。(下條アトムさんゴメンナサイ)
馬の治療とかいまいち興味引かれないなぁ。。。
ま、見るけど。
ヒロインはトンマンだけど、彼女色気がないというか、イケメンな女性なので。。なんか萌えないよ。
B00DRTULPA馬医 Blu-ray BOX 1
ポニーキャニオン 2013-11-20

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最近始まったので見始めたのが「いとしのソヨン」
「ソドンヨ」のソンファが主人公です。「トンイ」の父親も出てます。
これは面白いです!!
ソヨンの弟がイケメンです。あんな弟が欲しいわ~~。イケメン登場でぐっと見る気がアップ!(笑)
これはとっても楽しみなドラマ。当たりの予感でうれしい。
B00CEYATOCいとしのソヨン コンプリートスリムBOX 26枚組(本編25枚+特典1枚組) [DVD]
東宝 2013-08-23

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録画中なのが「信義(神医)」と「宮」
「信儀(神医)」はネッ友さんに教えていただき、最初数話録り逃したけれど、その分はレンタルで見ようと思って録画しています。まだ全然見てない。評判がいいので楽しみ!
「宮」はチラッと見た。主人公たちが好みじゃないんだけど、これも評判がいいので録画中。
はぁ・・・これじゃ他の事をする時間がないよね~~(^_^;)
高校野球も終わったし、ぼちぼち行きます(どこへ??)。
B00B95KVRCシンイ-信義‐ DVD-BOX1
エスピーオー 2013-04-24

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B00A7OLDUA宮~Love in Palace ディレクターズ・カット版 コンプリートDVD-BOX1
エスピーオー 2013-01-24

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00:31 : [そのほか]韓国ドラマトラックバック(0)  コメント(4)

【映】7月に見た映画

いまごろ、7月に見た映画のまとめをば・・・。
韓ドラにハマり始め、見た映画の少なさよ。。。。

7月の鑑賞メーター
観たビデオの数:5本
観た鑑賞時間:573分

スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
イントゥダークネス予習組。シリーズ通して初鑑賞。迫力があって見応えがあった。こういうのはやっぱり劇場で見たいね。ただ難しい専門用語がたくさんで「???」となって、しかし理解しようとは思わずスルー。字幕を追うのに精一杯で絵を見る暇もなかったから吹き替えで見たよ。それでも面白かったけど。大作の割りに時間も短かったような。
鑑賞日:07月24日 監督:J.J.エイブラムス
ソハの地下水道 [DVD]ソハの地下水道 [DVD]
隠れ家生活と言うとアンネを思い出す。比較するのもどうかと思うけどこの映画の劣悪環境に絶句してしまった。この過酷さ。。言葉にならない。助けたソハが根っからの善人ではなく、助けられるユダヤ人たちもエゴや性欲にまみれたり、人間の本質を真正面からみつめつつ・・でも、人間の性善説を信じられた。ドイツ兵士が一人死んだら罪なき市井の人が10人~50人死ぬとか恐ろしすぎ。生まれた赤ちゃん、吊るされた友達、下水の隠れ家・・ねずみ(慣れて行く)トラウマになりそうな場面がたくさんあった。。つらかった。
鑑賞日:07月09日 監督:アグニェシュカ・ホランド
さあ帰ろう、ペダルをこいで [DVD]さあ帰ろう、ペダルをこいで [DVD]
タイトルから想像するより重かった・・!!おじいちゃんが若い~!身体的にも!自転車見たとき笑えた。なんでタンデム?(笑)でも、じっくりと焦らずに孫に付き合い寄り添う姿に胸が熱くなった。ブルガリアなんて私にはヨーグルトと琴欧州ぐらいしかなじみがなくて(^_^;)社会主義国家だということも知らなかったぐらいで(^_^;)(^_^;)イタリアの難民キャンプの酷さも興味深く「そうなんだ」という困惑があったので、もうちょっと社会情勢や背景がきちんと分かってたらよかったかも。でも十分、この映画のよさは伝わった。
鑑賞日:07月06日 監督:ステファン・コマンダレフ
パニッシュメント [DVD]パニッシュメント [DVD]
結構面白かった。クリスチャン・スレーターとクリストファー・ウォーケンの出演で楽しめた。物語はひとつの事件を多方向から見るもので、時間を行きつ戻りつして、全容がだんだんと観客に分かってくると言う仕組み。誰が主役って言うことはないあたりが、いまいちピリッとしない原因かなと思ったけど、終盤に登場するある登場人物の言葉がきっかけで思わぬラストが待っている。私は好き。なにより、クリスチャンスレーター出演作で久々納得できた作品。もっと存在感は欲しかったけども。
鑑賞日:07月04日 監督:レオーネ・マルッシ
ヒドゥン・フェイス [DVD]ヒドゥン・フェイス [DVD]
面白かった~!前半はまったりしていて眠くなったんだけど、中盤、その「過程」が分かってくるのが目が離せなくなった。・・・ばかばかばか!!・・・としか思えなかった。ネタバレになるといけないので、ここでは詳しく書かないことにします。でも、面白かった!しつこいけど。
鑑賞日:07月01日 監督:アンドレ・バイズ

鑑賞メーター
23:42 : [映画タイトル]月別鑑賞記録トラックバック(0)  コメント(0)

【鳥】今日のレイちゃん

P8183702.jpg

ひさびさ登場、我が家のインコ。こちらボタンインコのレイちゃんです。
いたずらもののレイちゃん。飲みかけのお茶に、どこから持って来たか、爪楊枝は入れる、綿棒は入れる(^_^;)

困ったちゃんですね(笑)

ところで、先日、セキセイインコのピーちゃんが熱中症になりました(>_<)。
最初の酷暑が続いたときのことです。
脇を開けて、口をパクパクさせてたな~と思ったら、翌日は羽を膨らませてる!!同じように暑いのに!!!
具合が悪くなると、インコさんは動きが鈍り、エサも食べず、フンの回数も減り、水っぽくなったり黒くなったり。
ネットで調べたら「熱中症」と思われ・・・。
私は昼間はエアコンを付けない信念だったのですが(^_^;)これはもう、駄目だろうと思いまして。
そのときはぴーちゃんのために付けてあげましたです。
そしたら翌日には、治ったみたいで。食欲も動きも普通になっていてホッとしました(^_^;)
ペットボトルを凍らせてゲージに入れてみたり、ゲージの上に置いてみたり・・・色々工夫をしています。

思うに、気温が激変すると体にダメージがあるみたい。
あれから何度も36度を超える室内気温が観測されますが(^_^;)ピーちゃんが具合悪くなることはないです。たぶん、慣れ??

レイちゃんはもともと元気!!

鳥も人間もこの暑さにはうんざりですよね・・・・・・(^_^;)
23:35 : [そのほか]我が家のインコトラックバック(0)  コメント(4)

【本】共震/相場英雄

409386358X共震
相場 英雄
小学館 2013-07-23

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内容紹介
鎮魂と慟哭のミステリー!

大和新聞東京本社の遊軍記者である宮沢賢一郎は、東日本大震災後、志願して仙台総局に異動する。沿岸被災地の現状を全国の読者に届けるため、「ここで生きる」というコラムを立ち上げた。そんななか、宮沢とも面識のある県職員が、東松島の仮設住宅で殺害された。被害者の早坂順也は、県職員という枠を越えて、復興のために力を尽くしてきた人物だった。早坂は亡くなる直前まで、被災地の避難所の名簿を調べていたという。
(Amazon紹介文)

【感想】


ひたすら胸が痛い。
著者独特のスタイルにより、センセーショナルに社会問題を切り取り、それをミステリと言う形で読者に届けてくれる。今回は東日本大震災であり、復興に関わる予算などの利権に群がる「悪いやつら」のことを告発している。
ミステリーとしては、そこそこかなぁと言う印象だけど、それよりも圧倒されるのは、丁寧な取材によって描かれた震災の有様。著者はシリーズものでみちのくに縁があり、思いをこめた取材をしたようで、それが伝わり胸に迫る描写となっている。
それをまざまざと見せ付けられ、そのとき自分がどうしていたか、その後何をしたか、いま、何をしているか・・と突きつけられてひたすら胸が痛くなり、小さくなるしかない。
こういう本によって私みたいなぼーっとした人間にも「忘れるな、今も続いている、終わってないんだ、忘れるな!」と叱咤激励してくれる。
それにしても、人間って醜いなと思ってしまう。
ニュースでは「日本人はこういう震災の非常時にも、暴動も起きず略奪も無い稀有な人種」・・みたいな美談が取り上げられていたけど、やっぱり実際にはたくさんの泥棒が横行したようだし、復興予算を当て込んで一儲けたくらむ輩もおおぜいいるみたい。
本書のテーマにもなっているんだけど、NPOの中には不届きな団体もあるようだ。
もちろん一部だろうが・・・と信じたい。
でも何よりもやっぱり、ひとりひとりが忘れないこと。地域的にも時間的にも「遠い物語」にしてしまわないことが大事だと思う。
渇を入れられたような気持ちになった。オススメ。
14:41 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】よだかの片想い/島本理生

4087715078よだかの片想い
島本 理生
集英社 2013-04-26

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正直言って、島本理生さんとか綿谷りささんとか、どうもごっちゃになってしまう・・・(^_^;)
おばちゃんがテレビでジャニーズやAKBを見ても、どれも同じに見えるのと似たような感覚なのかな・・と。
すみません(^_^;)
今まで島本さんと綿谷さんを激しく混同していたんだけど、この作品は突出して、胸に迫る物語だった。
ジャニーズやAKBの区別も付かないおばちゃんの私でさえ、胸が締め付けられそうになるほどだった。(←こんなことを言うのもこっ恥ずかしいのだけど、あえてそう言いたいほど良かったのです!)

主人公は顔にアザのある少女アイコ。
小学校のあるときまで、アザは決して彼女の「悩みの種」でも「コンプレックスの元」でもなかった。
彼女にそうさせたのは、他でもない「他人の言葉」だった。
何気なく、おそらく何気なく発した(からかったつもりさえなかったと思う)同級生の言葉に、必要以上に反応した教師のことば。それによって、主人公は自分が他人からどう見えるのか、自分がどういう存在なのかを認識する。
それからの彼女はひたすら下を向くようにして生きているのだ。それがとても痛々しい。でも、そうさせているのは私のような無神経な人間なのだろうと思うと、いたたまれない気持ちになってしまった。
そんな彼女は友達のつてから、本の出版にかかわり、映画監督の飛坂に出会う。
彼に惹かれて行くアイコ。そんなアイコを飛坂もまた愛してくれる。
はかない恋が美しく描かれ、アイコの気持ちがとても切々と迫ってきて、目があちこちで潤んでしまった。
ひとを初めて愛し、そして愛される喜びを知り、愛ゆえに悲しい思いもする。
人はなんという矛盾に満ちた生き物なんだろう・・と思ってしまう。
アイコと飛坂の物語だけではなく、ミュウ先輩や原田君など、登場人物の気持ちがすべていとしく感じられる。
ストーリーとしてはとても単純な筋立てである。
だけど、こんなにも胸に迫る初恋物語を久しぶりに読んだ気がした。
50のオバサンも少女に還ったように胸がときめいて、アイコと同じように一喜一憂し、喜びに胸震わせ悲しみに涙を流した。稀有な本だと思う。
宮沢賢治の「よだかの星」は、私も読んだことがある。有名どころの宮沢作品は、イマイチわけが分からず(^_^;)ちゃんと読んでない(読めなかった)私が、唯一読めたのがこの「よだかの星」だった。
よだかは悲しくて、でも、崇高な存在。
彼女をそんなよだかになぞらえてあるのだと思うが、それがとても良いとおもった。
オススメ!


14:27 : [本・タイトル]や行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】ようこそ、わが家へ/池井戸潤

4094088431ようこそ、わが家へ (小学館文庫)
池井戸 潤
小学館 2013-07-05

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内容(「BOOK」データベースより)
真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに、車は傷つけられ、部屋からは盗聴器まで見つかった。執拗に続く攻撃から穏やかな日常を取り戻すべく、一家はストーカーとの対決を決意する。一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから窮地へと追い込まれていく。直木賞作家が“身近に潜む恐怖”を描く文庫オリジナル長編。

【感想】
面白かった!
最初読み始めのトラブルのシーンは、いつもの池井戸作品と言うよりも、奥田英朗か山本甲士か・・って言う感じがしたんだけど、家庭内のことだけではなく、全然違う会社のトラブルも絡めてあり、やっぱり池井戸作品だ!と思った。
ふたつの「事件」というかトラブルは全然違って、つながりがないのだけど、それがちぐはぐな感じがしない。
実際主人公も、会社から帰る電車に乗れば、悩みが自然とシフトするのだ。
テレビでは著者作品原作ドラマ「半沢直樹」が大人気だけど、こちらはあんなふうに「強い」男じゃなく、すごく平凡でどっちかと言うと気が弱いタイプの主人公で、世の中の大半の人間は、半沢直樹よりもこの倉田太一に共感を覚えるのじゃないだろうか?
そんな倉田が、家族を守るため、そして己の正義を貫くために頑張る姿に、清々しい爽快感を覚えるのだと思う。誰もが社会の中では、彼と同じ「名も無きひとりの人間」なのだから。
気が弱くても、マジメな主人公。マジメって、ある意味強さの元だな・・と思う。
ただひたすら爽快なだけではない、ほんの少しほろ苦さを含んだラストも良かった。
オススメ。
またドラマになるのかな(笑)

13:54 : [本・タイトル]や行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】ランチのアッコちゃん/柚木麻子

4575238198ランチのアッコちゃん
柚木 麻子
双葉社 2013-04-17

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内容紹介
屈託を抱えるOLの三智子。彼女のランチタイムは一週間、有能な上司「アッコ女史」の指令のもとに置かれた。
大手町までジョギングで行き、移動販売車の弁当を買ったり、美味しいカレー屋を急遽手伝うことになったり。
そのうち、なんだか元気が湧いている自分に気付いて……。
表題作ほか、前向きで軽妙洒脱、料理の描写でヨダレが出そうになる、読んでおいしい短編集。
(Amazon紹介文)

「ひみつのアッコちゃん」みたいなイメージで読み始めたら、全然違う長身で男勝りのアッコちゃん。アッコちゃん違いです(^_^;)
元気をなくした主人公が、アッコちゃんの用意したランチのおかげで、元気を取り戻していく物語。それどころか、しっかりと自立して成長していく姿が清々しくて応援したくなるし、こちらも元気になった気分。
そのパワーが魔法のようで、やっぱり「ひみつのアッコちゃん」みたいな気がした。こんな人が身近にいて、自分を我知らず慮っていてくれて、あまつさえ元気になるヒントをくれるなんて・・。
だれかに思われていることで、孤独で寂しかった主人公の気持ちが癒されていく。人はだれかと繫がってて、元気に生きていかれるんだろうな・・と感じさせてくれる。
4つの短編からなる一冊で、後半の2編は美智子とアッコちゃんは、脇役として少ししか登場しないのが寂しい限り。もっとアッコちゃんと美智子の物語も読みたかった。
ちなみに、表紙の弁当がまた庶民的なのがいい(笑)イマドキのキャラ弁みたいな凝った弁当じゃなく、私が普段作るような弁当だもん(^_^;)。なんせ、インゲンをブロッコリーに替えたら私が作ったのとうりふたつ・・っていうのが親近感を誘ったわ(笑)
12:59 : [本・タイトル]ら行トラックバック(1)  コメント(2)

【本】ドミノ倒し/貫井徳郎

4488027180ドミノ倒し
貫井 徳郎
東京創元社 2013-06-21

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「おれ」は、私立探偵の十村。恋人が死んだあと、恋人のふるさとである月影市で、探偵として開業した。
平和な田舎では探偵の出番はそうそうなくて、いつの間にか便利屋と変わらない仕事をしている。
そんなある日、美人が依頼にやってきた。
元彼が殺人事件の犯人として疑われている。疑いを晴らして欲しい。。。と。
その依頼人は、「おれ」の元彼女の妹だった。
殺人事件は詳しく調べていくと、連続殺人の様相を呈しており、そこには意外な真実が隠されていたのだった。



貫井さんには珍しく軽妙洒脱なコメディタッチのミステリーとなっている。
主人公が、気の強い依頼人に振り回される様子や、疑われている依頼人の元彼の、のぼーーんとしたキャラクターや、主人公の幼馴染の県警の所長のキャラクターなど面白く、なかなか読み応えがあった。

ドミノ倒しと言うタイトルに象徴されるが、どどーーっと次々に倒れていくように、真実が明かされていく。
貫井さんの作品には「プリズム」や「乱反射」があるけれど、なんとなく、ああいう物語の軽いタッチ版というか。。。次々に連鎖的に事件が起きていく部分が似ているように感じた。

納得しかねる部分もあるが、いつもの貫井さんのカラーでこの物語を書いてもらったら、もっと面白かったんじゃないか、コメディタッチはちょっと無理があったんじゃないかなと言う気持ちもするけれど、これはこれで、楽しめた。結末はかなり不気味だ。軽妙な物語とのギャップが効いているとは思う。
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22:06 : [本・タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】わが妄想/モハメド・オマル・アブディン

4591134571わが盲想 (一般書)
モハメド・オマル・アブディン
ポプラ社 2013-05-16

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こちら、盲目のアブディン氏(以降勝手にアブさんと呼ぶ)が、遠きアフリカはスーダンから単身日本へやってきて、東京→福井の盲学校で鍼灸と日本語の勉強をして、その後つくばへ、やがては東京へと渡りながら、日本で暮らした15年間の波乱に満ちた日々を綴ったエッセイです。
アブさんの存在は、友人であり、この本のプロデューサーである高野秀行さんの文章にちょくちょく登場するので、以前から知っていた。
だから初めてアブさんの本を読んでも「はじめまして」と言う気がしない。親近感があった。
もともと高野さんとは、盲人サッカーと言う競技が縁で知り合ったのだとか。
本書にも高野さんはもちろん登場します。

さて、しかし本書の内容は、驚きの連続。
アブさんの人となりから、経歴から、スーダンの人々の生活・家族関係から、想像を絶することと、感心することばかり。
文章の上手さや、散りばめられたユーモア、前向きで闊達であり、ちっとも「身体障害者」と言う「哀れみ」(この辺は語弊があると思うので不適切だとしたら申し訳ないです)を感じさせない明るさ・・などなどのおかげで、最初から最後までとても楽しく読むことが出来た。

だいたい、もしも自分の目が見えなかったら、海外へ・・しかも全然知らない遠い遠い国へ一人で留学しようと思うだろうか。それも、在学中の大学をやめてまで、鍼灸というまったく未知の分野の勉強をしに?
その時点ですでに「すごい勇気だ」と感心するんだけど、日本へ来てからもチャレンジの連続で、その能動的な積極性には、本当に感心させられてしまった。
とにかく、日本語は初心者ということで、日本語を覚えていくくだりが描かれている。まず、アブさんの見る見る日本語が上達していく吸収力にも驚かされる。目が普通に見えていても、まるで知らない言語(しかも、非漢字圏の国のひと)をマスターするということは、かなり難しいことだと思う。なのに、目が見えない人が、日本語と漢字をきちんとマスターするとは??想像もできない。粘土に文字を書き、指でなぞり、漢字を覚えたみたいで、教えるほうも覚えるほうも並大抵のことじゃないと、ただただ感心するばかりだった。
そして、日本人として普通に使っていると気づかないことを、アブさんが感じた疑問などにより、「日本語って面白いな」と、逆に発見させられた。
たとえば「留学」と言う言葉。漢字を覚えるときに、アブさんは「流学」だと思ったんだとか。「流れて学ぶ」と「留まって学ぶ」では真逆の意味になるが、アブさんが言うとおり、遠方へ「流れて」学ぶのだから、たしかに「流学」と書いてもおかしくない!
何も考えずにただ、そこにある漢字を覚えてきただけの私には、とても新鮮な発見だった。ダジャレ(というか、オヤジギャグ)によって日本語を吸収していくあたりは、おかしくもあり、感心もする。オヤジギャグも役にたつんだな・・と(笑)。
そんな風に、日本と言う国を、スーダンからの「流学生」アブディンの視点で見て、様々な疑問や矛盾を突きつけられた。日本語の面白さのほかにも、学生の就職活動や社会人になると言うことの意味のなど、いつもと違う視点で自国を見ることが出来たように思う。
そしてまた、私にとって未知の国、スーダン(痛ましいことに、今ちょうど水害で大変なことになっていると言うニュースが流れている)が、少しなりとも身近に感じられる。
スーダンは内戦や紛争があって、アブさんの身近な人たちも、おおぜい犠牲になっている。だからアブさんはスーダンの障害者の人たちのためにNPOを立ち上げたり(HPがあったので貼り付けておきます→CAPEDS http://capeds.org/)大学で研究したりしているそうだ。
本書の終わりには、これまたすごいエピソードで綴られる結婚への道のりや、悲しい東日本大震災での顛末などが描かれている。
いろいろと、とても興味深かった。
ぜひとも家族で廻し読みしたい一冊だと思う。
13:23 : [本・タイトル]わ行トラックバック(0)  コメント(0)

【韓】トキメキ☆成均館スキャンダル

B004I5BSQIトキメキ☆成均館スキャンダル<完全版>DVD-BOX2
東宝 2011-04-22

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好き好き~~~~!!!!!
すーーーーーーーーーーー・・・・・・っごく!!面白かったです!ヽ(^o^)丿
今までみた韓国ドラマの中で、一番好きかも。。
いや、ウォンビンくんの「friends」はやっぱりトップだと思うから、ツートップか。
ま、そんなにたくさん見てるわけじゃないので、アテになりませんが。。

【あらすじ】
少女キム・ユニは父亡き後、貧困の家族と病気の弟を養うために、男の格好をして弟キム・ユンシクの名前を使い、貸し本屋で本の筆写をして生計を立てている。
貸し本屋の主の依頼で科挙のコビョク(受験生代理)として試験場に入り込んだユニは、そこで、いけ好かない堅物のイ・ソンジュンに出会い、成り行きから王様に目をつけられ、女性であることを隠して、成均館に入学する羽目になってしまった。
男ばかりのなかに、たったひとり紛れ込むユニ。ばれたら死罪である。それでも、生活のためだけではなく学問への探究心から、成均館で学ぶことを選ぶのだった。

【感想】
(前に書いたこととダブるけれど)
テレビ放送で見たんですけど、あまりの面白さに、途中からレンタルで完全版鑑賞に変えました。
その後で知ったのですが「ディレクターズカット版」のほうがもっと長いんだと。
また借り直さねば・・・・。(^_^;)
そういえば、テレビではしつこいほど「ディレクターズ版プレゼント」の字幕が流れてたと言うのに!!
余談は置いておいて、

男の中で男とばれずに女が男の振りをして生活する・・・・???
無理ムリムリ!!ないわ~!!(^_^;)あれやこれや、どうするの???って言うことばっかりで(^_^;)おばちゃん心配してしまいます。
(「オルフェウスの窓」を読んでいた中学のころは、そんなこと考えもしなかったなぁ・・遠い目)
突っ込みどころが満載なんだけど、まぁそこはドラマだからとスルーして(笑)

男のはずのユニにだんだんと惹かれていくイ・ソンジュン、彼の表情がすごくいいです。
言葉は少ないけれど、戸惑いが手に取るように伝わってきて、気持ちが痛いほど伝わってきて、にやけてしまいました。バカップルぶりも微笑ましく(笑)イ・ソンジュンの変わっていく様子がとにもかくにも見応えありました。
粗野なコロ先輩もだんだんと紳士になっていく。素敵でした。
でも最初は、イ・ソンジュンも、コロ先輩もそんなにカッコいいと思わないわ~~と思ってました。(ファンの人ゴメンナサイ)
そんな私のお気に入りはク・ヨンハ先輩!!

cap015.jpg

テレビ放送が吹き替え版だったのですが、この軽薄そうな(笑)声がまたよくて。
なんと、「善徳女王」の、ユシンの声と同じ声優さんだったなんてビックリ。
あのカタブツのユシンと同じなんてね~(笑)。
で、レンタル版でも吹き替えで見ました。

あと、お気に入りが、チョン先生。
このひと、「太陽を抱く月」で、イ・フォン王の父王でしたね。あのときも渋くてカッコいいなぁと思ってたけど、今回は素敵過ぎました。。惚れたわ~。大人の魅力!!

cap020.jpg

それも置いておいて・・・。

見終えてみれば、一番カッコよかったのは、コロ先輩!
大好きになってました!

cap009_201307311338266c4.jpg

でも、もちろんヨンハ先輩も大好き。二人とも大好きです。

それにしても、テレビ版のカットは酷かったです。
完全版で、DVD1本2話134,5分のストーリーを、1話おおよそ45分にカットしてあるのです。
1話では22~3分をカットしてあることになります。
ドラマ自体、そんなに「遊び」のあるドラマではなく、カットされるのは惜しい場面ばかり。

特に、終盤にいたっては、カットされた部分こそ、大事な場面では?これがあるのとないのとでは、物語の印象がかなり変わってしまうと思いました。

【ネタバレ】
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01:50 : [そのほか]韓国ドラマトラックバック(0)  コメント(4)