【映】追憶

B004E2YUTM追憶 コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2011-01-26

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古い映画なので、ネタばれ感想です。
未見の方はご注意願います。

【ストーリー(Amazon)】
1937年、大学のキャンパス。
政治運動に没頭するケイティーにとって、育ちが良くハンサムなハベルはひそかな憧れの対象だった。
やがて二人は、第二次世界大戦中のニューヨークで再会、いつしか愛し合い結婚する。
ハリウッドでの生活は平和で幸福そのものだったが、幸せは長くは続かなかった…。


赤狩りとか、その時代背景がイマイチ私にはピンと来ないので、本当の意味では全然理解できてないんだろうと思う。
でも、ケイティーが愛と主義の間で揺れつつも、愛よりも主義を選んだところに、この映画の感動の一端があるのかなと思う。普通(普通ってなんだか分からないけど(^_^;))なら、自分の主義を曲げても、男を選ぶような気がするけど、ケイティーはそうしなかった。出来なかったし、したくなかったんだと思う。
そんなケイティーが切なくて愛しい。
自分だったら、ケイティーみたいな女性は敬遠してしまうと思うけど(^_^;)。
愛しながら別れていくハベルには、ちょっと唖然とする。
子どもまで出来たのに。子どもはどうするんだ!
でも、このふたりなら、その結論を選んだのもなんだか納得してしまう。

ラスト、久しぶりに出会った二人。
「うちに来て」と言うケイティに「I can't」と言うハベル。
それはまだ愛してる・・という意思表示。
時を経て愛し合う二人なのに、やっぱり結ばれることは出来ない。
切なくて、哀しいけど、とても美しいシーンだった。
バーバラの歌声がまた泣かせる。

高校時代好きだったレッドフォード、若くて美しいですね。
ジェームズウッズがまた若い!そして、陰キャラで出ててちょっと笑った(笑)。

★★★★



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【本】ねじれた文字、ねじれた路/トム フランクリン

4150018510ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
トム フランクリン Tom Franklin
早川書房 2011-09-09

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とある失踪事件の(誘拐殺人の)犯人として疑いを持たれているラリーが、侵入者によって撃たれてしまう。その捜査に入った治安官のサイラスは、ラリーのもと「ともだち」だった。しかし、彼はそれを公にしなかった。
それはなぜか。
25年前にも、少女の失踪事件があり、その犯人としてラリーが疑われたのだけれど、証拠不十分で逮捕されなかった。しかしラリーは街のみんなからは犯人と確信され、のけ者にされてしまったのだった。

25年を孤独の中で生きてきた(途中軍隊に入ったが)ラリー。彼は果たして殺人犯なのか。
でもそれは冒頭彼自身が否定していることで、読者はラリーの無実を信じることになる。
そうした上で読み進めると、ラリーが陥ったこの孤独な地獄の辛さに、哀れみを覚えずにいられない。

徐々にラリー自身の辛抱強さや心の広さも分かってくる。
実直に毎日を丁寧に暮らしているラリーの姿からは、嫌悪感は少しも感じられなかった。
むしろなぜこの青年がこんな理不尽な仕打ちを受けているのかが、不思議で仕方がない。
やがてそれは明らかになる。
少年時代の友情が、哀しいきっかけで崩壊する瞬間。
彼の父親はなぜそんなことをさせたんだろうか。だってこの二人は・・。
幼さと、そのときの状況の切迫感がさせてしまったことだったと思う。
でも、そのために二人の友情はもろくも崩れ、その後の30年近くを、たったひとりで暮らしていかねばならない人間が・・・必要だったんだろうか?

真実を知ったとき、私はサイラスを許せないと思った。
いくらあの少年の日の出来事があったからといって、ラリーの人生をこうも踏みにじるような事をするのか?
私がラリーなら、サイラスを許さず、ほかの誰も信用せず、ただ怒り、憎み、拒絶する人生を送ったことだろう。
ラリー、許さなくっても良いよ。そんなひどい奴!!そんな風に思ってしまう。

だけど、サイラスやアンジーがラリーのためにしたことを知り、そこにラリーが帰ってゆくラストシーンは泣けて泣けて仕方がなかった。

憎み続け、拒絶しあう人生よりも、許しあい求め合う人生のほうが豊かに生きられる。
やっとラリーにも幸せが来る。
あんなに求めた友達が出来る。家族も。
読み終わっても、ラリーのその後の人生を思いやると感無量になってしまった。
どうかせめてこの後は幸せにと願ってやまない。



16:56 : [本・タイトル]な行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】シュガーラッシュ

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トイストーリーがおもちゃたちの「真実の姿」を描いていたなら、こちらはゲームキャラの真実の姿を描いていると言えるでしょう。
ゲームの中では敵キャラ=悪者のラルフ。ゲームセンターの営業時間が終わり、ゲームキャラたちがそれぞれ自分の家に帰るとき、ラルフには家がなく、ゴミ溜めが自分のねぐら。30周年記念のパーティにも、自分だけは呼ばれず仲間はずれ。そんな生活に嫌気がさして、敵キャラが決してもらえることのない「メダル」を勝ち取りに、他のゲームの中に入っていくのだけれど・・・。

ともかく、絵が美しい。
そして相変わらず発想が斬新!キャラクターたちがゲームセンターを、実は自由に行き来できて、他のゲームのキャラたちと交流を持ってるとか。悪役商会(笑)たちはみんな、同じように悩んでいて、自助の会みたいなのを開いているとか。
そこでは、おなじみのクッパ大王もいて嬉しい限り!(あんた、悩んでたの?悪役がイヤだったの?!!)
ソニックだとかザンギエフだとかパックマンのグズタは(名前まで知らなかったけど)自助の会の司会者だったり!誰もが一度は目にした事のあるキャラがいて、ファンにはたまらないのでは?

それぞれのゲームの世界観も完璧!!
そして、ラルフがメダルを追いかけて入り込んだシュガーラッシュの世界のカラフルでおいしそうで楽しそうなこと!!そこで出会った不良プログラム少女のヴァネロペの躍動感!
彼女はノイズのためにレースに出られないのだけれど、レースに出ることを夢見て一生懸命。
最初は彼女がちょっとうっとおしかったけれど、その健気さに心を打たれてしまうのです。

実は半分ぐらいまでは、歴然とした「敵キャラ」がいなくて、ちょっとハマれなかった。
ゲーム世界の敵キャラのみんなは、全然「悪者」じゃないからです。
でも、シュガーラッシュの世界に入ってからはもう目が離せない!
ラルフとヴァネロペの間で深まる友情、ヴァネロペのノイズ、レースに出られるのか否か。
ラルフとサイバグを追いかけてやってきた美しい女性軍曹とフェリックス、その二人の恋は?

とくにヴァネロペのまっすぐで一生懸命さに引き込まれた。
彼女がレースに出られるように心から応援した!
自分の事しか考えていなかったラルフが、ヴァネロペとの出会いによって、思いやり深いキャラに変わって行ったり、ラルフとフェリックスがお互いの立場を思いやることが出来るようになったり。
キャラたちが内面的に成長していくのが、見ていてとても気持ちが良く感動的だった。

中盤までは「イマイチだなぁ」と思ってみていたんだけど、最後のほうはもう、面白くて感動的で、見終えたときは涙が・・・・(笑)。とてもよかったです。
結局「自分の役割」みたいなことを確認するラルフだけど、そうだよね、クッパ大王がいてこそマリオの世界も面白いんだもん。いてくれなくっちゃ困るよ!
本気で敵キャラを憎んでるわけじゃない、ゲーマーは敵キャラを含めて、登場キャラを愛してるんですよ。


で、シュガーラッシュのレース場はまるでマリオカートだったし、エンドロールにはマリオブラザーズとか・・いろいろマリオっぽいゲームが出てきたし、そもそもラルフがドンキーコングに見えたし。
個人的には、本当のドンキーとマリオでこの映画を作ってもらいたかったぐらいです。




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【写】梅林公園

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「いなべ梅林公園」に行ってきました。(写真はクリックで拡大)
カメラ男子のおじさまたち(笑)がたくさんおられまして、↓

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みなさんの機材に気後れを感じたものの、頑張ってカメラ女子してましりました(*^_^*)。

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11:41 : [そのほか]写真トラックバック(0)  コメント(4)

【映】ぼくたちのムッシュ・ラザール

B009JVPYRAぼくたちのムッシュ・ラザール [DVD]
フィリップ・ファラルドー
ニューセレクト 2012-12-05

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もっとほのぼの系の映画かと思ったら、とてもシリアスでヘヴィな物語だった。
のっけから、11歳の小学生シモンは、牛乳当番で一番先に教室に行くと、そこには首吊り死体が・・!!
驚愕の導入部でのけぞってしまった。
死んでいたのはなんと、子どもたちの担任だった。
急ぎ後任の先生を探す校長。そこにやってきたのが、ラザールと言うアルジェリアからやってきた教師だった。
慣れないカナダでの授業、前の先生を慕う子どもたちは、なかなかラザール先生の授業になじまない。
そのうえ、ラザール先生には秘密があった。
そして子どもたちは担任の自殺という出来事に、深く傷ついていて、心を回復できない子どもも多い。
そんな教室の中で、ラザール先生と子どもたちは次第にお互いの心を寄り添わせていくのだが・・・。










子どもたちが担任の自殺で、深く傷ついているのに、学校側はおざなりのカウンセリングで済ませようとする。学校側も、イマドキは大変で、たとえば、体罰はもちろん禁止だしハグも禁止、体に触れることを一切禁じているのだ。それでは体育の授業にも差しつかえ、子どもたちに能無しのように思われている体育教師は、その「禁止事項」のために、たいした授業ができないという。
この「禁止」が、担任の自殺に大きく関わっているのだけれど、教育現場の戸惑いや混乱が伝わってきた。
うーん・・。日本は「ハグ」文化がないからいいけど、そういう文化の国で禁止にされると辛いものがあるのじゃないかと思うけど、でも、イマドキの教育現場を思うと「そういう」先生が多すぎるもんなぁ・・。


教育のことだけじゃない。
ラザール先生の抱える過去が次第に明らかになって行き、これまたとても重い。
こんな辛い過去を抱えていたの?先生が気の毒でならない。


最後に生徒たちに別れの挨拶代わりに寓話を贈る。
涙なくしていられなかった。
辛い物語だけど、優しいものが心に残った。


★★★★










12:44 : [映画タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】ラビット・ホール

B006W1IT5Oラビット・ホール [DVD]
角川書店 2012-04-06

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テレビ(スターチャンネル)放映で鑑賞。

4歳の子どもを突然の事故で亡くした夫婦の悲しみを描いた作品。
ただひたすら哀しい。子どもを亡くすとはどんな場合にだって哀しいけれど、それが4歳だったら・・。
まだまだ可愛い盛り、明るい家庭の中でこれから成長を楽しみにして、あれもしてあげよう、これもしてあげたい・・そう思っている矢先に、あっけなく死んでしまったら・・。
そんな風に想像しただけでも、泣けてしまう。
母親も父親も、自分を責めたり、お互いに相手から責められているように感じたり。
あのときこうしていたら、自分さえああしていたら・・・。
考えたところでいまさらどうしようもないことをひたすら思わずにいられない。
前に進めず、とらわれた日々、それはもう地獄のような日々になるだろう。
家のあちこち、そこここに子どもの面影がある。冷蔵庫に貼った絵、ドアに付いた指紋。外に行けば同じ年頃の子どもを見てわが子を思い出さずにいられない。
日々の中で、夫婦はギクシャクし、家族にも当り散らす。
そんな夫婦の日常が、ほんとうにリアルに描かれていて胸を衝かれた。
タイトルのラビットホールというのは、ある少年が書いたコミック。
平行宇宙=パラレルワールドの物語だ。
今この世で自分が不幸だとしても、宇宙のどこかにまったく同じ自分が、そこではとても幸せに暮らしている。
その「想像」に、ほんの少し救われる母親。
何もかも、哀しかった。親の愛を感じた。



ネタばれです↓





















そのコミックを書いた少年は、坊やを轢いてしまったのだ。
自分の可愛い子どもを殺した少年に、母親はどうして近づいたのかな~と思う。
でも、少年は自分がしたことに、とても苦しんでいた。
苦しむさまを見て、母親はどこか「納得」したんじゃないかな。
そうでなければやりきれないものね・・。
でも、楽しそうにブロムに出かける少年の姿を見てしまう。
自分に見せていた「苦しんでいる」姿は、一面であり、他の一面では青春を謳歌してる。
これも一種のパラレルワールド?少年の中にあるパラレルワールド?
ショックを受けてしまう母親が、また痛々しい。

前に進む決意をした夫婦の姿で、最後は終わる。
悲しみを押し隠し、よその子どもを抱いて、楽しげに振舞う姿に泣かされた。
子どもを亡くしたという事実は、夫婦にとって同じ出来事なのに、感じ方はまるで違う。だから悲しみの共有と言うのも簡単じゃない。夫婦でさえそうなのだ。

お互いの思いを受け止めて、それぞれの悲しみを尊重することができたら、夫婦は一緒に前を向いて歩いていけるのかもしれないと感じた。
辛かったけれど、感動的な映画だった。

★★★★



11:58 : [映画タイトル]ら行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】ジャンゴ

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西部劇だし、夫もイケるかなーと思って、夫婦で見に行ってきました。
でも、思ったよりも血ドバが激しくて、閉口・・・。
私はグロ平気人間ですが、もういいよ~~と思ってしまった。夫は気が弱い人なので、気分が悪くならないか心配になってしまいました(^_^;)。
「デス・プルーフ」(私が見たのは短縮版)みたいな感じ??そこまで血を出す(飛ばす)必要があるの?と思った。
それと、3時間ぐらいの上映時間、長~~~~い!!!
中盤は盛り上がりも感じられず、なんとも退屈な時間帯があった。飽きたというか。
しかし、それでも、後半の盛り上がりがその退屈を払拭したかな。
奴隷のジャンゴがめきめきとガンマンとしての腕を上げ、妻を取り戻そうとする。
普通に「売ってくれ」と言えば済みそうなのに、そうはならないのが、人間を奴隷とする商品に見て売買し、所有する人間の傲慢さか。(レオさまのほうですが)
人種差別について考えさせられると言うよりも、単にジャンゴの活躍を楽しんだ。
やっぱりどうしても、奴隷制度について訴えているものとして「ルーツ」を超えることはないでしょ。
「ルーツ」の印象があるので、この映画でもものすごく激しい奴隷の扱いを見ても、エグさをそこまで衝撃的には感じない。
とにもかくにも、ジャンゴがとてもかっこよかったのだ。
妻に対する再会の言葉とか・・・心臓にズギューン!!っていう感じ(笑)。
でも、でも、それよりも何よりも誰よりも、今回はドクター・シュルツ!!
賞金稼ぎの元歯科医。
いうなればやっぱり「人殺し」なんだけど、どうしても憎めない。
黒人に対する差別偏見がなく、とても紳士。優しく愛情溢れた、気品高い男なのだ。
(「賞金稼ぎ」という仕事がちょっと結びつかない気もするけど、細かいことは気にしない)
この映画の主人公はひょっとして、シュルツじゃないのか??なんて思ったり。
ともかく、大好きだった。。。シュルツ。。。。。
イングロリアスバスターズなんかでは冷酷非道なナチス将校がとても似合っていた。
イメージが一新されてしまった。
大好きなレオくんも出てるんだけど、熱演だけど、でも今回はクリストフ・ヴァルツに軍配!!

★★★★(ドクターシュルツの分☆をプラス)
10:14 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(2)

【映】新・明日に向かって撃て!

B004L1DFZG新・明日に向って撃て! [DVD]
キングレコード 2011-04-06

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テレビ放映(スターチャンネル)があったので、見ました。
すっごく懐かしい。大好きな映画です。
かの大名作「明日に向かって撃て!」の続編・・は、作ることができないので、その前日譚と言う形の、ふたりの若き日々出会いの頃を描いた作品です。
おそらく、オリジナル作品を愛する人たちから見たら「なんであの作品の続編を作るんだ!」と言う向きもあったんじゃないかなと思う。オリジナルがあまりにも偉大な作品なので、悪く言えば「無謀」って言う感じも無きにしも非ず?この作品はちょっとB級かな?みたいな感じもしますし・・・。
でも、これ、私は大好きです。。
二人が出会って、次第にコンビとして息が合っていく過程が描かれていて、まだまだ無名の二人は血気盛んで無鉄砲な、やんちゃ坊主って言う感じ。
「明日に向かって撃て!」がああいう最後になっていて、それは感動を呼ぶものの、哀しい気持ちも残したのです。でもこの作品では、このふたりは遠い未来にそんな結末を迎えることを知る由もなく、ひたすら能天気だったり「有名になりたい」一心だったりして。
初めての銀行強盗、初めての列車強盗、血を流し命を奪うことを避けたいブッチ。西部劇としては全然血なまぐさくなくて、ひょっとして生ぬるかったりするのかも。
でも、その優しさや明るさが大好きです。
高校当時、劇場で2回続けて見ました。
今回見て、ブッチに子どもがいたことを覚えてなかったので、驚きました。
子どもとの別れのシーンが切なくて。子どもがいるなら堅気になれよ~~・・なんて、思ってしまいました。

パンフレットがありました。
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パンフの値段が衝撃、200円です!!
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ウィリアム・カットが大好きになったので、ファンレターを送り、ポートレートをもらいました(*^_^*)
ますます大好きに。。。遠い昔です。今は何をなさってるのかしら。。。
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12:11 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(4)

【鳥】今日のトリさん

カメラ目線のレイちゃんです(*^_^*)

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こちらは、ポップアートで撮ってみました。
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【本】沈黙の町で/奥田英朗

4022510552沈黙の町で
奥田英朗
朝日新聞出版 2013-02-07

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中学生が校内で死んでいた。事故かいじめか。
・・・と書くと、宮部みゆき「ソロモンの偽証」を彷彿とする。
実際、新聞で連載が始まったとき、当時雑誌連載中だった「ソロモンの偽証」に酷似しているんじゃないかと思ったことを思い出す。単行本になったものを改めて読んでみると、やっぱり似ていると思えてしまう。
読んでいる最中も気が弱い校長とか、面倒な叔父とか、どっちに出ていたんだっけと混乱してしまった。
しかし、宮部さんの描いた中学生たちがある意味理想的な子供たちだった(自分たちで裁判を開くほど賢く実行力がありパワフルだった)のに対して、奥田さんの描く中学生は実にリアル。しゃべるのが下手で、語彙力がなく、物事の真実をうまく伝えられなかったり。とても残酷で、子どもと大人のまさに狭間にいる。妙に義理堅かったり、また、単に目立ちたかったり。
そうそう、子供ってこんな感じだよね。。と思う。
物語は「中学生の死」という大きな痛ましい出来事の背景にあるものを、丹念に掘り起こす。
当初考えられたこととは、おおよそ違う事実が次第に明らかになってくる。
一概には言えないのだ。いろんなことが絡み合っている。些細な感情のささくれや小さな齟齬がやがて大きな結末を引き起こす事もあるのだ。
この出来事を、もしもテレビや新聞などのメディアを通してみたら、私はいったいどう受け取っただろうか。事件の背景に実際にあったことは、とても数百文字の文章や数十分の映像にまとめられるものではない。でも、普段私たちはそうやってまとめられたものの表面だけを見て、事件の全容を知ったつもりでいるんじゃないだろうか?
そんな問題を投げかけられたと思う。
余談だけど、この小説の連載終了当時、まったく良く似た事件が実際に起き(事件が起きたのはその前年だったが)世間に衝撃を与えていた。類似性に慄いたものだった。この物語は単なる物語ではないと改めて思わされたことだった。
いじめによる事件として主犯格の少年たちが4人、逮捕や補導されるが、それも中学2年生と言う学齢は、13歳から14歳になる年であり、13歳なら補導、14歳なら逮捕だ。
たった一日だって、誕生日が来ているのかまだなのかによって世間的な立場が変わる。
そんな疑問も投げかけられた。
特に読み応えがあったのは、母親目線で描かれた部分。
自分の子供がこういう事件に関わっていたら・・。ここに登場する母親は死んでしまった子供の命を悼んだり、その母親に哀悼の念を感じるなどと言うことが殆どなく、とてもエゴイスティックに感じられた。
だけど、もしも自分がこの親の立場だったら、自分だってきっとエゴ丸出しになるのかもしれない・・と思ったり、あるいはここまで我が子の為にエゴイスティックになるなんて、ある意味親としては感動するべきなのだろうかと思ったり・・。
しかし、死んだ子の母親の気持ちには泣かされてしまった。死んでから、事実が次々と分かってくる。自分が思っていた我が子の姿とは違う姿も見えてくる。いたたまれない。母親が女子中学生に気持ちを吐露する場面があるのだけど、子ども相手にそこまで言う?と言う気持ちもあったが、それよりも、そうせずにいられない母親の気持ちが切々と迫ってきて、泣けてたまらなかった。
子どもが死ぬ・・なんて痛ましく悲しいことか。やり切れない。
深く大きな悲しみが残った。
12:06 : [本・タイトル]た行トラックバック(1)  コメント(2)

【写】春の花その2

先日アップした沈丁花が咲き始めました。
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ハクモクレンのつぼみもずいぶん膨らんできました。(電線がジャマですねー)
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クリスマスローズはなかなかしぶとく咲いています(笑)
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サンシュユ
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10:22 : [そのほか]写真トラックバック(0)  コメント(2)

【写】春の花

今日は天気が良くて気持ち良い青空でした。
春の花を撮ってみました。
ピントがなかなか合わなくて難しいものですね(^_^;)

オオイヌノフグリ
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沈丁花、ずいぶん膨らんできました。
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トイフォトモードで撮ってみました。↓
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水仙
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アップの写真はこれで撮りました。

19:57 : [そのほか]写真トラックバック(0)  コメント(2)

【本】ハピネス/桐野夏生

4334928692ハピネス
桐野 夏生
光文社 2013-02-07

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都会のおしゃれなマンションで3歳の娘と二人で暮らしている有紗。毎日子どもたちを通じて集まっているママ友5人グループの一人だ。何かにつけ自信がない有紗は、他のママ友とちがい、同じマンションでも賃貸住まい。だけど、自信欠如の原因はそれだけではなく、決して知られたくない秘密があったからだった。

小説としては、とても面白かった。
世の中にはいろんな人生があり、その人生にもいろんな分かれ道があり、どの道を選ぶかでまた違う人生になるんだろうなぁ・・などと思いながら読んだ。すべては「他人事」である。小説なんてどれもそうなのだけど、特にこの小説は「他人事」感が強かった。
最初はこの有紗と言う主人公の性格にいらいらしてしまう。でも、読むうちにその態度の理由が分かってきてなんとなく納得。よくよくこの主人公の過去を知ってみると、なんという哀れな人なんだろうと思えてきた。
しかし、この有紗は決定的な間違いを犯している。(後述)それだけが理由ではないが、自立心がないことからも、好感と言うものがまったく持てない。それどころかママ友の(パパたちも)誰にも好感が持てない。
有沙が仲良くしている美雨ママにしても、こういうタイプも苦手。そもそもこの○○ママと言う呼び方からして好かん!!
個人的に、彼女たちとはあまりにも環境が違うので、共感できる部分がない。有沙の「秘密」にしろ、美雨ママの「秘密」にしろ、個人的にはありえないとしか思えない。
しかし、他人事だからこそ「面白い」と思いながら読むことも出来たのかもしれない。

以下、どうしてもネタばれになるので、これから読む人はご注意ください。



















有沙の犯した間違い、それは「過去がある」と言うことではなくて、それを「黙っていた」ことだ。過去があると言うのと過去を黙っていると言うのは全然違う。もしも私が有沙の夫であれば、間違いなく腹も立つし信用できないと思うし離婚だって考えるかもしれない。私の息子の妻がもしもこんな過去を黙って結婚したのなら「息子はだまされた」と思うに違いない。失敗したことで臆病になった気持ちは分かる。でも、これは隠しておくべきことではない・・・・・などと思った。そこだけはなんだかリアルに腹が立ってしまった(^_^;)。
わが子が離婚する、そのために孫には二度と会えないかもしれないと思って泣く、夫の両親が私には不憫で仕方がなかった。(夫の父親だけが好感の持てる人物であった。)
もとは自分のせいなのに最後までそれを認めず夫のせいにしていた主人公には、最後まで反感を覚えた。夫も「どっちもどっち」なのだけど、それを「ドロー」と言う感覚がまた嫌い。

と、徹底的に登場人物が好きになれなかったけど、小説としては一揆読みの面白さがあった。ドラマになるんじゃないの??綺麗なママ友たちなんて絵面がよさそうだしスポンサーもつきそうだ。


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【鳥】今日のトリさん

今日は久々登場のピーちゃんです。よろしくねヽ(^o^)丿
あいかわらず人見知りが激しいピーちゃんは、こっちを向いてもくれません。
シャッターチャンスがあんまりないのです(^_^;)

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11:49 : [そのほか]我が家のインコトラックバック(0)  コメント(2)

【本】キリング・フロアー/リー チャイルド

4062649314キリング・フロアー〈上〉 (講談社文庫)
リー チャイルド Lee Child
講談社 2000-07

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4062649322キリング・フロアー〈下〉 (講談社文庫)
リー チャイルド Lee Child
講談社 2000-07

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映画「アウトロー」が面白かったので、原作の第1弾「キリングフロアー」を読んでみた。
とても面白かった。映画では主人公ジャック・リーチャーはトムクルーズが演じている。トムさんは黒髪だし身長も低い、でも原作の設定は長身で金髪碧眼だ。年齢も若い!
まぁその違いは置いておいて。
物語は、流れ者のリーチャー(軍の警察部署の精鋭だったが円満退職して今は年金暮らし!)が、ジョージアの田舎町マーグレイブで何気なしにバスを降りたことから、そこで起きた凄惨な殺人事件の犯人にされてしまう。
殺人事件の背後にはとてつもなく大掛かりな犯罪が絡んでおり、でも、リーチャーは最初あくまでも関わる気持ちはなかったのだけど、たったひとりの肉親である兄が、事件に絡んでいることが分かり、事件の解決にまい進する。
リーチャーは軍部で徹底的に訓練されていて、ものすごく強い。映画ではけっこう間抜けな面があるなぁと思ったけど、原作のほうが隙がなく完璧だ。かっこいい。洞察力や瞬時の判断力なども秀でていてシャーロック並の推理を働かせるあたりで、しびれてしまう。こういう男が大好きなのです私は。
またもや映画と比べるが、映画ではリーチャーは女とは懇意にならない。でも、ここではなかなかに甘いロマンス(甘いと言うよりも激しいと言うべきか)があり、その点でも面白かった。
犯罪の凄惨さや規模の大きさなども、敵として申し分がなく、たとえば兄への気持ちなどもじんとさせられる部分もあり、とても読み応えがあった。
欲を言えば最後の対決シーンで、リーチャーに匹敵するほどの「強い男」がいたらよかったなぁ。
ほろ苦いラストもよかったと思う。好みの小説だった。
13:06 : [本・タイトル]か行トラックバック(1)  コメント(0)

【映】2月に見た映画

2月の鑑賞メーター
観たビデオの数:13本
観た鑑賞時間:1415分

デーヴ [DVD]デーヴ [DVD]

鑑賞日:02月28日 監督:アイバン・ライトマン
アンタッチャブル(通常版) [DVD]アンタッチャブル(通常版) [DVD]
テレビで。何もかもカッコよくて渋くて、痺れて泣ける(細かいことは気にしない)。みんな若いけど特にコスナーの輝くばかりの美しさにうっとり。何もかも終わってからがまた良い!!別れの挨拶、言葉が出てこなくて帽子をくるくる回す姿、とか、写真を眺めるシーンとかに涙。大好きなシーン。もうほぼ25年も前の映画だけどまったく色褪せない。何度見ても新鮮に感動的。
鑑賞日:02月28日 監督:ブライアン・デ・パルマ
Act of Valor/ネイビーシールズ DVD+Blu-Ray[日本語字幕無][リージョンA]Act of Valor/ネイビーシールズ DVD+Blu-Ray[日本語字幕無][リージョンA]
戦闘シーンはリアルで迫力があったけど、正直言って誰が誰やら・・・(^_^;)主人公はそもそも誰?みたいな。最後も、ああいう風に持っていくんだね・・やっぱりね・・みたいな。アメリカ人が作ってるんだからね。。。感動!!しなくっちゃ・・・っていう押し付けが・・・苦手。
鑑賞日:02月27日 監督:
運命の女 (特別編) (ベストヒット・セレクション)運命の女 (特別編) (ベストヒット・セレクション)
テレビでやっていたので見た。大好きな映画。誠実な夫のリチャードギアが可哀相すぎて(わざとらしいほど妻を愛している)。でも、あんなフェロモンイケメンがいたらよろめく気持ちもよーくわかる(笑)。オリヴィエくん、最近見ないなぁ。この映画では彼の真の魅力発揮って言う感じですよね。エロいシーンが多いので、家族に隠れてこそこそ、どきどきしながら見る映画です(^^ゞ「何歳だ?」と尋ねるシーンが一番好きかな。だんなの気持ちが伝わる!
鑑賞日:02月26日 監督:エイドリアン・ライン
ミッドナイト・イン・パリ [DVD]ミッドナイト・イン・パリ [DVD]
パリってほんとうに綺麗なんだなぁ。。どのシーンもとても絵になっていた。タイムスリップ、発想が面白かったけど私自身、こういう意味では過去に戻りたいと思わないので・・・。。。ヘミングウェイがカッコよかった~!役者さんコリー・ストールの画像検索してびっくりした。イケメンなのに隠してるのか?
鑑賞日:02月26日 監督:ウディ・アレン
無言歌(むごんか)  [DVD]無言歌(むごんか) [DVD]
「ニーチェの馬」と同時期に借りてしまい・・・(^_^;)中国のスケールはなんにせよハンパない。広大な砂漠、そこを耕地にする?機械もなしで?人命使い捨て?ただひたすら唖然とした。個人的に一番ショックだったのは、人様の吐き戻しさえもご馳走って言う・・・。
鑑賞日:02月21日 監督:ワン・ビン
王になった男王になった男

鑑賞日:02月20日 監督:チュ・チャンミン
裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [Blu-ray]裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [Blu-ray]
シャーロックくんが出てると聞いて鑑賞♥ 映画自体は難解。一度見ただけじゃ全然分からないよう~(^_^;)また見なくっちゃ!!で、肝心のシャーロックくんは今回そんな活躍した感じがしない。でも相変わらず背筋がぴんと伸びて素敵な立ち姿。シャーロックのほうが若く、きゃしゃに感じるなぁ。。。って、そんなとこばっかり見てた。ゲイリーはヅラでしょ??参照「ザ・コンテンダー」
鑑賞日:02月20日 監督:トーマス・アルフレッドソン
ニーチェの馬 [DVD]ニーチェの馬 [DVD]

鑑賞日:02月20日 監督:タル・ベーラ
チャット ~罠に堕ちた美少女~ [DVD]チャット ~罠に堕ちた美少女~ [DVD]
ネットは便利だし今の世の中不可欠なアイテム。ただ、付き合い方はきちんと学習するべき。家族を大事にしてきちんと向き合っているように見えたあの家庭で、14歳の少女の個室に個人のPCなんて、そもそも与えないと思うけど・・。後半は「犯人を早く捕まえてくれよ」と言うじれた感が大きくなってだれてしまったのが残念。最後にわかる犯人の正体、絵空事と思えないのが怖い。こんな娘がいたら気が休まらないなと思ったけど(^_^;)問題が表面化していたのが救いか。親の知らないところでこんな話はごまんとありそう。
鑑賞日:02月18日 監督:デヴィット・シュワイマー
ヘッドハンター [DVD]ヘッドハンター [DVD]

鑑賞日:02月14日 監督:モルテン・ ティルドゥム
アウトロー [DVD]アウトロー [DVD]

鑑賞日:02月04日 監督:クリストファー・マッカリー
ザ・レイド [DVD]ザ・レイド [DVD]

鑑賞日:02月02日 監督:ギャレス・エヴァンス

鑑賞メーター

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【本】2月に読んだ本

2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2512ページ
ナイス数:97ナイス

続・暴力団 (新潮新書)続・暴力団 (新潮新書)感想
いきなり「続」を読んでしまった。幸いにもまったくその筋の方々と関わりもなく危ない目に会った事もなく、生きてきたので、そこまで切実には実感できなくてごめんなさい。それでも一般人がこれからは被害にあう可能性が大きいらしいからもっとガードを固めなければならないんだと知らされるなど、恐ろしい話ではありました。芸能人の話やヤクザの新しい形「半グレ集団」の話が興味深かった。ともかく、やっぱり怖い。
読了日:2月28日 著者:溝口 敦
キャサリン・カーの終わりなき旅 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)キャサリン・カーの終わりなき旅 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
うーん、うーん、誰が誰で何をしたのか、ちゃんと理解できなかった・・と思う。とても複雑に入り組んだややこしい物語だった・・と思う。でも、子供を亡くした男の喪失感や、奇病によって死が刻々と近づく少女の深い哀しみが伝わって、とても切なかった。
読了日:2月27日 著者:トマス・H. クック
生存者ゼロ (『このミス』大賞シリーズ)生存者ゼロ (『このミス』大賞シリーズ)感想
有り体に書きますよ。なんとかかんとか、やっとこさっとこ読み終わりました。あ~~読みづらかった。なんでだろう?個人的な好みの問題と思うので気を悪くされた方がいらっしゃったら申し訳ないです。スケールが大きすぎてリアリティがなかったのかも。もうちょっと富樫博士に期待したんだけど活躍がなかったせいもある。過去のいざこざとかも肩透かしな感じがした。収束の仕方は予想できた。こんな事態になってしまったからには・・ね。あと、「テンパる」って・・使う?
読了日:2月21日 著者:安生 正
狭小邸宅狭小邸宅感想
図らずも「ニュータウンは黄昏て」に続き「家」物が続いた。今度は売る側。物を売る仕事は本当に大変だと思うけどその際たるものが家なんだろう、大変なんてものじゃない。従業員へのプレッシャーの半端なさや、家を売ることを「殺す」と言うなど、住宅販売の舞台裏に慄いてしまった。主人公がなぜ辞めないのかずっと疑問。彼の成長物語として読むとそれも納得できる、と思いきややっぱりラストまで読んで納得しかねた。←他人事だから?小説だから?現実はやっぱり大事なものを失ってでも、仕事を続けなければならないものなのだろうか。ため息。
読了日:2月18日 著者:新庄 耕
ニュータウンは黄昏れてニュータウンは黄昏れて感想
興味深い内容ではあるけど、面白いというのとはちょっと違い、読書中は気が滅入るというか。うちはマンション暮らしではないので、人のこととして読めたのだけど、解決のない問題点が浮き彫りになっているため単に他人事と思えず、大変だなぁ・・と。それだけリアリティがあったのだろう。吸引力は十分で一気に読みきってしまったので、面白かったといえるには違いないが。「全壊判定」とテーマは似ているだろう。どちらもマンション住まいの人には身につまされるのでは。こちらは読後感もまぁまぁ。いつもの柚木さんのような爽快感は確かにある。
読了日:2月17日 著者:垣谷 美雨
冬の旅冬の旅感想
思ったよりも読みやすい文体(初辻原本、前に何かを挫折した)。ある時点から転げ落ちるようにして果ては収監され、満期出所となった主人公の人生を、それに関わる人々の群像劇を交えて描く。どのキャラの人生も結構な悲惨さで悲惨のリンクの末、主人公がさらに悲惨になるという・・・。途中で阪神淡路大震災の描写がありとても生々しくてその部分が一番読むのが辛かった。だから何?と思ってしまいそうな筋立てだけど、一気読みしてしまった。こういう本を読むとついつい吉村昭の「仮釈放」を思い出してしまうなぁ。暗さでは「仮釈放」に軍配。
読了日:2月14日 著者:辻原 登
ブラックボックスブラックボックス感想
食の安全に真っ向から取り組んだ意欲作。一読の価値あり。大変恐ろしかった。消費者のニーズはあくまでもわがままで、それらとコストの両方をクリアしようとすれば、ここに登場するような不気味なファームで不気味な野菜を作るしかないと言うわけか。消費者の姿勢も問題だと思う。巻末の参考資料を見て、ただのフィクションではないことが明白で、余計に慄然とした。ただ、物語としては読みづらい。生協の学習会に出て講義を受けているような感覚だったから。登場人物たちにイマイチ好感が持てなかったのも原因。それでも広くおススメしたい作品だ。
読了日:2月13日 著者:篠田節子
クラウドクラスターを愛する方法クラウドクラスターを愛する方法感想
彼氏が出て行ったの、彼氏と再会したのは・・だの、書き方は一瞬「何が起きたんだろう?」と思わせるので、興味を引かれてグイグイと読み進める。そうして主人公の境遇や気持ちがどんどん明らかになっていく。心理描写がとてもよくて、私にはこういう経験がないのに、わかる気持ちになってしまった。親が揃っていて一般的に言われる「普通」の家庭で育つことが出来なかった子ども達の物語。だからとても切ないものがあるけど、よかったです。
読了日:2月2日 著者:窪 美澄

読書メーター



狭小邸宅:感想
ニュータウンは黄昏て:感想
ブラックボックス:感想
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【映】デーヴ

B00005HC6Qデーヴ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2000-04-21

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1993年公開のアメリカ映画・・という、かなり前の作品だけど、テレビ放映があり見てみた。
今までこの作品の存在すら知らなかったけど(^_^;)どうして知らなかったんだろう?と思うぐらい、私は気に入ってしまった。とても面白かった!!
アメリカ大統領が影武者を探すと言う設定で、そっくりさんとして物まねを得意としていた、派遣会社を経営しているデーヴという男に白羽の矢が当たる。まったくの庶民がいきなり国政のトップに!そこに生じるギャップを笑いにして、そして、感覚の格差が却って善政を導くと言う流れは、先日見たばかりの「王になった男」にそっくりだ。やっぱり「パクリ説」「元ネタ説」色々あるようだけど、そこはまぁ置いておくとして。
こちら「デーヴ」はとても気持ちのよい映画だった。
主役を演じたケビン・クラインがとってもキュートで人柄のよさそうな感じが伝わってきて、実に好感が持てるのだ。脇を固める役者さんたちもみなキャラが立っており、とくに悪代官というか、根性のいかにも悪そうな大統領補佐官がスパイスになっていた。またコンビを組む、ぎゃくに人のよさそうな報道官、ファーストレディのシガニーウィバーなど、登場人物の絡みも見ごたえがあった。(なんとシュワちゃんやオリヴァーストーンなど本物の登場に驚き。他にも私の知らない「本物」がたくさん出ていたようだ)
なんといってもやっぱり庶民の気持ちは庶民にしかわからないんだ、本当の善政はこういう人物にこそ出来るんだ・・(本当はじっくりと政治学を学ばないと難しいと思うけど)っていうのが説得力豊かに描かれていて感動的。
惹かれていくファーストレディ、シガニーウィバーの気持ちもよく伝わった。
「王になった男」はどちらかと言うと悲しい部分もあったので、ラストは切ないものだったけど、こちらはアメリカ映画の良い部分が出たカラリとした明るい幕切れになっていて、見終えた後も本当に気持ちがほっこりとしたのだ。古い映画だけど、見てよかったと思う。大好き!★★★★☆

ケビンクラインって、「ソフィーの選択」「アイスストーム」「インアンドアウト」など、いまいち胡散臭い感じがあったんだけど、去年見た「海辺の家」やこの「デーヴ」などでちょっとファンになってしまった。とても優しい雰囲気をかもし出す人だなぁ。。。
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【鳥】今日のトリさん

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11:32 : [そのほか]我が家のインコトラックバック(0)  コメント(0)