【映】ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

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予告を見たとき、そのシチュエーションの不思議さと言うか、現実感のなさと、逆にとても迫真に満ちた少年とトラの表情に、なんとなく気になっていた作品。
ちょうど今朝フジテレビの朝の番組で監督インタビューがあり、ついついその足で見に行ってしまった。なんと、これが今年初の劇場鑑賞映画になった。
見終えて正直な感想は、想像以上でもなく想像以下でもない。物語も、可もなく不可もなく。
予告で見たとおりのことが本編でも過不足なく見せてもらえた…というところだろうか。
たしかに映像もCGもすごい。とても迫力があったし美しかった。
少年がたったひとり、家族も亡くして、孤独に海を漂う。
何日ももつまいと言う状況なのに、少年パイは驚くべき生命力と知恵を駆使し、前向きにしたたかに生き延びる。そのサバイバルは見応えあった。
しかし、途中で流れ着くミーアキャットの島など、あまりにもファンタジックで、この映画はやっぱりファンタジーなんだなと思った。
もともと、大人になったパイが作家にそのときの体験談を話すという設定なのだ。
パイの言っていることは真実なのか虚構なのか。
しかし、それはラストに明らかになる。
そのときこの物語の意味がわかった。
そして、だからファンタジーなのだ、ファンタジーであるべきなのだと深く納得したのだった。

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【韓】善徳女王

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「宮廷女官チャングムの誓い」を見終え、次に「善徳女王」(ソンドク女王)を見ました。
いや、面白かったです~~。
昨日見終えたところ。
泣いたわ~~~・・・・。切なかった・・・。
最後、ピダムに全部持っていかれた感があったね~。
ユシンの影の薄さはもとより、コドたちはどこに行ったの??最終2話全然出番なし!?サンタクすらあんなに出番があったのに!(サンタク哀れで泣いた。実質反乱軍に加わってないのに!!)
正直言いまして、ピダムって人気あるので、こんなこと言うのは申し訳ないんだけど、それほど好きじゃなかったんですよ。
たしかに長身だし、スタイルがいいし、ハンサムだし、強いし、カッコいいんですけどね。。どうもあの顔芸っていうか、目力強調のオーバーアクションが浮いてる気がして・・・(^_^;)。
それに、トンマンにはユシン・・って思っていたので。後半、トンマンがピダムを好きになった部分が、どうも納得できなくて。
ミシルの死後の切ない展開だって、ピダムのせいじゃん??
ミシルと言う巨悪に、みんなで一丸となって挑んだときの連帯感がなくなって。分裂。。。こんな寂しいことはない。ピダムの功名心は何だったの?
ユシンはユシンで、少年時代から大人のユシンにチェンジしたとき、あまりのギャップに引いてしまい・・(^_^;)
ユシンもピダムもファンが多いでしょうからお目に留まったらゴメンナサイ。
でも、いつも思っていました。
ユシン・・・言うこともやることもカッコいい。性格も大好き。ええ男や~・・・・・・・・顔以外は・・。と。
後半、ミシルの死後、髭を生やしたあたりからやっと「ハマってきた」感じがした。
復耶会のことで逮捕されてたのが、復耶会の解散で再び上将軍としてトンマンの前に現れたときは、ようやく「萌え~!!」と思いましたわ。遅いっちゅうね・・(^_^;)
(あっ!!「ユシンさん」って言わないといけない。呼び捨てはダメ!って友達に言われたっけ 笑)
まぁそんあこんなで、萌えキャラがほぼ不在の「善徳女王」でしたが、最後好きでもなかったピダムの最期は、そんな私ですら泣かずにおれないほど、ピダムに心を奪われないでいられないほど、かわいそうなものでした。
母ミシルに捨てられ、ムンノに愛されずに育てられ(ムンノの罪は大きいと思うなぁ。子どもは愛情もって育てなきゃ)、アダルトチルドレンだったのね。だからトンマンを最後に信じられなくなってしまう。哀れだった。
憎きはヨムジョン・・・ヤツの言うことがいちいち「ごもっとも」なのも憎憎憎たらしかったなぁ・・・。

萌えキャラがいないとはいえ、アルチョンやウォルヤ、そしてムンノがカッコよかったです。ムンノ、カッコよさではドラマ中髄一だったんじゃないかな(*^_^*)
最期があっけなさ過ぎたけど。。。

やっぱり、誰もが思うところだろうけど、ミシルはカッコよかった。
トンマンも良かったけど、ミシルの存在感はすごかった。やることなすこと、言うことがいちいちカッコよくってね~。ほれぼれしないでいられなかった。
敵ながらなんとも魅力的でした。

私は賢い人間が好きなので(自分がアホやから憧れてしまうんです)チュンチュの聡明さも好きだったし、意外な所ではミセンも好きでした。

62話と言う長いドラマ、あっという間に見てしまった。
今夜からしばらく寂しくなります。
でも、テレビの地方局で放映中なのでね。
今ちょうど、トンマンが王室に戻ろうというあたり。
アルチョンがトンマンに片膝で敬服の姿勢をとって「飛天之徒(ピチョンジド)の花郎アルチョン王女様にご挨拶申し上げます」っていうの、あれが大好きでして(*^_^*)。
いいなぁ。私にもだれかやってくれないかなぁ。。(やるわけない爆)
あのあたり放映したところです。
てわけで、またテレビでおいおい見て行こうと思います(*^_^*)

NHKの地上波で「トンイ」も始まったし。楽しみにしています。





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13:48 : [そのほか]韓国ドラマトラックバック(0)  コメント(2)

【本】移民の宴/高野秀行

4062180472移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活
高野 秀行
講談社 2012-11-15

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日本には外国人の方々がたくさんいる。一時的ではなく「根を下ろして」いる海外の人は、名古屋市の人口にも迫るほどだそうだ。その彼らの「普段の」姿を、「食」を通じて掘り起こす意図で始まった企画モノ。タイ、イラン、フィリピン、中国、ブラジル、インド、朝鮮族…などなど、チョイスがまた高野さんらしい。(フランス人なんかも取材してるけどその言い草がまた高野さんらしくて笑える)カラー写真もたくさんあり、目にも楽しく食欲をそそる一冊だ。

しかし、こうしてみると日本食は確かに簡単…というか、あっさりしている。他の国はこれでもか~~!!!っていう勢いでお皿が並んでいるもんね。日本の、いくらご馳走ったって、こんなにたくさん並ばないよね??

高野さんのブログや敏捷によく登場するおなじみ、アブディンさん。馴れ初めやお付き合いの様子が書かれていて、なんだか他人と思えない(ってこともないけど)知人が登場したような気がした。
「わが妄想」ブログは→こちら

高野さんの新刊「謎の独立国家ソマリランド」も発売!
楽しみ~~~♪
4860112385謎の独立国家ソマリランド
高野 秀行
本の雑誌社 2013-02-19

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11:50 : [本・タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】しょうがない人/平安寿子

4120042340しょうがない人
平 安寿子
中央公論新社 2011-05

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とても平凡な、平凡すぎる主婦の本音がぎゅっと詰まった小説だ。
日向子は、高校時代の同級生が経営するネットショッピングでパートタイムをしている。
身勝手な従姉に手を焼き、仕事仲間とおしゃべりで憂さを晴らし(時にはそれがストレスにもなる)、顧客のグチを聞き、妹をちょっぴり見下しつつ、おたがい屈託なく近況やグチを打ち明けあったり、娘の反抗期に悩んだり、姑との同居の可能性におびえたり…そんな平凡な日常が描かれている。
ところどころで、「どうしよう?」と思うぐらい、私はリアルに共感を覚えた。
読書メーターなんかでは、「登場人物のグチっぽさにいらいらした」と言うコメントが多数見られて、私なんかはただ「わかるわかる~~!」と、読んでいたので、その読者コメントを見て「そうか。普通はいらいらするのか…」と、ちょっと落ち込んでしまった。
しかし、主婦目線としてはかなり的確に要所を突いていると思う。
特に私が共感したのは、思春期の娘の反抗期のこと。
日向子の娘は中学2年生なのだが、いま、ケータイが欲しいし、月の小遣いの値上げを要求している。
親子間のやりとりはそっくりそのまま、どこの家庭でもあるものじゃないんだろうか?
私は「うちのこと?」と思ったぐらいだ(笑)。
親がダメと言っても子どもは聞かない。そんな子どもに言うことを聞かせる苦労は並大抵じゃない。
育児はダメだしの連続である。そうしなければ子どもの周りは危険でいっぱい。子どもを安全に守りたい親心から、いろんなダメだしをしてしまう。それは親心なのだ。愛情なのだ。
でも、子どもには伝わらない。そして要求をはねつける親をただうっとおしがり、恨む。
親って、損。。首がもげる勢いで大きく頷く心境だった(笑)。
また日向子の実家では、老後に不安を感じた両親が、ゲストハウスを経営したいなんて言い出して、このまま大人しく平和に年を取って行ってほしい、と願ってやまない日向子の心を乱す。それが原因で、家族や妹とも険悪ムードになったりする。これはウチのパターンには当てはまらないけれど、ひとつ問題が起きると、ドミノ的にあちこちで齟齬が生じる、悩みが増す、疲れる…という流れが、真に迫って伝わってきて面白かった。
周囲の人たちを「しょうがない人」とあきれつつ、結局「しょうがない」と割り切る日向子。
主婦はパワフルでなければやってられないよなぁ…と、しみじみ思った。


11:33 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜

B008YLIM7Uスリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜 [DVD]
フリオ・フェルナンデス
アルバトロス 2012-11-02

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いわゆるストーカーものと言える。
アパートの管理人が変態で、その住人に夜な夜ないたずらをしていると言う恐ろしい物語だ。
最初はふたりでベッドに入る仲の恋人同士の物語だと思うのだけど、実は・・・。そして次第に明らかになっていく管理人の素顔。
むふ。こういうの好き。無論映画として・・の話。
エゲツない男のエゲツない行為。自分が眠ってる間にこんなことがあっては、おちおちアパートに暮らせないし、安心して寝られないじゃないか!!
この男には「天敵」がいる。それが「向かいの部屋」に住む幼い少女なのだ。
観客としては、その少女がひょっとして管理人に天誅を与えるんじゃないかとか、あるいは、犬を飼ってるおばさんの反撃があるのかと思っていたら・・そんなスッキリした映画でもない。
本当に不気味。ひたすら怖い怖い。。。
これが現実なら、本当に恐ろしい・・・と言う物語。
21:05 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】サイモン・バーチ

B0009Y29E2サイモン・バーチ [DVD]
マーク・スティーヴン・ジョンソン
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2005-09-21

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Amazonレビュー
生まれつき体が小さく、いつ死ぬかわからない奇病を抱えて生きるサイモン(イアン・マイケル・スミス)と、彼の用心棒的存在でもある親友のジョー(ジョゼフ・マゼロ)。やがて、ある事件をきっかけにジョーは自分の実の父親を探し、サイモンはこの世に生を受けた自分の使命とは何かを考えるようになっていく。
ジョン・アーヴィングの『オーエンのために祈りを』を土台に、脚本家出身のマーク・スティーヴン・ジョンソン監督が手掛けたヒューマン・ドラマ。いわゆる難病ものだが明るくウィットを利かせた作りになっているのがよく、また信仰に根差した神々の問題にも辛口で触れているあたりが妙味だ。ふたりの少年の好演も忘れ難い余韻を残してくれている。(的田也寸志)



どわーーー・・・・(T_T)泣けた!実は障害者の出てくる映画として少し敬遠する気持ちがあった。もしや申し訳ないような感想しか持たなかったらどうしようと言う気持ちだったと思う。でも、見たらとてもユーモラスで温かくて、想像していたよりもずっと愉快な映画だった。サイモンは障害児だけれどとても元気でパワフル。子どものパワーが伝わってきて元気になれる。そしてとても感動的だった。最後はちょっとつらくて泣けたけど、つらいだけじゃなくて、胸の中がじんわりと温かくなるような・・・。素敵な映画だった。見てよかった!
21:01 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(2)

【映】私が、生きる肌

B008PO4Q58私が、生きる肌 [DVD]
松竹 2012-11-07

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昨年末に見た映画を軽くご紹介します。

とあるお金持ち風の男が、一人の美女を軟禁している。
この二人の関係を紐解く物語。
次第に分ってくるのは、彼女は整形手術を施されていると言うこと。
主人公の男の亡き妻にそっくりに仕上げてあるらしい。
物語は過去に戻り、それがなぜなのか、彼女が誰なのか分ってくる。
分ればそれは衝撃!!

以下ネタばれです。









美女はなんと、男の娘を自殺に追いやった人間だったのだ。
男は復讐のために、その人間を監禁して、挙句の果てに整形手術を施したのだ。
そして、その美女を抱こうとする。
ここで、見ている私はビックリ。
復讐したい相手を、整形手術までは分る・・・気がする。
でも、なぜ抱こうとしたのか?
その気持ちが分らなくて・・・・。

日本語は言葉に性別があるので、日本が舞台だと成立しないと思う。
20:58 : [映画タイトル]わ行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】歓喜の仔/天童荒太

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父親に失踪され、母親は意識不明で寝たきりの状態…そんな家庭で生きる3人の兄弟達の物語。
誠は17歳。父親が残した借金を返済するために、やくざたちの仕事を請け負っている。
それは覚せい剤を、別の薬を入れて水増しする仕事だ。
弟の正二(小学校6年生)と一緒に毎夜2時過ぎまでかかってノルマをこなす。
朝は早朝から市場の仕事、夕方はやくざの命令で中華料理店で働いている。
正二は学校で酷くいじめられながらも、なるべく穏便に目立たないように生きている。
母親の介護は一身に引き受け、昼休みにも世話をするためにいったん家に戻る。
園児の妹、香は、死んだ人間が見えるといったり、日によって怪我をしたフリをしてあちこちの手足を引きずったりする。在日海外人の友達が多く、寡黙な子どもだ。
こんな風にちょっと紹介しただけでも、なんと暗澹とした物語だろうと思う。
こんなにも辛い思いをして生きる子ども達が、日本にいるなんて思いたくない。
小説だから…と割り切れない何かがあった。
子ども達は彼らなりに、日々の生活、生きていくことに必死だ。
そこでたくましく成長していく彼らの姿に頭が下がる思いがした。
ただ、あまりにも救いがなさ過ぎて・・だろうか?現実感に乏しく感じてしまった。
それは、長男誠が想像の中で育んでいるリートという少年の物語が挿入されるせいもあっただろう。
そのため、夢と現実の境界があいまいな、無国籍の映画を見ているような、なんだか現実とはかけ離れた幹事がいてしまった。
20:50 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】路(ルウ)/吉田修一

4163817905路(ルウ)
吉田 修一
文藝春秋 2012-11-21

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台湾に、日本の新幹線を走らせるというプロジェクトを軸に、それに関わる人間達のドラマを描いた作品。
7年間の長期にわたる物語で、特に大きな事件が起きるわけでもなく、淡々としたドラマだった。
主人公の春香は学生時代に台湾へ旅行をして、エリックと言う名前の青年に出会う。
彼とはほんのひと時を過ごしただけだけれど、それが忘れられずに、結局のことろ台湾で新幹線プロジェクトに関わっている。
また、定年後に妻を亡くし寂しく暮らしている葉山と言う老人は、台湾生まれの引揚者。
台湾には、胸がちくりと痛む思い出を持っている。
台湾青年の陳は、フリーターだが幼なじみの美青が未婚の母となり、気にかかっている。
こんな風にいろんな人たちのドラマが交錯する。
実は内容をちらりと聞き真山仁「ベイジン」みたいな企業サスペンスかと思って読んだので、ちょっと拍子抜けしてしまった。
プロジェクトに多少の困難はあれど、まぁまぁ順調に(国民性の違いから、やっぱり順調と言うのは妥当ではないだろうけれど)プロジェクトも進み、物語自体に大きな起伏はない。
春香とエリックの物語にしても、(最初は陳がエリックなのかと思った)もうちょっと丹念に描いてあれば素敵なラブストーリーになりえただろうけれど、群像劇の中ではインパクトも弱かったかなと思えた。
20:34 : [本・タイトル]ら行トラックバック(1)  コメント(2)