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【本】ルーズヴェルト・ゲーム/池井戸 潤

406217376Xルーズヴェルト・ゲーム
池井戸 潤
講談社 2012-02-22

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内容説明(Amazon商品紹介ページより)
中堅メーカー・青島製作所の野球部はかつては名門と呼ばれたが、ここのところすっかり成績低迷中。会社の経営が傾き、リストラの敢行、監督の交代、廃部の危機・・・・・・。野球部の存続をめぐって、社長の細川や幹部たちが苦悩するなか、青島製作所の開発力と技術力に目をつけたライバル企業・ミツワ電器が「合併」を提案してくる。
青島製作所は、そして野球部は、この難局をどう乗り切るのか?
負けられない勝負に挑む男たちの感動の物語。


面白かったけど。あえて言うとマンネリ感があったかな。
舞台が中小企業、大企業に汚い手で追い込まれ、銀行から融資が受けられず背水の陣。会社には職人気質で融通が利かないけど実直な社員がいて・・みたいな。
今回はそこに社運を象徴する野球部があるという。。。そこがちょっとプラスアルファ??
この作品を最初に読んだらきっとすごく面白く感じたと思うけど「空飛ぶタイヤ」「鉄の骨」「下町ロケット」と来たら(それ以外も多少読んでいますが)またか・・みたいな(^_^;)。
とはいえ各所に感動のポイントがありジーンとさせられもした。
うまい作家さんだけに今後もっと新鮮な感動を期待したい。辛口でゴメンナサイ。
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【本】ナミヤ雑貨店の奇跡/東野圭吾

4041101360ナミヤ雑貨店の奇蹟
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-28

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東野作品、「歪笑小説」に続き「当たり!」だった。
実はなんとなく雰囲気からして、好みじゃないなぁ~と思っていた。読み始めてからも、なんとなくファンタジー??(イルマーレって言う映画を見たばかりだけど、そっくりじゃないか?)とか、またしても人情物??(そういうのは別の作家に任せておけば??)と思いながら読んでいたのだけど、読み終えた後には満足感があった!(*^_^*)

ある夜、3人の若者がおんぼろの廃墟で一晩を過ごすことになった。この3人はなにやらいわくありげの様子だ。
その3人が偶然見つけてあったこの雑貨屋の廃墟に入り込み、夜を過ごそうとしているのだが、そこへ一通の悩み相談の手紙が舞い込んでくる。
なぜ?
まったく分からぬままに、相談に対して返事を書く3人。
するとまたその返事が返ってくる。
ますます分からないまま、またその返事を・・・。
そうして、3人に分かってきたことは、この悩み相談は「過去」からやってきたものだと言うこと。
このナミヤ雑貨店はどうかして、過去と現在がつながってるようだと知れる。

悩み相談はその後も続くのだけど、視点を相談者のほうに変えることで、どうやってこの雑貨店が悩み相談所になったか、今のような方法が取られるようになったか、そして相談者の悩みを通して彼らの立場や人生が分かってくる。
不思議なことに、悩み相談を重ねているうちに、ひとつの事実に突き当たる。
それは、どの相談者もあることに関係していると言うことだ。
偶然にしては出来すぎていると思いながら「またこの人も○○○の人か・・・・都合が良すぎじゃね?」なんて思いながら読んでいたんだけど、実は・・・。

すべてのことが最終章に向けて徐々に明らかになって行き、「もしかして!」とひらめきながら読む読む読む。
読み終えたときには「なるほど~♪」と、何もかも腑に落ちる設定になってた。なかなかスマートで、気の利いた物語。これはさすが、東野さんだ~~と嬉しくなる(*^_^*)。
やっぱり「白夜行」「幻夜」なみの、超ド級のおもしろいミステリーを所望したいけど、これはこれで深く満足させえてもらった。
(でも、イルマーレのほかにバック・トゥ・ザ・フューチャーも入ってるよね?)
16:58 : [本・タイトル]な行トラックバック(2)  コメント(4)

【本】ポイズン・ママ―母・小川真由美との40年戦争/小川 雅代

4163748407ポイズン・ママ―母・小川真由美との40年戦争
小川 雅代
文藝春秋 2012-03

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母がしんどい」繋がりで読んだ作品。
タイトルが「ポイズンママ」つまり、毒のお母さん。
最近良く耳にする言葉。毒になる親、毒になる母…。
著者の母親は、ある程度の年齢なら誰もが知っている大女優、小川真由美さんである。
彼女の実態が赤裸々に描かれているのが本書だ。
娘による母親の暴露本??と思う人もいるだろうけど、そうじゃない。
正直、ここまでひどい人格の人間もいるもんだなぁとびっくりして、その壮絶さにはただひたすら、唖然とさせられた。
「母として」どうこうというよりも、それ以前に「人として」これはちょっと…と思うような人格。
娘さんは、「若いうちに杉村春子に気に入られ、苦労する暇もなくトップスターになってしまった」ことを、この性格の一因にしているけど、本当にそうなの?と、首を傾げてしまう。
私なんかは、この小川真由美という人格がどうやって形成されたかが気になってしまい、その生い立ちは?少女時代の性格や友達付き合い、社会性はどうだったのか?女優になってから最初のころに何があったのか?その辺がもっと興味のある部分であり、それはここでは触れられていないのが、残念だった。
しかし、本書の目的は、壊滅的な親に育てられた子どもの苦しみを描いてあるので、その点では、いやというほど伝わってきた。いや、こんなもんじゃないよ、もっともっと辛かったんだよ、と著者は言いたいのじゃないかと思う。
でも、それでも本書を読む限り、あまりの奇天烈さに辟易してしまうほどだったのだ。
彼女の奇行を揚げてみればキリがないんだけど、まずは占いにはまったと言うことだろう。
たとえば「緑と紫禁止令」が出る。家中から緑色と紫色のものを一切残らず駆逐する。そしてそれらを家に持ち込まない。。。でもそんなことが現実的に可能なのだろうか。小川家では、少しでもその2色を見つけたら徹底的にマジックなんかで塗りつぶしたり。。学校で使う絵の具やクレヨンなども緑と紫は捨てられて、描く絵もその2色を使わなかったそうだ。
家の中ではまだ、そんなことは出来うるかもしれないけど、外に出てしまうとそんなことも言っていられない。
でも、この小川真由美はそれをやってしまう。そのさまはわがままを通り越して偏狭というか、偏執というか、奇矯と言うか・・・言葉が見つからない。
自分が信じていて、それを貫きたい。でも周囲には理解できない。紫と緑にどんな意味があるのか。分からない人間にとってはここまで徹底的な排除を要求されることは、大きなストレスだ。読みながら「うざっ…」と声が出てしまった。
占いを信じる究極の姿がこれだと思う。
彼女の奇行や奇習はどれもこれも絶句するようなものばかりだけど、一貫して根底にこの「占い」がある。
それからすごく印象に残ったのは、自分が主演したある映画の試写会に、まだ幼い娘を同席させるのだけど、それが激しい濡れ場を伴う映画だったらしく、娘さんはとてもショックを受けたそう。
そのほかにも、自分が車を出して、娘さんの足を轢いて怪我をさせたのに平気な顔で笑ってたとか、娘さんが飢えて危険な状態になっているのに知らん顔したりとか、自分の留守中に娘さんの見張り役として、得体の知れない男を家にいれ娘さんと二人きりにさせるとか・・・・娘のことを本気で思っていたらできるわけがないことばかりしている母親で、本当に唖然とした。
本書の中にそういうエピソードは枚挙に暇がない。
苦しめられた娘さんが世間にそのことを訴えたい。そして、他にも苦しんでいる「子ども」の助けになれば・・・と言う気持ちで出版された。
娘さんが母親と決別するにいたるまでの過程というのが、読者としては一番知りたいところなのに、肝心なところがあんまり詳しく書かれていない気がしたが、そこも含めての一冊だと思う。
14:05 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(4)