【写】春

サンシュユ
サンシュユ

ハクモクレン
ハクモクレン

ミツバチ1
ミツバチ・・・椿の木のそばを通るとブンブンと羽音が聞こえます。

ミツバチ2
一生懸命に体につけた花粉を足でこすり、団子にしています。
よく見るといろんな種類のハチがいるみたい。
もっと黄色の勝ったハチもいるし、小さいハチもいます。
ハエも寄ってきてる・・・。
こういう風景を見るといつもハチに関する本を読みたくなります。
結局そんな読まないけど・・・。
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【本】クリスマスに少女は還る/キャロル オコンネル

4488195059クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)
キャロル オコンネル Carol O’Connell
東京創元社 1999-09

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かなり前から気になっていた一冊。
ご縁がありようやく読むことが出来ました。
面白かった~~!!!

二人の少女グウェンとサディー(10歳)が行方不明になります。家出かそれとも少女性愛の変質者の仕業か・・。
捜査を担当するのは若い警察官、ルージュ。
彼には、同じ年のころ、双子の妹スーザンを変質者に殺されたと言う、辛い過去がありました。
サリーを誘拐して殺した犯人は、教会の神父で、刑務所に服役中。
だけど、神父は犯行を否認していて、ルージュが改めて事件の内容を調べてみると、神父が犯人だと断定できる証拠は何一つないことが分かります。
では、当時の犯人はまだその辺にいて、今回行方不明の二人の少女は、そいつに誘拐されたのでは?
一方、事件に関わる女性法心理学者アリ・クレイは、ルージュの過去を知っていると。
大きな傷が顔にある、謎めいた存在。
そして、少女たちはあるところに監禁されていたのです。
必死でそこからの生還を図る少女たち。
リミットはクリスマス。
果たして少女たちは無事に還れるのでしょうか・・・。

難を言えば登場人物が多すぎて混乱するし、この人物がキモなのか??と思わせられた人物が結構いつの間にかフェイドアウトしたり・・?長い物語なので、もうちょっとコンパクトでもよかったのかな?と言う印象はあったものの。
さらわれたグウェンがたった10歳なのに、ものすごく聡明で、事態に懸命に対処しようとする姿に魅了されました。
そしてルージュ・・・。
双子の妹をなくし、母親も精神的に参ってしまい、肉親の愛情に飢えた少年時代をすごし、その後虚無的に生きてたように見えます。今現在もクールで寡黙。
しかし、彼の目は千里眼か。なんでもお見通しみたいな、ものすごく洞察力があり慧眼の持ち主で、スマートです。
ルックスも超イケメンらしく・・・でも、心根はとても温かい人物。
この人がものすごく好きになった。
アリ・クレイも、謎が多いなぁと思っていたけど、彼女の傷にも過去にも重大な秘密があって、それが分かったときとても仰天し、また深くうなだれる心地でした。
そして少女たち・・・。
衝撃の真実が明らかになったとき、まさに「ガーン!!」という音が聞こえたよう。。。
そうだったのか。
感動しました。
読んで良かった。おススメです。



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【映】5デイズ

B006GH7DJM5デイズ [DVD]
ジョルジ・ジェロヴァンニ
アルバトロス 2012-02-03

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監督レニー・ハーリン

ルパート・フレンド(トマス・アンダース)
エマニュエル・シュリーキー(タティア)
リチャード・コイル(セバスチャン)
ヘザー・グレアム(ミリアム)
アンディ・ガルシア(サアカシュヴィリ大統領)
ヴァル・キルマー(ダッチマン)


あらすじ: イラクで恋人を失ったジャーナリストのトマス・アンダース(ルパート・フレンド)は、戦場への取材に再び赴くを決め、民族紛争に揺れるグルジアへと向かう。2008年8月8日未明、ロシアの軍事介入によって戦争が始まり、彼はロシア軍の非武装地帯への空爆を告発しようとする。しかし、世間は北京で開催中のオリンピックに目が向いており、この事態を報道しようとするメディアはなかった。シネマトゥデイ

ジャーナリストたちや民間人が悲惨な戦争に巻き込まれていく様子が、ものすごい迫力と緊張感で描かれていた。
遠い国のことだと思えないぐらいリアルに迫ってきて、ドキドキして怖かった。
「腕に白い布を巻いた兵士に出会ったら、撮影するな。逃げろ」と言われた主人公たち。
でもジャーナリストとして、なにも写さずにただ逃げるなんて、考えられないのだ。
その行動が危険を招くと分かっていても・・・。
案の定、そんな恐ろしいやつらに捕まってしまった恐怖が伝染して震える心地がした。
北京五輪のさなかにこういうことがあったこと、覚えている。
グルジアとロシアの選手が表彰台に一緒に乗り、抱擁しあっていたシーンも覚えている。
でも、それぐらいで、あとはのんきに北京五輪を楽しんでいた私・・・・。
戦争に巻き込まれた人たちのことを思うと胸が痛む・・なんて言葉では言い表せない。
ロシア兵の中で、そばかすの少年兵が救いだった。

ただ、ロマンスは余分でしたね・・・(^_^;)
11:16 : [映画タイトル]英数トラックバック(0)  コメント(0)

【映】トンマッコルへようこそ

B000J6HYPOトンマッコルへようこそ [DVD]
日活 2007-03-02

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監督:パク・クァンヒョン
音楽:久石譲『男たちの大和/YAMATO』『ハウルの動く城』
製作・原作:チャン・ジン『ガン&トークス』
脚本:チャン・ジン、パク・クァンヒョン、キム・ジュン

出演
シン・ハギュン『JSA』
チョン・ジェヨン『シルミド/SILMIDO』
カン・ヘジョン『オールド・ボーイ』
イム・ハリョン『ARAHAN アラハン』

これも前から気になってて・・。チョン・ジョエン目当てで見ました。
シン・ハギュンとは「ガン&トークス」でも競演していますね(*^_^*)

<ストーリー>
時代は熾烈極まる朝鮮戦争。森で道に迷った2人の<韓国軍>、敗走する3人の<人民軍>、偵察飛行で墜落した1人の<アメリカ軍>パイロット。彼らが偶然出会ったのは戦争が起こっていることさえ知らない村”トンマッコル”。国も立場も異なる男たちは互いに反発しあうが、トンマッコルでの平和な生活を送るうちに、やがて友情を育んでいく。そんな時、トンマッコルがアメリカ軍の空爆を受けることを知った男たちは、村を守るために立ち上がる。国を超えてひとつになった男たちの熱い勇気と友情が、アメリカ軍大部隊の前に立ちふさがる!(Amazon紹介ページ)

音楽が九石さんということだけじゃなく、苔むした墜落機や森の中の様子など、あちこちジブリっぽい映画でした。
イノシシに襲われるシーンも、「もののけ姫」みたいだったし。
戦争がテーマだけど全編とってもホンワカほのぼのとした映画。
過酷な戦地からやってきた兵隊たちと、村人の日常のギャップがおかしくて。
銃を向けられても、銃をよく知らない村人たちには緊張も恐怖もない。
とくに「ハーワーユー」では大爆笑だった。
最初は一触即発の南と北の軍人が、村の雰囲気に毒気を抜かれ、次第に村人と同化するようにお互いが近しく親しくなっていく。「ヒョンと呼んでもいいかい」みたいなやりとりは「JSA」のようではないでしょうか。
南でも北でも、本当は同族民族、理解し合えないわけがない・・・。
でも、結局彼らは軍人で、軍人としての「勤め」があった。
「俺たちも南北の連合軍だな」と言うせりふは胸に沁みました。
一人でも生きていてくれたら・・・と思ったけど・・・。
迎えに来た蝶々はヨイルだったんですよね。



11:04 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】シルミド

B0001X9D4Uシルミド / SILMIDO [DVD]
アミューズソフトエンタテインメント 2004-10-22

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監督 カン・ウソク
出演 アン・ソンギ(チェ・ジェヒョン(韓国空軍准尉))
ソル・ギョング(カン・インチャン(684部隊第3班長))
ホ・ジュノ(チョ(韓国空軍兵))
チョン・ジェヨン(ハン・サンピル(684部隊第1班長))
イム・ウォニ(-)


韓国で近年(1971年)本当にあった話のようです。
北朝鮮から韓国大統領の暗殺集団が派遣され、すんでのところで阻止した韓国側は、逆に北朝鮮の主席を暗殺するべく、精鋭部隊を組織する。そのメンバーは凶悪殺人などで死刑になった人物たち。社会的に抹殺された人間に、「キムイルソン主席暗殺が成功すれば、恩赦と報酬が与えられる」という甘言を用いて、半ば強制的にシルミ島へつれて来て、684部隊として厳しい訓練を施す。
しかし、3年後に684部隊が完成されたころ、政情は激変していて、キムイルソン暗殺の計画はなくなっていた。
そして、684部隊は政府により抹殺の命令が下されたのだった。

ごろつきどもの寄り集まり、それが厳しい訓練を受けていく間に、連帯感も生まれ、訓練によって精鋭となっていく過程は、見ごたえがありました。応援しながら見てしまった。
それが一転、暗殺計画がなくなると国のお荷物に・・・。
国に翻弄された31人が哀れです。
抹殺しろと言う国の命令に、彼らに訓練を施した指導兵たちも動揺する。
そりゃそうです。彼らともまた親密になっていたのですから。
しかし、殺るか、殺られるか・・・そのどちらかしかないとなったら?
昨日まで、信頼しあっていた「仲間」が殺しあう。
そんなことがあってもいいのか?
ものすごく辛い映画でした。




が、、、
この映画「史実」と思って見たのですが、実は史実は映画とはかなり違うようですね。
こんなブログを見つけたので。

やっぱり真実と映画は違うものなのかな・・。
私は娯楽作品だから事実を変えてもいいと割り切って楽しむことは出来ません。
11:34 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(2)

【映】百万円と苦虫女

B001IKYRGE百万円と苦虫女 [DVD]
ポニーキャニオン 2009-01-30

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監督 タナダユキ
出演 蒼井優(佐藤鈴子)
森山未來(中島亮平)
ピエール瀧(藤井春夫)
竹財輝之助(ユウキ)
齋藤隆成(佐藤拓也)
笹野高史(白石)

あることで刑事告訴されて「前科もち」になった鈴子は、実家を出て一人暮らしをはじめる。
そして、100万円ためて、たまったらその町を出て新しい住処を探すことにする。
行く先々で、いい人悪い人に知り合ったり、何かに巻き込まれたりしながら、やがて自分と向き合うようになるまでを描く。

設定がユニークだなぁとおもう。
なんとなくそういう生活もあこがれる。
誰も自分を知らない場所へ行き、新しい生活を一から始める。
根無し草のような生活だけど、私は逆にそういう生活にあこがれる気持ちはある。
実行するつもりも勇気もないけど。
年の離れた弟とのやりとりがすごくよかった。
弟、自分の受験の妨げになるとかなんとか、姉をこっぴどくののしったりもするけど、結局姉が好きで尊敬している。
二人が手をつないで歩くシーンは目頭が熱くなったし、姉を頼って手紙を書いてきた内容に感動して泣けた。
で、森山未來くんの演じるホームセンターのバイト生。
彼が大変よかったです。
腕をガシっとつかんで・・・あのシーンはきゅんきゅんした。
彼が鈴子にお金の無心をするのは・・・理由は見てるほうには分かるんだけど、とうの鈴子には分からないのかなぁ。
もどかしかった。
若い人たちの恋愛なので、次の出会いもあるだろうから、この恋愛に固執することでもないのかな?
と思ったけど、やっぱり私はこういうラストは苦手。
どうして言わないの~!!どうして分からないの~!と哀しくて寂しかった。
鈴子の明るい顔だけが、まぁ慰めと言えば言えるかな。
でも、決意の割りに、この町を出て新しい町に行くと言う「今までの行動」と同じなのはどうなの?と思った。

冒頭の女友達とその彼氏はいただけませんでした・・・・。
(でもそれがなかったら話になってない)


★★★☆
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【映】映画は映画だ

B002D11UC6映画は映画だ [DVD]
ポニーキャニオン 2009-09-16

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監督チャン・フン
出演ソ・ジソプ(ガンペ)
カン・ジファン(スタ)
ホン・スヒョン(カン・ミナ)
コ・チャンソク(-)
ソン・ヨンテ(-)
チャン・ヒジン(-)

映画俳優になりたかったことがあるヤクザのガンペは、ふとしたきっかけで知り合った俳優のスタの相手役として、映画に出演することになった。スタの撮影中の態度が悪く、共演者が降板したり、代役が見つからないためだ。
俳優志望とはいえ、ヤクザとの競演は問題も多く、撮影は前途多難。
ガンペには本業のほうでも大事な、親分の裁判に関する問題もあった。
最初は反目している二人だが、次第に相手を認め合うようになっていく。
映画は無事に撮り終えられるのか?

うーん、二人の主演がかっこいいです。(そこまで好みじゃないけど)
ケンカのシーンは、本気で殴りあうと言う設定なんだけど、それだからこそ迫力が出るのか?っていうと、多分そんなことはないんじゃないかな~と思った。映画は「見せ方」って言うのがあって、、多分周到に計算されたケンカのシーンのほうが、見ているほうには迫力が伝わると言うか、派手に見えるんじゃないのかな~と思ったりした。
ガンペは映画を撮ることで、スタはガンペと関わることで、お互いが少しずつ変わって行く。
ガンペがなんだか優しくなっていくのも、スタがすこしずつ誠実になっていくのも、見ていて気持ちがよかった。
でも、所詮「映画は映画」なのだ。
二人の行く道は違うし、世界も違うのだ。
そのラストがあまりにも切なかった。

ただ、・・・・・・この映画って上映できると思いますか??
上映すれば話題騒然でヒット間違いないとは思うけど・・・・。
ムリじゃないかな~・・・。

★★★☆





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【映】海辺の家

B0002ADHVM海辺の家 [DVD]
日本ヘラルド映画(PCH) 2004-07-14

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良い映画のようだから、前々から見たいと思っていたのですが、機会を逸していました。
先日TV放映がありましたので、ようやく見ることが出来ました。
胸が締め付けられるような物語で、なみだなみだでした・・・。

主人公のジョージは離婚して一人暮らし。
建設会社をくびになり、おまけにガンが発覚。
一方、ジョージの元妻は今は結婚して一見幸せな家庭生活を送っている。
でも、ジョージとの間に出来た息子のサムは思春期でグレまくっていて、母親も義父も手を焼いている。
ジョージは子供の夏休みを利用して、中途半端に放っておいた「家を建てる」計画を実行に移すことに。
そして、サムとの時間を持つために、一緒に家を建てることにしたのだ。
当然反発するサム。
だけどお金が必要なこともあり、渋々建築を手伝い始める。


父親のせりふで印象的だったのが
「悪いことが良いことを連れてくる場合もある」
というもの。
会社を解雇されたり、ガンで余命宣告されたり、それは確かに「悪いこと」だけれど、それがなければ、サムと向き合い一緒の時間を過ごすこともなかったのだから、こういうことって、本当に「ご縁」としか言いようがないなぁと思う。
何がきっかけになるか分からないこと、生きていると沢山あるのでは・・。
背景には、余命わずかという辛い事情があるにせよ、家を建てるという体験は、とても建設的で気分が高揚するもの。
新しい家を自分の手で建てる・・・そんな彼らのワクワクが伝わってきて、楽しい。
そして、ひとつのことを一緒になしていく過程で芽生える愛情。
別れたはずの妻とも、このことがきっかけで和解し、誤解を解く。
「僕がまだ君を愛しているかって?当然だよ」みたいな・・・。
今頃そんなことを言われても・・・と言う妻の戸惑いや、当時それを伝え切れなかったジョージの後悔を想像したり、時間は二度と戻らないのだから、と思ったりして涙があふれた。
息子との関係が主点かと思いきや、案外この夫婦関係に注目させられ(年齢のせいかも・・)心にしみた。
とはいえ、やっぱり息子のサムとも、最初はケンカばっかりだしサムはとことん反抗的だし・・それがだんだんと近づいていく過程がほほえましく思える。が、サムがジョージの病気を知るときが来る。
このシーンがもう、胸がきゅんきゅん鳴るほどに、、萌え萌えだった・・・・。
サムにしてみれば、そのままそっとジョージが死んでいれば、実の親が死んだ何がしかの感慨はあろうものの、特に生活に支障はなかったのではないだろうか。なのに、なまじこうして触れ合い、仲良くなり、親子の愛情を感じてしまったからには、、ジョージの死に対して平静でいられるわけがない。余計なことをしてくれたな!と言う怒りをぶつける。
そう怒りをぶつけずにいられないほど、サムはジョージを愛してしまった。慕ってしまったのだから。
愛情は深いほど、なくしたときのダメージが大きいから。
「死ぬことを知っていたのに、俺に好かれたくて呼んだのか。自分勝手だ」と怒鳴るサムに、ジョージは「好かれたかったんじゃない。愛してほしかったんだ」と言う。
それに対して、捨て台詞ながら「おめでとう。成功したじゃないか!」と去るサム。
これは愛の告白だ。
自分の気持ちを持て余し、気持ちのやり場がないサムの姿が愛しくて愛しくてたまらなかった。
親子、夫婦、家族の再生が、古い家を壊し新しい家を建てることで浮き彫りになる。
そしてジョージを喪ったあとも、彼らの再生の物語は続くのだろう。

★★★★☆




それにしても、こういう映画を見ると、自分はどんな死に方をするんだろうなぁ・・・・と思わずにいられない今日この頃デス。

11:44 : [映画タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】モンスターU子の嘘/越智月子

4093863202モンスターU子の嘘
越智 月子
小学館 2012-01-25

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一気に読みました。
賭博の罪で刑務所に入ったU子=詩子。
彼女に入れあげて体を壊して死んでしまった親友のために、詩子に近づくフリーライターの蒲田は、詩子を知れば知るほど真実が分からなくなり翻弄されてしまいます。
それは蒲田だけではなく、刑務所で同室になった幸恵も同じ。
詩子はどこにいても独特の雰囲気で人をひきつけてしまい、刑務所の中においても女王然と構えているのです。
蒲田が調べる詩子の過去、刑務所の中で幸恵が聞かされる詩子の過去・・・。
いったい詩子の真の正体は?
・・・・と言う感じの物語だけど、物語の中で幸恵や蒲田が詩子に翻弄され、反発心を抱きつつも、女郎蜘蛛に絡めとられた獲物のように身動きが出来なくなるように、読者も同じように翻弄されてしまいます。
詩子の本当の姿は?
詩子の本当の過去は?
知りたいことが煙に巻かれてさっぱり分からない。
物語り全体が「嘘」なのか・・・・。
私としては、この物語の「前後」の話が知りたかった。
これまで詩子がどんな風に生きてきて、どんな罪を重ねてきたのか。
そして、これから詩子がどう生きていくのか、また、蒲田や幸恵、そして死んでしまった蒲田の親友の妻はどう関わっていくのか。それこそが知りたくて、読後感はちょっと中途半端だったかもしれません。

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【本】震える牛/相場英雄

4093863199震える牛
相場 英雄
小学館 2012-01-31

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うーん!センセーショナル!
怖い怖い。
ちょっと食べ物を買う気も食べる気すら失せてしまった・・・。


2年前の殺人事件を追うことになった刑事の田川。
ある居酒屋で深夜に起きた強盗殺人事件。
得意の鑑取り捜査で地道に調べていくと、ただの強盗殺人ではない局面が浮上した。
片や、大手スーパーのオックスマートを調べるライターの鶴見は、郊外型の大型ショッピングセンターとその周辺店舗との関係を探っていた。

一見、何にも関係がなさそうな両者は、物語である以上、なんらかのつながりがあるだろう・・と思わせられる。
その両者のつながりは何なのか?というのが、ひとつの軸になる。
強盗殺人を追う田川刑事の、事件に向き合う姿勢とその人物像に好感が持てるのと(妻に「ちゃん」付けで呼ばれたり、絵に描いたような娘との関係が鼻についたが・・・)徐々に鑑取り捜査が実って真相に近づいていく過程がスリリングで、読み応えがあった。
最初は、オックスマートの話は、いったいどう関係してくるのかさっぱり分からなかったけど、オックスマートが企業としての姿勢を問われる内容が明らかになるにつれ、これはただのフィクションとして気軽に読み過ごすことではないのでは・・・と、緊張感が高まってきた。
それがもうひとつの軸になっている。
このオックスマート、大手スーパーであり、傘下の各企業をあまた展開し、大型ショッピングセンターを各地方に作っている。明らかにあの企業をモデルにしているのだろう・・と言う対象がある。
大手スーパーの進出は、ご存知のとおり地元の商店街を直撃し、多くの町でシャッター商店街を作ってしまった。
作中のライターも、実はある小さな小売業の娘という設定で、彼女の実家のように、大手スーパーにつぶされてしまった小さなお店は数え切れないだろう。
こうして本を読むと、そうだ、大手ショッピングセンターが諸悪の根源だ!なんて思うかもしれない。でも、ふと一消費者に戻ってみると、そこへ行けば何でもそろう、安くて便利なショッピングセンターは、いまや生活に欠かせないものだと思う。
やっぱりどうしても、安いものを求めてしまう・・・。
それが結局回りまわって自分たちの首を絞めていることが分かっていても。
それとは別に、食べ物の話。
この作品には「マジックブレンダー」という、衝撃的な機械が登場する。
マジック=魔法の、ブレンダー=ブレンドする機械と言う意味だろう。
これがどう使われているかは、本書を読んでいただければと思うけど、結局それもこれも、消費者(私)が、安ければいいのだという意識でいては、これはまったくフィクションと割り切れない不気味さがあると思う。
たとえば数年前に発覚した偽装和牛の問題だって、あの肉屋がどんな手を使って肉を増やしていたか、ミンチには何が入っていたか・・・それはまさにフィクションではなく、実際に起きたこと。
多少大げさに書いてあるかもしれないし、フィクションならではの「盛り」もあるだろうと思う。
でも、決してスルーできない恐ろしさがあった。
利便と低価格を求める消費者。
そこへ漬け込む企業。
便利なバイパス付近に大手ショッピングモールが出来、その周辺におこぼれの客を狙って安売りの牛丼やめがね屋や洋服のチェーン店が軒を並べる。その土地のカラーはまるでなくなり、全国どこへ行っても同じ風景。
しかしガソリンの高騰で、客足が遠のく。ショッピングモールは集客が出来なくなり撤退。
大きな廃墟が残る。
大手ショッピングモールは結局、シャッター商店街と廃墟を残し、次なる土地を求めて移動する・・・という。
日本はどんどん壊れてしまう。
そんな危機感。
ファストフードがなぜすばやく買えるのか、添加物の害はどうなのか。そういうことに無頓着でいいんだろうか。
そんな深い問題提起があって、ミステリーのオチとしては、殺人事件の真相などは物足りない感じも受けたけど、全体的にずしんと読み応えのある作品だった。




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【映】プリンセスと魔法のキス

B003IABC10プリンセスと魔法のキス ブルーレイ(本編DVD付) [Blu-ray]
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 2010-07-14

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「ヒックとドラゴン」もよかったけど、アニメと言えば本家ディズニーのこちらもとっても面白かったです。
悪い魔法使いにカエルにされてしまった王子が、お姫様にキスされてもとの姿に戻ると言う、あれを元にした物語。
とはいえ、カエルになるのは王子だけじゃないし、またこの王子が王子らしからぬ「不良王子」で・・・。
元の物語からすれば結構なイレギュラーで、それが面白かったです。

<ストーリー>
アメリカ南部、ニューオリンズに住むティアナは、いつか自分のレストランを持つことを夢見て頑張っている女の子。ある仮面舞踏会の夜、プリンセスのドレスを着たティアナの前に一匹のカエルが現れ、自分は呪いによってカエルに姿を変えられたナヴィーン王子だと告げます。そして、プリンセスがキスしてくれればこの呪いを解くことができる、と言うのです。カエルの必死なお願いに、勇気を振り絞ってキスするティアナ。ところが、カエルが王子に戻るどころか、ティアナ自身がカエルに変身してしまいます!
パーティーから追われ、風船に乗って沼地にやってきた2人(2匹?)の前に、ジャズ・ミュージシャンに憧れトランペットを吹くワニのルイスと、空に輝く星“エヴァンジェリーン”に憧れるホタルのレイが現れ、レイの案内で、2人は197歳のヴードゥーの女魔術師、ママ・オーディの家を目指します。果たして2人は無事人間に戻ることができるのでしょうか?そしてティアナは<本当に大切なもの>を見つけ、夢をかなえる事が出来るのでしょうか?(Amazonより)

思い返して胸が詰まるのは、ホタルのレイとレイが恋焦がれるエバンジェリーンのこと。
エバンジェリーンはホタルじゃなく、夜空に輝く星なんだけど、レイはホタルだと信じて片思いしているんです。
日本アニメではホタルって言うともっと可愛くアレンジすると思うけど、あの醜い容貌は面食らってしまう。
けど、内面は本当に純粋だし、ティアナたちにも本当に親身で親切で・・いいやつだったんですよ。
彼のことを思うと本当に泣けます。
また主人公たちも、ティアナはがむしゃらにお店を持つことだけを考えていたし、また王子も実家の親(王様)に勘当されるぐらいの放蕩息子なんだけど、二人が思い合っていくことで、二人とも一番大事なものに気づいていく、それがとても自然に描かれてました。

欲を言えば魔女に会いに行く途中がちょっとダレてしまったかも。でも、やっぱりディズニーはいいなぁ~と思わせられる良質の作品でした。

★★★★
11:42 : [映画タイトル]アニメトラックバック(0)  コメント(0)

【映】ヒックとドラゴン

B0051DPN6Mヒックとドラゴン スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2011-07-22

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評判がいいので気になってた。
うんうん、すっごく面白かった!
バイキングの一族の長の息子のヒック。体も小さいし気も弱くて、父親からは「期待はずれ」と思われている・・・と、本人は思い込んでいる。猛々しいバイキング一族の中にあって、襲い来るドラゴンと対決しようにも、仲間に迷惑をかけてばかり。
そんなヒックがあるときであった一匹のドラゴン。誰も姿を見たことがないと言う伝説の最強のドラゴン、ナイトフューリー・・・だが、尻尾に障害がありうまく空を飛べないでいた。ヒックは尻尾に翼をつけてやり、自分がドラゴンに乗って操縦することで、飛べるようにしてやった。ヒックはドラゴンにトゥースと名づけ、ヒックとトゥースは大の仲良しになっていく。
トゥースを懐かせる訓練中に、ドラゴンの扱い方もうまくなったヒックは、ドラゴン退治の訓練でもそれを発揮しみんなを驚かせる。が、ヒックが「強くなった」と勘違いした父親はヒックにドラゴン退治を期待するのだが・・・。

まずなんと言っても映像がきれいで迫力があった。3Dで見たらさぞかし楽しいだろうと思う。
バイキングたちのひげとか、ドラゴンの表皮とか、海や崖やさまざまなすべての質感。すばらしかった。
ヒックやトゥースのキャラクターも良い。トゥースはその目の瞳孔の開き加減ではとっても可愛いドラゴンになる。
父親に認められたくて、でも期待に添えない自己嫌悪をかかえたヒックが、トゥースとの出会いで自信をつけて・・だからと言って傲慢になるわけではなく、やっぱり優しい少年。分かりやすい「強さ」ではなく、本当の強さを示したんだと思った。父親にちゃんとそれが伝わるのが感動的。
最後のほうで仲間がヒックのために集まってくるのは、ちょっとドラえもんっぽかったなあ(笑)

★★★★★
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【映】公共の敵

B00359YA2C公共の敵 【韓流Hit ! 】 [DVD]
エスピーオー 2010-03-26

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思ったよりもコメディタッチの作品で、結構笑えるシーンが一杯。
でも、殺人のシーンはそこそこ残酷で、そのギャップに面白みがあるのかも。
主人公は刑事だけど全然まともな刑事じゃない。ヤクザから大麻を大量に奪って横流ししようとしたり、まじめに露店をやろうとしているチンピラからお金を巻き上げたり・・・。
署内でも監察官に目をつけられているし、問題児としてみんなから白い目で見られている。でもひとりいつも一緒に行動する後輩の刑事には慕われているんですよね。
そんな主人公刑事、あるときひとつの猟奇殺人事件を担当することに。
それは、ある資産家が夫婦で惨殺されたもの。
主人公は事情を聞いたときの雰囲気から直感で、息子が怪しいと目をつける。
しかしその息子はエリートサラリーマンとして成功しているし、よき父親よき夫でもある。
刑事はこの息子の犯行を暴けるのか・・・と言う物語ですが、刑事がさいしょの駄目刑事、悪徳刑事からだんだんと変わっていくのが見ものでした。「公共の敵」に出会って刑事の本分を取り戻したと言うか・・・。
犯人との対決は見ごたえがありました。
自分が「可愛がっている」ヤクザとかチンピラに、ちょっとした協力を仰ぐシーンがあって、それが結構小気味がいいんですよ。そういう面白さも好ましかったです。

★★★★

正義面していないこの刑事、役者はソル・ギョング。結構好きなタイプ。崩れた感じが好みかも(笑)。
「シルミド」にも出てたし「ジェイル・ブレイカー」も見たなぁ・・。
「ジェイルブレイカー」は気楽に見られる面白映画でした。あのときはチャ・スンウォン目当てに見たんだけど。
で・・・・え??「オアシス」??
「オアシス」の主人公って、この人だったの???あの青年??
え~~~!!!・・・・(絶句・・・)
しかし思い起こせばそうだったかも・・・いやはや、びっくりしました。。。。(^_^;)

公共の敵 2 あらたなる闘い 感想はこちら
カン・チョルジュン 公共の敵 1-1 感想はこちら

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【映】朝鮮名探偵

B005M0IKTQ朝鮮名探偵 トリカブトの秘密 [DVD]
チャン・ナムチョル
ポニーキャニオン 2011-12-21

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朝鮮王朝の時代劇です。

正祖16年、公納不正を隠そうとする官僚たちの陰謀を察した正祖は、朝鮮一番の名探偵に事件の背後を洗えとの密命を下す。捜査初日から刺客の襲撃を受けた名探偵は犬商人のソピルの助けで、危機を免れることになり、ソピルと共に事件の決定的な手掛かりの、ヒメトリカブトを探しにチャクソンへ向かうことになる…。 (「Oricon」データベースより抜粋)

うーん・・・。
話がイマイチ分かりづらかったです。
ただ、主人公の名探偵がなんとも魅力的!
決してイケメンではないし、目が覚めるような活躍をするわけではないし、同行の犬商人にたいしての「笑える」裏切り行為など、ずるかったり間が抜けてたり・・・。でも、なんだか引き付けられる魅力がありました。
なんだろう?優しい雰囲気、包容力のありそうな・・でもひょうひょうとして小さな物事にこだわらない懐の大きさ・・みたいなのが感じられて好みだったかも。
犬商人との掛け合いも愉快で、キャラクターを堪能すると言う点では大いに楽しめました。
最後のほうはだんだんと物語りもわかりやすくなっていったけど・・・・・悪人側がごちゃごちゃしてて混乱したかな。
もうちょっとシンプルなほうがよかったなぁ。
でも確かに面白かった。

★★★☆

これ、高野秀行さんがブログで紹介されていたので見たのです(*^_^*)

主演のキム・ミョンミンを検索したところ「私の愛、私のそばに」と言う映画が目に付きました。
チェックチェック~~♪

B004WBA8JG私の愛、私のそばに ディレクターズ・カット愛蔵版 [DVD]
パク・チンピョ
ポニーキャニオン 2011-08-02

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【映】チェイサー

B002FHSDY6チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】 [DVD]
角川エンタテインメント 2009-10-02

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「哀しき獣」を見たら、どうしても「チェイサー」が見たくなり早速借りてきてみました。
二度目でもめっちゃ面白い・・・。
「哀しき獣」に比べて案外地味なんだなぁと改めてびっくり。
「哀しき獣」はど派手な殺人シーンとカーチェイスがあって、視覚的にもドキドキハラハラとさせられたけど、「チェイサー」は地味な中で怖がらされたので、やっぱりその点でも秀逸と思う。大好き。ストーリーも「チェイサー」のほうがよく出来ていると思った。でも、どっちの作品も同じくらい好き。「哀しき獣」ももう一度劇場で見たかったなぁ~。DVDリリースが今から楽しみです。
それにしても、役者二人が二つの作品でまるで別人!!これにはびっくりです。
特にハ・ジョンウ・・。チェイサーで殺人鬼、哀しき獣ではしがないタクシードライバー・・本当に別人!
チェイサーののらりくらりの不気味さがたまりませんでした。
そしてどっちの作品も、主役の男が最初はパッとしないんだけど、だんだんとかっこよく見えてくる。
男をかっこよく撮るのが上手ですね。監督さん。
今度はぜひともウォンビン氏を主役にして作品を作って欲しいなぁ・・・(*^_^*)
本当に韓国の映画は面白い。
ちなみに、好きな韓国映画は・・・↓

B005WQWQRCアジョシ ウォンビン・エディション(初回生産限定) [DVD]
Happinet(SB)(D) 2012-02-02

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B0038WLB5K母なる証明 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
Happinet(SB)(D) 2010-04-23

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B002FHSDY6チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】 [DVD]
角川エンタテインメント 2009-10-02

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B00006F1VGJSA [DVD]
パク・サンヨン
東芝デジタルフロンティア 2006-06-23

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B0001M3XHY殺人の追憶 [DVD]
アミューズソフトエンタテインメント 2004-08-27

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B0007INYIUオールド・ボーイ プレミアム・エディション [DVD]
ショウゲート 2005-04-02

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この5作品はテッパンってやつですね。
あとはずせない、これは。。。号泣です。大好き。

B0001FAH6Gおばあちゃんの家 [DVD]
イ・ジョンヒャン
クロックワークス 2004-03-26

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これもこれも!!

B00068X5HQオアシス [DVD]
イ・チャンドン
バンダイビジュアル 2004-12-23

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そしてウォンビンさんの作品も(*^_^*)♥

B0001A7CZKブラザーフッド プレミアム・エディション [DVD]
ジェネオン エンタテインメント 2004-11-05

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B0009PQWRGマイ・ブラザー コレクターズBOX [DVD]
アン・クォンテ
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2005-10-28

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B00009V9RUガン&トークス (初回限定版) [DVD]
チャン・ジン
GROOVE PICTURES 2003-08-25

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【本】第五番/久坂部羊

4344021274第五番
久坂部 羊
幻冬舎 2012-02-10

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6年前、さまざまな残虐な事件を起こしたイバラは今、刑期を終えて出所し更正の生活を送っていた。
そこへ幻想的で、しかし残酷でグロテスクな絵を描く日本画家の三岸が近づく。
当時イバラにかかわった為頼英介は病気の兆候を概観から判断することが出来る。彼は今ウィーンで、音楽学校の留学生服部サビーネの強迫観念症患者を診ていた。
日本では、致死率の非常に高い奇病が流行し、人々は恐慌に陥っていた。最初にその病気を発見した菅井は、その病気の発見と治療で医療界に名を馳せる事を夢見た。


「無痛」の続編です。
読んだけど、イマイチ覚えが悪い・・(^_^;)。
でも、本書を読むうちに大事なところは思い出したし、覚えてなくてもそれなりに解説されているので大丈夫だった。でも読まないよりは「無痛」も読んでからのほうが分かりやすいと思います。

著者の作品はいつもいつもセンセーショナルな内容だけど、今回もすごくセンセーショナルで突飛だった。
まず、前書きの部分で書かれているんだけど、病気の流行とともにWHOが巨大化しているという話。
エボラ出血熱、エイズ、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病、SARS・・・それらが発生し流行するたびに、WHOはその重要性を増し、予算の増大を得る。医学にしても、重大な病気が広がるほどに必要とされる。自己矛盾に満ちている・・・という内容の前書きは、言われてみれば確かにそうかも・・!と言う説得力があって、興味深かった。
それが本編にも深く関係しているのだけどあながち想像だけに思えなくて、とても不気味だった。
その点は面白かったけど、小説としてはあちこちと話が広がりすぎて散漫な印象となり、そのせいで中盤集中力を削がれた。
もっとイバラの主眼を中心にした物語であれば感情移入も出来て感動したのかも。



23:09 : [本・タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】日本を捨てた男たち/水谷竹秀

4087814858日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」
水谷 竹秀
集英社 2011-11-25

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海外でホームレス状態になって帰れなくなった人を困窮邦人と言う。
本書に紹介されているのは、だいたいが、フィリピンパブにはまって、そこの女の子と恋愛関係になったり結婚したりして、一緒に・・あるいは追いかけてフィリピンに行き、結局女の子に捨てられたり追い出されたりして、困窮邦人となった例。
つまりフィリピンの女性は日本の男を金づると見ており、金の切れ目が縁の切れ目とばかりに(一概には言えないにしろ)分かれたり捨てたりするんだそうで・・・。
ところがフィリピンでは、片方で困窮邦人に対して懇切に面倒を見てくれたり、援助してくれるようで、温暖な気候であることも一因として、圧倒的に世界的な困窮邦人としてはフィリピンでのそれらが多いそうだ。
日本大使館は彼らに対して金銭的援助はしないと言うことに驚いた。彼らは好きな女を追いかけて勝手に国を出て行き勝手に困窮しているのであり、大事な国民の税金をそんなことに使えない・・と。
要するに「自己責任」と言うわけ。
一例として書かれていたんだけど、イラクで日本の青年が人質となったとき、日本は彼を見捨て青年は惨殺された。日本国内では大半が政府の対応を是とし、青年の死も青年の自己責任とした。
が、同じことがフィリピンで起きたとき、フィリピン政府はアメリカとの関係にもかかわらず、軍を撤退させて人質の人命を救ったんだそう。
その国民性の違いが、困窮邦人がフィリピンに多いことと関係があるのかもしれない。
とはいえ、日本の男子のお金を搾り取るようにしてその後捨てるのも、同じフィリピンの人々なら、なんとも真逆の二面性があるって言うことなのか。
ここではちょっとしか触れられていないけど、女性も被害者が多いそうだ。
真剣に相手を愛したのに、お金のために実は騙されているなんて、哀しすぎる。

実は私の家の近所にもいらっしゃるんです!
その人は、フィリピンの女性と結婚してフィリピンに行きました。
困窮しているとは聞いてませんが・・・。
・・・と、そんな話を他県の友達にしたら「うちにもいる!」というのです。
友達の近所のひとは、まさに困窮しているらしく、実家にお金の無心をしているらしい。
でも、実家の親も手を焼いて最近はその電話を無視するようになって、困窮氏が「実家に連絡が取れない」と、私の友達の家に電話かけてきたそうです。本書の内容とよく似ていてびっくりしました。
案外みなさんの近所にもいたりしてね・・・。
22:33 : [本・タイトル]な行トラックバック(0)  コメント(0)

【本】ローラ・フェイとの最後の会話/トマス・H・クック

4150018529ローラ・フェイとの最後の会話 (ハヤカワ・ミステリ 1852)
トマス・H・クック Thomas H. Cook
早川書房 2011-10-07

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公演のためにセントルイスを訪れた歴史学者ルーク。しかし会場には、再会するとは夢にも思わなかった人物が待ち受けていた。その名はローラ・フェイ・ギルロイ。20年前、遠い故郷でルークの家族に起きた悲劇のきっかけとなった女性だ。なぜ今会いに来たのか?
ルークは疑念を抱きつつも、彼女とホテルのラウンジで話すことにした。だが、酒のグラス越しに交わされた会話は、ルークの現在を揺り動かし、過去さえも覆していく。謎めいたローラ・フェイの言葉が導く驚愕の真実とは?
巨匠の新たなる代表作。
(本書裏表紙紹介文より)

「記憶シリーズ」じゃないようだけど、読んだ感じでは記憶シリーズみたいな印象を受ける。
いったいこの二人に何があったのか?それが知りたくてただただ読み進める。
そのうちに事件の真相だけじゃなく、ルークの故郷や家族への感情なども浮き彫りになる。
小さいみすぼらしい町から、どうしても出て行きたかったルーク。若いときには大事なものが分からなくて、それどころか遠ざけようとして必死になる・・。そして後悔する・・。それは故郷や父親。恥じたり嫌ったり。
ローラとの対話で、ルークが自分の内面をじっくりと見つめることが出来て、孤独にも終止符を打つという、読後感の良い作品となっていて最後はジワリと泣けてしまった。
22:05 : [本・タイトル]ら行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】哀しき獣 THE YELLOW SEE

哀しき獣


上映期間がすごく少なかったので、滑り込みで見てきました。
よかったぁ…見られて。
多分家でテレビ画面で見ても面白いと思うけど、映画館のスクリーンでよりいっそうの緊迫感を味わえました。

原題は「黄海」。中国と朝鮮半島の間にある海のこと。
主人公のグナムは中国延辺朝鮮族自治州でタクシー運転手をしています。
この中国延辺朝鮮族自治州っていうのを、そもそもはじめて知りました。
彼らは不法入国で韓国に渡り、出稼ぎをしているらしいです。
グナムの妻もそのように韓国に出稼ぎに・・・。そして音信が途絶えてしまいます。
その際に作った借金が返せず、マージャンですっからかんになってしまったグナム。
ミョンという人物に、借金の肩代わりに、韓国での殺人を請け負わされてしまう。
妻を捜すためにも韓国へ渡ったグナム。黄海を渡り・・・。
そして彼に、思いもしない出来事が降りかかるのです。。。。

今回ストーリーと言うか登場人物が入り乱れて、すこし混乱してしまいました。
ともかく、キム・スンヒョン、キム・テウォン、そうしてもうひとりキム氏が出てきて・・キムさんが多い。
誰が何の目的で、キム氏を殺したのか、また殺そうとしたのか、そしてまたグナムも命を狙われるのだけど、誰がなぜグナムも殺そうとするのか…イマイチよく分からない部分がありました。
それらはラストには明らかになるんだけど、どうもさらーっとしていて「え?もう一度言ってください」っていう感じ。
映画を見終えて、周囲の人に「どういうこと?教えてください」と言いたくなりました。

が、映画はものすごく面白かったです。
残酷なシーンももちろん満載。銃じゃなくて斧振り回したり・・(アジョシでもそうだったけど、拳銃よりも斧のほうが韓国ではブームなのか?確かにビジュアル的に、圧倒的に痛くて恐ろしい)。
カーチェイスなんかも、ハリウッド映画のそれを凌駕していると言えるんじゃないかと…。
すくなくとも負けてないです。
グナム、最初はマージャンに負けて女房に行方をくらませられて、ヤクザに付回されて殴られて・・・いいところなし。
それがだんだんとかっこよく見えてくるんですよ。
特にけんかが強いとか、男っぷりがあがっているとかは全然ないんです。
ただひたすら逃げているだけ。格闘シーンもあるけど強いから勝つというよりも、必死すぎて勝ってしまう感じ。
ヤクザや警察という、その道のプロから逃げる逃げる逃げ回る・・・その姿がなんだかかっこいいんですよ。
冒頭からは全然好感も持てなかったグナムを、もう真剣に応援していました。
そしてミョンの圧倒的な存在感。強さ!不死身っぷり!コメディかと思うぐらいです。
容赦ない殺人っぷり。そしてみんなで食べてたのは何?大きな骨。あれは犬?それとも・・・?

冒頭に書いた中国延辺朝鮮族自治州の人たちは、韓国では「朝鮮族」と呼ばれ、あきらかに差別されたり、ハングルも読めないみたい。同じ朝鮮民族で、ただでさえ南北に分かれてしまっているのにまだ中国にも分かれていたとは。
グナムもハングルが読めず苦労するんだけど、漢字は読める。
それで命が助かるシーンがあったり、そういう部分も面白かったです。

ラストはただひたすらむなしくて哀しいんですけど…。
「チェイサー」の監督なので、間違っても「心がほっこりするラスト」なんかは最初から期待していませんから。

2作品、心をわしづかみにされました。
次の作品もものすごく期待しています。
「チェイサー」も、もう一度見ようと思います。


B002FHSDY6チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】 [DVD]
角川エンタテインメント 2009-10-02

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関係ないけど、ジャケット似てますね。

B005J3HZ7Yザ・ゲーム [DVD]
アメイジングD.C. 2011-12-02

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13:45 : [映画タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】大脱走

B003QUCYJ6大脱走 [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2010-08-04

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この映画は本当に面白いですね。
実は古い映画って、名作と言われていても時々、私には「ん?」と思うものがあり、先日見た「戦場にかける橋」あるいは「ワイルドバンチ」なんかも、名作なんだろう「けど」私にはそこまで面白く感じない・・・と、大変失礼ながら思う作品も多々あり・・。
そんな中この「大脱走」は、何度か見ていて結末も覚えているのに、それでもドキドキハラハラしながら見てしまうという、すごく面白い映画です。
失明したブライスをヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)が、そして閉所恐怖症(なのにトンネルキング!!)のダニー(チャールズ・ブロンソン)をウィリーが、それぞれちゃんとフォローするシーンが、以前見たときよりも今回すごく印象に残りました。年のせいだと思う(笑)。
結局脱走したほとんどの人が収容所には帰れなかったんだけど、ブライスの最期の言葉なんかもう、泣けてしまった。
「グッドラック」のシーンはすごく心に残っていて、近づくとドキドキ・・・。心臓に悪いシーンです(^_^;)
マックイーンの脱走のシーンはCMにもなりましたね。(違うっけ?)
チャールズ・ブロンソンやジェームズ・コバーンもよく日本のCMに出ていましたっけ。
足の悪い将校の役をしたジェームズ・ドナルドの渋さも、今回初めて気づきました。
また何年か経ったら見てみたい。
思ってみても仕方がないけど、測量が間違ってなかったらねぇ・・・・。悔やまれますね。

ちなみに、この大脱走マーチは、小学校のとき音楽会でリコーダーを吹きました。

★★★★☆
17:36 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】ザ・ゲーム

B005J3HZ7Yザ・ゲーム [DVD]
アメイジングD.C. 2011-12-02

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結構グロめの部分はあったけど、そこそこ面白かった止まりの作品。
後で思い返してみると、印象が薄れているような・・・。

貧乏だけど心の美しい絵描きの青年ヒド。
あるとき突然かかってきた電話の主に呼び出され彼の屋敷に出向くと、電話の主の老人にとあるゲームを持ちかけられる。
ゲームはいたってシンプル。
でたらめに電話番号を選んで、出た相手が男か女かを賭ける。
勝てばうずたかく積まれた現金をくれると言うのだ。
最初は断るヒドだったが、恋人ウナのために現金が必要になり、賭けに挑戦することに。
勝てば大金、しかし負ければ「健康なその体をもらおう」と言う老人。
果たして電話に出るのは、男か女か・・・。



ネタばれあります。


結局賭けに負けたヒドは、健康な体を老人に奪われてしまう。
それは体だけじゃなく生活もなにもかも奪われたと同然。
そんなことがあり得るのか?ないないない・・・・と思ってみても、まことしやかな「仕掛け」が施されていて、最期には「なるほどね」と思わせられるのだけど、それを差し引いても「有り得ないでしょ~~」と思ってしまいそうになった。
それをかろうじて、思わないように勤めて映画を見たんだけど、そこそこは面白かったです。
なんと言っても、老人の役者さんがすごかった。
入れ替わったあとの老人は、中身はヒドなので、その症状やしぐさは(年をとって緩慢だけど)ヒドそのもの。
優しくって気が弱いヒドの表情。本当に入れ替わったみたいだった。
やっぱりどこかでその老人のたくらみが破綻したり、自分に天誅が下るようなオチを待っていたけど、その点ではカタルシスが得られず・・・がっかりしてしまった。
オチ(実はヒドが自分の●●●だった)というのも、あの老人ならそんなこと平気じゃないの?
貧乏になって落ちぶれる・・というオチもいいけど、それも望んでそうなってる感じだから全然天誅じゃないし。
残念な終わり方だったなぁ・・。

★★★
17:02 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】Good Luck 恋結びの里

グッドラック


地元に極めて近い場所が舞台でオールロケ敢行の映画として、こちらでも話題の作品です。
監督の瀬木直貴さんもこの地方一番の進学高校出身のジモピー(いまどき言わないですか)でらっしゃるそうです。
で、試写会のチケットを友達にもらったので、行ってきました。
会場は、開場とともに満員になってて(あわや座席がめっちゃ前方になるところでした!)
監督さんが舞台挨拶に登場されてたいへん盛り上がった試写会になりました。

舞台の菰野町・・・・極めて近いといっても、厳密には私の地元ではないし、なじみもないので・・
僧兵祭りという地元のお祭りがあるそうなのですが、そんなのも知らないし・・(^_^;)
町のみんなが僧兵の格好をして燃え上がるみこしを担ぐという結構な迫力ある祭り・・・。
有名なんだろうなぁ。知らなかったけど。こんな祭りです⇒菰野町HPより

映画は、初恋の悩みに苦しむ(?)小学校5年生の平野修くん。
家出同然に出て行った10歳年上の姉が、とつぜん2年ぶりに帰ってくる。
しかも、いきなり彼氏を連れてきて「結婚する」と言う。
それがなんと、自分の父親と同じ年齢の45歳。当然父親は大反対。
姉は彼氏に地元を案内しつつ、パワースポットの山岳寺や湯ノ山ロープーウェイに・・。
紅葉の美しい菰野の風景の中で、きっちり地元の言葉を使って繰り広げられる家族愛を描いた作品です。

主人公の修の片思いは、なんといってもまだまだ小学生の淡いもので、真剣味が感じられなかったんですけど(片思い相手の女の子とその彼氏がマセてるんじゃない?と思ったけど、いまどきの小学生って本当にマセてるんだってね・・)21歳の長女が45歳の彼氏を連れてきた日にゃ、そりゃ心穏やかじゃいられないお父さん。
それがすごくリアルに描かれてて、はたから見れば笑えてしまうんだけど、本人としては・・。
僧兵祭りのときに、「最後の対話」をするんだけど、このシーンがとてもよかったです。
言葉は少ないんだけど、気持ちが本当に伝わってきました。

ただ・・・・・
このお父さん(松永博史)浮気してたらしいのね。
それが唯一気に入らないです。
なんでそんな設定にしたのかなぁ。
お母さん(鈴木砂羽)が「浮気してたやろ。。。まあええわそんなこと」
と言うんだけど、
「まあええ」わけないでしょう!
「そんなこと」でもないでしょう!
奥さんの寛大さを示したかったのかなぁ・・・・。
絶対に必要な設定だとも思えなかったので、とても残念でした。




12:01 : [映画タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(2)

【本】真友/鏑木蓮

4062173387真友
鏑木 蓮
講談社 2011-10-19

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内容(「BOOK」データベースより)
14歳の冬、父親を殺された―親友が、大事なものを、すべて奪っていく。刑事による警官殺し。憎悪と絶望を胸に、親友だった二人の人生は激変する。仇討ちを誓った少年は刑事に。世間を敵にまわした少年は裏側の世界に。その間で揺れ動く女心ふたつ。二人の人生は二度と交差しないはずだった。さらなる事件が起きるまでは―。一気読み必至。乱歩賞作家が射止めた、会心の感動ミステリー。

・・・・と言う紹介文に引かれて読んでみたんですが・・・この人の作品はどうも相性がよくないというか。

3人の仲良しトリオ、14歳の隆史と伸人と麻衣。
父親が警察官なので、おのずと警察官を目指す二人の「親友」。
しかし、その仲を引き裂く事件が起きてしまう。
隆史の父親が自分の拳銃を奪われた上に、その拳銃で殺されてしまうと言う事件だった。
そのときから、伸人の父親の行方が分からなくなっていた。最後に二人が一緒だったところが目撃されていて、隆史の父は伸人の父に殺されたと断定されてしまう。3人の間柄に亀裂が入り、そして時間が過ぎ、隆史は警官になり、自分の父親の死んだ事件を担当することに・・・。そこで明らかになる「真実」とは。

ふたりの男子のまったく逆の立場。被害者と加害者と言う立場で成長していく過程など、つまらなくはなかったんだけど、イマイチ物語にのめりこめず。
だいたい、事件の第一印象で、どうして伸人の父親が即容疑者となるのか・・・解せない。
重要参考人になるかもしれないけど、ひょっとして伸人の父親も事件に巻き込まれての行方不明かもしれないし、あまりに犯人として断定されるのが早すぎると言うか単純すぎると言うか・・・ちゃんとした納得が出来ない。
なぜ、伸人の父親が犯人だと、伸人も隆史も簡単に信じてしまったんだろう。
それに、後に分かる事柄からも初動捜査がまずいのじゃないの?と素人目に見ても思えてしまって、物語の根幹に疑問がわいては全体にも共感できず。
3人の三角関係を含む青春モノとして読んだほうがいいのかな・・とすら思ったです。それにしても3人ともそんなに好きなキャラでもなかったし・・・。

どうも文体も好みじゃないのかなぁ~・・・・。
辛口でごめんなさいね。

11:32 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)