裁判官の爆笑お言葉集 /長嶺 超輝

4344980301裁判官の爆笑お言葉集 (幻冬舎新書 な 3-1)
長嶺 超輝
幻冬舎 2007-03

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裁判官が判決を下す時、被告人に対して判決文以外に添えた言葉を集めたものです。
※裁判官には、判事と判事補の二つの役職がある
※被告というのは民事訴訟で訴えられた人
※被告人というのは刑事事件で訴えられた人
いろんな言葉があって、裁判官の人柄を示してて、興味深く読めました。
※で書いたようなウンチクなどもあって面白かったです。(ウンチクはその時は『へぇ~ほぉ~』と思うけど、すぐ忘れてしまう)
タイトルの「爆笑」はどうかと思うけど。だってもっと厳粛な気持ちがわいてきます。やっぱり「裁判」だし。人の命の事も書かれているのでね。
この本にはおおよそ、100個の裁判官の「お言葉」が載ってますが、この中で印象に残ったのは、なんと言っても、生活の行き詰まりから肉親と無理心中を図り、結果的に承諾殺人の罪に問われた人たちの話。あるいは物言えぬ小さな子どもに対する虐待の罪で、判決を受ける人たちへの裁判官の言葉、というよりもその事件そのものに泣かずにはいられないです。

で、ここでわたしが一番インパクトを受けた部分をご紹介します。
オウム真理教の松本の裁判は、公判の直前に「もうやめてっ!」の横山昭二もと弁護士が解任になり(延期による引き伸ばし目的)国が新たに任命したのが12人の弁護士団だったそうですが、彼らに事件記録等をコピーする費用が、なんと、800万円だったそうな。コピーの費用ですよ。びっくりしました。(金銭的なことが印象に残ってしまうわたしって一体?って言う感じもするけど)
それと、このケース。
被告人は、普通に国道を運転中に運悪く、20台の暴走族に出会います。そしてあおられる。先に行かせようと思い、速度を落とすんだけど囲まれてしまうのです。で、窓から首などをつかまれたため、その人は車を急発進させて暴走族を振り落とし、大怪我をさせてしまう。その結果検挙されてしまうんです。
こう言うのって「正当防衛」ですよね。ところが、推理小説とは違い、実際の裁判では「正当防衛」と言うのは要件が難しいので滅多に採用されないらしい。
でも、この人は結局はそれが認められたらしいけど、そこまでになんと4年もの時間がかかり、で、当の暴走族たちは被告人の車に仕返しで窓ガラスなどを割ったりと言う暴挙に出たのに、やつらにはお咎めの一切はなかったんだって。
コレが日本の裁判の現実か!!と思いまして深く印象に残りました。

ちなみに、この著者の名前、ながみね、はさきと読むそうです。難しいお名前で。
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秋の牢獄/恒川 光太郎

4048738054秋の牢獄
恒川 光太郎
角川書店 2007-11

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「夜市」がとってもよかった恒川さんの新刊です。
これも幻想的な雰囲気に釣り込まれる物語3作品収録。
「秋の牢獄」と言う表題作は、主人公が昨日と同じ朝を迎えるところから始まります。翌日もまた同じ日を迎えます。そう、延々と、来る日も来る日もずっと同じ朝。同じ11月7日と言う日を迎えているのです。
ケン・グリムッドの「リプレイ」と言う名作がありますが、まさにその日本版という感じ。
自分が陥った状況に対する戸惑いや混乱が、やがて絶望や閉塞感に変わり、次第に諦観にいたる。そんな中で見つけた同種たちとの連帯感や依存が心地よくも切なく胸打ちます。
やがて現れる「北風伯爵」の存在がまた読者に大きなインパクトを与えるのです。この物語の続きが知りたく、絶妙のラストにしばし余韻に浸ること間違いなし。
「神家没落」は、あるとき唐突に「家」の束縛されてしまう主人公の物語。「代理」が現れるまではその家にとらわれてしまうのです。実は3作品中でコレが一番面白かった。
「幻は夜に成長する」は、不思議な能力を得てしまった少女の物語。これはまさに山岸凉子の世界に似ていましたね。中盤は良かったけどラストがなんとなく中途半端だったような・・。
でも、それぞれ、恒川さんらしい切なさと幻想的な感じと異次元的な世界観をいとも「隣にある」かのように描いた作品は、充分魅力的でした!
18:04 : [本・タイトル]あ行トラックバック(2)  コメント(2)

幸せのポートレート

B000W6H2EY幸せのポートレート(特別編) (ベストヒット・セレクション)
サラ・ジェシカ・パーカー トーマス・ベズーチャ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007-11-21

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うーん、つまらなかったです!(きっぱり)

クリスマス、恋人の実家に恋人と一緒に行く事になった主人公。
しかし、家族はしょっぱなから主人公を受け入れず、イジワルな態度で迎える。そんな中で主人公は自分の妹をその家に呼び、なんとか状況打開を図ろうとするも、上手くいかないどころか、最悪のコメントをして家族に総すかんを食らう。そして挙句の果てに、プロポーズしようとしていた恋人ともトラブルに。はたして、主人公と恋人の未来は?

って言う感じの話ですが。
まず、しょっぱなからのイジワルぷんぷんにおう家族の雰囲気が嫌だ。わたしなら、さっさと帰る。なぜずっとそこに留まろうとするのか。恋人の顔を立ててるとは思うけど、恋人自身も家族の態度に腹立ててるんだから、二人して帰ればいいのに。
(しかし、どの家族も末っ子は甘やかされているんだね。胸糞が悪くなるほどの我侭な末っ子に、自分の末っ子の心配をしてしまいましたよ。)


で、助っ人としてやってきた妹、クレア・デインズ。彼女の存在が謎。姉と違って人好きする妹は、家族にスッと溶け込むんだけど、だから何?って言う感じです。主人公と妹がそんなに仲のよい姉妹にも見えないし。劇中妹が姉に言う「なぜわたしを呼んだの?」と、わたしもそれ聞きたいです。

イジワルな家族の中で孤軍奮闘する主人公の空回りするようすが面白いコメディなのかもしれないけど、面白くない。痛いですよ。しかも主人公自体、全然好感が持てる感じではないので。ドジだけど、失敗しちゃうけど一生懸命やってる、本当は根は良い人なの、みたいな所もなく。全然応援する気持ちが起きない。

また、恋人の方もダメダメ。恋人のためにもっと最初から家族に毅然とした態度を取れればいいけど、ずいぶんたってから「僕の恋人に失礼なふるまいをするな」と怒ってみた所で、遅いっちゅうの。
最後まで見てもらえば分かるけど、この彼氏に好感持つ女はいませんよね。(結局クレア・デインズ扮する妹に一目惚れして、彼女にプロポーズするんですよ。妹も妹だよ。

まーとにかく、こんなに気分の悪くなるラブコメも滅多にないって言うぐらい。若干、ほろりとさせられそうになる場面があったんだけど、「意地でもほろりとなんか、してやるもんか!」と言う気持ちが起きてしまいましたよ。
15:49 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

アポカリプト

B000V7SEW8アポカリプト
ルディ・ヤングブラッド
ポニーキャニオン 2007-11-21

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面白かったんですよ~。期待しないで見ただけに意外!
「300」とか「墨攻」とかがそんなに面白く感じなかったので、「歴史」「スペクタクル」「乱暴モノ」はもういいやー、と思っていたので、コレもどうかなーという感じだったけど、いやはや、一体何が気に入るのか自分でも不思議!

実はこの映画、「ソウ」みたいな一種の「シチュエイション・スリラー」ッぽい怖さと、スプラッター・ホラーのようにえぐい怖さがあって、そこがよかったのです。めっちゃドキドキハラハラさせられたもん。

物語は、どこかの原住民たち(最初はどこの国かも時代も分からない。中盤から次第に分かる)が、理不尽に村や家族ともども、酷い目に合う。そして自分たちも、理由も分からずに拉致されてどこかに運ばれてゆく。目にするのは圧倒的に残酷な暴力や陵辱。次は自分の順番?と言う恐怖のなかで、生を求めて必死に逃れようとする主人公と、追う者たちとの息をもつかせぬノンストップの壮絶なバトル!!!迫力ありました!

とは言え、主人公が神がかり的にカッコよくも強くもない、結構普通の若者なのがミソ。
でも、普通だけど、この若者(主人公)がカッコよかったの~。若くて可愛くて、ワイルドな魅力があってそれだけでも目の保養。ひたむきに家族を思う気持ちにも胸打たれたし、なかなかの拾いもんと言ってもいいかも。
墨攻のアンディも渋かったけど、この映画の主人公の若さの方が、わたしはよかったかな!(笑)

★★★★☆
17:53 : [映画タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

フリーダム・ライターズ

B000VXXNBOフリーダム・ライターズ スペシャル・コレクターズ・エディション
ヒラリー・スワンク.スコット・グレン.パトリック・デンプシー.イメルダ・スタウントン.マリオ.エイプリル・ヘルナンデス リチャード・ラグラベネーズ
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2007-11-02

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うわーん!感動感動!すごくよかったー!オススメオススメ!!

ヒラリー・スワンク演じるエリン(Ms.G)という新人教師が、とんでもなく社会からはみ出た落ちこぼれの生徒たちの心をつかみ、生徒たちに「学ぶ楽しさ」を教えるまでを描く物語で、実話を元に作られた映画だそう。

もちろん、子どもたちと気持ちを通わせあうまでには、道のりは険しく困難。エリンが受け持った生徒たち203教室の生徒たちの殆どは、黒人、メキシコ系、アジア系の有色人種たちで、白人生徒は一人きり。教室の殆どの子供が、町の中でまさに命を危険にさらされながら生きていると言う苛酷な環境に育ってきています。
そんな中でエリンは「白人である」と言うだけでもすでに、信用もされず憎まれる対象。めげずにどうしたら子どもたちに勉強を教えられるかと、考えたりするエリンに誰も協力も理解もしてくれず、まさに孤軍奮闘の毎日。

タイトルの「フリーダム・ライターズ」と言うのは、後に出版された本のタイトルで、その本はこの教室の子どもたちが、自分の胸のうちを綴った日記を本にしたものだそう。
その「ノート」こそが、子どもたちとエリンを近づける役目を果たしたのです。
もちろん、ノートに自分のことをつづるまでになるには、それまたエリンの、身を粉にするような努力や、子どもの事を思う気持ちの熱さがあるのです。いろんなことを犠牲にして、自身の生活もなげうって子どもたちのために「闘う」エリンのすがたに、涙涙、何度も胸が熱くなり泣けてきました。

教室の中も、反目こそあれ信頼も友情も何もないのです。でも、エリンがとあるゲームをするのですが、そのゲームにより、みんなが「思いやる」気持ちを覗かせる。そのあたりの描写が圧巻でした。

そして、なんと言う偶然か。
このエリンが子どもたちに「読ませたい」と思った本の一冊が「アンネの日記」だったのです。それを、つい先日あるきっかけで取り出して、今何度目かの再読の最中。アンネの生活や言葉に、胸を打たれる子どもたちの様子に、またまた涙。
それが、生徒たちを「ある行動」へと導くのですが、それがもう、本当に感動。すみません、同じことばかり言ってて。でもこれは見てのお楽しみ。アンネ読み中のわたしも、映画とは無関係にしても涙が止まらず・・・。

ともかく、みなさん、見ていただきたい映画。
マギーがトラウマのわたしもこれで払拭できそう(笑)。ヒラリー・スワンク最高でした。

★★★★★
実話系教育ヒューマンドラマ

本は、こちら。読みたい!!
4062140519フリーダム・ライターズ
エリンとフリーダムライターズ 田中 奈津子
講談社 2007-06-23

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16:32 : [映画タイトル]は行トラックバック(1)  コメント(2)

ステイ

B000W6H2D0ステイ (ベストヒット・セレクション)
ユアン・マクレガー マーク・フォースター
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007-11-21

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まだしばし続くユアン・マクレガー・フェア。
しかし、この映画ではなんとなく、ユアンがチャーリー・シーンに似ているなぁと思いましたが。
ものすごく変な話で、ちょっと理解するのに面倒だったかな。理解出来てないかもしれないけど。
あの映画を彷彿とさせる雰囲気なんですが、どの映画かというとネタバレになるので書けないけど。
不思議な雰囲気でちょっと幻想的で、何が本当で何が夢なのか、そもそも夢なのか、幻なのか、現なのか・・・。それすらわからないのです。
でもなんだか、最後は胸を締め付けられる哀しさが残りました。

★★★
17:57 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

ザ・シューター

B000UWZMTCザ・シューター/極大射程 スペシャル・コレクターズ・エディション
マーク・ウォールバーグ. マイケル・ペーニャ.ダニー・グローバー.ケイト・マーラ.イライアス・コティーズ.イライアス・コティーズ.ローナ・ミトラ.ネッド・ビーティ アントワーン・フークア
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2007-09-21

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うーん。まぁまぁ面白かったかな?
・主人公が人を殺しすぎる
・スナイパーと言うよりはジェイソン・ボーンのように殺人マシーンだけど、そんな訓練を受けてきた背景があまり見えない。(つまり、『出来すぎ』)
・どの映画もそうだけど、主人公たちに狙撃の弾があたらない、主人公たちだけが無事なのはあまりにも都合の良すぎる展開。
・あの女の人が最後にした「復讐」は余分。
・800メートルの距離を撃てる凄腕が魅力なのに、最後の至近距離はなんだ?
などなど、突っ込みたいところを突っ込まず、気軽に見れば面白いと思います。
しかし、気軽に見るにはあまりにも「殺しすぎる」んですよね。
なんといっても最近のマーク・ウォールバーグの躍進振りに注目したい所ですけど。

★★★
17:52 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(6)

ラブソングができるまで

B000S6LHSAラブソングができるまで 特別版
ヒュー・グラント. ドリュー・バリモア. ヘイリー・ベネット. ブラッド・ギャレット. クリステン・ジョンストン マーク・ローレンス
ワーナー・ホーム・ビデオ 2007-09-07

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「ゾディアック」「パヒューム」「バベル」などなど、見たい映画が目白押しにレンタルリリースされていて、迷うところですが。
どうも重いものは見たくない気分。で、こんな軽そうなラブコメを選びました。

80年代アイドルの落ち目のポップシンガー、アレックス(ヒュー・グラント)が、超人気のアイドルに作曲を頼まれて、その手助けをすることになった植木の世話係の女の子ソフィー(ドリュー・バリモア)と、ラブソングを作り上げてゆく話。
モチロンすんなり出来なくて、紆余曲折。しかも、作詞の才能があるように見えるソフィーが、なぜか必要以上に作詞に対して消極的なのだけど、それにはやっぱりある事情がありまして。。。

感想はと言うと、まぁ予想範囲内の気持ちのよいラブコメでした。
ヒュー・グラントは落ち目のポップシンガーがよく似合ってたし、傷ついた女性をドリューも好演しているし、ラブコメが普通に好きな人なら満足できる映画と思います。
しかし、パターンとしていつも絶対どこかで男が女を傷つけるよね。そしてそれを克服して、めでたしめでたし。こないだ見た「2番目のキス」もそうだったし、過去のラブコメを見ていると大体このパターン。起承転結の「転」ってやつ?
そうとはわかっていても、最後の「仲直り」の部分は感動してしまった。アイドル歌手の「歌」もよかった。

でもいつも思うんだけど、ラブストーリーは映画が終わってからを想像してしまうのがダメですね。
人生もそのハッピーエンドで締めくくれれば言う事ないんでしょうが。

ヒュー・グラントならわたしは「ノッティング・ヒルの恋人」が好きなのです。変な友人たちの気持ちが好きだった。

★★★☆

11:41 : [映画タイトル]ら行トラックバック(0)  コメント(6)

私は「うつ依存症」の女

B0009J8G5I私は「うつ依存症」の女
クリスティーナ・リッチ ジェシカ・ラング エーリク・ショルビャルグ
アートポート 2005-07-16

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もっと「うつ」の伝染するような映画かと思って敬遠していたんだけど、それほどでもなかったな。
うつが移りそうって言うなら「めぐりあう時間たち」のほうがよっぽどそんな感じ。
クリスティーナ・リッチは熱演でしたが、思春期の少女なら誰でも一度は通る道・・・という気がしなくもない。
かと言ってつまらない映画ではありません。
たしかに重いし暗い。
でも、見応えのある映画でした。

★★★☆
00:28 : [映画タイトル]わ行トラックバック(0)  コメント(0)

アメリカン・ビューティー

B000WZO3QAアメリカン・ビューティー
ケビン・スペイシー アネット・ベニング ソーラ・バーチ
角川エンタテインメント 2007-10-12

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うーん、不思議な余韻が残る映画。
正直言って最初は「これが、オスカー?」って思いました。最初はまるでテンションのヘンテコなコメディだったもん。
妻にも娘にも見向きされない、仕事も危うい→結局失業してしまう父親が、娘の友だちに恋をして妄想を抱く。妻はやたらテンションが高いし娘は逆にやたらテンションが低い、隣にはゲイのカップルが住み、逆どなりにはゲイを嫌う軍人、(息子はドラッグの売人)の一家が越してくる。
そして主人公のナレーション・・・「わたしは一ヶ月経たずに死ぬ」と。
この物語はその「一ヶ月足らず」の物語。
飽きなかったので、面白かったんだろうと思うけど、どうにも何が言いたいのか難解だなぁ・・と思っていたんだけど、ラストで妙に感動させられた。
人生が終わるときは誰のどんな「死」であっても、人に大きなインパクトを与えるのだと思う。

余談ですが2年後にラッセル・クロウの「ビューティフル・マインド」がアカデミー作品賞を取りました。この作品とはちょっと混同してしまってたけど、作品の雰囲気は全然違う。わたしは分かりやすい「ビューティフル・マインド」の方が断然好き。主役の区別は相変わらず付きにくいけど。
似ているといえば、ゾーラ・バーチってクリスティーナ・リッチに似ている。雰囲気が。

★★★
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ボーン・アルティメイタム

bourne


すっごく楽しみにしていたこの映画、やっと見に行きました。
楽しみにしていたんだけども、見る前にすごく眠くなってきて(笑)途中で意識を失ったらどうしよう~と思いながら見始めたのですが、あの「ボーンのテーマ」とも言うべきサウンドが聞こえてくると、勝手に目がらんらんと見開いてきて、アドレナリンが出てくる感じで、眠気も吹っ飛び、そのまま最後まで!!
はい、面白かった!!
パンフレット買いました。
ジェイソン・ボーン、カッコよかったー。
最初は苦手な「手振れ画像」に嫌気がさしたし、しかも「アイアムサム」のときみたいに、急に寄ったり引いたりが多用されてて、こりゃわたしには無理だ!と、思ったんですよ。
でも、そう思ったのは最初だけだった。

アクションもメチャクチャ、ハデで敵との闘いも強くて強くてカッコいい!前作よりも格段にスケールと迫力が増していて、是非とも映画館で見てほしい!!
しかし、それよりも。
なんつうてもわたしはあのボーンのスマートさって言うか、機転の利く頭のよさが好き。ただ逃げるんじゃなく、逃げるときに自分が逃げやすいようになんらかの作業をさっとやってのける。それが、その場その場でひらめくみたいで「なんて頭良いの~!」とひとつひとつの「技」に惚れ惚れ。ハリソン・フォードの「逃亡者」なんかもそうだけど、強い人もいいけどああ言う「賢い人」に弱いなぁ。
ボーンの面白みは、強さと賢さを兼ね備えた所にもありますね。
まぁあんなふうにわたしも守ってもらいたいです。間一髪で助けに来る!分かっていてもトキメキましたよ!
それでいて、自分が誰と知れないことへの不安を必死になんとかしようとするあたりは、母性本能をくすぐられるような頼りなさもあるので、マット・デイモンの顔はともかく(ファンのひと、ゴメンなさい)魅力を感じる人ですねぇ。

で、ボーンと同じように「頭いい~~!!」と惚れるのがCIAのパメラ。前作に続いての登場。彼女はクリスチャン・スレーターの「ザ・コンテンダー」で主役をやっていて、あの時のイメージが強いんですが、どちらにしろ好感度の高い女優さんでして。「ザ・コンテンダー」では次期大統領選に出馬する女性議員を演じています。政治モノで地味だけど面白かったので、興味のある人は是非どうぞ。どっちにしろ、頭がよく中身もよく「デキる女」で女性はああ言う人に憧れるんじゃないのかな?

「ボーン」シリーズでは、ボーンとこのパメラの遠いながらも気持ちの通い合う関係、って言うのがいいよね。

ともかく、とっても満足の一本!
アクション映画の中ではかなり、お気に入り度の高い作品になりそう。もう一回見たいぐらい!

★★★★★

アクション シリアス サスペンス


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戦場のニーナ /なかにし 礼

4062138255戦場のニーナ
なかにし 礼
講談社 2007-01-30

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読書意欲満々のときに予約したので、意欲低下の今読めるかどうか怪しく、窓口返却しようかと思ったけど一応持ち帰って読んだら読めた。

この本は、中国残留孤児ではなくソ連の残留孤児の物語です。
主人公は日本人だったけど、生き残るためには日本人ではまずいということで、国籍が分からないようにロシア名を付けられて、施設や里親の所を移ろいながら成長してゆきます。
後に日本に一時帰国して自分が日本人であると言う事を確認するまでを描くのですが・・・。
波乱に満ちた人生を送ったのかと言うと、たしかにそうだけど「赤い月」ほどの迫力が感じられなかったし、性描写がしつこく多かったので辟易しました。
ただ、彼女のように人知れず外国に置き去りにされ辛苦の人生を送った人がいるということを知る事ができたのは良かったと思う。

11:54 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

映画編/金城一紀

4087753808映画篇
金城 一紀
集英社 2007-07

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映画にまつわる短編集。
それぞれの話が、「ローマの休日」の上映会に関連しているということが、読むうちに分かり、ラストでその種あかしがされると言う連作短編集と言える。
どれもなかなか爽やかで楽しめましたが、読書スランプだからか?そこまで「いい!」とは思えない。「GO」や「レボリューション№3」程でもない。
とくに「種明かし」のなされる最終章の「愛の泉」は、ちょっときれいごと過ぎる感じが鼻についてしまいました。連れ合いを亡くした祖母を孫たちが励ましたり面倒を見ようとしたりするのですが、人間こういうことは思っていてもなかなか行動には移せず、移せないことを後で悔いたりする事の方が多く自分もきっと感情移入できたと思うんだけど、孫たち全員があまりにもいい子過ぎて嘘くさく感じたのでした。
こんな感想はごく少数で、わたしなんてひねくれているので参考にしないで下さいと言いたいですが。
最初の、著者の子どもの頃の思い出話か?と思うような朝鮮学校でのエピソードは彼らしくって良かったと思うけど。
『「恋のためらい/フランキーとジョニー」もしくは「トゥルー・ロマンス」』という小説では、わたしの大好き映画「トゥルー・ロマンス」がどのように使われているんだろうと楽しみにしてただけに、ちょっと拍子ぬけ。タイトルにしか出てこないんですもん。「逃亡劇」って言う所でリンクしているけれど、不満が残りました。
11:47 : [本・タイトル]あ行トラックバック(1)  コメント(2)

ウナギ―地球環境を語る魚 /井田 徹治

4004310903ウナギ―地球環境を語る魚 (岩波新書 新赤版 1090)
井田 徹治
岩波書店 2007-08

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先日、こんなニュースを新聞で読みました。
シラスウナギの輸出禁止 台湾が決定へ
これより、少し前タイムリーにも読んだ本のご紹介をチラリと。
本書の内容は・・・

世界中のウナギの実に70%を日本人が食い尽くしていること、そのせいで日本ウナギはおろかヨーロッパウナギももっと他のウナギたちも、絶滅危惧種になる勢いだそうです。
だいたい、日本ウナギの天然物は激減しているのに、ウナギの値段は下がってて、今やいつでもどこでも食べられる食材でしょう?
そのからくりを丁寧に紐解いたレポートです。

ウナギの生態系はまだまだ謎に包まれており、ソクラテスのころはミミズがウナギになると考えられていたらしく、しかし、きちんと卵から孵化させるのに成功したのはごくごく近年、それも成功率がとっても低くまだまだ商用には使えないそうです。
日本のウナギはどこで生まれるかと言うと、グアムの近くの海だそうです。そこで柳の葉っぱのような形になり(レプトセファルスという、体長わずか5センチほど)そこからはるか2000キロの海を、まず北赤道海流と言う海流に身を任せ(泳げない)フィリピン東で黒潮に乗り換え、日本にたどり着くのです。
このレセなんとかっていうウナギの幼少の姿は、ウナギにはとても見えなくて、そりゃソクラテスが言うとおりミミズのほうがずっとウナギみたいです。
はるばる2000キロを海流を利用して日本までやってくるウナギもすごいのだけど、この小さなはっぱのような漂う生物をウナギの子ども、と見つけた学者たちもすごい。科学者の執念と言うか探究心にはひたすら頭が下がります。
本の中には色々もっと驚く事もかかれてますけど、ところがですねぇ最後の方は「いったい、わたしはなぜこの本を読んでいるのだろう?ウナギに対してそんなに大した思い入れもないのに・・・」という疑問が沸いてきて、一応最後まで読みはしましたが、最後の方はちょっと流し読み。。。これから急速に読書熱が冷めていってしまったのです。なので、いま、またしても超読書スランプ。
11:35 : [本・タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

ステップ・アップ

B000RO52KCステップ・アップ
チャニング・テイタム;ジェナ・ディーワン アン・フレッチャー
AVEX GROUP HOLDINGS.(ADI)(D) 2007-08-29

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面白かった!
とにかくダンスが上手いし見応えがあって全編楽しめました。

貧しい環境に育ち、車を盗んだり不良たちとけんかをして騒ぎを起こしたり、そんな風に暮らしている主人公のタイラー。あるときふざけて学校に忍び込み、その学校の備品を壊しまくる。その結果その学校での200時間の奉仕作業を義務付けられるのです。が、そこは「芸術学校」でダンサーを目指すノーラと出会う。ノーラは学校の発表会のパートナーが怪我をしたため、その間の練習相手を探していた。その相手にタイラーが選ばれた。ノーラのダンスはモダンバレエで、ストリートダンスのタイラーには慣れないためぎこちない二人だけど、段々息があって行きそして特別な感情が生まれ、タイラーもダンスを続けたいと言う「夢」を持ち始めるのだが。

++++

ストーリーとしてはありきたりで目新しいものはないです。
不良とお嬢様の格差恋愛、夢を見たり挫折したり、ケンカしたりくっついたり、、、練習して上手くなってついに栄光を勝ち取る。恋愛もゲット。と言う捻りもないストレートな内容だけど、気持ちよい物語でした。
まず主人公のタイラー役のチャニング・テイタム、「コーチ・カーター」にも出てた(あんまり記憶に無いですが(^^ゞ)彼が結構好みなのでした!かわいいね。うふふ。
女の子の方は美人とは言いがたい?けど、ダンスが上手い。(「レッスン!」と言う映画でアントニオ・バンデラスと共演しているそうで、今度借りてみようと思う。)
あと、タイラーの義理の妹や弟、タイラーの友だちのマックスと弟のスキニー、芸術学校で友達になったマイルズたちなど、そして理解深い校長先生などの人物同士のかかわりの感じも好きです。

★★★★
17:34 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(2)

スローター 死霊の生贄

B000R3ALS6スローター 死霊の生贄
ジェシカ・エリス ザック・キルバーグ トラビス・ウッド
アートポート 2007-08-17

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ホラーもスプラッターも好きです。血ドバ!好きなんですよ。どんなにつまらないと思うような内容でも、ホラーだったらある程度見られるものですが、この作品はひどい、ひどすぎる。こんな作品は今まで見たことがないです。
ホラーって映画の中ではドバドバ人が殺されたりするけど、登場人物がそれを「恐れて」なんぼのもんです。でもこの作品では登場人物たちが死んだり殺される事に全然恐れているように見えない。見えないって言う所がいかにも見ているものをバカにしてるように感じたので。
ふざけるのも大概にしろ、と言いたくなるような映画でしたわ。とほほ。

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アイランド

B000GDIB52アイランド(UMD Video)
ユアン・マクレガー スカーレット・ヨハンソン ジャイモン・フンスー
ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-07-21

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「ミス・ポター」からこっちちょっぴりユアン・マクレガーフェア実施中です。「アイランド」は評判がそれほどよくないのでスルーしていたけどフェアなので見ることに。
近未来の物語で、冒頭、ものすごく徹底的に管理統制された組織と言うかビルと言うか世界の中で生きている主人公たち。外の世界は「汚染」されているのでその建物の中で生きている。時々その外の世界から助けられて新しく仲間に加わる新人たちがいる。日に2回ほど「抽選」があり、当選すると夢の楽園「アイランド」にゆくことが出来る。誰もがその日を夢見てその中で暮らしているのです。
主人公リンカーン(ユアン・マクレガー)は体験もしていない不思議な夢を見る。それに加えてあるとき「虫」が入り込んだのを見た彼は「外の世界は汚染されていないのかも」と思い始める。
+++++++++
最初は一体どう言う話なのか全然分からなかったし、彼らのいる世界の様子がものめずらしく、かなり面白く感じた。
途中から「荒唐無稽」な部分が目立ってきたのだけど、それでも彼らの逃亡劇の迫力やアクションやカーチェイスなど充分楽しめて、わたしとしては面白く見ることが出来た。
主人公ふたりが「愛に目覚める」ところもイイ感じでした。ユアンって結構ラブシーンが似合うと思う!
でも、本当に科学の点から見たらきっと専門的な勉強をしている人や、そうでなくても物知りな人たちから見たらツッコミどころが満載って言うレベルじゃないのじゃない?と思ったけどどうなんでしょう。
そういうことを考えず気楽に見る映画かなと思うけど、テーマだけは重いですね。ただ、いま臓器移植なんかは当然になっている、でもドナーは少ない、となればこの話のような展開もきっと将来起こりうることだと思う。それが「医療の範囲を超えている」かどうか、重い問題提起の部分に考え込まされた。ひとは後戻りの出来ない生き物だと思うから。

★★★★
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グッド・シェパード

マイカルの6個スタンプカードの期限が迫っていたので、何かを見なければならず、「ブレイブワン」や「キングダム見えざる敵」などと比べて迷ったけど、なんとなくコレに決めた。

CIAの成り立ちを描き、組織に翻弄される一人の男の生涯を描く物語で、雰囲気としてはとってもよかったと思うし好きな感じの映画なんだけど・・・。
作品の背景はキューバ危機の頃の1961年、その中でCIAの内部からの情報漏れでカストロ政権転覆を狙った上陸作戦が失敗して、情報を流したらしい人物の映像が収められたビデオテープが主人公の下に届くところから始まる。映像を解析して誰が内通者なのかを探りつつ、主人公の学生時代からそれまでの半生が交互に展開されていく。
++++
いかんせん長いのと、二つの時代を行きつ戻りつしてややこしいのと、登場人物の多さと所属する組織が混乱してだれがどこのなに者なのか、よく分からなくなったりして。。。こう言うのは家でDVDなんかで巻き戻したりもう一度見たりしてよく理解しながら進まないといけないのかもしれません、わたしの場合(^^ゞ

でも、マット・デイモンがはまり役でよかった。無口でマジメで面白みがなく、冗談も通じないような感じでピッタリだった。
主人公は本当は好きな女の人がいて多分なにもなければ、彼女と結婚したただろうと思うのだけど、彼女との出会いが図書館なんですよ。図書館での雰囲気って言うのは見ていてトキメキを感じる。大きな声でしゃべられずコソコソと小声で密やかにしゃべるっていうのがなんとなくときめくのかな。それとも「耳をすませば」を思い出したり。
彼女との後の再会なんかも、すごく切ないものがありあの部分がぐっと来たかな、と。
それと、主人公と息子との親子のあり方も作品中大きなウェイトがあり、息子を愛しているのにうまく伝えられない不器用な父親と、愛されたい認められたいのに父親の愛情を実感できない息子、そのうえ両親の不和に辛い思いをしている息子の姿が切なかった。

またいつか、DVDでも絶対にもう一度見て見たいと思います。

★★★★
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