2007'07.24
![]() | ローザの微笑 海月 ルイ 文藝春秋 2007-06 by G-Tools |
現役女子大生でありながらAV女優と言う変り種、ローザはその「仕事の内容」と立ち居振る舞い言葉使いのギャップがマスコミの話題になり、テレビや雑誌でも引っ張りだこに。そして、彼女が「劇中」でいつも使う常套句「わたくしと、セックスしていただけませんか」が流行語になるほどの売れっ子になって行った。
しかし、一緒に仕事をしていたAV監督の兵藤は、ローザに見切りをつけ他の女優の元へ走る。そこからローザの転落人生が始まった。
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どんな話か全然知らなかったので、こんな話でびっくりしました。
ローザを一言で言うと「ひたすら受身の人生」なのです。下り坂はゆるいのに、転がる事に全然抵抗しないから、普通なら踏みとどまれる所でも踏みとどまるどころか、自ら転がっていくような感じ。
それがなぜかというと、幼いころの「虐待」が原因ではあるらしいのだけど、それもそこまで説得力はないかなー。雰囲気が読んだ事のあるあの作品やこの作品のような感じがしないでもないなぁ・・・なーんて、思いならが読んでたのだけど、いつの間にかローザの人生から目が離せなくなっていた。人によっては「陳腐」と思ってしまうかも。(わたしも陳腐な部分はあると思ったけど、それもこのローザの一部分なのかも。)
それでもローザに多少の同情こそすれ、どこか覚めた目でその人生を見ていたんだけど、最後は泣いてしまうほど感動したのです。
なんといっても最後の60ページくらいが圧巻。そこまで到達してしまったのか、ローザ…という驚きと(まぁこれは一種のフラッシュバックの物語なので、一番最初のページを読めば分かる事なのですが)そこで初めてローザに感情移入が出来たのです。
しかも後を引く涙でね〜〜。その後すぐにお風呂に入ったんだけど(涙を家族に見られるのがちょっとね)お風呂の中でもしくしく泣いてしまった。一夜明けて朝、草をとりながらもずっとローザのことを考えてましたよ。
海月さんの作品は「子盗り」「プルミン」「烏女」に続き4作品目ですが、これが一番心に残る作品になりそうです。







