ハンニバル・ライジング

hannibal


監督 ピーター・ウェーバー
出演 ギャスパー・ウリエル 、コン・リー 、リス・エヴァンス 、ケヴィン・マクキッド 、スティーヴン・ウォーターズ 、リチャード・ブレイク


「羊たちの沈黙」のレクター博士の若き日の姿を描いた作品。なぜカニバリズムのレクター博士が出来上がったか、その原点を紐解いている。
正直言えばレクターの若き日の姿とか、人食いになったわけとかが描かれているにしてはちょっとパンチが足りないと思った。
「ハンニバル」や「レッド・ドラゴン」があまりにも強烈だったし、それに比べて平凡だったと思う。

ただ、若きレクターを演じるギャスパー・ウリエルが非常に美しく堪能できる。
が、まぁわたしのツボとはちょっと違ったのでそれほどの「萌え」もなく。



もっと正直言えば、「ロッキー・ザ・ファイナル」の後ハシゴしてみるほどのもんじゃなかった。それぐらいならもう一度「ロッキー・ザ・ファイナル」を見ても良かったかなと思う。今思い出しても殆ど印象が無い。ちょっと残念。ギャスパーの顔のほかは、コン・リーの繊細な美しさと、「ドレミファソ~ラファミ、レ、ド、、ソ~ファミッソファミレ、ソ~ファミッソファミレ・・・」というY音楽教室のCMで子どもたちが歌ってる歌が記憶に残ってる程度。

★★★
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永遠の0/百田尚樹

4778310268永遠の0 (ゼロ)
百田 尚樹
太田出版 2006-08-24

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「わたしの父親ってどんなひとだったのか」という、母の呟きから、戦死した祖父について調べる事にした姉弟。聞けば終戦間際に特攻隊として死んだという。当時、祖父と同じ部隊などに所属してその人となりを知る人たちを訪ね歩く。そこで聞かされたことは、祖父が「臆病者だった」ということ。祖父は「生きて妻の所に帰る」と公言していたらしいのだ。少々落胆しながらも、当時の物語を聞き歩くうちに、見えてきた祖父の本当の姿とは・・・。

兵士として死んだ祖父の生前を知りたい、と思うだろうか?わたしも同じように祖父を戦争で亡くしているが、戦争中の祖父の行状を知りたいとは思わない。怖いというのが本音。戦争中はみんな本来の自分を見失っていると思う、非日常の人格だったと思うし、聞きたくないことも出てくるような気がして、聞くのは怖いです。なので、この小説は設定自体は良いと思わない。姉弟の会話なども生活感やリアリティに欠けている。


ところが、読むうちにその欠点を埋めるぐらいの大きなパワーに、見る見る引き込まれていった。
それは戦争中のことを語る老人たちの物語にものすごい迫力があったから。
真珠湾攻撃からラバウル、ガナルカナル、レイテなどなど、日本軍の戦いをなぞりながら個人の視点で丁寧に語ってゆく。なので、迫真のリアリティがあり物語に釣り込まれました。そして全編情景が浮かぶような臨場感と迫力に唸らされます。
祖父宮部が腕のいい零戦乗りだったことから、戦闘機のはなしも詳しく書かれてて、今までとはまったく違うポイントから戦争を見ることが出来る。なんでも最初のほうでは、零戦というと無敵の戦闘機であり、世界に誇る性能があったとか。(誇れるとは語弊があるけど)しかし、やがては物資不足による性能低下、あるいは作り手や整備士が徴兵されるために人材不足になる。戦闘機に乗る士官たちも、次々に死んでゆくため次第に腕が落ちてゆく。そのうちにアメリカはグラマンという強力な戦闘機を開発。しかし、アメリカは兵士を守る戦いだったのに、日本は兵士を使い捨てる戦いだったと・・・そこで語られる日本軍の物語には背筋がぞっとするような恐ろしさがあります。日本は負けてよかったのだ、あのまま勝っていたら世の中はどうなっていただろうかと思わずにいられません。
最後のほうに語られる特攻隊の物語は、その壮絶さに言葉を失います。まさに「使い捨て」られた若い命を思うと辛く正視できないほど。


孫たちが発見した祖父の物語は、出来すぎなぐらいよく出来ていて、ラストは悲しい感動に包まれました。戦争を語り継ぐにはこう言う本はとても大切だと思った。

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今日もロッキー

ええ、今日もロッキーですとも。
まだまだ余韻は冷めていません。
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ロッキー

B000MGBOHKロッキー DTSコレクターズBOX
シルベスター・スタローン タリア・シャイア
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007-04-20

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Gyaoで見られるので、見て見ました。
わたしがいちばん最初にロッキーを見たのは、中学三年生のとき、学校の文化祭で。そのときは体育館はがやがやしていて集中できなかったけどね・・・。で、当時はレンタルもなければ家庭用のビデオデッキもなくて、次に見たのはテレビ放映のときでしょうね。テレビではその後何度も見たと思う。でも覚えて無いシーンもあった。リトルマリーなんて全然記憶になかった・・・(^^ゞ
あ、カメはやっぱりまだ小さかったですね(笑)名前もエイドリアンに教えていたけど、忘れちゃった。エイドリアンに売ってもらったとのことでしたね。
「ロッキー2」は高校時代、劇場に行きました。今でもあの試合の興奮は覚えています。アポロと一緒にダウンしたロッキー、どっちが立ち上がるか、立った方が勝利!そのとき自分もロッキーと一緒に映画館の中で立ち上がりそうになったもんです(笑)。


「ロッキー」はやっぱりこの音楽があってこその「ロッキー」だなぁと思う。映画を見たことがなくても音楽だけは、聴いたことが無い人が無いほどだとおもう。Bill Contiも天才です。(ちなみに、ほかに好きな映画音楽家、ってジャンルがあるのか。は、ジョン・ウィリアムズとニーノ・ロータ)
でも、映画自体もすごくよく出来てるんですよ。
伊達にオスカー取ってないです。ちなみに1976年49回の作品賞と監督賞受賞作品。

とうじ無名のシルベスター・スタローンが脚本を持って映画会社に行って売り込んだのは有名な話だけど、今見てもいい映画だと思う。
主人公のただのサクセスストーリーだけじゃなく、そこに人間関係も絡めて、その絡め方も上手いと思う。
普通、スポーツにしろヒューマンにしろ恋愛を織り込むと、気持ちがなえる映画が多いのにこの映画は恋愛あってのロッキーである部分が大きい。
地味でブスなペットショップのねーちゃんに何故惚れるのか、最初は分からないんだけど、エイドリアンが綺麗になって強くなってゆくのが自然に上手く描かれているし、エイドリアンが何が何でも好きなんだ!と言うロッキーが、当時は思わなかったけど今はすごく可愛いと思う。母性本能をくすぐられます。
初キスのときなんて、ただのキスなのにかなりぐっと来ますね!
あと、マネジャーのミッキー。試合が決まってから手のひらを返したように「手伝う」って言いに来る。それをケンもほろろに追い返す。それがまた本心ではない、本当は手伝ってもらいたい、だけど今さらなんだよ!!と、拗ねているのです。その拗ねてるのが可愛い。結局追い返した後追いかけて、引き受けてもらうんだけどそのシーンの表現がわたしは大好き。音楽の使い方も上手いんですよね~。

スタローンはロッキーの役柄の影響が大きく頭悪いイメージだけど、この脚本を書いたって事はすっごく賢い人だということですね。いい脚本だと思う。巧い!!

そしていちばん言いたいことは、見返してみて思うけど、当時はわからなかったロッキーの可愛さ。愛しいほどです。胸キュン!!
それに、ロッキーって優しい!そのことも当時はあんまり意識しなかったな。たとえば借金の取立てと言うヤクザな仕事を任されてて「指の骨折って来い」と言われてもできない。まぁ普通は出来ないでしょうがね。彼の場合見た目ではボキボキ行きそうなのでね。
ポーリーだってすごく迷惑な友達なのに、どうしても捨てて置けないし、ミッキーにだって然り。懐が広いんだよね。
今考えてみると、理想の男かも。
今さらながら惚れ直し・・・。本気です。
これって、自分がトシ取ったからかなと思う。
30年経て還暦のロッキー、トシとったんだなぁと思うけど、自分もしっかり同じように年とったんだと、改めて思い知らされるのです。

サントラ、itunesでポチっと買ってしまいました・・・。
当時無名同士だったスタローンとビル・コンティ、このふたりがココからどれだけ大きくなったかと思うと、やっぱり映画のロッキーに重なるよね!!
やっぱり好きだ~~。ロッキー!!

B000NDFITCザ・ベスト・オブ・ロッキー~ロッキー・ザ・ファイナル オリジナル・サウンドトラック
サントラ ディエッタ・リトル ネルソン・ピグフォード
東芝EMI 2007-04-04

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ロッキー・ザ・ファイナル

rocky


監督 シルヴェスター・スタローン
出演 シルヴェスター・スタローン 、バート・ヤング 、アントニオ・ターヴァー 、ジェラルディン・ヒューズ 、マイロ・ヴィンティミリア 、トニー・バートン


ロッキーという映画にいったい何を期待しますか。
まったく予想を裏切らない展開、先が見えるストーリー、まったく過去と同じことの繰り返しだと、最初からすべてお見通しなのです。
それに加えて今回、冒頭からやたらしんみりしておセンチ。
そんな「泣かせよう」って魂胆ミエミエでいったい誰が泣くと言うのか。


わたしです!(笑)


オープニング、あのロッキーのテーマが聞こえる中、黒をバックに黄色い大きな「ROCKY BALBOA」の文字が流れるように現れる。
もうそれだけで懐かしさで胸がつまり、涙が溢れて止まらない!
冒頭、めざましで起きるロッキー。妻エイドリアンは写真の中。ああ、エイドリアンはやはり死んだのだ、そう思うとやっぱり涙。
カメに餌をやるロッキー。カメ、まだ生きていたか、当時のままだよと思うとまた涙。
そして、妻のお墓の前でしばし椅子に座っているロッキー、おそらく胸の中では妻への言葉があふれているのだろう、その無言の会話を見ているだけで涙、涙!
「エイドリアンの店」というレストランが繁盛していて、ごく普通の生活の中に、妻との思い出や過去の栄光に縋りつくロッキーが哀れで、これまた涙。妻との思い出の場所をさすらう姿に、またしても涙、涙、涙。
そんな調子で、ずっと泣いていたような・・・・。
分かりきってるストーリー?
先が見える展開?
いけませんか??
それでいいのだ。それでこそロッキーなんだから。
それがいやだと言う人はロッキーを見たいと思わない。「ロッキーが見たい」と思う人はこのファイナル、充分満足したと思う。わたしもしました。
なんで、よぼよぼの老いぼれボクサーが現役チャンピョンと闘うにいたるのか、互角の闘いに持ち込めるのか、そんなこたぁどうでも良いです!闘う姿そのものに、わたしたちは感動する。トレーニングの姿にパワーをもらうんです。
ロッキーはあくまでロッキーでいいのです。
ロッキーばんざい!!
青春をありがとう!!号泣!
・・・っていう感じですね!(笑)

はぁ~~~~~泣いた!!満足!!(笑)




19:19 : [映画タイトル]ら行トラックバック(0)  コメント(2)

見たい映画!

「ハンニバル・ライジング」映画、公開になったら絶対見にいく!!
と思っていたんだけど、案外に不評のようで迷っています。
逆に気になるのが「ロッキー・ザ・ファイナル」。
中学生の時に第一作を見て感動し、その後も見続けてきたわたしとしては、ファイナルと聞くと見に行かねば!!となります。あのファンファーレ、もう一度聴きたいですね。
「ハンニバル」と「ロッキー」どっちを取るか。
迷っているうちに「バベル」「スパイダーマン3」と見たい映画が目白押し状態。
そんなに見られはしません。
困っています。

嬉しい事に見に行ける範囲のミニシアター(って言うとカッコよいけど、昔からあるぼろい映画館だ)に「善きひとのためのソナタ」が来月やってくる。ここでは今「リトル・ミス・サンシャイン」上映していて、実はコレも見たいんだけども。
でも、駐車場は無いし、ウチからはクルマで30分以上掛かるので中々いけません。
でも「善き人の」は絶対に見に行く!!

ちなみに話題にしているのはこの映画館。
こちら
大手シネコンとは違うラインナップに垂涎です。
16:29 : [映画タイトル]そのほかトラックバック(0)  コメント(0)

ひとりぼっちのジョージ―最後のガラパゴスゾウガメからの伝言

4152088109ひとりぼっちのジョージ―最後のガラパゴスゾウガメからの伝言
ヘンリー・ニコルズ 佐藤 桂
早川書房 2007-04

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どうしてこの本を借りたかと言うと、図書館の新刊コーナーにあったので・・・。それと、こないだ何かのテレビで見たばかりだったので。

ひとりぼっちのジョージ、ロンサム・ジョージは自然保護の象徴。
ガラパゴス諸島のひとつピンタ島で1970年代初頭に発見された。当時ピンタ島ではゾウガメは絶滅したと思われていたので、急遽「チャールズ・ダーウィン研究所」に保護され、今に至っています。同種のメスをあてがい、子孫を増やしたいのだけど同じ亜種のメスがどうしても発見されず・・・。よく似たDNAの別の島のメスをあてがうが、長年一人ぼっちで暮らしたらしいジョージは「交尾」のやりかたがわからないらしくまったくその見込みがないらしい。
このジョージをめぐる研究者たちの努力や、自然保護のあり方なんかを記してある本です。

感想を書こうと思っても正直な話、理科が数学以上に苦手なわたし。この本も読んでる最中は「ほうほう、なるほど~」と思ってみても読み終えてみてここになんかを書けるほどは理解できてないので・・・。

ただ、思うのはゾウガメを取りつくしたのが人間である事は間違いない。(かなり美味しいらしい)その人間の尻拭いということになるのか、研究者たちの探究心はものすごく、DNAの採取一つにしてもその努力が半端じゃないと驚きます。そして、DNAってすっごく色んなことが分かるものなんですねぇ。何百年前の事まで・・・。どこの島からどこの島に、流されてゾウガメが住み着いたとか、そこでこう言う進化をしたとか・・・。興味のない人間にとっては、どうしてそんなことまで一生懸命に調べるんだろうと思ってしまう・・・。これ言っちゃおしまいだけど。賢い人はすごいなぁ・・・。(こう言う言葉しか出てこないのがお粗末だけど)ともかく、賢いのも愚かなのも人間です。

ガラパゴスって人が住んでいるところだと知らなかったのだけど(これもまた無知でごめんなさい)その現地の人たちはナマコを乱獲しているらしい。ナマコはご存知高級食材で人気があり需要が多いので生活の糧となるわけですが、海のミミズと言われるナマコを取りつくしてしまうことは後年計り知れない影響を海に及ぼす事は目に見えているのです。学者や有識者たちはナマコの乱獲を規制するけれどそれに反対する現地の人々は、恨みつらみをジョージに向けてしまう。ジョージを殺せ!という運動まで起きる始末だそうです。

人間が自然界に及ぼす迷惑行為の一つに「外来種の持ち込み」と言うのがある。この本にもいくつかそれが書かれてるけど、ガラパゴスで言えばクマネズミやヤギなどの大型哺乳類。ヤギはもとは海賊などが食料として持ち込んだそうなのだけど、物凄い繁殖力で増え、島の草を食い尽くすと言う迷惑さ。で、今はそのヤギを駆除しているのです。一頭たりとも残さずに殺されるヤギ。これもまた哀れ。一番迷惑な大型哺乳類とは人間だという以外にない。
ガラパゴスだけではなくたとえばオーストラリアなどは、入植した富裕階級が狩をするときにいたら面白いなぁ、と言う理由でつれてきた「うさぎ」が酷く迷惑を及ぼしているらしい。

きっと「読んだ」と言えるほどは理解出来ていないと思うけど、それなりに挫折することなく楽しく(と言うのは語弊があるが)興味深く読めました。いろいろ勉強になった・・・と思いたい。
22:26 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

エド・ウッド

B0009Y298Iエド・ウッド
ジョニー・デップ ティム・バートン マーティン・ランドー
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2006-01-25

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この3日間、レンタル1本90円セールだったので色々借りてきています。この機会にと、見ていなかったジョニー&バートンの「エド・ウッド」を借りました!

なんでも「史上最悪の監督」と言う称号をもらった実在の監督なんだそう。それをジョニーが演じるのです。全編白黒映像。実際映画の中でエディがメガホンを取って映画を作るんだけど、その映画がまた本当につまらなさそうだし、映画関係のひとに見せても「冗談だろう」と笑われてるほどの酷い出来。それでも映画に対する意欲や情熱だけは人一倍あるエディの健気さに打たれますが、作中映画作品がつまらないように、この本編も大して面白くなかったと言うのが本音。途中寝てしまいました・・・。正直、よくわからなかった。実際のエド・ウッドの作る映画もきっと訳がわからんものなのかもしれないなぁ。

でも、ジョニーが好きだしバートンが好きだから一度は見たかった作品。見ることが出来て大満足です。
ちなみに「ネバーランド」でも監督の役をやっているので、ちょっとかぶったかな?「エド・ウッド」のほうが断然古い映画ですが。どちらにしても、ジョニーはカッコよかった。女装しても素敵!(笑)白黒なので肌の白さが際立ち、ちょっとウォンカみたいだったけど。
ビル・マーレイが面白い役どころで出ていまして、やっぱりああ言う人が出ると作品が締まるというか華やぎます。

それにしても、作中の俳優や女優たち、殆ど全員実在の人物みたい。とくに元祖怪奇スターとも言うべきベラ・ルゴシ(ドラキュラの役で有名…らしい。)という俳優の最後のひと時が描かれています。この役を演じたマーティン・ランドーはこのルゴシ役で念願のアカデミー助演男優賞を獲得したとの事ですが、それはもう納得の白熱した演技で、この人はベラ・ルゴシその人であろうとおもえるほどでした。「スリーピー・ホロウ」にも出ているみたい。クレジットがないみたいだけど、出ているとしたらきっとあの村の長老たちの誰かですかね。

★★★☆
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夏草の賦/司馬遼太郎

4167663198夏草の賦 [新装版] 上
司馬 遼太郎
文藝春秋 2005-09-02

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4167663201夏草の賦 [新装版] 下
司馬 遼太郎
文藝春秋 2005-09-02

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戦国期の長曾我部元親の一生を描いた作品です。
四国の土佐に生まれた元親は、信長がやがては天下を取るのでは、といち早く気付いた堺商人宍喰屋の言葉から、織田家に近い所と姻戚関係になりたいと考えた。それで織田家の侍である斉藤内蔵介の妹、菜々をはるばる遠方から娶る。
当時土佐は鬼国と呼ばれ、同じ人間の住むところではないぐらいに考えられていたようだ。しかし、菜々は二つ返事でOK。進んで土佐に行くのだった。

物語はその菜々が元親のもとに嫁いだ時から始まります。
野望に燃えて破竹の進撃を続け、土佐から四国全土を手中に収めかけ、天下を夢に見た元親が信長や秀吉の前に夢破れその生涯を終えるまでを描いてあるのです。

読むと天下を取るような人物ではないのに、天下を夢に見て信長や秀吉に翻弄された哀れな武将…というイメージ。前半の生き生きとした常勝武将のイメージから一転して急落する後半は同情してしまって泣けた。
元親がはじめて京に上ったときの話など、(あまりの文化の違いにビビってしまう)滑稽過ぎて悲しかった。わたし自身が田舎モノだから「田舎モノで悪いか!!」と元親に激しく同情してしまった。
今とは違い情報伝達の行き届かないこの時代なのだから仕方がないのだけど、土佐の文化のお粗末さに打ちのめされるような主人公が本当に哀れ。
天下を取るには東海道筋に生まれていないと駄目だと嘆く主人公の心情や、他の土地と比べた土佐の独特の風土に育まれた武士の気性、やがて幕末の中心となる藩士たちを生み出す原点がここに描かれており、いちいち興味深く読んだ。

一番最後の島津戦のくだりなどは、涙なくしては読めない。なんでも史上まれに見る激戦だったそうで、その壮絶さに驚いた。そして味方であるはずの仙石権兵衛の大バカ野郎よりも、敵であるはずの島津家の家老、新納武蔵守忠元の礼節に大感動。

なにかが切れてしまい、情熱を失った元親の晩年はただただ哀れとしか思えず、本を閉じる時は感慨に浸ってしまった。
18:12 : [本・タイトル]な行トラックバック(0)  コメント(1)

プラダを着た悪魔

B000MR9B56プラダを着た悪魔 (特別編)
メリル・ストリープ ローレン・ワイズバーガー デイビッド・フランケル
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007-04-18

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ジャーナリストになる夢を持ち田舎からNYに出てきたアンディ。巷でカリスマ的存在のファッション雑誌の「ランウェイ」に就職する事になる。そこではミランダという「悪魔」のように恐ろしい上司がいて、中々認めてもらえず途方に暮れるアンディだが、徐々に才覚を発揮しそして女性としても磨かれてゆく・・・。


ちょっと「マイフェア・レディ」キャリア版、みたいな感じかな~。
ダサくて太目と馬鹿にされているアンディですが、わたしから見れば綺麗だしスタイルもいい。どこがダサいんだろう、ブルーでもセルリアンでもダサいセーターも着る人がよければカッコよいね、と思ったけど、それは思ってはいけないのですね。

ジャーナリスト志望の女の子がファッション雑誌に就職して、その場所になじもうと躍起になっているうちに道を見失っている事に気づく、と言うその部分・・・彼女の「夢がかなうのかどうか」がクローズアップされるよりも、ミランダの下で「綺麗になって垢抜けてゆく」ことばかりが強調されていたのじゃないかと思う。ファッションに興味のないわたしが見たから、かもしれないけどそれほど心ときめく内容ではなかった。
恋愛と上昇志向が相容れないって言うのもなんだか寂しい。仕事優先でも良いじゃないか。彼氏はそこんとこ理解して寛大な所を見せて欲しかったな。でも彼氏が全然いい男じゃないので、どうでも良いと思われたし、ナンパなジャーナリストの男にしてもにやけすぎで気持ち悪かったし。そんなミエミエの男に引っかかるな~!!と思った。
ミランダを演じたメリル・ストリープはわたしが褒める必要もないだろうと思うのでカット。ただもっと彼女方面の物語を掘り下げて見たかった気もする。別の物語になってしまうけど。
そのほかに良かったのは、ランウェイのスキンヘッドの同僚かな。あと「エミリー」嫌なやつの感じがよく出ていて好演と思った。あと、無駄にベッドシーンとかがなかったのがすごく好感が持てた。子どもと一緒に見たので、これ大事なのです(笑)。


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15:16 : [映画タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(6)

SAW3

B000LRZHYGソウ3 DTSエディション
トビン・ベル ダーレン・リン・バウズマン ショウニー・スミス
角川エンタテインメント 2007-03-16

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2を見たとき3はもう見ない、と思ったんだけど結局やっぱり見てしまった。2よりはまだ面白かったかも。
だんだん残酷度が増してゆきますね。どこまで行くんだろう。
シリーズ3作品、このテンションを維持したのは結構すごいと思う。

今回はジグゾウに囚われた女医がメインのターゲット。しかし、ターゲットはもう一人いて、その男がゲームをする間重篤な状態のジグゾウを生きながらえさせることが女医の使命。女医はそこでアマンダとジグゾウの主従関係などを目の当たりにしつつ、ジグゾウの脳の圧迫を取り去るために頭蓋を取る手術をしたり、殺害シーン以外でもエグイ場面があってその筋の人には楽しめます。
このターゲットになってゲームをしている男性と女医の関係が明らかになる部分など、意表をつかれて驚きました。

でも、4は見ないと思う。あるのか?4も・・・。ジグゾウ死んだんでしょ?普通の人はこう言うのは見てはいけません。

★★★
17:28 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

ブレイブ ストーリー

B000ICL3Z6ブレイブ ストーリー
亀山千広 宮部みゆき 千明孝一
ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-11-23

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わたしは最近特に多いのだけど、邦画アニメで声の吹き替えに声優を使わず、有名どころの俳優や話題の俳優を使うのがとってもキライです。ジブリもモチロンその点においてはイヤ。
この映画も、その点で見るのをためらっていました。
でも、ウチの娘はゲーマーなので見るというので、一緒についでに別のことをしながら見ていたのですが、これが思ったよりもかなり良かったです。

主人公のワタルは親の離婚と言う危機に瀕しています。その上母親までが心労で倒れてしまう。不思議な転校生に偶然見せられた不思議な扉。その扉の向こうにある世界では願い事がひとつだけかなうと言う。ワタルは自分の両親が離婚しないように、母親がそれで元気になるように、願いをこめてその不思議な世界に入ります。その世界でワタルがであった人々、冒険の物語。

まったくロールプレイングのゲームをしているように物語が進みます。最初はそれほど面白みも感じなかったのだけど、それぞれのキャラも案外声が合っていたし(ヘタでしたが)だんだんと引き込まれてゆきました。
何よりもよかったのはメッセージ。この物語が放つメッセージは、見ているとだんだんと予想がついてくるんだけど、その結論を導くにはかなりのパワーがいります。
ワタルが最後に出した結論はちょっと涙が出ました。

ただ、ところどころあまりにもジブリ作品と似ていて、随所に「これはあの映画のあの場面とそっくり」とか「このキャラはあの映画のあの登場人物(というか、猫?)にそっくり」などと、雑念が絶えず。
それと、トカゲ役の大泉洋さんはかなり上手かったけれど、わたしはあの役はやっぱり山ちゃんこと山寺宏一さんにして欲しかった。絶対に物語がもっと楽しくなったはず。主役の声も好きじゃない。

褒めてるのかけなしているのか分からんけども、見て損はないと思います。なんたって作者は宮部みゆきさん。どの作品からも優しい前向きなメッセージが読み取れる(のが多い)から間違いないですね。
ただ、長い。もうちょっと短く出来なかったかな?

★★★
17:11 : [映画タイトル]アニメトラックバック(0)  コメント(2)

蟲師

musisi


監督 大友克洋
出演 オダギリジョー 、江角マキコ 、大森南朋 、蒼井優 、りりィ 、李麗仙


「蟲」あるいは「みどりもの」
命の原生体に近い不思議な存在と、その「蟲」と「ヒト」をつなぐ「蟲師」のギンコ。
蟲に侵されたヒトを救いながらの旅の途中で出会った虹郎(こうろう)は、不思議な虹を探して旅をしていた。
その虹は「虹蛇(こうだ)」と言い、ありかを探す手がかりをもとめ、ギンコは痰幽の元へ行く。が、そこでギンコがみたのは、壮絶な痛みに悶える痰幽の姿だった・・・。


大人気コミック「蟲師」の映画化作品です。
原作マンガのご紹介はこちらに。

原作で言うと1巻の「柔らかい角」2巻の「筆の海」と「雨が来る虹が立つ」3巻の「眇の魚」を主として作られたようですね。

原作を読んでいないと話がわからないと言う意見もありますが、原作を読んでいるわたしは、原作との違いに突っ込みたい部分がたくさんあってちょっとダメでした。
ギンコ役のオダギリジョーや痰幽役の蒼井優さんは結構ハマっていたかなと思うけど、もっとハマってたのが痰幽の傍付きの“たま”の李麗仙ですね。虹郎なんかも原作と違ったコミカルなキャラで好感が持てたかな。唯一印象に残っているのが、虹郎とギンコの別れのシーン。それは良かったと思うけどその後が無駄に長すぎた。
最後はどうやって終わったんだっけ?見たばかりなのに思い出せないぐらいですわ。たしか、「え?これで終わり?」っていう感じだったな。いや、長いので早く終わってよかったんだけど。

ともかく、「蟲師」と言えばアニメの素晴らしさが群を抜いているので、どうしてもアニメと比べれば見劣りはなはだしいです。
音楽も印象に残らなかったし。

突っ込みはわたしのマンガのブログ「なれのはて」で。
ネタバレですのでご注意願います。
15:57 : [映画タイトル]ま行トラックバック(0)  コメント(0)

ブラッド・ダイヤモンド

reo


監督 エドワード・ズウィック
出演 レオナルド・ディカプリオ 、ジェニファー・コネリー 、ジャイモン・フンスー 、マイケル・シーン 、アーノルド・ヴォスルー 、カギソ・クイパーズ


昨日、このブログで「ナイロビの蜂」の感想を書き「打ちのめされた」わたしですが、今日またこの映画に打ちのめされました。
打ちのめされやすいオンナでごめんなさい。
でも、大画面で見る迫力もあってか、すごくよかった。

ダイヤモンドがこんなにも恐ろしい背景のなかでわたしたちの目の前にあるとは・・・。すべてのダイヤがそうではないでしょうが、やはりダイヤ自体を忌まわしく思ってしまったし、ダイヤのきらめきとは逆に人間の欲望のなんと汚れきっていることか・・・。
豊かな文明を享受するわたしたちの生活はいったい何を基盤に存在するのか・・・やはり「ナイロビの蜂」と同じように考えてしまった。
泣けてくる、胸が痛む、でもわたしがそう感じたところでいったい何がどうなる?「先進国にのうのうと暮らしている事が恥ずかしくなる」なーんて言ってみたって、今の生活を捨てるつもりなんてさらさら無いくせに、それどころか日々の生活を当然のように思い愚痴すら言うくせに。そんなわたしに何を言える?
なんて、ね。
そう思いながら見ていたけど、申し訳ないことにそのうちにレオくんのカッコよさに釣り込まれてしまったわたし、物語に感動しているのか、それともレオのカッコよさにシビレているのか訳がわからなくなっていった、いや多分両方だとは思うけどなんちゅう凡夫、なんちゅう浅はか。でも、ソロモンと行動する事で変わってゆくアーチャー(レオくんの役名)に感動で涙、なみだ!!だったのです。
最後はまたしても打ちのめされ、床に体を突っ伏して泣きたいぐらいでした。でもこれはひょっとしたらレオくんだったから、そしてわたしがレオくんを好きだからかもね。

そもそも、この映画を見たいと思ったのだってレオくんが出てるからだし。他の役者だったらレンタル待ちかな?

とは言え、ラストはやっぱり欲目なしに見ても感動的だと思う!!!

それにしても、レオくんはやっぱりいい~~♪今回多少太めではありましたが(腹が・・・)いいの、いいのよ。
「ディパーテッド」のときも良かったけど、今回のほうがもっと良い!
なんでこの作品がオスカーとらんかったか。政治的配慮か?作品内容としては断然「ディパーテッド」よりも良いぞ。

★★★★★

レオの事ばかり書きかましたが、ソロモン役の俳優さんもジェニファーコネリーも良かったです。特にソロモン。家族のために命がけで行動する姿にはこれまた涙、なみだ。
息子がとんでもないことになりどうなるんだろうと心配したけど。。。

こう言うの「アフリカン・サスペンス」って言う総称があるらしい。また探してみよう。。。でも今は「アーチャー」に浸っていたいですね。
B000MTETFGザ・ラスト・キング・オブ・スコットランド (出演 フォレスト・ウィッテカー)


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ナイロビの蜂

B000HEZ4BYナイロビの蜂
レイフ・ファインズ ジョン・ル・カレ フェルナンド・メイレレス
日活 2006-11-10

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監督 フェルナンド・メイレレス
出演 レイフ・ファインズ 、レイチェル・ワイズ 、ユベール・クンデ 、ダニー・ヒューストン 、ビル・ナイ 、ピート・ポスルスウェイト


わたしはいま、すごく残念なキモチでいっぱいです。
この映画は何であんな予告CMをしたの?
あの宣伝から読み取れたのは「夫婦愛」がテーマだということでは?
違うじゃないの!確かに夫婦愛もテーマの一つでした。しかもすごく感動的な。
でも、この物語は非常に重厚で見ごたえのある社会派サスペンスではないか!わたしたちの文化的で安穏とした生活の基盤には、いったい何があるのか、頭を棍棒で殴られたようなショック、打ちのめされるようなショックと同時に感動を覚える社会派サスペンスでした。
たしかに夫婦愛もテーマの一つであるけど、それよりも「社会派」であると言う点を強調して欲しかった。
とは言え、夫婦愛、社会派、サスペンス、そのどれも中途半端にならずきちんと描ききれていて、人種差別にしろ紛争にしろ戦争にしろ、どこかよその話でしかなかった社会派ドラマよりも、より自分に身近な問題として心に響きました。
是非とも多くの人にオススメしたい映画の一つです。

妻の突然の死から、彼女の足跡をたどり、その行動の謎を追う夫がやがて知った真実とは・・・。

では、ネタバレで感想を。
以下ネタバレ含みますので念のため反転してご覧下さい。


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12:06 : [映画タイトル]な行トラックバック(0)  コメント(2)

桐野夏生さんアメリカでブレイク

今朝めざましテレビかなんか、朝の情報番組で聞いたんだけど、桐野夏生さんの作品がアメリカでブレイクしているそうな。
ちょっと前にアメリカのミステリー賞の最高峰といわれているエドガー賞っていうのに「OUT」がノミネートされたらしいです。(もちろんエドガー・アラン・ポーからのタイトル)

実はわたしは桐野さんって結構苦手。ラストが・・・。
でも、「OUT」「グロテスク」「魂萌え!」「顔に降りかかる雨」など探偵ロミシリーズなど、一気に読まされるすごく上手い作家さんだという事は充分承知しています。

とくに「OUT」はすごくひきつけられましたねぇ!
それほど好きじゃない作家さんですが(ごめんなさい)でも、日本人作家が海外で売れてるとなると応援したくなります。
ちょっと誇らしくなりますね・・・♪


4062734478OUT 上 講談社文庫 き 32-3
桐野 夏生
講談社 2002-06

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OUT 下 講談社文庫 き 32-4
OUT 下  講談社文庫 き 32-4桐野 夏生

講談社 2002-06
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柔らかな頬〈下〉 柔らかな頬〈上〉 顔に降りかかる雨 グロテスク〈下〉 グロテスク〈上〉

10:54 : [そのほか]もろもろトラックバック(0)  コメント(4)

天璋院篤姫/宮尾 登美子

4062756846新装版 天璋院篤姫(上)
宮尾 登美子
講談社 2007-03-15

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4062756854新装版 天璋院篤姫(下)
宮尾 登美子
講談社 2007-03-15

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読んだのは3年前なのですが、とても読み応えのある作品です。
本って、読んだそのときは「面白かったー!」と思っても、時間がたてば内容を忘れてしまったりするのは日常茶飯事で、読んだ事すら忘れてしまっている作品もよくよくあります。わたしみたいに読書記録代わりにホームページにメモを残していると、たまにそれを見返して「あれーこんな本、そう言えば読んだなぁ!!」と驚くこともしょっちゅうです。
でも!この「天璋院篤姫」は時を経ても印象に残っている名作でした。
ともかく主人公篤姫の人柄がすごく魅力的に描かれているんです。
作者が女性であるからこその視点も生きてて、同じような歴史モノでも男が描くのとは違う細やかな描写などたくさんあり読み入りました。
宮尾さん、独特の文体ですがこれがまた、クセになるような。この本を読んだあと軽いタッチの文体は受け付けられないっていう感じだったなぁ。

さてさて、来年の大河ドラマがこの「篤姫」だそうで。
主人公は宮崎あおいさんとか?そして和宮を堀北真紀さんとか?
うーん。どうもイメージが逆な感じがするのはわたしだけ?
篤姫って、すっごく懐の大きい物事に簡単に動じない毅然とした感じに描かれていて、大奥でもすごく頼れる存在だったと。
それに、文中の表現は忘れてしまったけどお尻が大きく結構大柄な人だったんですよね?
宮崎さんのような華奢で折れそうでか細いイメージではないと思ったなぁ。。。どっちかというと和宮のイメージに近いな~~と、勝手に思ってるんですけどね。

まぁまぁ、ともかく原作はかなり面白いので一読の価値アリです。
おすすめですね!
10:41 : [本・タイトル]た行トラックバック(1)  コメント(0)

魂萌え !/桐野 夏生

4620106909魂萌え !
桐野 夏生
毎日新聞社 2005-04-21

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59歳関口敏子さん。63歳の夫に唐突に先立たれ、途方に暮れる主人公。
子どもたちとの遺産をめぐる小競り合いなど、ゆっくり夫の師に向き合う暇もなかった彼女を襲った衝撃は・・・。

桐野さん、わたしには「OUT」が一番印象的です。あの時も何が一番インパクトがあったかというと、主人公ではなく「師匠」の家庭環境の描き方の巧みさ。介護に疲れながらも弁当屋さんで働く師匠、なのに娘は親の苦労など省みずお金をせびってゆく・・・。あの家庭の匂いまでが漂うような描写にはひきつけられたものです。
今回も瑞々しくリアルにすべての事が描かれていて、ものすごく面白かった。まるで自分の数年後をシミュレーションしているような臨場感と迫力があった。
「夫の秘密」が発覚し心惑い悩み悶える主人公が「心を捨ててしまいたい」と思う様などは、物凄く表現が上手くドキッとしますね。
主人公があまりにも世間知らずでおっとりしていて、いまどきそれはないのではないかと言う気持ちもあったけれど、銀行のATMなどで行員に馬鹿にされるような態度をとられて苛立ったり、ケータイを持つ時に受話音量を大きめに設定するとか、友達にアルツの疑いがわいてきたりとか。。。ひとつひとつの「トシ」を感じさせる小さな設定に、本当に身につまされる気がした。
子どもたちとの遺産をめぐるいざこざや、夫の相手との対峙などもすごく読み応えがあり久しぶりに一気読みさせられた。



↓ ネタバレで辛口
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22:01 : [本・タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(2)

株価暴落/池井戸 潤

416772801X株価暴落
池井戸 潤
文藝春秋 2007-03

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白水銀行に勤める板東は、通称「病院」と呼ばれる審査部(業績が悪化した取引先を専門に担当する)に所属する。
あるとき、巨大スーパーの一風堂で爆破事件が起きる。
その一風堂は先ごろ業績不振からの再生計画を実施したばかりだった。
一風堂への支援については白水銀行内でも激しく、賛否両論に別れ板東は支援見送りに傾いていたのだ。
そんな折の爆破事件。一風堂の株価が暴落。
追い討ちを打つように「案山子」と名乗る犯人からの犯行声明があり、爆破事件は連続の様相を呈してきた。
事件を追う警察や、板東は強引に店舗を拡大してきた一風堂に、少なからぬ怨嗟が絡んでいるのではないかと見る。
はたして犯人は。
そして、一風堂の行く先は。
行内の実験を握る二戸と対立する板東の活躍はいかに。


ん~~~~。ちょっとビミョー。
どことなく東野作品を連想させるように感じたのはわたしだけでしょうか。
まず、魅力的な登場人物である板東。彼はカッコよかった。正義の味方として読者の心を掴むのは彼です。
が、彼が「一風堂支援」に反対の立場をとるのが、物語としてはどうしても「勧善懲悪」を弱めているんです。
一風堂のイメージはかなり悪い。しかし、それは経営陣が悪いのであって、企業が一つ倒産すればそこで職を失い困る人たちが沢山出るのですから、いくら経営陣が「悪」であろうと読者として望むのは「企業倒産」ではないのです。ということから板東をあまり心から応援できないままに読み進めてしまった。
爆破の犯人も。描き方が中途半端でした。意外な人物と結びつき、利用されていることがわかっって来る過程は、なかなかスリリングだったのだけど、結末が不完全燃焼。心理描写もきちんと描けてないような感じで、この犯人にも思い入れすることが出来なかったのが残念。
白水銀行、一風堂、犯人側、警察・・・それらが入り乱れタッグを組んで事件を進めていく(あるいは止めようとする)のだけど、どこにも感情移入が出来ず、「空飛ぶタイヤ」から見れば全然物足りない、といわざるを得ませんでした。
17:56 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(2)

殺戮者は二度わらう―放たれし業、跳梁跋扈の9事件

4101239169殺戮者は二度わらう―放たれし業、跳梁跋扈の9事件
「新潮45」編集部
新潮社 2004-05

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新潮45シリーズの4巻目。

犯罪の被害者になるのは、加害者と出会ってしまうと言う不運が招く不幸だと思うけど、日常生活でそうとは知らず出会ってしまうのも不幸だけれど、なんの前後も脈絡もなく、ただ偶然にその加害者と出会ってしまった人もまた不幸です。

名古屋アベック殺人事件・・・同じころに起きた「女子高生監禁コンクリート詰め殺人」とともに世間を震撼させました。「未成年者による残虐な事件の双璧をなす」と言われます。
この事件はわたしにとってもわりと近い場所の事件で、被害者の二人が不幸にも加害者のろくでなしどもに遭遇してしまった大高緑地公園に、学生時分にわたしも行ったことがありました。ので、事件が起きた時は薄ら寒くなりましたが、こうして事件の全容を改めて振り返ると薄ら寒いどころか背筋が凍り、暗澹としてしまいます。
特筆すべきは「犯人」たちの「その後」。加害者のうちの一人に対するインタビューがあります。その中で彼は、自分が賠償金を払っていない事を悪びれもせず、また、被害者への謝罪などに対しては「後ろを振り返らず、前を向いて歩きたい」と言う言葉で済ませてしまう。被害者へ果たすべき責任の数々は彼にとっては「後ろ向き」なことであり、「前を見て」生きる彼にはごく普通の家族が居て彼らを守る真っ当な父親なのだ。

神戸大学院生が、たまたま出あったヤクザに因縁をつけられ、惨い暴行の末に殺された事件は、その加害者のヤクザたちに憤りを覚えると共に、事件に対してまったく真剣に向き合わずにみすみす被害者が死ぬのを傍観していたような体の、警察官たちに深い不信感を覚える。

ともかく、恐ろしい事件の数々。どよんと落ち込んでしまいますがどうしたことか、この手の本が好きでついつい読んでしまう。


本当に怖いのは、ユーレイでもなく悪霊でもなく、人間です。
20:59 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

devilmaycry(デビルメイクライ)

B00006903Aデビルメイクライ MEGA HITS!
カプコン 2002-07-25

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娘の欲しいゲーム。
カプコンのゲームですが最新作が出ているシリーズの一番古い版。
悪魔と人間の間に生まれた双子のひとりが主人公。
父親は悪魔でありながら人間を守り魔界を封印した英雄。
主人公のダンテ(かのダンテからとった名前らしい)は、むかし母親と双子の兄を悪魔に殺された。その復讐の途中で兄が生きていると知り喜ぶのもつかの間、兄は魔界の封印をとこうとしていた。

時間の流れが非常にややこしく、説明が難しいのですが、アクションゲームの中でも硬派で正統派な感じで、難易度が高目で手ごたえの感じられるゲーム。娘からのオススメです。


B00029SR7Wデビル メイ クライ 3
カプコン 2005-02-17

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4575164380デビル・メイ・クライ3 完全攻略ガイド
レッカ社
双葉社 2005-03

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B000BNBAVEデビル メイ クライ 3 スペシャルエディション
カプコン 2006-02-23

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20:13 : [そのほか]ゲームトラックバック(0)  コメント(0)

ipod買いまして・・・。

B000FS7TY2Apple iPod nano 2GB シルバー MA477J/A
アップルコンピュータ 2006-09-13

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数日前に、「Apple iPod nano 2GB シルバー」を娘がかいました。
しかし、まだまだ機械になれてない娘には使いこなせず
とうぜん、音源を入れたりするのはわたしの仕事に。
しかし、届いたApple iPod nanoを見てびっくり!!
説明書が殆どない!
最初はどうなるのかと思ったけど、やっと少しは使えるようになり、こやつの賢さ凄さを実感しつつあります。
ゲームがらみで、ヒッキーの「passion」って言うのが欲しかったので、まずはレンタル店に行きました。でもシングルがなくて、アルバムを借りる羽目に。しかし、娘は他の曲には興味がなく「passion」だけで良いと言うので、アルバム借りてもったいなかったな。
わたしは「粉雪」レミオロメン、これはシングルがあったので借りてきました。
がこれをどうやってiPodに入れて良いのか全然分からなくて・・・。
なんとか出来るようになるまでちょっと時間がかかりました。
で、追々分かってきた事は・・・。
わたしは知らなかったんだけど、ituneっていうのを使うんですが、ここで一曲200円とか安いのは150円とかで音楽が買えるのねん。
200円ならレンタルするのとそうは変わらんな・・・。
(1曲だけ欲しい「passion」ならここでポチしても良かったんじゃ。)
と思うと、ついついポチっとしてしまうのね~~。
これは要注意。あっという間に費用がかさみそう!

娘は近頃ハマってる「なごり雪」を欲しいと言いまして。
でも、イルカの歌は売ってない?
平原綾香版を買いましたがちょっと納得できんな。

あと、バラエティ番組でタカアンドトシのタカが歌ってた「大空と大地の中で」(懐かしいねぇ!タカアンドトシは北海道出身なので、やっぱ松山千春に詳しいのかな?)を欲しがりこれも、ポチ・・!
(余談ですがレミオロメンの「粉雪」もタカが歌っていたから欲しかっただけ)

わたしは最近気になってるdoaの「心のリズム飛び散るバタフライ」をついついポチ。

いかん、いかんぞ。現代社会はあっという間にお金を使えるように出来ている。心してかからねばあっという間にipod破産をしてしまいます。と言うのは冗談にしても、よく出来たマシン&連携ですこと。
今更ですが、「文明の利器」と言う言葉をかみ締めるワタシ。

参考にしたのはこちらのページ

http://mallony.oops.jp/html/tutorial.htm


今欲しいのは、iPodのカバー。
これまた色々あるのねー・・・。
どれがいいんでしょ。
B000KDKWSMFocalPointComputer ICEWEAR nano 2G TUN-IP-000043
FocalPointComputer 2006-10-25

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B000FSEPJYSumajin Loop nano Starter kit Purple Loop nanoスターターキット(パープル) SJ-LPNNSK-PP-01
Sumajin 2006-06-01

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B000KX3KCMトリニティ iPod nano(2nd)用ハードケース MP-RDR-CL
トリニティ 2006-11-30

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B000FSEPJYSumajin Loop nano Starter kit Purple Loop nanoスターターキット(パープル) SJ-LPNNSK-PP-01
Sumajin 2006-06-01

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B000IKX536Sumajin Loop nano Starter Kit Clear iPod nano シリコンケース/スマートラップ/ファンキーイヤー/スクリーンフィルム/ストラップパッドセット LSKN-CL
Sumajin 2006-09-11

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