風の墓碑銘/乃南アサ

4103710071風の墓碑銘
乃南 アサ
新潮社 2006-08-30

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もともと、音道貴子シリーズが苦手です。
といっても一番最初の「凍える牙」がどうもしっくりこなくて、音道シリーズは読んでないので、苦手も何もないのですが。
今回とっても評判が良いので手に取りました。

ある古い借家の解体作業中に地面から白骨体が出る。
大人の男女二人と、そして赤ん坊の骨だった。
その捜査に当たった音道だが、借家の持ち主に話を聞こうとしても、まだらボケのため肝心なことが聞けないままむなしく日が過ぎる。
そうこうするうちに、そのまだらボケの大家が何者かに惨殺されてしまう。
そこで、特別捜査本部が置かれる事になり、滝沢刑事と再びコンビを組むことになった音道貴子。
殺された大家が入っていた老人ホームに足しげく通い、ホームの入居者やスタッフから事情を聞くうちに、スタッフの一人長尾広士という若者に行き当たる。
壮絶な過去を持つこの若者は事件に関与しているのか?


正直言えば最初のうちはイマイチ話にのめりこめないでいたのだけど、その理由は音道貴子の個人的背景が大きくストーリーに割り込み、事件もの(ミステリー)と言うよりは音道貴子そのひとの事を描いた小説のようであったから。
しかし、滝沢とコンビを組み、老人殺しの件で老人ホームに通い、スタッフの一人岩松みうの話を聞く部分あたりから面白くなってきた。
みうの話そのものは事件と関係はあまりなかったが、これで一気に引き込まれた感じ。
その後の展開は、音道と滝沢のやりとりとか、女性検視官の奈苗の存在とかを含めて、事件の行方が気になって一気読みしてしまった。
特に、長尾広士の「過去」などは涙なくしては読めず。
実際、この物語の醍醐味は、この長尾広士の過去を含めた人生にあるとわたしは思う。


そしてやはり、ほかの登場人物たちも、設定とか内面の描写とかがすごくリアル。音道貴子は結構苦手な人だけど、それを滝沢の視点から見ればまた違う一面が見えたり、逆もまた然りでこの二人のやり取りやすれ違いが読みどころの一つとなっている。
読んでいるこっちは、音道にも滝沢にも「それを、心で思っているだけじゃなく相手に伝えてみなさいよ」とやきもきさせられるが、二人のスタイルはこうでよいのだろうね。


事件のオチはちょっと平凡で物足りなかったけれど、犯人の心理には唖然とさせられた。

心の闇とは良く聞く言葉だけれど、人の心はもともとが冷たい闇の中に漂っているもの。だからこそ一条の光やぬくもりを求めるのだと言う本文中の言葉が印象に残る。

仲が悪い二人だけど、何故か絶妙のコンビである音道と滝沢。このふたりの活躍をまた見て見たいと思う。
★★★★



しかし、乃南さんと言うとどうしても「風紋」「晩鐘」が思いつき、それ以上とは言わないけれど、同等の完成度を期待してしまう。
そこがネックですね。乃南さんには申し訳ないけれど。

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お札で折り紙??

4635490033おとなのおりがみ
アル中Masa
山と溪谷社 2006-11

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こないだ、テレビのワイドショーで紹介していました。
ほんとにお札を折って楽しんでました。
結構世界的にも普及している折り紙なんだって。
「家政婦は見た」って言うタイトルの折り紙があって
樋口一葉のお札で作るらしいのだけど
樋口一葉が覗いてるのです。
発想が面白いね。



でもね、やっぱり思う。
「お金で遊んじゃいけません」
と言われるのじゃないかと。
そういう世代なんだと思うのですが、どうでしょう。
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