制服捜査/佐々木 譲

4104555045制服捜査
佐々木 譲
新潮社 2006-03-23

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佐々木譲さんの作品は初めて読みましたが、面白かったです。
Amazonのカスタマーレビューを見るとそうでもないと言う意見もあるようですが、それだけ以前の作品が魅力的だったのだと思うと興味津々。「エトロフ」とか「ベルリン」とか言う作品もぜひとも読みたいと思いました。

さて、この「制服捜査」、主人公は川久保篤巡査部長。駐在さんで、いわゆる制服の「おまわりさん」です。
舞台が北海道なのですが、北海道では駐在員が犯した癒着事件により、同じ所に2年以上とどまらないようなサイクルで、駐在が派遣されると言う規則に変わってしまった。
たった2年で地域の何が分かるのか、地域のことを把握しきらないままにまた次の赴任地に行く事を余儀なくされているのだけど、そのデメリットのほうが「癒着事件を起こす可能性」よりも上層部には大事な事らしい。
「癒着が心配になるぐらい地域と密着した駐在員がほしい」という地域の住人の言葉が印象的です。
そんな中で起きる4つの事件を描いてあるのだけど、主人公は一介のおまわりさんだから、捜査には加えられない。だけど、駐在員にしか分からない事がその土地にはある、それをコツコツと調べるのが自分の「分」であると、立場をわきまえつつも事件の真相に迫ってゆく。
この姿がとても頼もしくそして正義漢に見えて好感が持てた。
警察小説と言うと、たいてい刑事たちが主人公だけど、制服のおまわりさんが主人公と言う事で、新鮮な気がして面白かったです。
また、この川久保の赴任先が排他的で保守的な土地柄で、その土地で暮らしてみないと分からないニュアンスのようなものが犯罪に対する「防犯協会」にもあり、土地柄そのものとの戦い・・・みたいな部分が読み応えがあり、川久保の活躍に胸がすくようだった。
22:47 : [本・タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)