毒 poison/深谷忠記

4198622043毒 poison
深谷 忠記
徳間書店 2006-08

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読み終えたとき「一体わたしはこのタイトルの作品に、何を求めて読んだのだろう」と考えてしまった。
「毒」と言うからには「毒」を扱っているに違いないのに。
わたしは人間の心の中にある「毒」を求めて読んでしまった。
本書は、人間の内面に焦点を当てた作品ではなく、「毒」を取り巻く本格ミステリーでした。
誰が、誰を、どのように、どう言う方法で殺したか…それが読者にわかるかな?というタイプの、本格ミステリー。
冒頭、父親の長年のDVのためついに殺そうと決心する「息子」。
次ぎの場面では、病院に勤める看護婦たちがある患者に恐怖心すら抱いているという話。
その患者が、冒頭の少年の「父親」なのか?
++++++++
どちらかと言うと、犯行の状況や模様よりも、わたしは人間の内面をコッテリ、じっくり描いてあるような本のほうが好きなんです。
ちょっと求めていたものと違ったので、ガッカリしたかな?

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評決のとき

B0000DJWIU評決のとき
ジョエル・シュマッカー マシュー・マコノヒー サンドラ・ブロック
ポニーキャニオン 2003-11-19

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法廷サスペンスつながりでオススメされて借りてきました!

あーよかった。
ほっとしました。
不倫しなくって…(爆)

冗談はさておき(ホンキです!)

法廷ものというよりも、もっと深い人種差別が根子にあり、とっても難しい問題提起をしてある作品です。こう言うのは日本人には本当の意味では分からないのではないかと思いました。

事件は、10歳の娘を白人のならず者2人に強姦された(それも、ものすごく酷いやり方で)父親(サミュエル・L・ジャクソン)が、犯人たちを銃殺してしまいます。そこは南部地方ということもあるのでしょうか、白人がたとえ酷い罪を犯しても、有罪になることが殆どないと知っているから。娘の敵は私刑によってしか晴らされないと考えたのです。
で、その弁護をするのが、マユー・マコノヒー演じる正義派の若手弁護士ジェイク。対する検事側は、こんどこそ、ラッセル・クロウと区別がついた!ケビン・スペイシー。
犯行当時の心神喪失を主張することで、勝ちを得ようとする弁護士側ですが、やり手の検事たちはそう簡単にさせない。
その攻防を描いてあるのかと思いきや!
法廷でやりとりされる内容は正直言えば、たいしたことはなかったです。
ラストはあっけなく…。
じゃ、今まで綿密に調べたことはどう役に立ってるの?
というかんじで。
法廷サスペンスらしいやりとりを求めて見たら、ちょっと拍子抜けするかも。

だけど、この作品が描いているのは、そこにある「黒人差別」だと思うのです。
K・K・K…クー・クルックス・クランという白人至上主義者の集まりが、その裁判で公に復活し、「リー(サミュエル)を殺せ」とシュプレヒコール。
そして対する黒人たちの集会は「リーを放せ」とコールする。
この街にひそかに根付いてきたK・K・Kはついにはっきりと正体をあらわし牙を剥き出し、とても法治国家とは思えないような野蛮な行動を繰り返す。

その中で、弁護士ジェイクは、リーの弁護を止めるように何度も敵から脅され、ついには味方からさえも、それを求められる。
でも、ジェイクが弁護を止めてしまったら、リーはどうなる…正義はどこにあるのか。
苦しみながらも、わが道を進むジェイクの姿に胸打たれる作品でした。
事務所のおばさんの「私たちが裁判に勝ったとしても、負け戦なのよ」と言う言葉が印象的です。


でも、でも!
です。

やっぱり、私刑はいけないと思うのです。
それをさせる社会に問題があるとはわかるけど、社会に問題があるからといって、殺人を犯しても良いのか。ちょっと違うのでは…。決して犯人を自分の手で殺すことを、認めてはいけないのでは。
わたしは、この父親、リーの気持ちは尊重する。自分でも同じように思うし、したいと思うかもしれない。
でも、それをそのまま支援するのはどこかが違うと思う。
本当の正義って、そんなもん?
リーは、犯人たちをやるのなら、自分の命と引き換えにやるべきだったと思う。いくら残された家族のためとは言え、自分だけは助かりたいという気持ちは、映画を見ていて冷たいようだけど辟易してしまった。

ラストは確かに感動したけどね。

キャストは豪華でした。驚くほどに。
今をときめく、ジャック・バウアーことキーファー・サザーランドと、その父ドナルド・サザーランド。マシューの奥さんにはアシュレイ・ジャド。あわや不倫か?と思った助手にサンドラ・ブロック。クリス・クーパーとかね。

★★★☆
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