エイプリルの七面鳥

B0007NOMYAエイプリルの七面鳥
ピーター・ヘッジズ ケイティ・ホームズ パトリシア・クラークソン
日活 2005-04-21

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『ギルバート・グレイプ』の原作・脚本
『アバウト・ア・ボーイ』の脚本
ときて、この『エイプリルの七面鳥』が初監督作品。もちろん、脚本も担当。ピーター・ヘッジズ作品。と聞くとそれなりに期待してしまうでしょう?

…ビンゴでした!★★★★★

冒頭、ベッドで寝ている女の子がBFらしき男といちゃつき…始める…のか、と思いきや、男は彼女を起こしているようだ。でも彼女は抵抗している。でも強引にBFに起こされて、そして次にはじめたことは、お料理なんです!
そう、この物語は、不肖の家出娘が、家族のために復活祭のお料理を作ろうと言う話。タマネギの薄皮のむき方さえも知らない、ナイフも使ったことがないのではという、覚束ない手つきで、でも、めげずに七面鳥を料理しようとするのだ。それなりにハプニングも続出!
と、聞くとコメディ?って思うところだけれど、たしかに、おかしくってクスクス笑える場面が満載なんだけど、それだけではありません。
少女の母親の病気、そして少女と家族の軋轢、お互いが抱きあうわだかまりが、料理する少女のシーンと交互に映される家族の映像から、次第に明らかになって行く。
正直、一家の出来そこないである主人公エイプリルに対する家族の言葉や態度は、辛らつだったり意地悪だったりで、一生懸命にもてなしの準備をしているエイプリルのことを思うと、胸が痛んだりする場面も。
奇麗事じゃないでしょ。申し分のない一家に汚点のような娘が出来たら、この一家のように「なかったこと」にしたい気持ちもあるかもしれない。
だけど、だけど!と言うラストにノックダウン。しばし涙が止まりませんでした。お涙頂戴の展開ではないだけに、構成のすばらしさが光った作品。セリフじゃなく表情と『間』で伝える。文章で言うと行間にこめられた感情がすごいインパクトで訴えてくる。無駄なセリフが一切ないところなどもすばらしいと思います。
また、エイプリルのBF(これがまた良いんですよ~!)をはじめ、取り巻く人々の描き方もよかった。いい人ばかりでないところがまた。
気持ちのよいラストが後を引きます。よかった。ツボ。好き♪

ピーター・ヘッジズは本を書くよりも映画を作るほうが才能があるのでは?と、ますます実感した次第。(って、本は『ギルバート・グレイプ』しか読んでないんだけどね)

もう少しだけネタばれありで、感想を。↓
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12:05 : [映画タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(5)

一応の推定/広川 純

4163251405一応の推定
広川 純
文藝春秋 2006-06

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轢死した老人は事故死だったのか、それとも愛しい孫娘のために自殺したのか。ベテラン保険調査員・村越の執念の調査行が、二転三転の末にたどり着いた真実とは?第13回松本清張賞受賞作品(「BOOK」データベースより)



と、このような紹介に心ひかれて読んだのですが、ん~~~って感じ。
ソツはないけど盛り上がりもない
というかんじ。

この「一応の推定」では、保険金を騙し取ろうとしているのではないか、と言う疑いを持たれているのは、孫の手術費用が必要なおじいさんなのだ。
思わず保険会社に対して「もしも騙しているとしても、騙されてやれよ」と思ってしまうし、読者の視線で憎むべき「悪人」となる対象がないのと、犯罪の匂いがしないのが盛り上がりにかける原因と思う。おじいさんは果たして自殺か事故なのか…って、そこに「殺人か?」「殺人だった!」的な盛り上がりがないと、ミステリーとして読んでても肩透かし。
「黒い家」のように読者も一緒になって、保険金を騙し取ろうとするヤツに対して敵愾心を持って読まないと…。


構成力なんかは多分あると思うし、伏線もちゃんと張られてるし、登場人物の造形も良いのであろうと思うけど、ミステリーとしてはイマイチ盛り上がらないうちに終ってしまった。ミステリーにするよりも、臓器移植をめぐる人間ドラマにしたほうが良かったんじゃないのだろうか?
一応「犯罪」は絡んでるんだから、そっちのほうをもっと全面に出して書いてくれたら、ミステリーとして、というかサスペンスとして盛り上がったのかも知れませんね。
14:56 : [本・タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

ママの狙撃銃/荻原浩

457523544Xママの狙撃銃
荻原 浩
双葉社 2006-03

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やっと順番が回ってきたんだけど…。残念ながらイマイチだった~。
辛口感想なのでご注意を。
ファンの方(わたしも大ファンなんですよ。ほんとに)どうか許してください!

タイトルどおり、一家の主婦が狙撃銃を持つ、と言う話なのだが映画の『ニキータ(隠し文字にするほどではありませんがね)』と、ラストは『ミリオンダラー・ベイビー』をちょろっと髣髴とさせた。
主人公は、幼い頃にアメリカで暮らしていて、そこでスナイパーの祖父に仕込まれて自らも『仕事』をした経験をもち、今は主婦として日本で普通に暮らしているのです。モチロン自分の過去は伏せてある。
ところがあるとき一本の電話がかかってきて、昔の『仕事』をまた『依頼』されるところから物語は始まるのですが…。
設定からしてどうにも「あり得ない」感じが拭えず…。それを「あり得る」ことにして読んだとしても、狙撃を主人公に教え込んだ主人公の祖父、家族を守るためと言いつつ結局はお金のために『仕事』を受けてしまう主人公、そして、『仕事』を主人公にさせる『K』なる人物……その誰に対しても反発を覚えこそすれ、共感は持てなかった。
特にラスト、『K』の素性がわかり主人公にさせたことと主人公がしたこと、どちらもなんとも不快に感じた。『K』がなぜ、わざわざあんなことをさせたのかが、ほんとうに謎。
どんな大義名分があったとしても、自分にゆかりも恨みもない相手を殺す『狙撃手』というものに、(恨みがあったら殺してよいのかと言う話は置いておいてください)心からの反発を覚えただけの一冊でした。
14:23 : [本・タイトル]ま行トラックバック(1)  コメント(2)

シンデレラマン

B000BNCZWCシンデレラマン
ラッセル・クロウ ロン・ハワード レネー・ゼルウィガー
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2006-01-25

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製作年度 :2005年
上映時間 :144分
監督 :ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ 、レネー・ゼルウィガー 、ポール・ジアマッティ 、クレイグ・ビアーコ 、ブルース・マッギル


いったい、いつになったらケビン・スペイシーとラッセル苦労の区別がつくのか!!わたし!!エンドロールで名前が出るまで、ずーっとケビン・スペイシーだと思っていたわたしって、ほんとうにアホだな。もう、ガッカリした。映画好きを名乗れるのか。

ちなみに、ラッセル苦労はこのひとでケビン・スペイシーは↓このひと。ご存知だとは思うけど、いかがでしょう。似ていません?なんて聞いても仕方ないけどさ。

さて、ストーリーは、シンデレラと言うタイトルのとおり、幸運をつかんでのし上がって行く中年ボクサーのお話です。時代背景が世界恐慌の1930年代なので、主人公もそれはそれは苦しい生活いるのが印象的です。

が、ボクサーを主人公にした映画って言うと『ロッキー』と『ミリオンダラー・ベイビー』、この両極にあるような二つの映画で、キャパはいっぱいと言う感じです。
特にわたしは『ロッキー』が大好きなのでネ!(ん?それがナニか??)わたしの中では『シンデレラマン』も『ロッキー』を越えることはなかった。(ん?ダメですか??)

決してつまらない映画とは思わないし、実話を映画化しているので好みのはずなんだけど、今回イマイチ、ツボを外れていたかな?

★★★
16:31 : [映画タイトル]さ行トラックバック(0)  コメント(0)

続・カスタマイズ

引き続き『なれのはて』カスタマイズの話ですが
結局プラグインを有効にすると、ツリーが上手く出来なくて…。
FC2からツリー化のプラグインも出てるようだけど
わたしのは既に大カテゴリが分けてあったので、使えるのかどうかも分からないので、今までと同じやり方でしました。

まだ、ちょっと気になる部分はあるけど(タイトルのところの下が開きすぎている)おおむねオッケーかな。

今回のブログは、カテゴリを呼び出すと、上部にそのカテゴリのリストが出ること!これは良いですね。ためしにカテゴリーから記事の多そうな漫画家を選んでクリックしてみてくださいな~。知らないでこれを選んだんですけど、これにしてよかったわー♪
FC2ブログのテンプレート工房さんのテンプレです。(ちなみに、『隙間』の大きさの違いが確認していただけます。どこをいじって、この隙間が開いたのかもう、さっぱりわからないですよ。とほほ)

参考にしたのは

JUGEMカスタマイズ講座
ワンダと巨像と土と空
まめの一言(JUGEM出張所)
ヒヨコ君増殖中 恋 FC2版
ツリー化の手引き簡易バージョン。

です。
どうもありがとうございまいしたm(__)m
18:19 : [そのほか]もろもろトラックバック(0)  コメント(3)

カスタマイズ

マンガのブログ『なれのはて』のほうを、色々イジってカスタマイズしていたらだんだんと収集がつかなくなってきて…。
いっそ他のテンプレートに変えようかと思いましたが、わたしはマンガブログは3カラムがいいと思うのだけど、なかなか思うテンプレがなく。
実はこの今使ってるほそボソのテンプレが気に入ってるので、これの3カラムがあれば良いのだけど。
似たようなのを見つけて、またしてもカスタマイズ…。
もう、コメントのツリー化とか、TBのツリー化とかにはこだわらない(実は面倒くさい)けども、どうしてもカテゴリーだけはツリーにしたい。
でも、いまいじってるテンプレは、プラグイン対応なので、勝手が違うようなんですよね…。
いろんなところの記事を参考に、順番にやっていくしかないのだけど、ずっとパソの前にいて疲れてきました。
疲れるまでやらなくとも…。しかも、疲れるほどやってもパッとしなかったりするし…(あ、これはテンプレの作者さんに失礼ですか。)
センスも技術もないのでね…。
うーん…ってなもんです。ふぅ…。
22:50 : [そのほか]未分類トラックバック(0)  コメント(2)

愛についてのキンゼイ・レポート

B000AR94EG愛についてのキンゼイ・レポート
リーアム・ニーソン ビル・コンドン ローラ・リニー
松竹 2006-03-30

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製作年度: 2004年
上映時間 :118分
監督: ビル・コンドン
出演: リーアム・ニーソン 、ローラ・リニー 、クリス・オドネル 、ピーター・サースガード 、ティモシー・ハットン


んー。どうなん?
と、思いながらも結局全部見てしまいました。これも、引き続き実話と言うか、実在の人物を描いた作品なんですね。
1万8,000人にインタビューを行い、「性」の実態のリサーチに生涯をかけた実在の学者、キンゼイ博士の生涯を描いた感動作ということです。
元来生物学が好きで、タマバチというハチを収集して研究している人なのだけど、この学者がタマバチの研究とまったく同じように、マジメな顔をしてマジメに「性」に対する聞き取り調査をして行くのです。
性に対して閉鎖的な時代背景であったことから、人々はそれを気にしたり心配していても口には出せず、大の大人がまったく見当違いのことを信じ込んでたりするのです。それを自分が何とかしてやりたい、と最初は思ったようでした。なので、出発点からマジメ一徹なんだけど『実践』したくなってきて…。そのため周囲との関係が微妙に変わってしまったり、持ち上げられたり突き落とされたり、この『研究』に振り回されながらものめり込んで、生涯を費やした人のようです。
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22:32 : [映画タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(0)

スタンドアップ

B000F1IP38スタンドアップ 特別版
シャーリーズ・セロン ニキ・カーロ フランシス・マクドーマンド
ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-06-02

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ひさしぶりに、重厚、骨太で見応えがあり、なおかつ感動できる社会派ドラマに出会いました!『モンスター』で身体を張って醜い女になりきったシャーリーズ・セロン。今回は美しくも凛とした強さを見せ付けてくれました。オススメ!
★★★★★

製作年度 :2005年
上映時間 :124分
監督:ニキ・カーロ
出演:シャーリーズ・セロン 、フランシス・マクドーマンド 、ショーン・ビーン 、リチャード・ジェンキンス 、ジェレミー・レナー

+++あらすじ+++

主人公のジョージアは夫のDVから逃れるために古郷に帰る。自分ひとりで子どもを育てる決心をしたジョージアは、父親が働く炭鉱で、働く決意をする。そこで彼女が遭遇したことは、圧倒的な性差別、セクシャル・ハラスメントだったのだ。

+++感想+++

これは実話だそうです。実話ならではの重みと感動と映画としての作り方の巧みさが上手くかみ合ってる感じで、ものすごく釣り込まれました。
裁判の場面から始まるのだけど、証言しながら彼女の過去が徐々に明らかになり、炭鉱でのセクハラなどの事実が語られていく手法は、なかなか緊迫感がありました。
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16:20 : [映画タイトル]さ行トラックバック(3)  コメント(8)

ハプスブルグ展

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てれじあ
まりー1

『マリー・アントワネット生誕250年記念  マリア・テレジアとマリーア・アントワネット展  華麗なるハプスブルグ家 母と娘の物語』

と言うのに、昨日の午後、『はな家』のはなちゃんと行って来ました。平日だけど、結構な人出でした!さすが女性ばかり!(笑)みんな一度は「ベルばら」読んだんだろうなぁ(笑)。
ふたりでああでもない、こうでもないと、納得したり発見したりしてウロウロ
じーっくり見てきたのだけど、これが土曜日曜だったら絶対にゆっくり見られなかったねと、この日にしたことの僥倖をかみ締めながら、心行くまで堪能してきたと言うわけ。

展示はどちらかと言うと、アントワネットの母親であるテレジアの関連が多かった。彼女は16人も子どもを産み、育て(3人は小さい時に亡くしている)そして広大なオーストリアにハプスブルグ家唯一の女帝として君臨した。彼女の功績の一端であろうが、軍事関連や宗教関連の展示が多く、いかにも女帝らしく各方面に心血を注いだ後がうかがえた。
それに比べてアントワネット関連の展示は未熟な手紙であったり、例の軍艦ヘアーだったり、あとは革命関連であったりして、一国の女王として一体何を国民のためにしたのかって言う部分で、母親との違いが浮き彫りになってたような気がする。
ま、得てして、親が偉大だったら子どもはホニャララと言うけど、代表的な例って感じではあったね。
あとは高価な宝石をちりばめた聖杯だとか燭台とか…だっけ?なんかでっかいルビーやエメラルドやもちろんダイヤモンドが、無造作に使われてるものがあって…お願い、時価で言うといくらぐらいか教えて~~と言う感じだった(笑)

それで、個人的に一番印象的だったのを二つご紹介したいと思います。

一つは、当時の子供用のコルセット!
これが一体何歳くらいの子どもに使うのか?赤ちゃんのため??と言うぐらい小さかったけど、胴体がソフトボール大のコルセットです。
フランスの貴族の間では小さい頃から、コルセットで矯正をすることがあたりまえになっていたんだって。
とても我が子に、小さい柔らかい肌に、あんなものをつけさせられません。衝撃でした。纏足を思い出したよ。
医者は子どもにコルセットを使うことは医学上の見地から反対していたけれど(当然です!!)習慣と言うのはそうは変えられないものだったらしく、コルセットがなくなったのは革命の後だったとか…。

もうひとつはアントワネットの手のレプリカ。
蝋型をとって作られたものらしく、西洋人にしては小さくたおやかで高貴な感じの手ではあったけど今のように爪を装飾することがなかったようで、爪は短く切り込まれて、極々フツーの手、と言う印象を受けました。
でも、手の形がいかにも「アントワネット!」って感じだったかも(笑)
それにしても、説明書きには「革命軍に無理やり型を取られたのだろうか」なんて書いてありましたが、いったい、何のために…。
なんとなく、退けてる感じの手の形が痛々しく、革命の残酷さの一端が垣間見えた感じでした。
お馬鹿な女であったと思うけど、一国の王女になるにはあまりにもその教育がお粗末であったと思う。たった14歳で華麗なるフランスの皇女となり舞い上がってしまった彼女を誰が責められるでしょうか。アントワネットだけを糾弾するなんてとても出来ない。
展示物の中では、嫁いだばかりの頃のアントワネットの真摯な文面の手紙もあって、最初から「あんな」女王になるつもりなんてモチロン本人にはなかったんだと思うと、さらに哀れを誘いました。
遠藤周作さんの「王妃マリー・アントワネット」はどちらかと言うと、アントワネットを美化していて「ベルばら」よりの作品ですが、読み物としては非常に面白かったですね!
↓で紹介する藤本ひとみさんの「王妃マリー・アントワネット」では、ただ「悲劇の王妃」とだけ捉えずに、断頭台に上るまでの彼女の生涯を、その両親のありかたから検証してあり、こちらも非常に面白かったです。
そのほかにも藤本さんの著書で、ハプスブルグと言うとオススメ本があります。

4167604019ハプスブルクの宝剣〈上〉
藤本 ひとみ
文藝春秋 1998-06

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4167604027ハプスブルクの宝剣〈下〉
藤本 ひとみ
文藝春秋 1998-06

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テレジアの若かりし頃の物語で、勝気でわがままなただの恋する少女が一国の女帝として成長してゆく片鱗を覗かせるまでが描かれていますが、かっこええ男が出てくるので。イイ男好きの方にはぜひともオススメ(笑)
でも、そうでなくても、当時のオーストリアの状態がよく分かり、ユダヤ人がどんなに迫害されてきたのかと言うことも、よくわかって迫力ある作品です。

ほかにも藤本さんのフランス革命モノがわたしは好きでよく読んだものですが、これらもオススメ!!
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17:03 : [そのほか]もろもろトラックバック(0)  コメント(0)

さんさん録/こうの史代

4575940046さんさん録 1 (1)
こうの 史代
双葉社 2006-03-11

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ガスコンロの火のつけ方すら知らない主人公参平。突然この世を去ってしまった妻が参平に残した生活の知恵が詰まったメモ集『さんさん録』。
勧められるままにはじめた息子一家との同居の中で、あるとき『主夫』となって…。
男やもめの悲哀をこうのさん流に暖かい視点で描くユーモア作品。
詳しい感想はこちら『なれのはて』までお越しくださいm(__)m
21:01 : [そのほか]オススメマンガトラックバック(0)  コメント(0)

ガール/奥田英朗

4062132893ガール
奥田 英朗
講談社 2006-01-21

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『マドンナ』に続き乾杯です。ひれ伏したい気分。奥田さんというと『邪魔』『最悪』などの転落系がいい!と、思い込んでいたのだけど、実のところこのユーモア小説のほうが本領だったんでは。すばらしかったです。
とくに、登場する人々の細やかな心理描写に恐れ入りました。この本は『マドンナ』とは違い、女性の視点から描かれた作品でもあるというのに、この女性でさえ舌を巻くような見事な内面描写。ストーリーそのもののおかしさ楽しさもあったけど、内面、心理描写に唸らされながら読んだ。

●ヒロくん
課長の肩書きがついたことで、今まで見えなかった男性社員の尊大さや僻みやオッサン根性、女性はいらない、女の子がいれば良いと言う身勝手な考え方がはっきりと見えてきた主人公。ヒロくんとは主人公の夫であるが、肩肘の張らないのほほんとした良い男です。惚れたのも分かる。最後の啖呵は「よくやったぞ!」と、拍手したかった。


●ガール
主人公の年令が32歳って処にビミョーに寂しさを感じる、こちとら40代です(爆)。お光という衝撃的なキャラが登場するが、彼女にしても30代な訳で…。ちょっとどんよりしつつも、生涯ガールでいたいと言う彼女の気持ちに心地よい共感を感じた。人生の大半はブルーだというセリフにいたく感銘を受ける。そっかー自分だけじゃないんだな、立場や局面が違えばそれなりにブルーになることが出てきてあたりまえ、今の自分をも肯定してくれるような清々しさをもらえた。30代だけど、お光さんがよかった。そして彼女を暖かく見つめる主人公の視線も。

●一回り
『マドンナ』の女性主人公版って感じですね。一回り年下のイケメン新人に振り回される主人公がおかしかった。でも、すごくリアル。きっと誰でもこんな風になってしまうんだろうなぁ。ありとあらゆる女をけん制したり嫉妬したり(笑)。特に妄想系のわたしなんて「わかるわかる」の連続。よくまあこんなに共感できそうな気持ちを書き連ねてくれました、奥田さん。
「明日が待ち遠しいぐらいハンサム」とはまた言いえて妙。だって、一体世の中の何人が「明日が待ち遠しい」なんて思うというのか。特別な予定でもなければ、普通は思わないよね。わたしも思ってみたいもんだと、思いました…。

「マンション」も「ワーキングマザー」もそれぞれ良かったです。

翔ままさんにお借りしました。ありがとうございました♪

20:46 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(6)

押入れのちよ/荻原 浩

4104689025押入れのちよ
荻原 浩
新潮社 2006-05-19

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ファン待望のおぎりんの初期短編集。
今ごろ?と思うぐらい古い作品が集まっているのは「明日の記憶」人気にあやかってのことなのか?と思うのはわたしだけ?


収録作品
●お母さまのロシアのスープ 『小説新潮』2004年12月号
●コール 書き下ろし
●押入れのちよ 『小説現代』2002年12月号
●老猫 『小説現代』2004年4月号
●殺意のレシピ 『小説すばる』2002年8月号
●予期せぬ訪問者 『小説すばる』2001年12月号
●木下闇 『文芸ポスト』1999年秋号
●しんちゃんの自転車 『小説すばる』2001年3月号


全体的には「ちょっと不思議」「ちょっとホラー」「ちょっとミステリー」「ちょっとブラック」というかんじでしょうか。
特に「木下闇」や「しんちゃんの自転車」というのは朱川さんの作品を彷彿とさせました。「ちょっとホラー」と言う印象を受けたので。
書かれたのは朱川さんの作品よりも前なのかもしれないけど、こう言うタイプの作品は、荻原さんには求めないかな~というのが本音かな。
どれも、まとまりのある面白い作品だったと思うけど、わたしは「押入れのちよ」以外は、格段どうという印象が残らない作品だったと思う。
「木下闇」だけは「山岸凉子」さんの作品や岩館真理子さんの「キララのキ」の雰囲気があり、そこは面白かったと思うけど。

で、さすが表題作だけあり「押入れのちよ」はすごくよかった!
仕事がなくて日々の暮らしに困りつつ、彼女のことは信じてる主人公、そのまぬけっぷりとか気が小さいところとか…でも、芯は優しいところとか、それがいかにも荻原さんらしいユーモアを交えた文章で楽しませてくれる。
ちよという、幽霊の人生にも目を向けると、そこには胸の痛みを伴う物悲しさがあったり…。
笑えて笑えて、そしてほろっとさせられる、今までに読んできたどの作品にも劣らない、短編でありながらも長編のよさを凌駕するような、すてきな作品でした。ものすごく好き。

押入れのちよ に関しては★★★★★で
あとは★★★と言うところです。
23:29 : [本・タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(2)

ちょいな人々/荻原浩

『オール讀物』5月号に掲載されていたのを読みました。
これがとっても面白い!
わたしの好きなカラーの荻原作品でした♪♪

ちょこっとご紹介すると

いきなり、クールビズだのカジュアルフライデーだのと言われて戸惑う中年のおじさん社員の心の戸惑いを面白く、可愛く???描いてあります。


まだ本にもなってないので、あんまり多くは語りませんが、今読み中の「押入れのちよ」と言い、こう言うタイプの荻原作品がもっと読みたいわたしには、はー、満足満足♪
17:48 : [本・タイトル]た行トラックバック(1)  コメント(0)

なんと!!!

「マイショップの管理」っていう
新しいサービスを使おうとして
プラグインをいじっていたら
ぎゃー
ブログピーポーまで消えてしまいました。
せっかくスクロールバーつけたり
小難しいこと(わたしにとっては)しておいたのに。
また、あれをイチからするのか…
しかも、カスタマイズのやりなおしってこと?
わーん、げんなりですー。
しばし、お待ちを。
13:37 : [そのほか]もろもろトラックバック(0)  コメント(0)

ア・フュー・グッドメン

B000ALVXI2ア・フュー・グッドメン
トム・クルーズ ロブ・ライナー ジャック・ニコルソン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2006-07-14

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監督: ロブ・ライナー
出演: トム・クルーズ, ジャック・ニコルソン, デミ・ムーア,ケビン・ベーコン他

1992年の作品なので、結構古い映画ですね。トム・クルーズが若い!トム・クルーズってハンサムなんだなぁって思って、あろうことかちょっとときめいてしまいました。「7月4日に生まれて」のトラウマによって、トムは苦手な俳優だったのだけど(友だちにもそう言う人がチラホラ)この映画ではかなりカッコよかったです。トム・クルーズが「正義」を貫こうとする決意表明とも言える、「Not guilty」と言うセリフのときは、ちょっとウルウルっとするほどトムがカッコよく見えてしまった。どうしよう…(笑)
トムのほかにも、ニコルソン、デミ・ムーア、ケビン・ベーコン、キーファー・サザーランドと、豪華メンバー。そして、「24」のメイソンことザンダー・バークレー!つい先日「ガタカ」を見たんだけど、アレにも出てたよ。こう言う偶然って結構あるよね。
デミ・ムーアの役どころの意味がイマイチわからなかったけど(あんまり働いてないんですよね。サムのほうが雑用もたくさんやってたし頼りになってた。ついには彼女が弁護する場面でもあるんだと思っていたけど…)
でも、安易なラブシーンもなかったし、トムの制服姿が不本意ながらもカッコよかったし、ニコルソンのにくったらしい大佐は迫力満点だったし、巨大な権力に立ち向かう弁護士軍団の活躍と、裁判の成り行きにひきつけられて、全編飽きることもなく逸らされず見られた。感動したし面白かった!


+++ストーリー+++

キューバの軍事基地で、兵隊の殺人事件が起きた。 被告の弁護を任命されたキャフィ(トム・クルーズ)は、死んだサンティエゴ二等兵がその基地では劣等生だったこと、その基地ではシゴキのマニュアルとも言える「コードRED」なる不文律があり、基地の最高司令官ジェセップ大佐が圧倒的な権力をもって基地全体を支配していることを知る。
直接手を下したダウニー二等兵は自分は命令されたことをやっただけで無実だと訴える。
証拠も少なく勝てる見込みのない裁判に立ち向かうキャフィたち。はたしてダウニーたちの無実をつかみ取れるのか?
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23:08 : [映画タイトル]あ行トラックバック(0)  コメント(4)

孝明天皇/磯田道史

これまた『回覧雑誌』の『小説新潮』連載中。
なかなか、面白いんですよ!!
幕末の孝明天皇のことを描いてるんですが
すごくリアル。見てきたみたい。
今回は将軍家茂が死ぬところ。
へぇ~~~へぇ~~
って感じの連続で、かなり面白い!!!
00:20 : [本・タイトル]か行トラックバック(0)  コメント(0)

2億円の女/垣根涼介

4104750018君たちに明日はない
垣根 涼介
新潮社 2005-04-01

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↑ これは未読なのですが、毎度おなじみ(?)『回覧雑誌』でやって来た『小説新潮』5月号にて、この『君たちに明日はない』の続編が連載開始されました。(回覧雑誌なので情報が遅いのです)
これが読み始めたら結構面白い~。主人公はリストラ請負人の真介です。デパートのリストラを推進してゆく仕事を任されてます。
巷で人気の『君たちに…』を読んでないんで比べることが出来ない。ひょっとしたら劣るのかもしれない。
でも、この主人公、ツボです!!
恋人がいますね。その恋人への態度とか、感情とかの描き方がうまーい♪
こんな恋人が欲しいな…と、すっかりリタイアのわたしにも思わせるオトコマエ。ジャニ系の優男らしいけど、それはわたしの好みではないけど、それでも全体像がすごく好み♪
 ...続きを読む
00:13 : [本・タイトル]な行トラックバック(0)  コメント(2)

愚行録/貫井徳郎

4488023878愚行録
貫井 徳郎
東京創元社 2006-03-22

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ビンゴビンゴ♪こう言うの大好き~。

冒頭、ネグレクト(育児放棄)で娘を死なせた母親が逮捕される、という短いニュース記事が掲載。

そして、「ええ、はい、あの事件のことでしょ」とインタビューに答える形で、ある主婦の独白が始まる。が、これが冒頭のニュース記事の関係とはどうやら違う事件らしい。インタビューされているのは一見幸福そうな一家4人の惨殺事件だ。その事件の被害者の、夫や妻の知り合いたちが順に学生時代や職場での思い出を語ると言う形で、インタビューに答える…それが延々と続くのだけど、その章の合間に「おにいちゃん…」と自分の兄に語りかける少女(可と思った)のこれまた独白が挟まれている。
「ネグレクト」「一家4人惨殺事件」「少女の独り語り」この3つ、一見堂つながりがあるのか不思議に思いながら読みすすめて見れば…。

とりあえず、ひとりの人物像も多方面から見てみればそれぞれに違う印象がありますわね。特に女の人なんか、女性の目から見た「彼女」と男性の目から見た「彼女」では、ぜんぜん違ってたりするし。
考えてみれば、話をする人する人のすべてが話し上手で、こんなに心中を上手に喋れるわけがないとは思うものの(もっと口下手だったり、思うことが上手く伝えられないもんですよね)でも、そんなこと気にならないぐらい、人の「うわさ」をしている人たちの話が面白い。耳ダンボになって盗み聞きしている心境でした…。
特に「慶応」の学生たちの姿が浮き彫りになるんですが、これまたすごかった。実際に慶応出身の方に「ほんとなの?」と問いたいぐらいです。世界が違うわ、なんて思いました。
そう言う一つ一つのエピソード、一人一人の心理描写が上手かったので、するする読んでしまったよ…。あー、面白かった(笑)

結末は

読んでのお楽しみではありますが、意外性というか驚きと言うかそう言うものはたいしてないのだけど、ただひたすら「スッキリ~!」なのだ。
誰が何のためにどうやって、なぜ犯行に至ったか、もうそれはそれは気持ちが良いぐらいすっきりはっきり分かって大満足。もやっとボール投げる余地なしでした。読後感は爽快ではないけどスッキリ。このスッキリが爽快。
って感じですね♪
17:36 : [本・タイトル]か行トラックバック(3)  コメント(4)

ステルス

B000C0XORYステルス デラックス・コレクターズ・エディション
ジョシュ・ルーカス ロブ・コーエン ジェシカ・ビール
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2006-01-25

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あんまり面白くなさそうだなぁと思いつつ、借りてしまいましたが、やはり面白くなかった。
ジェイミー・フォックスは、よく似た同姓同名の別人でしょ?
でなければあんな役で出てくるわけがないよ。
機械が人格を持つと言うと、先ごろ見た「アイ、ロボット」でしたっけ。あれを思い出したんだけど、今回は展開というか、反抗的だったステルスが唐突にしおらしくなった感じで、違和感がありました。
と言うか、集中させる何かにかけた。
早く言えば眠かった(笑)

★★
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ファンタスティック・フォー

B000CD1P0Oファンタスティック・フォー[超能力ユニット]
ヨアン・グリフィズ ティム・ストーリー クリス・エヴァンス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2006-03-03

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「セルラー」の、クリス・エヴァンスがでてるので楽しみにしてたのだけど、あんまり面白くなかったなぁ。出来の悪い「スパイダーマン」みたいな印象かな。退屈して寝てしまいました。
クリス・エヴァンスがちっともカッコよく感じられなかったですがなぜ?
髪型のせい?

★★


16:47 : [映画タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

マドンナ/奥田英朗

4062752638マドンナ
奥田 英朗
講談社 2005-12

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遅ればせながら、奥田さんのユーモア系は、初めて読みました。
食わず嫌いは、いけません!!
すっごく面白かったです!
でも、そう言えば表題の『マドンナ』は例の回覧雑誌『小説現代』で読んでいたわ。展開に記憶があったもん。

『マドンナ』
自分の部署に自分の好みの女子社員が転属になってきて、その女の子を「好きになってはいけない」と戒めながらも、彼女との妄想にふけったり?彼女に近づく男子社員に嫉妬したり、奥さんにバレバレになってたり…そんな妙齢の課長の心理を見事に面白おかしく哀切も含めて描いてありました。
実際に彼女とどうこうなりたいわけじゃない、でも、欲望に絡めとられて思わず自分を見失う、案外誰でも経験あるのでは?わたしはありますよ~。無論対象はテレビや銀幕の中だったり二次元だったりするんだけど。(たまにスーパーのおにいちゃんという三次元だったりもしたなぁ…その人がレジを打ってる隣のレジに並びましたね。その人のレジには恥ずかしすぎて並べなかった記憶が(爆))本人はイタって真剣だし、この課長の気持ちもよく分かっておもしろかった。
林真理子さんなんかもこう言う心理描写には長けてるので、ふっと彼女の小説を思い出したりしました。
『ダンス』
スナフキンという異名をとる、孤高の戦士浅野。浅野本人は凛としてるのに、嫉妬半分心配半分で勝手にヤキモキして余計な世話を焼いてしまう主人公芳雄。浅野がすごく好ましくて、この一話が一番すき。運動会の場面ではウルウルっときた。案外心配されてるのは芳雄のほうだったのだ。
息子との確執もこの年代ではないほうがおかしいと言うものであろう。
奥さんが海外旅行に行きたいと言うくだりもよかったなぁ。奥さん頑張れというかんじでした。
『総務は女房』
これも面白かった。特に、奥さん。『ダンス』のときよりももっと奥さんがパワーアップ。もっと言うたれ!!!と、拍手喝采してしまったよ。
『ボス』
ここまで来てちょっと中だるみの感がある一話でした。展開もちょっと間延びしていたような。でも、山崎まさよしに入れ揚げる奥さんの気持ちは良く分かる。ライブはダンナなんかと行きたくないよねぇ(笑)
『パティオ』
自分の親の高齢化と照らし合わせて胸に迫るものがある作品。
妻に先立たれた父親を訪ねるシーンは泣けた。寺の坊さんと奥さんのバトル?も面白かった(笑)

翔ままにお借りしました。ありがとうございました♪
16:38 : [本・タイトル]ま行トラックバック(1)  コメント(4)