【映】だれかの木琴


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原作を読んでいます。
読んでも内容をすぐに忘れてしまうのが常ですが、この小説は印象深くて、詳細は忘れてしまったけど概要はよく覚えていました。

原作の感想はこちら

原作を読んでいると、終始原作との違いを意識したり、原作を思いだそうとしたりして、それが映画鑑賞の邪魔になることがしばしばありまして。。
この映画も、そんな感じで
主人公の主婦はこんなきれいな設定だったのか
とか
美容師はこんなクールな男だったのか
とか
妻と夫のメールの会話は、こんなシーンあったっけ
とか
要するに、概要以外はほとんど中身を忘れてしまってたのですねぇ(^^;

あらすじは、「普通の主婦がとある美容師にストーカー行為をする」というもの。
原作を読んだときは、ストーカーものというとサスペンスなどをついつい思ってしまう私、殺人事件や刃傷沙汰になるのが自分の中の想定で(貧困な予想ですみません…)この物語にはそういった血なまぐさいことは出てこないから、なくてもいいけど、アバンチュールを(古いか??)楽しむという場面もなく、「普通の中の狂気」を描いてあるのはわかるけど、すこし物足りなさを感じてたのを覚えてます。(すみません殺人事件が好きなので)

映画になれば、普通の主婦と思っていた主人公が、演技のせいか演出のせいか最初からなんだか不気味。
常盤貴子が演じてるから、きれいはきれいです。
でも、どこか浮世離れしているというか、危うい感じがある。
すごくおっとりしていて・・・確かにたまにこういう人いるけど(^^;

主人公の小夜子は家を新築して引っ越ししてきた。
美容院も新しいところに行く。
そこで担当してもらった池松 壮亮演じる美容師に、営業メールをもらい、そのメールに返信するうちに、その美容師に執着していく。


で、この池松壮亮演じる美容師が、非常にクール。
ふつうならこんなことまでされたら気持ち悪くて取り乱すやろ!!ってことまでされても、たとえ一人の時には「なんだよこれ!」と絶句していても、次に小夜子が美容院に来てもごくごく普通にテンション低くクールに対応するのですね。

美容師には恋人がいて、この恋人が小夜子に対して逆上するんだけど、美容師は小夜子を決して悪く言わず、あまつさえ恋人をたしなめたり叱ったりする始末。
美容師としてプロ根性が徹底してるのか、まぁともかく全編クール。

原作と同じで、サスペンスチックな展開というよりも、心理的な不気味さを描いた映画は、バックに流れる音楽も功を奏して、原作の得体の知れない気味悪さを倍増してたと思います。


人間、何かに執着するというのは、反対に満たされない部分があるからこそ、何か別のものに執着するんだろう。
小夜子は夫との関係に満たされないものを感じていたんだろうか。
夫は妻を女としては見ていない。会社の若いきれいな部下に色目を使ったり、通りすがりの女とさえ一夜の関係を楽しんだりしている。「家庭にセックスを持ち込まない」タイプだろうか、世の中の大半はこういった夫婦が多いのかもしれないですね。
それに小夜子には趣味がないね。
私みたいに韓ドラばっかり見てろというつもりもないけど、趣味があればそっちに没頭することもできる。
でも、何もないから、美容師にのめり込んだんじゃないかなと思いました。
やっぱ人間、なにか自分の好きなことがないとダメだよねと思ってしまいました。

夫婦は後半、メールで会話します。
たしかに直に言い合えば喧嘩になるかもしれませんが、隣に座りながらメールでやり取りするのって、やっぱり変。
こんなシーン、原作にあったかな?

最後はまた別のターゲットを見つける小夜子。
美容師じゃなくても誰でもいいのですよね。
そういう「対象」が必要なだけで。


小説を読んだとき、その後美容室に行き、男子に担当してもらった時は、かならずこの小説を思い出しましたっけ。
いまは女の美容師さんに担当してもらってるので、そんな心配ないですが。

いや、実は男でも女でもやっぱり、自分もいつかこういう風に誰かに執着してしまう日が来るかもしれません。
それが一番怖い。

と、誰もが思う物語だと思います。




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【映】ディストラクション・ベイビーズ

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柳楽優弥君がいろんな映画賞を取ったということで気になって鑑賞。
舞台は四国の松山。小さな漁港の不良(と言うのか?)の泰良が松山の繁華街で、とある高校男子と一緒に凶行を繰り返していく物語。
と言うのが私から見たらこの映画のすべてです。
柳楽君が演じている泰良は、めっぽう喧嘩っ早く、そして強い。
ところかまわず、相手かまわずケンカを吹っ掛け、殴る蹴る。
こんな男に目を付けられたらたまりません!!
この男が家から消えても、育てている保護者(親がないので近所のおじちゃんが世話しているが良好な関係とは言えない様子)も周囲も(きっと教師も)誰も気にしない。気にしているのは弟だけ。
弟が友達と松山の繁華街に行くと、兄の服を着ている男子高校生がいて、兄がここにいると確信。
案の定、兄はその洋服を交換した男子高校生と一緒になって、ニュース沙汰になるような通り魔的犯罪を繰り広げ、警察に追われているのです。
この通り魔的凶行って言うのが酷い。
その場に居合わせたら不運で不幸としか言えない。本当に場当たり的に、人を殴っていくってだけ。意味はない。
泰良はとうぜん、野獣みたいで手が負えないけど、そこにくっついてくる菅田将暉演じる北原って男がまた、それ以上のゲス。
自分一人では何も出来ないけど、泰良をボディガードにしてやりたい放題。
「女を思いっきり殴ってみたかった」とかで、女の子や弱そうなおじさん相手に、乱暴を繰り広げる。
この二人はなんでこんなことをするの?したいから?
なぜしたいと思うの?
その背景があるはずなんだけど、それは語られない。
だいたい、泰良は寡黙。しゃべるシーンが5か所ぐらいだそうな。(北原がその代わりに異様なおしゃべり)
犯罪者にどんな背景があっても、犯罪は犯罪だから、言いわけや「可哀想な過去」は聞く必要ない、ということなのかな。
私は個人的にはその背景を知りたい方なので、この物語は共感できなかった。
ふたりに拉致されるキャバクラ嬢のナナという女子がいる。
このナナも拉致されても同情も沸かない悪いタイプの女の子で、演じている小松菜奈がすごく良く似合ってた。
この前に「バクマン。」のヒロイン役で見たことがあり、この女優さんに「亜豆」は似合ってないなぁと思っていたんだけど、やっぱり彼女は清楚で純真な役よりも、こういう悪女のほうが似合うと思った。(私見です!)
キャバクラ嬢の友達を平然と陥れたり、最後のほうでキレたり、病院では自己保身の嘘をついたり、そういう演技がハマってて、じつは男子二人よりも気に入ってしまいました(笑)。
映画はたいてい、悪い奴には天罰が・・みたいなオチが多いし、見てる方も溜飲が下がるんだけど、この映画はそれもなく。
(北原は・・・ね。あとナナも嘘がばれたらいいと思うよ。警察の追及に期待)
ただ、暴力が描いてあるだけの作品に見えました。(あくまで私見)
こんな兄でも弟は慕っているのか心配しているのか、探そうとしてたけど、そこだけ。少しほっとできるのは。
ただ、いっしょに街に繰り出す弟の友達がまた、ゲス。
友達じゃないね。こんな奴ら。
人間関係を描いてあるドラマではないけど、出てくる関係はみんな殺伐としたものばかり。
テンポがいいし、見ているときはなかなか吸引力があるけど、後味が悪いというのはこういう映画を言うのではないかと・・・(飽くまで!!私見です!!)


16:37 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】手紙

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Dlifeで東野圭吾特集をやってて、「白夜行」と「手紙」を放送してました。
原作は好きだけど映画化したものってあんまり見てないなぁと思って、見てみました。
そう言えば、今まで何一つ、映画化したものはおろか、テレビのガリレオシリーズとかも見たことがないと言うことに気付いた、いまさらながら(^-^; 「あんまり見たことがない」じゃなくて「全然見たことがない」でした(^-^;

「白夜行」は原作を読んだのがはるか昔で、自分の読書記録によると1999年に読んだらしいです。
面白くて一気読みしたっけ。

はるか昔に読んだから、内容をしっかりと覚えてなくて(^-^;
でも、映画になったものを見てみたら、なんとなく思い出して、映画だけ見てたらちょっと分かりづらいんじゃないかと思うことも、乏しい記憶から呼び出して補完することができたような気がしました。
気がしただけで、本当はできてないかも知れないけど(^-^;なんせ内容をすぐに忘れるやつなので。

映画「白夜行」のほうは、感想としては「可もなく不可もなく」なのです。
原作があまりにも面白すぎて、映画のほうがイマイチに感じたのだと思いました。
堀北真希ちゃんも高良健吾くんも、まぁ良かったですけど。。。。印象に残らなかった。

しかし、「手紙」のほうがとても良かったのです。

「手紙」は、もちろん原作も読んでますが、「白夜行」ほど面白かった印象がない。
犯罪加害者の家族の物語なのですが、同じテーマなら、乃南アサさんの「風紋」「晩鐘」と言う一連の小説が、いわゆる「テッパン」でして、私の中では、さすがの東野さんもこれを超えられなかったなぁと思ったのです。ボリュームの点でも物足りなかったような?

映画化としては、ボリュームなんかもちょうどよかったのかな。
「白夜行」は映画にするには尺が足りなかったのかも。

ともかく、映画「手紙」感動しました。正直、原作よりも良かったように思います。原作を読んだのがこれまたかなりの前で、読書記録によると(笑)2003年。だいぶ、忘れてます(^-^;

桜が舞い散る中で、主人公の直貴が、刑務所から送られた兄の手紙を読むシーンから始まるんだけど、映像が綺麗だし、音楽も良かったし、冒頭から釣り込まれました。

原作のことも忘れてるけど、難を言えば、兄が犯罪を犯すに至る過程が、あんまりちゃんと描かれてなくて、ただ軽率であほな無鉄砲にしか見えなかったです。弟のことを思ってしでかしたことなんだけど、説得力がなかった。
これで感情移入できるだろうかと心配したけど、その後はすっと、物語に入っていけました。

兄を思いながらも、次第に疎んじてしまう直貴の心情が、とても良く伝わってきて、随所で泣かされました。
なんとか、直貴に幸せになってほしい。こっちはその一心です。
自分だったら、直貴を差別しないか?
怖がらないか?
直貴自体は怖くないと言いきれたとしても、だけど、直貴のもとに、いつか殺人者の兄が身を寄せるかもしれないと思いながらも、直貴と親しく出来るか?直貴の子どもと自分の子どもを仲良くさせられるか?殺人者の伯父が、いつか、わが子にも何らかの影響を与えるかもしれない、それを恐れないでいられるのか?
作中の、直貴の会社の社長が言うのです。
「差別はなくならない。その中で生きるしかないのだ」と。
これは、差別される側だけに投げられた言葉ではなくて、差別する側にも投げられた言葉なのではないかと思います。
人は差別しないではいられないのだと。

そんなことを思いながらも直貴が可哀想で、泣けてきて。泣きながら見てました。

全編「手紙」が効果的に使われています。
兄から弟への手紙
弟から兄への手紙
直貴を慕う、由美子が出した手紙
兄から被害者に宛てた手紙・・・

最後の場面で直貴が兄に自分の気持ちを伝えるシーンから、もう号泣で、「あの曲」が鳴って、それが挿入歌だと知らなかったから不意打ちを食らってしまい、またまた泣けた。

良い映画です。
東野作品の映像化でベスト!!決定!(これしか見たことないけど)






22:38 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】とらわれて夏

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ジャケットとタイトルから分かるように、脱獄犯が母と息子のふたり暮らしの家に押し入り(正確には違うのですが)、数日暮らすうちに、母親のほうと恋仲になる・・と言う物語です。
それだけと言ってしまえばそれだけなんですが、息子の目線で物語が進むため、新鮮です。
子どもの不安感や、大人たちに対する感情など、とてもよく伝わってきて、ドラマティックな内容で、でも、展開としては地味なのですが(どっちやねん!)見ていて飽きませんでした。
うつ病っぽい母親を、ケイト・ウィンスレットが演じていて、雰囲気が出ていました。

★★★★

以下ネタバレです!!









ヘンリー少年は、離婚した母親と一緒に暮らしています。
精神的に不安定な母親を、父親は支えきれずに離婚したようです。
母を支えるのは自分だと、幼心に覚悟しているヘンリーがいじらしいんです。
でも、どうしても、父の役割はできない自分に歯がゆさも感じています。
そこにやってきた脱獄犯のフランク。
脱獄犯と言う響きのおどろしい感じとはまるで違う、フランクは意外にも紳士的で優しく、そして何よりも頼りがいのある「大人の男」でした。
ヘンリーは父親不在の家庭で、きっと心細かったと思う。そこにフランクと言う頼れる男がやってきた。
その安心感や、だけど、フランクが殺人者だと言う恐れ、何よりも彼に傾倒していく母親を見て、平坦な心ではいられません。そんあヘンリーの気持ちが全編溢れます。
母親にもフランクが必要であると、理解はできても、母に「女」を見たくはない・・・と言うかかなり複雑な感。なによりも自分が捨てられるかもしれないと言う不安に苛まれてしまうのです。
(そういう風にけしかける存在もあったために。その「彼女」が面白いです。子どもなのに世間を知り尽くしているような、斜に構えた蓮っ葉さ、あんな女子に理屈をこねられたら誰だって納得してしまいますよ!)
フランクと母親が徐々に恋人っぽくなっていくんだけど、その辺の描写はヘンリー目線で描いてあるため、ぼかされた感じです。恋愛映画って言う感じは前面には出てません。
ふたりは逃避行を決意します。もちろんヘンリーも連れて。
結局、「脱出」直前にフランクは刑務所に逆戻りしてしまう羽目に陥るんだけど、(誰が通報したのか不明)二人は連絡不通の長い年月を経てなお、愛情を保っていて、やがて大人になったヘンリーのもとへ、フランクから手紙が来るのです。
大人になったヘンリーは、母の住まいを教えます。
子ども時代とは違う素直な気持ち、二人を祝福する気持ちで。
母は、あの家にいます、と。



唯一納得できないのは、フランクが脱獄しようとしたことですね。
この性格なら、自分の罪をきっちり清算しようと思うのではないかな?
男らしい人なのでね。
でも、心に残る物語でした。
21:42 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】ドラッグ・ウォー / 毒戦

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エプコット 2014-07-25

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こちらも続けて香港映画です。

有名なジョニー・トー監督の作品で、暴力的な展開に定評があるようです。
この前にも「奪命金」と言う映画を見ましたが、面白いですね。
「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」と言う映画も見たことがあります。
男くさい映画です。

タイトルの通り、麻薬を作り売る方と、警察との戦いを描いた内容です。
一人の男テンミンを捕まえた中国警察、減刑をエサに情報を引き出しました。
中国では、50グラム以上の覚醒剤製造者は即死刑という刑法があります。
身を守るために、テンミンは極力警察に協力するように見えました。
彼の手引きで麻薬のブローカーに会ったり、今度はそのブローカーの振りをしてバイヤーに会ったり、麻薬を吸えと言われたら疑われないように吸わなければならないし、刑事も命がけでの捜査です。
これがドキドキハラハラ!
(そしてちょっと笑える)

一番笑ったのは、笑う場面じゃないんだけど、テンミンが麻薬製造工場が行くんですが、そこには聾唖の兄弟がいるんです。彼ら、いかにも人が好い、ただ利用されてるだけに見える「おバカちゃん」に見えるんですよ。
ところが、いったん工場が警察に攻撃されると、まるで別人、シュワちゃんの「コマンドー」みたいに銃器を自在に操り、撃って撃って撃ちまくり・・・。めちゃくちゃ強いんですよ。
ここ、申し訳ないけど笑ってしまった。警官たちがいっぱい死んだのにね(^-^;

テンミンは結局自分が助かりたいだけで、警察への忠誠なんかなかったんです。(当然か・・・)
最後の最後に警察を裏切り、警察と摘発対象の麻薬関係者たちの、大大大銃撃戦に突入します。
これがもう情け容赦のない銃撃戦で、すごかったです。
え?この人が?って言う人がどんどん死んでいくんですよ。。。(^-^;

スカーっとした!!
・・・って言うには、あまりにも暗澹としたラストです。

テンミンは結局最後は死刑になったので、溜飲が下がった人も多いと思う。

★★★★




18:04 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(2)

【映】ザ・タワー

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超高層ビルでの火災。。。
というと、言わずと知れた「タワーリングインフェルノ」です。
それの韓国バージョンですかね。

かなりの迫力です。
見ている間は目を奪われました。

私の大好きなソル・ギョングが出てます。
カッコいいけど、好きなやさぐれ感が少ないですね。
消防士なので正義の味方ですからね。

ギョンさまはカッコよかったし、迫力あったし、面白かったけど、そこまでは心に残りませんでした。
パニック映画がお好きな方なら、そこそこ満足できると言う感じではないでしょうか。
私はギョンさまファンなので、そこそこ満足しました。
13:19 : [映画タイトル]た行トラックバック(1)  コメント(2)

【映】トガニ 幼き瞳の告発

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実際の出来事を映画化したものだそうです。
その出来事とは、耳の聞こえない施設の中で起きた、教職員による児童への性的虐待事件。
聞くのもおぞましいのに、映画化で、視覚的にもおぞましいです。
(演じた子どもたちは大丈夫だったのかしら)


コンユ演じる美術講師は、知人教授のコネによって、この学校に赴任します。
しかし、あるときそこで繰り広げられるおぞましい虐待の事実を知ります。
その地で知り合った人権センターの幹事とともに、事件を世に告発すると言う物語です。

ちょっと優柔不断っぽいんですよね。コンユ。(優しそうとも言う)
だからひょっとして懐柔されちゃうんじゃないかとか、いざとなったらしり込みするんじゃないかとか、ちょっとハラハラしながら見ました。
いっしょに行動する人権センターのソ・ユジン。
このひと、つい先ごろ見たばかりの「ロマンスが必要2」のヨルメ役のチョン・ユミさんです。
最初はちょっと分かりませんでした。
コン・ユと違ってブレた感じが一切ない、正義漢です。

映画は、虐待の場面と、コンユたちが裁判に持ち込むまでの奮闘と、裁判の様子が描かれます。
子どもたちは口が利けない、耳も聞こえない。
だからこそ、虐待されてしまう。
告発のすべもないか弱い子どもたちを狙った、あまりにも卑劣な犯罪。
許しがたく憎しみに駆られます。

ところが裁判の結末は目を疑うものだったのです。。
教職員たちは地元の名士なんですね。。だから。。。
有罪と確定しても、罪が軽い。
信じられないです。

コンユ演じる美術教師は、地元に幼いわが娘と、老いた母親を残して当地に赴任しています。
母親は、息子がそんな裁判に関わる(告発側)ことが、許せないんです。
息子が正義のために立ち上がれば、普通は親として誇らしいものでは?
でも、母親にはなにもかも承知の上で、「長いものには巻かれるのが是」と。。。
驚くけれど、案外人の本質はこの母親のようなものなのかも。
私だって当事者だとすれば、どういう行動をとったやら・・・。

ウィキペディアによると、

この映画では、暴行を行った教員らに対する判決があまりにも軽かったことや社会の関心があまりにも低かったこと、実刑を逃れた関係者がそのまま学校に復帰したことを描いている[2]。この事件を書いた原作を読んだコン・ユが自ら映画化して出演したいと申し出て活動を行い映画化され、映画公開後に韓国国内で関係者に対する非難の声や再捜査を求める声、同様の事件に対する厳罰を求める声が上がった[2]。この聾学校は事件後も生徒を受け入れていたが光州広域市教育庁は廃校を決定した[2]。映画の影響を受けて韓国政府は障害者の女性への虐待に対する罰則の厳罰化や、障害者や13歳未満への虐待に対する控訴時効の撤廃を定めた『トガニ法』を制定した。




コンユは熱演だけじゃなく、トガニ法制定の立役者と言うことでしょうか。
立派です。
いっきに好感度がアップしました!

映画は決してすっきり終わっているわけではありません。
それどころか、もやもやの中で終幕を迎えます。
その「投げっぱなし」感が却って映画をリアルにしています。
無力感が伝わり、コンユといっしょに泣いてしまいます。

実際のコンユは映画の無力とは違ったのですね。
尊敬します。

同じようなタイプの映画に「闇の子どもたち」があるけど、私にはこちらのほうがずっと心に響きました。
13:14 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】ドリームハウス

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切ないホラー・・と言うようなコメントに惹かれて鑑賞。
一つ前の記事「キャビン」の感想にも通じるんだけど、「何系?」と思う作品だった。いろんな要素が加わっていて、翻弄されてしまったけれど、私はとても良かったと思う。

主人公のウィルは仕事人間だったが、家族と一緒にいる時間を増やすために、思い切って脱サラし作家になった。
郊外の一軒家を買い取り、引越し、第二の人生をスタートさせたウィルと妻、二人の幼い娘たち。
しかしその家では奇妙なことが次々と起こる。なんとなしに空々しい隣近所、夜中に地下室で騒ぐものたち。
そして、数年前に凄惨な事件の現場となっていたことが分かるのだった。


主演がダニエル・グレイクで、危険が迫った感じの場面でも、安心感がハンパなかった(^_^;)
それは置いておいて・・。
本来の映画ならここでラスト、これがオチ、という山場がちょうど中盤にやってくる。
この映画の面白さは、そのあとの展開だろう。
伏線を回収しつつ、徐々に真実を明らかにして、意外で切ないラストへ。。。
泣けた。


以下ネタバレ



ウィルが買い取った家で、5年前に起きた事件とは、夫ピーター・ウォードが妻子を惨殺したというのもだった。
でも、実はウィルこそがそのピーターだったのだ。
ん?殺したとしたら、では、今一緒にいるこよなく愛する妻と二人の娘は誰?
実は彼女たちは、ウィルの妄想の産物。3人とも死んでしまっているのだから。
それとともに、これまでの何もかもが妄想だったと分かる。
彼は「会社」を辞めたのではなく、「精神病院」に入っていて、そこを退院したのだった。
そして朽ち果てた我が家でひとり暮らしているのだ。妻も子もいない。すべて妄想なのだ。。。
でも、単なる妄想とは思えない。ウィルにとっては「見える」のだ。そこに存在するのだ。おそらくユーレイとして。

普通ならこれが「オチ」になると思う。
「実は殺人犯は自分だったのだ!!」「衝撃!!」でエンドロール・・みたいな。

でも、それならウィルはいったいなぜこの3人を殺したのか?こんなにも愛しているのに。。。
と言うのが、後半部分で明らかになる。
ユーレイもの(ホラー要素)は私はイマイチ好きではなくて、今回も私に限らず、ユーレイだからといって怖くはない。
でも、ウィルが真実に迫る(サスペンス要素)部分は、謎が徐々に解けていくことの驚きに見ごたえがあった。なぜ精神病院に入ったか、と言うと、妻に拳銃で頭を撃たれたから脳にダメージを負ったんだろうと思うし、あれやこれやがストンストンと腑に落ちていった。
自分を怖がっているのだと思っていたが、実は仲良しだったために、心配していた隣の母娘の気持ちにも感動させられた。
真犯人うんぬんも良かったんだけど、やっぱりなんと言っても、ウィルが燃え盛る家の中に駆け戻るところから泣けて泣けて止まらなかった。妻と娘たちといっしょにいたいというウィルに、妻は「分かってる。でも行って」と言う。どうするのかなと思ってたけど、ウィルは生きることを選んだ。
火の中から生還したウィルに、消防隊員が「誰かまだいるのか」と言うと「いない」と答える。妄想をまだ信じているのかと思いきや、ちゃんと分かってるんだな・・と、別れを言いたかったのだなと思うと切なくて哀しくて泣けた。
音楽もまた美しくて涙を誘った。

ウィルが街を歩いている。書店にあるのは、ベストセラーの「ドリームハウス」。著者はピーター・ウォードだ。。彼は、彼に生きて欲しいと願った妻の思いを抱いて、生きているんだなと、生きていくんだなと思う。

★★★★
15:34 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(0)

【映】追憶

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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2011-01-26

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古い映画なので、ネタばれ感想です。
未見の方はご注意願います。

【ストーリー(Amazon)】
1937年、大学のキャンパス。
政治運動に没頭するケイティーにとって、育ちが良くハンサムなハベルはひそかな憧れの対象だった。
やがて二人は、第二次世界大戦中のニューヨークで再会、いつしか愛し合い結婚する。
ハリウッドでの生活は平和で幸福そのものだったが、幸せは長くは続かなかった…。


赤狩りとか、その時代背景がイマイチ私にはピンと来ないので、本当の意味では全然理解できてないんだろうと思う。
でも、ケイティーが愛と主義の間で揺れつつも、愛よりも主義を選んだところに、この映画の感動の一端があるのかなと思う。普通(普通ってなんだか分からないけど(^_^;))なら、自分の主義を曲げても、男を選ぶような気がするけど、ケイティーはそうしなかった。出来なかったし、したくなかったんだと思う。
そんなケイティーが切なくて愛しい。
自分だったら、ケイティーみたいな女性は敬遠してしまうと思うけど(^_^;)。
愛しながら別れていくハベルには、ちょっと唖然とする。
子どもまで出来たのに。子どもはどうするんだ!
でも、このふたりなら、その結論を選んだのもなんだか納得してしまう。

ラスト、久しぶりに出会った二人。
「うちに来て」と言うケイティに「I can't」と言うハベル。
それはまだ愛してる・・という意思表示。
時を経て愛し合う二人なのに、やっぱり結ばれることは出来ない。
切なくて、哀しいけど、とても美しいシーンだった。
バーバラの歌声がまた泣かせる。

高校時代好きだったレッドフォード、若くて美しいですね。
ジェームズウッズがまた若い!そして、陰キャラで出ててちょっと笑った(笑)。

★★★★



20:24 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(4)

【映】デーヴ

B00005HC6Qデーヴ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2000-04-21

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1993年公開のアメリカ映画・・という、かなり前の作品だけど、テレビ放映があり見てみた。
今までこの作品の存在すら知らなかったけど(^_^;)どうして知らなかったんだろう?と思うぐらい、私は気に入ってしまった。とても面白かった!!
アメリカ大統領が影武者を探すと言う設定で、そっくりさんとして物まねを得意としていた、派遣会社を経営しているデーヴという男に白羽の矢が当たる。まったくの庶民がいきなり国政のトップに!そこに生じるギャップを笑いにして、そして、感覚の格差が却って善政を導くと言う流れは、先日見たばかりの「王になった男」にそっくりだ。やっぱり「パクリ説」「元ネタ説」色々あるようだけど、そこはまぁ置いておくとして。
こちら「デーヴ」はとても気持ちのよい映画だった。
主役を演じたケビン・クラインがとってもキュートで人柄のよさそうな感じが伝わってきて、実に好感が持てるのだ。脇を固める役者さんたちもみなキャラが立っており、とくに悪代官というか、根性のいかにも悪そうな大統領補佐官がスパイスになっていた。またコンビを組む、ぎゃくに人のよさそうな報道官、ファーストレディのシガニーウィバーなど、登場人物の絡みも見ごたえがあった。(なんとシュワちゃんやオリヴァーストーンなど本物の登場に驚き。他にも私の知らない「本物」がたくさん出ていたようだ)
なんといってもやっぱり庶民の気持ちは庶民にしかわからないんだ、本当の善政はこういう人物にこそ出来るんだ・・(本当はじっくりと政治学を学ばないと難しいと思うけど)っていうのが説得力豊かに描かれていて感動的。
惹かれていくファーストレディ、シガニーウィバーの気持ちもよく伝わった。
「王になった男」はどちらかと言うと悲しい部分もあったので、ラストは切ないものだったけど、こちらはアメリカ映画の良い部分が出たカラリとした明るい幕切れになっていて、見終えた後も本当に気持ちがほっこりとしたのだ。古い映画だけど、見てよかったと思う。大好き!★★★★☆

ケビンクラインって、「ソフィーの選択」「アイスストーム」「インアンドアウト」など、いまいち胡散臭い感じがあったんだけど、去年見た「海辺の家」やこの「デーヴ」などでちょっとファンになってしまった。とても優しい雰囲気をかもし出す人だなぁ。。。
11:56 : [映画タイトル]た行トラックバック(0)  コメント(2)