ピンポンさん/城島充

ピンポンさん
ピンポンさん城島 充

おすすめ平均
stars偶然の重なりが必然に
stars天才ゆえの不器用さと苦悩を見守った暖かな視線
stars天才であり、奇人であり……秀逸な評伝!
stars卓球を知らない読者だってきっと楽しめるはず!
stars「ミスター卓球」、「ピンポン外交官」

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どうしてこの本を読む気になったのか、今になったらきっかけは忘れているんですが、多分Amazonの書評を見て気になったんだと思う。見て下さいよ、この★の数を。ノンフィクション好きとしては、見過ごせなかったんですよね。きっと。

これは荻村伊智朗という卓球選手の評伝です。

わたしの子どもたちは3人それぞれ「一応」って言う感じで「卓球部」に在籍していた経験があるけど、上の二人は真剣にやってなかったようだし、末娘は現在進行形で部員ですが、いつも早々に負けては帰ってくる、弱小部員?です。
なので、卓球には思いいれもないし、最近こそテレビで試合が中継されるようになったけど、それほど馴染みがないスポーツの一つ。

そんなわたしだから、卓球がオリンピックの正式種目になったのが、ソウル五輪からだったということも知らなかったし(「そうだったっけかな」と言う程度ですね)今は中国が圧倒的に強いけど、それ以前は日本が世界のトップに立っていたと言う事も知らなかった、そしてその中でもトッププレイヤーとして、この評伝の荻村伊智朗というひとがいて、世界選手権で12個のメダルを獲得するという偉業をなしたと言う事も知らなかった。もちろん、12個のメダルって言うのがどれほどのものかということすらも、大して分からないんだけど・・。そのうえ、この荻村と言う人がどんなに、日本だけではなく、世界的にスポーツ業界で活躍、貢献したかも知りませんでした。亡くなった時、メディアはトップニュースで扱ったらしいけど、全然覚えてもなかった。(スミマセン…)

前振りが長くてスミマセン。そんなわたし、って言う事が言いたかったんです。
そんなわたしが、何も知らずに、本当に何も知らずに読み始めた本書。
噂に違わず、素晴らしかったです。「そんなわたし」が読んでも、充分感動しました。

最初はこの荻村氏、素質がないだの、卓球に向いてないだの、言われたようです。
でも、驚異的な練習や訓練、自分で考え出した戦術「51パーセント理論」などで、見事に試合に勝ち進み、やがては世界一になるんです。(余談ですが、訓練の中に、電車に乗っているときに爪先立ちになったり、車窓を流れる電信柱を目で追うなどしているんですが、ひょっとして野球マンガの「ドカベン」のエピソードはこの荻村氏の訓練をヒントにしたのかもね)
あまりにも練習熱心だったり、求めるものが高度すぎて他の部員たちとの間に溝や軋轢ができたのは、一度二度ではなかったようだし、若かりし日の荻村氏は決して人好きするタイプでもなく、敬遠されたり疎まれたりしたこともあったよう。ナイフのように尖った孤高の獅子という風情でしょうか。
それでも、卓球の事だけを考えて、真の高みに上り詰めていく、どこまで登ってもまだ飽くことがない勝利への執念や、その姿勢は神々しいほどなのでした。
しかし荻村氏は「卓球バカ」では決してなかったのです。
大変頭脳明晰で、回転が速くそして文学的にも優れているので、彼の残した文章は美しく心に迫るものがあるのも印象的です。
文武両道という言葉だけでは足りない、まさに「天才」と言えるアスリートの姿がここにありました。
ゴッホやミケランジェロを見て深く感銘を受けるその感性の鋭さにも瞠目です。
荻村氏が、決して卓球バカではなかった、と言うのはそれだけではないのです。
引退する前も引退してからも、その視野は非常に広く、世界を見据え、世界平和を心から望み、スポーツが平和の手段になれば良いと考えていたのです。
「スポーツの本質を曲げずに、政治が歩みよりやすい場を設定する。それがスポーツ界にいる人間の力量。スポーツが政治を動かす事はできないが、援護射撃は出来る」と言った彼。ITTF(国際卓球連盟)会長として「ピンポン外交」を繰り広げてゆきます。
文化大革命で世界から孤立した中国を、卓球と言うスポーツを通じて国際復帰の場を作ろうと、周恩来に進言したことも。(会長就任よりも以前の事ですが)
「卓球はアジアをつなぐ」とは、荻村氏が発案したスローガンだそうです。
南北朝鮮が、統一コリアとして世界選手権に出たときも、荻村氏の尽力があったから。
あるいは、バルセロナ五輪では、アパルトヘイトの南アフリカの選手をITTF会長の推薦枠で32年ぶりに出場させたりと、発想・実行力ともに「ノーベル平和賞」レベル。
不治の病で62歳と言う若さでこの世を去る、まさにその最期の瞬間まで卓球のために走り回っていたような人だったのです。

そして、何よりも彼を支えた人、武蔵野の小さな卓球場の女主人である久枝さんとの交流が胸を打ちます。卓球を始めて間がなく、まだ一勝もあげたことのない学生のころから、ご飯を食べさせたり洗濯をしたり、献身的に荻村氏の世話を焼いてあげて支えてきました。
「おばさん、おばさん」と呼び慕う荻村氏に久枝さんは実の母親以上に親身になり、ふたりは実の母子以上の結びつきがあったのではないでしょうか。その母親や、後に荻村氏が家庭を持ったときその家族たちに対しても、本当の家族のように優しい愛情を注いだ人なのです。
荻村氏だけではなく、自身の経営する卓球場に寄ってくる人たちに対しても、同じように愛情深く接したようなのですが、この久枝さんとの交流、結びつきが全編にわたって描かれていて、胸を熱く打つのです。そのように、若者たちに援助する久枝さんを、また影で支えたのはご主人の深い理解であった事も、感動の所以なのです。

一番ジーンとして泣けたのは、初めて世界チャンピオンになったとき。久枝さんの卓球場を練習の拠点にしていた、荻村氏の所属する「吉祥クラブ」が去ってしまう。久枝さんは荻村氏も吉祥クラブとともによその練習場に拠点を移すのじゃないかと思う。我が子が親離れをしたときのような寂しさや喪失感があったのではないでしょうか。
だけどいつも必ず、荻村氏は久枝さんのところに戻ってくる。
「おばさんのところでやるに決まってるじゃない」と・・。

天界からこの蒼い惑星の
いちばんあたたかく緑なる点を探すと
武蔵野卓球場がみつかるかもしれない

こんな冒頭で始まる詩を久枝さんに送った荻村氏の生涯。評伝を読んでこんなにも感動して泣けたのは、初めてでした。戦後の日本の歩みとしても、良く理解できるし、世界の中で荻村氏が活躍した頃どんなに日本が嫌われていたかなど、知りませんでした。それをスポーツマンシップによって溶いていく荻村氏がやっぱり素晴らしいと思う。オススメの一冊です。



16:00 : [本・タイトル]は行トラックバック(1)  コメント(4)

ヒトラーの贋札 悪魔の工房/アドルフ・ブルガー

4022503866ヒトラーの贋札 悪魔の工房
アドルフ・ブルガー 熊河 浩
朝日新聞社 2008-01-11

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アカデミー賞外国映画賞を受賞した同名映画の原作です。
タイトルの通り、ヒトラーは敵国の経済に打撃を与えるために紙幣の贋造を史上最大の規模で行っていました。本書はその贋札作りを強制させられたアドルフ・ブルガーという元印刷技師の回顧録です。
本書のメインテーマは、紙幣贋造の「ベルンハルト作戦」ですが、著者がその計画に加担させられるまでにも、体験させられた地獄---突然ナチスに連行され、アウシュビツに押し込まれ、常に死の隣り合わせの恐怖の中での収容所暮らし---ホロコーストの地獄を、体験談だけではなく、史実も交え、時々刻々と順を追って丁寧になぞっています。
ホロコーストの悲劇は、今までに何度もいろんなところで読んだり見たりしてはいるけれど、改めてその残虐非道さに慄然としてしまいます。まるでゲームのように人を殺す様などは、映画「シンドラーのリスト」にも登場するが、著者はそれをその目で見て、体験してきたのです。
明日は(一瞬先にも)我が身か、という絶望と恐怖の中で、それでもホンのわずかな幸運が重なり生きながらえていく著者の運命(運の強さと言うか)には驚き。本書のなかで一貫しているのは「生への執着」。それは「生きて、ナチスのこの蛮行を世の中に訴えたい」と言う強い気持ちがあったから。
また、本書には当時の囚人たちの写真やイラストが掲載されていて、ものすごいインパクトです。人間、ここまで痩せるものだろうかというほどにガリガリの人たち、彼らはムールゼンと呼ばれたそうですが、一日に1500キロカロリーほどの栄養で10時間以上の重労働、そして意味もなく繰り返される虐待や暴力のはてにそんな姿に。。。写真を見れば言葉を失ってしまうのです。
この本の読み応えある部分は、そのようにホロコーストの体験者による生々しい当時の体験談(ブルガー氏のほかにも生き延びた人たちの体験談が載っています)、中には親衛隊員たちに一矢報いたダンサーの話や、逃亡に成功した囚人たちの話など(こうして逃亡に成功した人たちの告発があってナチスのユダヤ人迫害が世界に知られる事になったのです)、ひとつひとつがたいへん読み応えがあり印象深かったです。
そして、なんといっても贋札造りの模様。
ものすごく細部にこだわり、本物と寸分違わない贋札を作り上げていく過程や、贋札だけではなくパスポートや政府の書類など、ともかくありとあらゆる書類を贋造したそうで、その過程なども読み応えがありました。彼らは徹底的に管理され、命と引き換えに、贋物つくりをさせられたのです。ナチスを憎みながらもナチスに協力をしなければならない、ましてや犯罪に加担させられた著者たちの苦悩と葛藤が痛々しい。
贋札作りに加担させられた囚人たちは、国家機密の一端を担ったわけだから、二度と生きて開放される見込みはなかったのです。でも、うまく生き延びる事ができた。それは僅差だったようです。初めてこの強制収容所のやせこけた囚人たちを見たアメリカ兵たちは、そのあまりの残酷さに絶句したとか。
贋札工房の証拠品一式はオーストリアのトプリッツ湖に今も沈められているらしい。2000年には著者ブルガー氏もそこを訪れ、湖に沈んでいた偽ポンド紙幣などを引き上げたりしています。が、全部ではないらしい。その点は本書を読んでもよく分かりませんでした。今もナチスが隠した財宝や証拠品は各地に眠っているのだそうです。そして驚く事に作戦の主任、ベルンハルト・クリューガーは生き延びた!!

さて、映画になったのは無論贋札造りの様子。
ここで登場するのがロシア系のプロの紙幣贋札職人、サラマン・モスリアノフ。(映画ではサロモン・ソロヴィッチ)非常に腕のいい贋札つくりで、ナチスに協力だろうがなんだろうが、自分のプロ意識のために贋札作りに専念します。作戦主任ベルンハルト・クリューガー(映画ではフリードリヒ・ヘルツォーク)はポンド紙幣の次はドル紙幣を作れと言う。しかし、工房の心意気ある囚人たちは密かにサボタージュを決行します。映画では原作著者のブルガーがその先導者として描かれていたけれど、実際にはアブラハム・ヤコブソンという人物が先頭に立ったと書かれています。彼らの必死の抵抗が、ナチスの敗北に大いに影響したのです。

映画になった部分だけではなく、全編にわたって衝撃の連続で、非常に感慨深い一冊でした。

冷戦の闇を生きたナチス―知られざるナチス逃亡の秘録
冷戦の闇を生きたナチス―知られざるナチス逃亡の秘録レーナ ギーファー トーマス ギーファー Rena Giefer

現代書館 2002-10
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4062144719ヒトラー・マネー
ローレンス・マルキン 徳川 家広
講談社 2008-01-11

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4062132664ヒトラー・コード
エーベル.H ウール.M 高木 玲
講談社 2006-01-27

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22:07 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

ホームレス中学生/田村裕

4847017374ホームレス中学生
麒麟・田村裕
ワニブックス 2007-08-31

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こちらの図書館でも大変な人気で、かなり待たされるべきところ
娘の友達が買ったというので借りてもらいました。
ありがとう、娘の友!
うちの母親(66歳)も、読みまして、泣いておりました。
わたしは思ったほど泣かなかったけど、それなりに感じるところのある本です。

テレビで言ってる様に、父親による「解散」宣言、公園での浮浪者生活、大変な思いをして(それがまだ年端の行かない中学生だから!)友達の親御さんたちのお世話になって、人並みの生活に戻る。
しかし、その後順調に生活が行くのかと思えばそうでもなくて、やっぱり苦労はまだ続く。
「ホームレス中学生」が相方の川島氏に出会い、芸人になるまでを描いた本です。

文章は上手くないし、それほど「読ませる」と言う感じではないです。
芸人本という括りでなら「がばいばあちゃん」のほうが良かった。
でも、やっぱりこの田村氏の体験と言うのは物凄く大変だったと思うし、その中で田村氏を助けてくれた人たちの人情と言うか優しさというか、そういう「大きさ」に感動しました。
多分、田村氏を助けた人たちは「当たり前のことをした」という感じで当時を振り返るのではないかと思う。でもその当たり前のことをいったい何人の人が出来るのか、と思うと、彼らの偉大さに頭が下がります。

最初田村家の父親は一体どう言う人なんだと、頭に着たんだけど、読んでいくうちにそのお父さんもかなりの苦労があったことがわかる。自分だったらそんな苦労の中だからと言って、子どもたちを捨てる??「多分、そんなことしない」と思うんだけど。。

こう言う苦労した人の体験には耳を傾けたいと思う。
色んな人生があり、色んな人の思いがあり、愛情がある。
人とのかかわりがすごく大切なんだと思い出させてくれる。




18:14 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(2)

フリーダム・ライターズ

4062140519フリーダム・ライターズ
エリンとフリーダムライターズ 田中 奈津子
講談社 2007-06-23

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映画「フリーダム・ライターズ」を見てとっても感動したので、この原作本を読みました。
大変よかったです。映画以上の感動。
(映画の感想はこちらです)

映画は、教師のMs.G(エリン・グルーウェル)の視点で物語が進みますが、こちらの原作は150人ほどの生徒たちが書いた日記の抜粋で構成されています。

ここに登場する教師エリンは新人でお嬢さん育ち、心理学者でもなければ哲学者でもない、ただの「国語の教師」なのです。
その国語の教師が、生活も学力もモラルもなにもかも、底辺に位置する「社会の屑」のような生徒たちを変えてゆくのです。
どうやって・・・・。他でもない、「国語」の力で。
読む、書く、読む、書く。この本書から伝わるのは読書の魅力や大切さ。
本を読むことで感じると言う事の大切さ。
書くということの大切さ。
それらから生まれる「パワー」の偉大さ。
そして、それらは本当に子どもたちを思う、愛する気持ちがなければなし得ないのです。そういう意味では、エリンは決して「一介の、ただの教師」と言っては間違ってるとは思う。
彼女の姿に、本当の教師の姿と言うものを思い知らされます。


日記の内容は生々しく、自分の身に置き換えてはとても考えられないような内容がたくさん登場します。「戦争をしているわけでもないのに、命の危険に毎日遭遇する」と言う日々を綴った日記もあれば、家を追い出されて路頭に迷っていたり、家庭内暴力や性的虐待、中絶や病気のこと、それはそれは哀しい出来事もたくさん書かれてて読むのも辛いのだけど(本当の話だと思うと余計に辛い)でも、そんな環境や状況の中でも、自分たちがエリンと一緒に学ぶうちに変わって行く様子が生々しく伝わってくるのです。
エリンのほうから「子どもたちはこんな風に変わった」と言うのではなく、子どもたち自身の言葉で綴られているからこそ、エリンの偉大さがよりリアルに伝わってくるのです。
未知の体験に臨むみんなの素直なよろこび(時には複雑な心境)などが、ストレートに伝わりその生徒たちの純粋な気持ちに、胸打たれてしまい、読んでいる間中涙がじわじわと出てきて仕方がなかったです。
エリンが生徒たちに繰り返し教えたことは「寛容の教育」。
人種間による差別や偏見が生む不幸を「寛容」によってなくしていこうというのです。


エリンは苛酷な環境で生きる子どもたちに、身近に感じられるものをと、本を選んで与えます。「アンネの日記」や現代版のアンネの日記と言われる「ズラータの日記」などを読ませ、時にはアンネをかくまったミープ・ヒースやズラータを招待します。
ミープが生徒たちに向かって「あなたがたこそ、ヒーローです」と言ったり、ズラータ(ボスニア紛争の被害者である少女)が、「わたしは(何人であるかということに関係なく)人間です」と言うのですが、それらの言葉や態度を直に生で、見て感じて。そして感銘を受ける生徒たちに、感動せずにはいられないのです。

本も与えたけど、すごいと思うのは生徒たちを小まめに校外学習に連れ出したこと。
ホンモノをその目で見たり感じたり、本物に出会うと言う事のすごさ!
生徒たちも期待に答え、何かを感じ取って行くのです。

個人を個人として尊重する事、人を大切に思うこと、人から大切に思われること、当たり前だけど人間が成長して行くために本当に大切なことを、知って行く生徒たちの心境に、心から感動しました。


038549422XThe Freedom Writers Diary: How a Teacher and 150 Teens Used Writing to Change Themselves and the World Around Them
Erin Gruwell Freedom Writers
Doubleday 1999-10-12

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4167651335アンネの日記 (文春文庫)
アンネ フランク Anne Frank 深町 真理子
文藝春秋 2003-04

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4576940732ズラータの日記
ズラータ フィリポヴィッチ Zlata Filipovic 相原 真理子
二見書房 1994-04

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4560070512ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
J.D.サリンジャー 野崎 孝
白水社 1984-05

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B000MQ58AEカラーパープル
ダニー・グローバー ウーピー・ゴールドバーグ アドルフ・シーザー
ワーナー・ホーム・ビデオ 2007-03-09

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B000EZ82V0シンドラーのリスト スペシャルエディション
リーアム・ニーソン ベン・キングズレー レイフ・ファインズ
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2006-06-23

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20:43 : [本・タイトル]は行トラックバック(1)  コメント(1)

いや、まだ読んでないけど

フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)
フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)築山 節

日本放送出版協会 2005-11
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脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書) 若年性健忘症を治す (健康ライブラリー) すごい「実行力」 言葉と声の磨き方 レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術



このタイトルがわたしを呼ぶ〜〜!!!
怖いもの見たさで読んでみたい。
思考?とまってます。
言葉?詰まります。
あーこわ!
17:17 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(2)

ひとり誰にも看取られず/NHKスペシャル取材班&佐々木とく子

448407219Xひとり誰にも看取られず 激増する孤独死とその防止策
NHKスペシャル取材班&佐々木とく子
阪急コミュニケーションズ 2007-08-01

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NHKスペシャル「ひとり団地の一室で」という番組が反響を呼び、孤独死と言うものの実態に迫り、そして未然に防ぐために各方面からの取り組む様子を紹介してある。
読み物としては面白くないです。データなんかが多いし。でも、これは今後やってくるますますの高齢化社会に向けて大切な手がかりとなる本だと思う。
今後、どうすれば孤独死を防げるのか。各自治体や都市再生機構などの官と、民間マンションの取り組みなど、まさに民間一体となっての取り組みが必要であり、いまそれを実際に実地しているところの紹介など、勉強になります。

20:50 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

ハンニバル・ライジング/トマス・ハリス

4102167064ハンニバル・ライジング 上巻
トマス・ハリス 高見 浩
新潮社 2007-03

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4102167072ハンニバル・ライジング 下巻
トマス・ハリス 高見 浩
新潮社 2007-03

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ご存知レクター博士の若き日を描いた作品で、同名映画の原作。
映画を先に劇場公開時に見ていて、(感想こちら)そのときはあんまり面白くないと言う事を感想として書いたのだけど、原作はそれなりに楽しめた。
読んでいるうちに映画の最大の取り得の一つ、主人公ギャスパーの美しさや映像美が目の前によみがえり、映画を再現しているようで大変堪能した。
もちろん、こちらもレクターの若き日を描いてあるにしては物足りない、でもそれはもう映画を見たときに感じた事なので覚悟の上。その上で本を読めば、充分に楽しめる作品と思います。これは出来れば映画を観てから原作を読んだ方がよいでしょう。
それに映画では残酷な場面がソフトになっているけれど、原作はそのあたりが満足感が大きい。歯が見えるまで頬を切り取るって、映画ではそこまで見せてなかったように感じましたが記憶違い?

なによりも「あの」レクター博士と切り離してみてみれば、主人公のレクターがとっても魅力的に描かれています。だって、あのギャスパーが浮かんでくるし、それはもちろんクールなハンサムでオレ様なんだもの。しかも天才だし。すっごく好みのタイプなわけで(笑)。

ただやっぱり映画を見たときも違和感があったけど、紫夫人のキャラクターつくりがね、日本人としては受け付けられないかも。あんなのいないよね。ハリス氏が日本文化にえらく通じているのは分かったし、日本と言う国を使ってくれて嬉しいけど、どっか変なんだよね。しかも、映画ではコン・リーが演じていたけど、どうして日本人を使わなかったのかな。それこそ工藤夕貴当たり持ってきたら英語は上手いし、いい雰囲気が出たのでは。コン・リーよりキレイな英語の堪能な女優は他にもいそうなんだけどね?思うに、西洋人って東洋人はどれも同じと思ってるのでは。ハリー・ポッターの恋人の中国少女にしても、もうちょっとキレイな子を使ったら良いのに、と思っていたんだけど、あれも東洋人に対する審美眼がまるでないからでは?なーんて思ってしまった。

ともかく、映画を見たあとで読んだからだと思うけど、充分面白かった!満足でした。ラムちゃんにお借りしました。ありがとうございました

B000S6LHQMハンニバル・ライジング 完全版 プレミアム・エディション
ギャスパー・ウリエル;コン・リー;リス・エヴァンス;ケビン・マクキッド;ドミニク・ウェスト ピーター・ウェーバー
GENEON ENTERTAINMENT,INC(PLC)(D) 2007-08-24

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14:24 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

ボーン・コレクター/ジェフリー ディーヴァー

4167661349ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)
ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 池田 真紀子
文藝春秋 2003-05

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4167661357ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)
ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 池田 真紀子
文藝春秋 2003-05

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同名の映画にもなった作品の原作。
映画がつまらなかったので、どうだろうと思いながら最初は読み始めましたが、すんなりと一気読み!面白かったです。
読んでいると映画のシーンが思い浮かぶようで、本を読んでるというよりも映画を見ているような感覚。
同じ設定でも日本国内の設定だったら、こんなに面白くなかったでしょうね。それを思うと不思議ですね。

主人公のリンカーン・ライムは数年前の捜査中の事故により、首から下が動かない殆ど全身麻酔状態。わずかに指の一本が動き、頭が動く程度ですが、しょっちゅう頭痛やら腰痛やらに苦しめられています。人生に絶望してひたすら安楽死を願う毎日。実際、そのチャンスはすぐそこに来ていました。
と、そんな時、世間を震撼させる残虐な猟奇事件が起き、否応なく事件にかかわりを持って行くのです。
そのことがライムに「生きる気力」をもたらしてゆく、ライムが生き生きとしてよみがえるのが目の当たりになるのですが、事件は事件としてそのライムの変化が面白かったです。
美人のヒロインと最初は険悪ながら次第に心を通わせてゆくと言うのも、ありきたりと言えばいえるので、分かりきっているのだけど、やっぱり面白かったです。
事件は次々に誘拐された人物が無残な姿で発見されるのを、犯人が故意に残したと思われるわずかな手がかりから阻止しようと言うもの。犯人の思惑通り、ライムたちが次の犯行を「読む」のがどうも出来すぎな感じがして(と言うか、そこまで細かい所にまで実際目配りしているのですかね?)「小説」って言う感じがぬぐえなかったのですが、ここが海外モノだからこそ面白く読めたと思いました。
映画を見ていて結末も知っているはずなのに、犯人は意外だったし、ラストの展開もドキドキモノでした。

ウチにも長らく積んでいる「悪魔の涙」があるので、近々読んでみようと思ってます。
00:03 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(2)

陪審法廷/楡 周平

4062138948陪審法廷
楡 周平
講談社 2007-03-30

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アメリカ在住の日本人、研一(中学生)がある理由で殺人を犯してしまいます。その裁判の様子を描いた作品。

研一が殺してしまうのは、自分の恋人(というか幼馴染)の女の子を3年間犯し続けたその養父。殺人を犯したことは間違いない事実なのだけど、どうしても刑を軽くするには「無罪」を勝ち取るしかない。弁護士がそのために詭弁にも似た策を打ち立てる。また、陪審員たちの議論が白熱して読み応えがありました。

小説としての楽しみよりも、もしもこう言うケースがあったとき、自分が陪審員だったらどのように判決を決めるかという、どちらかと言うとシミュレーション的な部分が大きい小説だと思います。
日本でも裁判員制度が導入されますが、実際にその裁判員になったとして、本当に「裁く」ことができるのか。「裁く」と言う意味が、この本にて問題提起されていると思いました。
この小説の舞台はアメリカなので、少年法もないんです。だから、オトナと同じように裁かれるわけです。でも、15歳の少年が一時の過ちで殺人を犯してしまい、ほぼ再犯の可能性の低い背景を持ちながら、懲役25年か、もしくは終身刑の2つしか量刑を選べない・・・、どう考えてもその量刑が重すぎるとなった時、どうすればいいのか分からない。
対しては「無罪」しかないんです。
でも、果たして「無罪」でいいのか。人を殺したのは間違いないのに。社会的制裁は逃れようがないとしても、それで罪が贖えるはずも無く。だとしたら何がいいのか。それを思うとき、日本の少年法は、決して糾弾されるだけの無駄な法律ではない、と思えました。

小説として率直な感想を言えば、そんなに面白かったわけではないです。なんといっても主人公が殺人を犯すまでの背景、動機が弱いのです。主人公の思い込みが激しいだけで、読者には伝わらない。
ほんとに無罪で良いのか。そう考えるとこの裁判自体、裁判の争点に問題があるように思えてきて。確かに性的虐待は許してはいけない。でも、やっぱりそれは法の手にゆだねるべきで、その「プロセス」をすっ飛ばしていきなり殺してしまった主人公の短絡さに、イマイチ感情移入できなかったです。

でも、「裁判員制度」を考える時にちょっとヒントになるなぁと思いました。まぁ舞台がアメリカなので、参考になるのかそこんとこはビミョーでしたけど。
10:38 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(0)

人はいつから「殺人者」になるのか/佐木 隆三

4413041313人はいつから「殺人者」になるのか
佐木 隆三
青春出版社 2005-11

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ほんとになんか、申し訳ないような気がするんだけどこの手の本が好きです。つい読んでしまいます。佐木隆三さんはそれでも、今まであまり読んでこなかったのですが、これからもうちょっと読んでみたいです。この人の本でオススメをご存知でしたらどなたか教えてください。

さて、本書。
タイトルの通り、世を震撼させた殺人者たちが幼いころからどんな境遇にいて、どんな育ち方をしてきたのか、と言う事が書かれています。
どんな育ち方をしたから、悲惨な境遇にいたから殺人が許されるとか、そんなことはモチロンありません。殺人を犯した心理を理解しようと言うのでもありません。ただ、どんな風にそれまでを過ごしてきたか、ただそれを見て見たいという…ありていに言えば興味本位にすぎないのかもしれません。でも、そこに何かしら深いものを感じることがあります。今回もそれを色々と垣間見たような次第です。

・小林薫(奈良の幼女誘拐殺人)
・宅間守(池田小学校児童殺傷)
・緒方純子(北九州一家監禁殺人)
・林真須美(和歌山毒カレー事件)
・岡崎一明(坂本弁護士一家殺害)
・林郁夫(地下鉄サリン事件)
・山田みつ子(音羽幼女殺害)
・福田和子(ホステス殺害)
・高橋裕子(中洲ママ連続保険金殺人)

お受験殺人事件として世間に知られた「音羽幼女殺害事件」の山田みつ子を例に挙げると、小さい頃から上手く人と付き合えなかったり、摂食障害だがあったりして、かなり「むずかしい」人だったようです。被害者の子どもとその母親との付き合いにほとほと疲れていたとき、夫には一生懸命サインを出していたのに、夫はそれを無視。無視したから殺人を犯しても良いというのではないけど、家族同士のコミュニケーションがもうちょっときちんとしていたら、ひょっとしたら幼い命が奪われずに済んだかもしれないと思うと、とても残念です。このまえ山本文緒さんの「再婚生活」を読み、うつ病の人には家族の理解と深い愛情が一番の薬なのかもしれないと思ったばかりだったので、いっそうこの山田みつ子の事が悲しく思われました。
20:15 : [本・タイトル]は行トラックバック(0)  コメント(2)